Transcript 資金管理と資金繰表
第8章 資金管理 p.135-152 1 資金繰り P145~P147 中川 末吉 2 資金繰りの改善 理想:資金繰表の差引がプラスになるよう な経営活動 現実:経常収支がマイナスになることがあ る→経常収支のマイナスを借入金で補う ことになる。結果、借入金の返済が必要 となり好ましくない ⇒資金繰りの改善が必要となる 3 資金繰りの改善 ○改善案 過剰在庫をなくす 受取手形や売掛金の回収期間の短縮 支払手形や買掛金の支払いの延長 現金売上の増加 費用の削減 利益率の高い商品の売上増加 4 資金繰表の予定と実際の比較 ○資金繰表のメリット 企業の資金繰りの問題を発見し、検討することに よって資金繰りを改善することができる。 しかし、過去のデータだけでは将来の支払不能を 防止するような資金管理はできない。 ⇒過去のデータ(実際資金繰表)と予定のデータ(予 定資金繰表)を比較が必要。 正確に企業の資金繰りの状況を把握することがで き、改善措置を講ずることが可能。 5 資金繰表の予定と実際の比較 差異分析がし やすいように 予定・実際・差異 を一枚に記入 6 資金管理と資金繰表 H103061 常盤 真由子 7 資金管理 資金計画(適正な資金の流れを計画)し、そ れにもとづいて資金統制(実際の資金の流 れをコントロール)すること 資金が円滑に流れるために資金管理が必要 8 資金繰表 資金管理を効果的に行う方法の一つ 現金預金の収支を、収入と支出の項目ごとに分類整 理して計上した表。 現金預金の過不足の調整や次月繰越高の金額が 把握できる 9 資金繰表のフォーム(様式) 資金繰り表の基本構造 前月繰越高+当月収入高-当月支出高 =次月繰越高 10 フォームの例1 4区分資金繰表 基本構造をそのまま表 形式にした、もっとも 単純なフォーム 11 フォームの例2 6区分資金繰表 当月収入高と当月支出 高をそれぞれ経常的な ものと経常外のもの とに分けて表示 資金の過不足の原因を より把握しやすくした フォーム 12 フォームのきまり 資金繰表のフォームは法定されていない 各企業がその実情に合わせていろいろ工夫 している 13 資金繰越表の作成方法 14 例題8-1 15 資金繰表の作成方法 ・「前月繰越」 項目 現金月初有高+当座預金月初有高 8,000+ 150,000=230,000 前月繰越 経常収入 1.「現金売上」 現金による売上 300,000 2.「売掛金入金」 売掛金の回収 310,000 3.「受取手形期日落」 満期手形の受け取り 140,000 4.「合計」 経常収入の合計 金額 230,000 現金売上 300,000 売掛金入金 310,000 受取手形期日落 140,000 売上代金 経常収入 前受金 その他の収入 合計 750,000 16 作成方法2 経常支出 1.「現金仕入」 現金による仕入 300,000 2.「買掛金支払」 小切手振出による支払 180,000 3.「支払手形決済」 満期手形の支払 200,000 4.「人件費」 人件費の支払 350,000 5.「諸経費」 諸経費の支払 270,000 6.「合計」 経常支出の合計 「差引経常支出」 経常収入合計 – 経常支出の合計 仕 入 代 金 経 常 支 出 現金仕入 300,000 買掛金支払 180,000 支払手形決済 200,000 人件費 350,000 諸経費 270,000 その他の支出 合計 差引経常支出 1,300,000 (-)550,000 17 作成方法3 経常外収入 1.「手形割引」 手形の割引 300,000 2.「借入金」 借入金による収入 200,000 3.「その他の収入」 受取手形手数料の入金 10,000 4.「合計」 経常外収入の合計 手形割引 経 借入金 常 外 収 その他の収 益 入 合計 300,000 200,000 10,000 510,000 18 作成方法4 経常支出 1.「利息・割引手数料」 割引料の支払い 7,000 経常外支出 2.「合計」 経常外支出 7,000 3.「差引経常外収益」 経常外収入の合計額 - 経常外支出の合計額 借入金返 済 0 固定資産 購入 0 利息・割引 手数料 7,000 その他の 支出 0 合計 差引経常外収益 7,000 503,000 19 次月繰越 前月繰越±差引経常収支 ±差引経常外収支 =次月繰り越し 次月繰越 183,000 230,000-550,000+503,000 =183,000 20 分析 差引経常収支の金額が マイナスになっている。 本業の部門が資金不足 この企業では手形割引や借 入金などにより、資金不 足を補っている 仕 入 代 金 経 常 支 出 現金仕入 300,000 買掛金支払 180,000 支払手形決済 200,000 人件費 350,000 諸経費 270,000 その他の支出 合計 差引経常支出 1,300,000 (-)550,000 21 Operations Research コンピュータによる資金管理 p148-152 経営情報学部 経営情報学科 H103110 横内 綾 22 コンピュータを使った資金繰表 関数や計算式、複写の機能を使って資金繰表を作 成できる。 23 練習問題 処理条件 ① 金額は3桁ずつ[,]がつくように設定 =SUM(D4:D9) =D10-D18 ② ③ ④ ⑤ ⑥ SUM関数を使って合計の式を作る 差引収支の計算式を入力 次期繰越を求める式を入力 D列をE列に複写 F列にE列-D列を入力して差異計算 =D3+D19+D29 24 練習問題 例題8-1のデータと予 定資金繰表の資料の データを入力すると、 差異計算や各項目の 合計、差引収支、次期 繰越を求めることがで きる。 25 資金繰表とシミュレーション 表計算ソフトの自動再計算機能によって、予定資金繰 表のうえで、資金計画にそったいろいろな場合を想定し、 シミュレーションを行うことにより、最適な予定資金繰表 を作成することが可能。 資金管理 資金管理モデル 最適予定 (予定資金繰表) 資金繰表 シミュレーション 例題8-3 例題8-2で作成した予定資金繰表において、現金売上高を \10,000ずつ、現金仕入高を\8,000円ずつ、同時に増加さ せていき、次月繰越高がはじめて\200,000を超えるときの 予定資金繰表を作成しなさい。 26 資金繰表とシミュレーション +10,000 +8,000 次期繰越が200,000を越 えるまで増加を繰り返す。 12回増加すると次期繰越額が ¥20,000を超える 更新される 27