Transcript 「すざく」衛星搭載XISの可視光遮断フィルターの

「すざく」衛星搭載XISの可視光遮断
フィルターのアニーリング試験
○森 英之、 鶴 剛、 松本 浩典、 小山 勝二 (京大理)、
鳥居 研一、 田和 憲明 (阪大理)、
他 Suzaku XIS チーム
「すざく」衛星搭載XISの性能については、ポスター発表
W41b (中嶋他)、W42b (林田他)、W44b (田和他)、W45b
(穴吹他) を御覧下さい
2006秋季天文学会@北九州国際大学
低エネルギー側での検出効率低下
すざく研究者向け
情報(2005-12-20)
予想外の検出効率低下
(2006春季天文学会で報告)
何らかの汚染物質の存在
⇒ CCDの可視光遮断フィルター
(Optical Blocking Filter : OBF)に付着？
検出効率回復のための対策
対策 : OBF温度を上げて、汚染物質を飛ばす(アニーリング)
X線望遠鏡側
？
1. 熱サイクルをかけてもOBFが破損しないか？
2. 実際にOBFから汚染物質が剥がれるか？
軌道上での実施前に、地上試験で確認
-40℃
-25℃
 Eric Miller
X線CCDカメラ側
Astro-F(「あかり」)衛星
のベークアウト試験
⇩
ジャイロ(IRU)の防振ゴム？
⇩
ガスクロマトグラフィーでは
DEHP(C24H38O4)を検出
DEHPを仮定すると、
最大 160μg/cm-2
実験の概略
(1) 熱サイクル試験
アウトガス吸着
(2)
(~5日)
(~1.5日)
IRU rubber
@京大実験室
TQCM
= 微量天秤計
OBF/TQCM温度
(表面水晶への吸着質量による
-45℃ ⇆ -10℃
固有振動数の変化を測定)
(ヒーターで制御)
OBF/TQCM
Viewportから観察
Heater
Osaka mini
chamber
Gate valve
Kyoto mini
chamber
Refrigerator
OBF/TQCMのビデオ映像
QuickTimeý Dz
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ÅB
OBF表面の変化(アウトガス吸着中)
干渉縞が見える
吸着終了
皺が深くなる
IRU防振ゴムを+60℃に加熱した直後
(9/1 18:32:40)
17:52:40)
(9/3
(9/2
09:05:00)
(8/29
22:33:40)
IRU防振ゴムを
+80℃に加熱
(9/1 06:02)
OBF表面の変化(熱サイクル試験中)
皺のより方が▽になる
干渉縞が消える
皺が四隅に集中
熱サイクル試験終了
(9/5
(9/3
21:21:00)
09:59:40)
(9/5 09:43:00)
06:19:40)
チェンバーリーク中
チェンバーリーク中
OBF/TQCM温度
+8℃@OBF/TQCM
+10℃@OBF/TQCM
-40℃ ⇒ -15℃
+6℃@冷却ボックス
+8℃@冷却ボックス
(9/3 19:12)
OBF表面のチェック
 可視光に透かす
 顕微鏡で詳しく観察する
⇩
ピンホール、亀裂がないか？
明確な破損は認められなかった
TQCM周波数の時間変化
IRUアウトガス + BGD 2000 Hz (全体の2%程度)
BGDのみ
= 1 μg/cm-2が脱離
IRUアウトガスによって
82315 Hz 増加
⇒ 162 μg/cm-2吸着
但し、脱離量はチェンバー
内部の真空度に依存する
まとめ
低エネルギー側におけるXISの検出効率の
回復を目指した、OBFアニーリング計画
アニーリングの安全性を確認するための再現実験
 IRU防振ゴムからのアウトガスの吸着 (160μg/cm-2相当)
 OBF温度を変えた熱サイクル試験
結果
 OBFは熱サイクルをかけても破損しない
 しかし、アウトガス吸着により表面に多数の皺がよる
 常温に戻す段階で、皺のより方が変化
今後の予定
• OBF表面の皺について、マサチューセッツ工科大学 (MIT :
XIS共同開発機関), LUXEL Co. (OBF製作会社)に相談
• マネージャサイドで軌道上での実施を判断
実験のconfiguration (OBF治具)
Viewport
冷却ボックス
inside
アウトガス
Viewportか
ら見た様子
TQCM
OBF
2つの測温抵抗体(Pt1000), 熱電対, ヒーター使用
実験のconfiguration (試料用治具)
アウトガス噴射口
ヒーター (22Ω,
Max. 50W)
測温抵抗体
(Pt100)
IRU防振ゴムを阪大ミニ
チェンバーにセットアップ
実験のconfiguration (真空系)
☆ OBFに圧力をかけない！
Slow pumping system
Slow leak system
ロータリーポンプ
~チェンバー間の
バイパス
流量調節計と
陽圧防止用逆止弁
実験のconfiguration (信号系)
自動取得データのモニター結果
TQCM周波数
OBF/TQCM治具温度
冷却ボックス温度
京大チェンバー真空度
スペアOBFのセットアップ
セットアップは無事終了
目視とビデオカメラで
常にモニター
冷却ボックスによるアウトガス吸着
IRU防振ゴムのアウトガス
によるものと思われる、
黄色っぽい液体の付着
IRU防振ゴムの重量変化 :
20.8 g ⇒ 20.5 g
OBF/TQCMのビデオ映像
TQCM表面のコンタミ吸着/ベーキングによる明滅
OBF表面の皺の変化
熱サイクル試験時のOBF表面の振動
QuickTimeý Dz
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