車内温度&湿度の変化(9月)

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Transcript 車内温度&湿度の変化(9月)

衛生学実習
3班
緒言①
快適
とは
「心やからだの望むとおりの条件が満たされて、とても
気持ちのよいこと。また、そのさま。」と大辞林にある。
つまり、周囲の環境(居住環境)条件により大きく左右さ
れることが推測できる。
緒言
居住環境因子
温度
湿度
気流
音
照明
換気(CO2濃度)
etc
不快指数
discomfort index : DI
temperature humidity index : THI
・米国気象台が夏季の蒸し暑さの判定用に開発
・冷房の必要性の目安
気温と湿度
(気流の影響は考慮されていない)
DI=0.72×(乾球温度+湿球温度)+40.6
DI≧70・・・10%
DI≧75・・・50%
DI≧79・・・100%
の人が不快に感じる
緒言②
つまり!
温度は快適さに重要な影響があると考えられる。
一般的にオフィスで机上作業をしている場合、冬の暖房時で
室温22℃、湿度40%程度が快適とされている。
そこで、室温の変化と作業効率の間にどのような変化がある
かを調査してみた。
実験方法
環境
• 対照実験
• 暖房時(23℃に設定)
• 足だけコタツに入れる
実験内容
• 記憶力テスト
• クレペリン試験
時間帯・場所
• 22:30~
• チュートリアル教室
頭寒足
熱!
記憶テスト
①簡単な平仮名3文字20個を1分見て記憶
5分
15秒の間隔
×
②1分45秒の間にできる限り書き出す。
6セット
③2分休憩(この間に30秒で脈拍測定)
環境条件の変化
同じく6セット!!
①対照実験(変化なし)
②暖房時(23℃に設定)
③足だけコタツに入れる
りんご ごりら らっぱ
ぱんだ だんご…
記憶の種類
①陳述記憶
declarative memory
…事実・概念・出来事
②非陳述記憶
non-declarative memory
…技術・習慣・プライミング
・作業記憶
working memory
・短期記憶
recent memory
・遠隔記憶
remote memory
実験前の体験
1.暖房によって頭がボーッとしてしまう
2.こたつの場合は足下は温かく頭はすっきりしている
すると・・・
暖房の場合は成績DOWN??
こたつの場合は成績UP??
実験風景①
①対照実験
1.3
26
24
1.2
1.1
20
1
18
16
0.9
14
0.8
12
0.7
10
前半
後半
温度(℃)
正解数変化
22
武原
木村
跡部
室内温度
②暖房時
1.3
26
24
1.2
1.1
20
1
18
16
0.9
14
0.8
12
0.7
10
前半
後半
温度(℃)
正解数変化
22
武原
木村
跡部
室内温度
床温度
③コタツ時
1.3
26
24
1.2
1.1
20
1
18
16
0.9
14
0.8
12
0.7
10
前半
後半
温度(℃)
正解数変化
22
武原
木村
跡部
室内温度
床温度
被験者別成績変化
暖房
こたつ
武原
影響なし
成績
木村
成績↑↑
影響なし
跡部
成績↓
成績↓
これくらいの条件の差では環境の影響は現れない
クレペリン試験の方法
1分1行×15回連続・・・第1試行
5分休憩
1分1行×15回連続・・・第2試行
環境条件の変化
①対照実験(変化なし)
②暖房時(23℃に設定)
③足だけコタツに入れる
1分1行×15回連続・・・第3試行
5分休憩
1分1行×15回連続・・・第4試行
5275846・・・
クレペリン試験
この検査でわかること
・作業量の高低
・曲線の型(動き)
◎知能、仕事の処理能力、積極性、活動のテンポ、意欲、気働きなどの高低
◎性格、行動ぶり、仕事ぶりといった面の特徴・偏り・異常・障害などの程度
全体として特殊な単純作業場面における特徴だけでなく、日常の
種々の行動場面で現われる比較的変化しにくい「その人らしさ」と
いったことと対応。
クレペリン試験の長所
1. 安価
2. 誰にでもできる
3.検査の実施が簡単
4.集団的に実施可能
5.比較的短時間で済む
6.作為がほとんど防げる
7.非言語的な検査⇒外国人にも実施可能
健康者常態定型について
1.前期 U字型 or V字型
2.後期 右下がり
3.前期の作業量<後期の作業量
4.曲線に適度な動揺(ギザギザ)
5.誤答がほとんどない。
6.作業量が極端に低くない。
実験風景②
分散分析法
( Analysis of Variance:ANOVA法)
・1元配置分散分析法
・2元配置分散分析法
測定値の全変動をいくつかの実験因子と誤差因子の和に
分解し、誤差因子以外の各因子が、全変動に影響を与えて
いるかどうかを検討する。
1元配置分散分析法
=
各要因の何処かに差があるのかどうか?
要因A
要因B
要因C
要因D
あるなら何処に差があるのか?
=
多重比較法
要因E
2元配置分散分析法
条件A
ex)色
条件B
二条件によるばらつきが
見られるか
ex)形
t検定とANOVA法の違い
t検定
2群以上の平均値を同時比較できる
平均
分散分析法
分散
(分散)
3群以上の平均値を同時比較できる
平均
1元配置分散分析法
X μαε
p
(μ:母平均、α:水準iによる、誤差項:ε)
ni
T   ( xij  x )2  T1  Te
i 1 j 1
p ni
T:全変動
p
T1   ( xi.  x )   ni ( xi.  x )2
2
i 1 j 1
p
i 1
ni
Te   ( xij  xi. )2
i 1 j 1
T1
p 1
V
F1  1
Ve
V1 
T1:級間変動
Te:誤差変動
Te
Ve 
n p
F検定
V:不偏分散
2元配置分散分析法
Xijl μαi βj  (αβ)ij εijl
T  T1  T2  T12  Te
q
p
T1  qr( xi.  x)
i 1
p q
2
T2  pr ( x j  x )2
j 1
T12   ( xij  xi.  x. j  x )2
i 1 j 1
p q r
Te   (xijl  xij )2
i 1 j 1 l 1
T1,T2:級間変動
T1×2:交互作用変動
Te:誤差変動
実験結果(標準)
2元配置ANOVA結果
α
β
γ
A*B
×
×
○
A
○
×
○
B
×
○
×
A:クレペリン因子
B:環境因子
A*B:交互作用
○:有意差有、×:有意差無
ギリシャ数字は被験者を示す
1元配置ANOVA結果
α
2
3
1
○
×
4
×
×
β
2
3
1
○
○
4
×
×
γ
2
3
1
○
○
4
○
×
実験結果(暖房)
2元配置ANOVA結果
α
β
γ
δ
ε
A*B
○
×
○
○
○
A
×
0
○
×
○
B
○
×
○
○
×
1元配置ANOVA結果
α
2
3
1
○
○
4
○
×
β
2
3
1
×
×
4
×
×
ε
2
3
1
○
○
4
×
×
δ
2
3
1
○
○
4
×
×
γ
2
3
1
○
○
4
×
×
実験結果(炬燵)
2元配置ANOVA結果
α
β
γ
δ
ε
ζ
A*B
○
○
×
○
○
○
A
×
×
○
×
○
○
B
○
×
○
○
○
○
1元配置ANOVA結果
α
2
3
1
×
○
4
○
○
β
2
3
1
×
×
4
×
○
γ
2
3
1
○
○
4
○
×
δ
2
3
1
×
○
4
×
○
ε
2
3
1
○
○
4
×
×
ζ
2
3
1
○
○
4
×
×
実験考察
それぞれの結果に統一性がない
環境の違い
クレペリンの一回目、二回目
による確たる差は見られない
これくらいの条件の差では環境の影響は現れない
脳血流量に関する因子
☆増加させる因子
①O2濃度↓
②エネルギー量↓
※血圧は関与しない
交感神経
交感神経刺激作用
効果器官
心臓
小動脈
皮膚
交感神経刺激効果
洞房結節
心拍数増加
房室結節
自動能増大
心房
収縮力増大
心室
収縮力増大
冠状
収縮・拡張(優位)
皮膚・粘膜
収縮
骨格筋
収縮・拡張
脳
収縮(軽度)
腹部内臓
収縮(優位)・拡張
腎
収縮(優位)・拡張
汗腺
多量の発汗(コリン作動性)
体温↑
視床下部温↑
暑い!! 温度中枢
発汗
前視床下部
気温↑
後視床下部
抑制
NA
Ach
交感神経
血管拡張→熱放散
足湯
信州・上諏訪温泉 鷺の湯
足湯と湯浴
局所皮膚温上昇
全身皮膚温上昇
(熱伝導&熱放射により熱獲得)
暖かい血流&全身温上昇
足局所血流量↑
体温上昇
交感神経優位
皮膚血流量→↓
暖かい血流
体温上昇
交感神経優位
(熱伝導&熱放射により熱獲得)
短時間
長時間
発汗・・・(熱放散不可)
皮膚血流量↑
発汗・・・熱放散
ゆっくり暖めるので、体
への負担が少ない!
後視床下部の影響によ
り皮膚血管拡張
頭寒足熱
☆暖かい時
☆寒い時
交感神経優位
足熱
発汗なし(深部温低)
皮膚血流量↓
寒冷時の筋肉
血流量増加↓
筋肉血流量↑
基礎代謝↑
エネルギー消費
O2濃度↓
CO2濃度↑
(局所でエネルギーを使う)
エネルギーLOSS!!
全身血管拡張
エネルギーを
脳で使える!
呼吸↑(あくび)
エネルギーLOSS!!
熱中症とは・・・?
熱中症→体の中と外の"あつさ"によって引き起こされる、様々な体の不調
体外:暑い環境
体内:スポーツや活動中における、体内の筋肉から生じる大量の熱、
脱水などの影響
そんな“あつさ”に対して・・・
⇒体の恒常性を維持するための生理的な反応により生じる。
失調状態から、全身の臓器の機能不全にまで至る。
車内熱中症の実験
方法
9月と11月のある晴れた日に、窓を閉め切った状態で、下写真のように
助手席に温湿計をセットし、車外から10分ごとに温度と湿度を測定した。
↑車種
:スズキ Keiワークス(パールホワイト)
※助手席は日陰になるように駐車した。
車内温度&湿度の変化(9月)
~結果~
ここで温度上昇は
ほぼSTOPした。
50
45
40
温度(℃)
湿度(%)
35
30
25
20
開始
10分
20分
30分
40分
50分
60分
70分
80分
90分
100分 110分 120分
時間
日付:H16/9/12 (快晴)
時刻:12:30~スタート
場所:角間南部テニスコート
で実験を行いました。
車内温度&湿度の変化(11月)
~結果~
ここで温度上昇は
ほぼSTOPした。
34
32
30
温度(℃)
湿度(%)
28
26
24
22
20
開始
10分
20分
30分
40分
50分
60分
70分
80分
90分
100分 110分 120分
時間
日付:H16/11/7 (晴れ)
時刻:12:30~スタート
場所:角間北部テニスコート
で実験を行いました。
車内温度の比較(9月&11月)
~9月と11月の比較~
50℃
45℃
40℃
9月
11月
35℃
30℃
25℃
20℃
開始
10分
20分
30分
40分
50分
60分
70分
80分
90分
100分
110分
120分
時間
☆11月に比べ9月の温度上昇具合が急激なのが一目瞭然!!!
熱中症の症状の分類①
・熱中症は、いくつかの症状が重なり合い、互いに関連しあって起こる。
・軽い症状から重い症状へと症状が進行したり、極めて短時間で急速に
重症となる事もある。
⇒熱中症の分類は医学的にも混迷しているが、以下の3つに分けるのが
主流である。
現在定義
Ⅰ度
Ⅱ度
Ⅲ度
〃C型
〃E型
従来定義
熱痙攣
熱失神・日射病
熱疲労
熱射病
古典的熱射病
努力性熱射病
程度
軽症度
中等度
重傷度
熱中症の症状の分類②
Ⅰ度
①四肢や腹筋などに痛みをともなった痙攣
・多量の発汗中、水のみを補給した場合に、起こりやすい。
ナトリウムなどの電解質が含まれている。
②日射病
・立ちくらみ
熱中症の症状の分類③
Ⅱ度
☆疲労、頭痛、失神、吐き気など、いくつかの症状が重なり合う
・発汗による水分と電解質の喪失。
・ショック症状が見られる。
・Ⅲ度へ移行する危険性がある。
熱中症の症状の分類④
Ⅲ度
☆意識障害、過呼吸、ショック、全身の痙攣などがⅡ度の症状に重なり合う
★自己温度調節機能の破錠
による中枢神経系を含めた全身の多臓器障害
・・・数時間続くと死に至る。
熱痙攣について

2K
Na

3Na
弛緩
弛緩
膜
筋
肉
細
胞
3Na
収縮
Ca2
筋小胞体
:Naチャネル
ATP要!
:ナトリウムポンプ
Ca2
弛緩
Ca
2
Ca2
Na不足
ATP要!
:カルシウムポンプ
:Na/Ca交換系
痙攣につながる
交感神経刺激作用
効果器官
心臓
小動脈
皮膚
交感神経刺激効果
洞房結節
心拍数増加
房室結節
自動能増大
心房
収縮力増大
心室
収縮力増大
冠状
収縮・拡張(優位)
皮膚・粘膜
収縮
骨格筋
収縮・拡張
脳
収縮(軽度)
腹部内臓
収縮(優位)・拡張
腎
収縮(優位)・拡張
汗腺
多量の発汗(コリン作動性)
体温↑
視床下部温↑
暑い!! 温度中枢
発汗
前視床下部
気温↑
後視床下部
抑制
NA
Ach
交感神経
血管拡張→熱放散
熱中症の原理
⇒全身皮膚温上昇
(熱放射により熱獲得)
暖かい血流&全身温上昇
体温上昇
発汗・・・熱放散
交感神経優位
皮膚血流量↑
後視床下部の影響
により皮膚血管拡張
脱水症状
総血流量↓
交感神経優位のため、腹部内臓血管収縮
最初は腸(ex.腸間膜動脈)の血流量↓
心臓の収縮力↑ ⇒ 肺への血流量は減少しない
脱水が過度であると・・・
脳血流量減る
⇒
_| ̄|○
熱中症の対策と予防
対策
・衣服を脱がせて涼しい場所に移す
・生理食塩水やスポーツ飲料による電解質の補給
Ⅰ度&Ⅱ度
・安静
・痙攣部のストレッチ
・体がぐったりして発汗がとまっている→救急車の要請
Ⅲ度
・救急車が来るまで→体温降下処置&緊急救命処置
予防
①服選び
②帽子の着用・日傘の携帯
③水分補給
など・・・