Transcript 10 7 cts/s

RBMの現状報告
片岡、谷津、森井、河合 (東工大)
磯部 (NASDA)、 三原 (理研)
RBM(Radiation Belt Monitor)の目的
軌道上で荷電粒子のレートを常時モニタする
特に、SAA(South Atlantic Anomaly)周辺や
極近辺など、レートが異常に高い領域で
センサーを放電破壊から防ぐ
ISS軌道上の荷電粒子分布(1)
電子
(E > 40 keV, 500km)
SAA
陽子
(E > 30 keV, 400km)
阪大HPより
ISS軌道上の荷電粒子分布(2)
ISS軌道 (500 km, 51.6deg)
1日のうち
1000秒程度
電子
積分粒子数 (個/cm2/day)
殆どをSAAと
高緯度で被爆
陽子
最大時には
電子: ~ 107 cts/s
陽子: ~ 105 cts/s
粒子のエネルギー (MeV)
PINダイオードを用いたRBM (概念)
センサー
プリアンプ 整形増幅
計数トリガ
+HV
荷電粒子
やX線
PINダイオード
Cp
Scl in
MDP
RBM
フラグ
(高圧 OFF)
ASCA - RBMからの変更点
センサー
PINセンサー: 1×1cm×100mm
入射窓: Al 15mm
PINバイアス:
負極性 –12 V
プリアンプ
HIC (日本アビオ?)
整形増幅部
1×1cm×200mm
Al
50mm
正極性 +24 V
明星discrete
または A225
細かいパラメータ、回路構成 etc
要求される性能(1) - エネルギー閾値
エネルギー損失 (MeV)
Si 200μmに電子・陽子が入射したときのエネルギー損失
陽子
電子
閾値は40keV以下
(余裕をみて 20 keV)
をめざす
入射エネルギー (MeV)
要求される性能(2) – 耐レート特性
電子の場合、最大のレートが 107 cts/s 以上に達する
(1) 高カウントレートで窒息しにくい回路
(2) ノイズ閾値は低く、なるべく「多く」数えたい
- プリアンプと整形回路の時定数を短くするほど有利
- 一方で、ノイズレベル(エネルギー閾値)は上がってしまう
RBM として最適な回路構成を決める(中嶋卒論)
RBM試作回路 (中嶋製)
+12V
プリアンプ
CS515
微分器
MA402
バッファ
MA404
HPK
S3580-02
時定数を変える
-12V
試作回路
エネルギー閾値
プリアンプ時定数
整形時定数
1 msec
2 msec
20 keV
10 keV
14keV
122keV
136keV
試験回路
(57Co)
122keV
参考:A225 (57Co)
エネルギー分解能
プリアンプ時定数 vs 分解能
整形時定数は 1 msec に固定
A225 (@59.5 keV)
試作RBM (@59.5 keV)
時定数(μs)
時定数 10μsec まで縮めることが可能
プリアンプのレート特性 (LEDのランダム照射)
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
102
10
3
104
10
106
5
1MHz程度の入力では、プリアンプは正常動作
(飽和しない限り)プリアンプの時定数に依存しない
整形時定数 vs 分解能
プリアンプ時定数は 10 msec に固定
A225 (@59.5 keV)
試作RBM(@59.5
(@59.5keV)
keV)
試作RBM
時定数 500 nsec 程度までOK
整形回路のレート特性 (LEDのランダム照射)
トリガ効率
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
102
104
106
入力パルスレート(cts/s)
500 nsec 程度まで微分の時定数短くすると better
MAXI-RBM構成
GSCコリメータ
RBM
コネクタ
PINセンサー部分
明星RBM-EM相当品
中嶋卒論を参照して
プリアンプ
50 msec (ASCA は 500 msec)
整形回路
0.5 msec (ASCA は 2 msec)
PINセンサー
明星RBM ノイズレベル
20 keV
20 keV
57Co
光子イベント数
NOISE
0
50
100
エネルギー (keV)
150
50
100
エネルギー (keV)
ノイズレベルが やや高く、 30 keV 相当
150
明星RBM レート特性
LED 2 MeV相当(陽子を想定)
計数率 (%)
LED 100 keV相当(電子を想定)
102
104
入力レート(cts/s)
106
102
計数特性は非常に良い
LED 2 MeV, 106cts/s でも飽和せず
104
入力レート(cts/s)
106
まとめと今後の課題
- 試作回路を用いたstudy の結果、
RBMセンサーの仕様、回路構成は、ほぼ固まった
現状の明星RBMでは、ノイズレベルに不安が残る
(閾値を 30keV -> 20 keV に下げたい)
レート特性はほぼ OK
明星製RBMの性能向上と並行して、A225 の
タイミングパルスを検討(テスト基板作成中)
- NASDA の電子ビームを用いて、より現実に近いレート
(> 107 cts/s)での耐久試験を行う
プリアンプの飽和検出