教員のICT活用指導力の基準 作成の経緯

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Transcript 教員のICT活用指導力の基準 作成の経緯

平成22年度 熊本県教育情報化推進事業における指導者養成研修
【研修2】 配付資料
研修2 学力向上につながるICT活用の具体的展開
支援機器としてのICT活用
~実態把握・評価が支える授業向上~
支援機器:Assistive Technology(AT)
熊本大学教育学部附属特別支援学校
教諭 前田忠彦
はじめに
ATとしてのICT活用の実践を紹介
・表出(読む書く話す)が難しい生徒への活用
・ICTを活用するための周辺機器の開発
パソコン教材による地域支援の紹介
実践事例について
学年 教科
中学1年 自立活動
題材名
(1)数の学習 (2)手紙を書こう
目標・ねらい
10までの数の合成分解ができる。
拗音を正しく使うことができる。
(1)学力向上でのねらい
生徒がより主体的に参加する授業展開
・10までの数の合成分解ができる。
・拗音を正しく使うことができる。
より適切な実態把握と評価
・生徒の教育的ニーズに基づいた授業
・学習の成果を、生徒も感じる授業
(2)ICT活用のポイント
周辺機器の整備・開発 使えるICT
『使えるICT』
・生徒の運動機能に応じたスイッチの開発
舌スイッチ
『舌スイッチ』
◆学習を支える教材開発 『パソコン教材』
◆ICTの活用で拡がる 『自分の可能性』
・インターネット
・Eメール
実践の様子
生徒の様子
○発語は不明瞭であるが、
会話でのやりとりができる。
○座位保持椅子で生活
○意図的に身体を動かすこと
が難しい。
○比較的、舌は意図的に
動かすことができる。
写真
実践の様子
生徒の様子
○発語は不明瞭であるが、
会話でのやりとりができる。
○意図的に身体を動かすこと
が難しい。
写真
文字を書くことができず、
不明瞭な言葉を使って学習をしてきていた。
曖昧な実態把握と評価
実践の様子
○舌は意図的に動かすことができる。
できることを活用する
舌スイッチの開発
写真
実践の様子 舌スイッチの開発
1号機 2レバースイッチ
2号機 4ボタンスイッチ
上下左右・押
3号機 5方向スイッチ
ゲームコントローラと接続し
マウスやキーを操作
実践の様子
舌スイッチの使用
パソコン教材の開発・活用
生徒が自分で文字・数字入力
より正確な実態把握と評価
・拗音の使用が正確ではない
・「4」が加数(被加数)にあると
間違えることが多い
具体的な目標設定・授業づくり
まとめ
(1)学力がどう伸びたか
拗音を正しく使えるようになった。
10までの合成・分解の理解ができた。
(2)効果的な活用のポイント
子どもが主体的に授業に参加できるように
より具体的操作をとおした学習ができるように
難しいことは、パソコンに手伝ってもらう
まとめ
子どもが主体的に授業に参加できるように
より具体的操作をとおした学習ができるように
おはじきを並べたりブロック積んだりなど
数の操作を、パソコンの活用で初めて『自分で』経験
『読むこと』と『聞くこと』だけだった言葉に
『書くこと』が加わった
学習の質的向上
ICTが今と将来の生活の可能性を拡げる
・インターネット
・Eメール
地域や学校に伝えてほしい
パソコンはマルチメディア、いろんなことができる
周辺機器と教材の開発で『さまざまな場面で子どもを支援・補助』
地域支援の場面でも業務を効率化できる(パソコン教材)
いつでも使える状況をつくる
電源を入れるだけで活用できるように(準備・接続などなく、身近な物に)
大画面テレビ(50インチ)の活用
誰でもできる技術・知識にする
パソコン教材・周辺機器作成研修の実施(定期、全員参加ではなく)
周辺機器や、その作成に必要な物品を学校に常備しておく
使用した機器とソフトの紹介
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プロジェクタ
大画面テレビ(50インチ)
ゲームコントローラ
舌スイッチ(自作)
FLASH作成ソフト(FlashMaker、Flash)
文字パレット(ATOK)
ヤフーキッズの文字入力機能
HeartyLadder(フリーソフト)
文字入力支援ソフト
• JoyToKey(フリーソフト)
ゲームコントローラをキーボードに置き換えるソフト
• MultiplePad(フリーソフト)
ゲームコントローラをマウスに置き換えるソフト