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公共財の供給メカニズム メカニズム・デザイン(Mechanism Design) • plannerやprincipalが代理人(agents)に何か させて、何らかの目標を達成しようとする • agentsのタイプや行動について、情報を持た ない • タイプについて、情報を持たないのがアド バース・セレクション • 行動について、情報を持たないのがモラル・ ハザード メカニズム・デザインの設計 (Hurwitz) • • • plannerがagentsにどのようなmessageを 送ったら、どのような資源配分になるかを示 す。(ゲームのルールの設定) 各agentsが、messageをplannerに送る。 plannerがルールに従って、資源配分を決 定する。 メカニズム・デザイン の例 • • • • 社会主義計画の計画当局と、工場 株主がprincipalで、agentsが経営者 Principalが経営者で、agentsが従業員 オークションの主催者がprincipalで参加者が agents • principalが中央政府、agentsが、地方政府 Single Agentの場合 Messageと 資源配分の関係 を与える x m : M X Principal 効用を 最大化するように Message を選ぶ ルールに したがって 資源配分を 決める maxmM u x m , Agent 知らない x m 知っている revelation principle • Message空間として、タイプをとっても一般性 を失わない m x x m • タイプを偽ると効用が落ちる u x m , u x m ' , • direct revelation mechanism Multiple Agentsの場合 Principal ルールに Messageと ゲームの解に対応する したがって 資源配分の関係 Message 資源配分を を与える を選ぶ 決める Agents Agent2 2 ' Principal 1 ' Agent1 1. Messageの伝達 2. 資源配分の実現 x 1 ',2 ' 支配戦略均衡による implementation u1 x 1,2 ' ,1 u1 x '1,2 ' ,1 u2 x 1 ',2 ,2 u2 x 1 ',2 ' ,2 1 ',2 ',1,2 すべてのタイプは、相手のタイプ、相手が本当のタイプ を伝えるかどうかに関係なく、 自分の本当のタイプを伝えるのがいい Nash均衡によるimplementation u1 x 1,2 ,1 u1 x 1 ',2 ,1 u2 x 1,2 ,2 u2 x 1,2 ' ,2 1 ',2 ',1,2 一方的に逸脱するのは、有利でない 一般に××均衡を取るときは、××implementable オークションの設定 • n人の人がオークションに参加 • 単一のものを競り落とす • 各人の留保価格(払ってもいい最大金額)は、 v1,...,vn • 競り落としたときは留保価格と支払い金額の 差だけの満足を得る • そうでないときの満足はゼロ First Price Auction • • • • • • • 同時に、価格をbidする 一番高い価格を提示した人が競り落とす 支払い価格は、bidした価格 できるだけ安い価格でbidしたほうがいい しかし、安すぎると負ける確率が上がる ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ Second Price Auction (Vickery Auction ) • 同時に、価格をbidする • 一番高い価格を提示した人が競り落とす • 支払い価格は、二番目に高いbidした人の価 格 • テキストの理由により、本当の価格をbidする のが支配戦略 v1 本当の留保価格 したがって、ど s1 H 本当の留保価格より高いビッド Hの のビッドでも利 この場合はs 1 この場合は、 いず 得が0 L L とき競り勝つ s1 本当の留保価格より低いビッド この場合はs1 のと れにしても競り負 s2v> >s v1払うので き競り負ける ける 1 2 本当の s2 自分以外で一番高いビッド 損する。 v1をビッドすれ L H v1 s s1 s2の値 ばv1-s2 >0 利 s2 > s1 H > v1 > s 1 0 0 0 得があった s1 H > s2 > v1 > s1 L v1-s2 <0 0 0 s1 H > v1 > s2 > s1 L v1-s2 >0 0 v1-s2 >0 s1 H > v1 > s 1 L > s2 v1-s2 >0 v1-s2 >0 v1-s2 >0 他のビッダーのビッドと関係なく、本当のv1を言うのが一番利得が 高い・・・・本当のを言うのが支配戦略(dominant Strategy) クラーク・メカニズム • • • • • • • • 警備員を一人雇う例 参加者は、二人 各人の警備員の評価は、 v1とv2 この値は、本人しかしらない。 警備員の費用は、c v1+v2 > cのときは、警備員を雇ったほうがよく、 v1+v2 < cのときは、警備員を雇わないほうがいい これは、サミュエルソン条件と同じ クラーク・メカニズム(2) • 各人にほんとうのv1とv2を言わせることを考え る • Plannerにv1とv2を申告する • 本当のことを申告する必要はない。 • 申告した値は、 s1とs2とする。 • s1+s2 > cのときは、警備員を雇い、 • s1+s2 < cのときは、警備員を雇わないとする。 • 問題は、支払いルール • s1c /(s1+s2)といったルールでは、過小に申告 する・・・・ただ乗り問題 クラーク・メカニズム(3) • • • • • • • • • セカンド・プライス・オークションと比べる s1 > c -s2のときは、警備員を雇い、 s1< c -s2のときは、警備員を雇わない これらから、 c -s2をセカンド・プライス・オーク ションのs2に対応させると、本当のv1 を申告 する。 つまり「s1 > c -s2のときは、警備員を雇い、 費用負担は、 c -s2とc -s1 s1< c -s2のときは、警備員を雇わない」 というメカニズムを設計すれば、 本当のv1とv2を申告するのが支配戦略になる。 v1 本当の警備員の評価 s1 H 本当の警備員の評価より高い申告 s1 L 本当の警備員の評価より低い申告 s2 もう一人の警備員の評価の申告 v1 s1 H s2の値 c-s2 > s1 H > v1 > s 1 0 0 s1 H > c-s2 > v1 > s1 L v1-(c-s2 ) <0 0 s1 H > v1 > c-s2 > s L v1-(c-s2 ) >0 v1-(c-s2 ) >0 s1 H > v1 > s L > c-s2 v1-(c-s2 ) >0 v1-(c-s2 ) >0 sL 0 0 0 v1-(c-s2 ) >0 もう一人の警備員の評価の申告と関係なく、本当のv1を言うのが 一番利得が高い・・・・本当のv1を言うのが支配戦略(dominant クラーク税 • • • • • • • • • • • 前の表では、 s1 + s2 > c で警備員を雇うとき 費用負担は、 (c -s2)+ (c -s1)= c + (c- s2 - s1)<c で赤字になる。 以下のクラーク税を負担するときは、必ず黒字になる。 (1)雇うときは、, c/2の基本負担をする。 (2) このときの、相手だけの決定をくつがえすときは、その損 害に対する追加的な負担をする。 c/2< s2 , s2 + s1 > c ⇒ t1 = c/2 c/2< s2 , s2 + s1 < c ⇒ t1 = s2 - c/2 c/2> s2 , s2 + s1 > c ⇒ t1 = c/2 +c/2 - s2 c/2> s2 , s2 + s1 < c ⇒ t1 = 0 • c/2> s2 のとき • c/2> s2 , s2 + s1 > c ⇒ t1 = c/2 +c/2 - s2 = (c-s2 ) • c/2> s2 , s2 + s1 < c ⇒ t1 = 0 v1 s1 H s2の値 c-s2 > s1 H > v1 > s 1 0 0 s1 H > c-s2 > v1 > s1 L v1-(c-s2 ) <0 0 s1 H > v1 > c-s2 > s L v1-(c-s2 ) >0 v1-(c-s2 ) >0 s1 H > v1 > s L > c-s2 これは、前の表と同じ v1-(c-s2 ) >0 v1-(c-s2 ) >0 sL 0 0 0 v1-(c-s2 ) >0 c/2< s2 のとき • c/2< s2 , s2 + s1 > c ⇒ t1 = c/2 • c/2< s2 , s2 + s1 < c ⇒ t1 = s2 - c/2 s2の値 c-s2 > s1 H > v1 > s 1 s1 H > c-s2 > v1 > s1 L s1 H > v1 > c-s2 > s L s1 H > v1 > s L > c-s2 s1 H -( s2 - c/2 ) v1- c/2 v1- c/2 >0 v1- c/2 >0 s1 H s2の値 c-s2 > s1 H > v1 > s 1 0 s1 H > c-s2 > v1 > s1 L v1-(c-s2 ) s1 H > v1 > c-s2 > s L v1-(c-s2 ) >0 s1 H > v1 > s L > c-s2 v1-(c-s2 ) v1 sL -( s2 - c/2 ) -( s2 - c/2 ) -( s2 - c/2 ) -( s2 - c/2 ) v1- c/2 >0 -( s2 - c/2 ) v1- c/2 >0 v1- c/2 v1 0 0 v1-(c-s2 ) v1-(c-s2 ) sL 0 0 0 v1-(c-s2 ) 追加的説明 • 黒字は、没収しないと、本当のことを言うメカ ニズムが崩れる • 上の例を一般化したのが、クラーク・メカニズ ム • さらに、一般化したのがGroves Mechanism • implementabilityを支配戦略からNashに落 としたのが、Groves and Ledyard Mechanism