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三河湿地成立後の遷移に関する環境評価
指導教員 増田理子准教授
都市社会工学科
18117005 市川晴信
目次
1.背景・目的
2.調査対象
3.結果
4.結論
1.背景・目的
東海地方の固有種が多く生育している東海地方特有の湿地が
減少・消滅している.
◇東海地方の湿地
• pHが相対的に低く,酸性・貧栄養湿地.
• その成因や固有植生に与える影響との関連性の詳細は不
明.
固有植物の絶滅が危惧されているため,遷移が進行している恐れがある.
1.背景・目的
 地域別のpH特性の違い
•嫌気的環境でも生育
 降水との関連性
•窒素固定
 藍藻類と遷移の関係性
藍藻
水質の観点から湿地保全に関する検討を行う.
2.調査対象
△調査地
東谷山
•6月2週目~10月5週目にかけて,約一週間ごとに調査.
三ツ池
•三ツ池湿地では7ヶ所,県芸大湿地では3ヶ所,東谷山湿地では4ヶ所にて,
表層水を採取.
県芸大
•pHはガラス電極式水素イオン濃度指示計で測定.
3.結果
△三ツ池
8.00
8.00
3 7.00
7.00
6.00
6.00
藍藻
5.00
5.00
1
藍藻上の水の方がpH値が高い.
4.00
4.00
pH値
pH値
藍藻
4
1
3.00
3
3.00
2
4
2.00
2.00
1.00
1.00
0.00
2
0.00
6月
7月
8月
9月
10月
6月
7月
8月
藍藻の発達による中性化が原因.
9月
10月
3.結果
△県芸大
8.00
8.00
7.00
7.00
6.00
6.00
4.00
pH値
5.00
勾配により高低差がある採水地点間では,
4.00
低位置の地点でpH値が高い傾向にあった.
5.00
pH値
△東谷山
低位置
3.00
高位置
高位置
高位置
2.00
2.00
1.00
1.00
0.00
0.00
6月
7月
8月
9月
10月
低位置
3.00
低位置
6月
7月
8月
9月
10月
勾配により高低差のある採水地点間同士のpH値の経時変化
3.結果
有機酸,腐食物の溶け込みによる湧水の酸性化
土壌層中の塩基類鉱物とのイオン交換反応により,
通過水のpH値が上昇した.
土壌母材
不透水層
湿地
3.結果
△三ツ池
△県芸大
△東谷山
7.00
7.00
6.00
5.00
5.00
5.00
pH値
6.00
pH値
pH値
y = 0.0142x + 5.0732
R2 = 0.019
6.00
4.00
4.00
4.00
3.00
3.00
3.00
2.00
2.00
0
5
10
15
20
25
2.00
0
30
10
20
30
40
0
40
7.00
y = -0.0155x + 5.4043
2
R = 0.1232
6.00
5.00
5.00
5.00
4.00
3.00
pH値
6.00
pH値
6.00
4.00
4.00
3.00
3.00
0
15
20
降水量(mm)
25
30
y = -0.0071x + 5.2191
2
R = 0.0421
2.00
2.00
2.00
10
30
降水量(mm)
7.00
y = -0.0245x + 5.3807
R2 = 0.1233
5
20
pH値と降水量との間で,相関がみられなかった.
7.00
0
10
降水量(mm)
降水量(mm)
pH値
7.00
y = -0.0203x + 6.1782
R2 = 0.0977
y = -0.0578x + 6.2632
R2 = 0.3235
10
20
降水量(mm)
30
40
0
20
40
60
80
降水量(mm)
100
120
3.結果
△三ツ池,県芸大
粘土層が堆積しており,表層水を通しにくい.
粘土層
採水前数日間の降水によるpHへの影響はない.
採水地点
3.結果
△東谷山
•弱酸性水質で発達
•ミズゴケ酸という有機酸の放出
酸性雨による酸の添加に関わらず,
ほぼ一定のpHを保つ緩衝作用が働いていた.
ミズゴケ
4.結論
•酸性水質である現状の把握.
•遷移の終始が明確でなく,藍藻による影響の程度は不明.
• 藍藻類による中性化が起因の遷移への懸念.
•東海地方の湿地は酸性であると言われ続けていることから,
現在の酸性水質を維持することが湿地や固有植生保全に繋がる.
藍藻類の除去により,他の植物移入の抑制.
4.結論
•人為的な開発と遷移とは分離して,湿地保全についての
考慮が必要.
•短期間の降水による影響はないため,地下水の湧出過程における
酸性化.
pH低い
調査地点間での酸性化は確認できないため,
湧水の始点での土壌特性の調査が必要.
pH高い
ご清聴ありがとうございました.
•遷移の終始が明確でなく,藍藻による影響の程度は不明.
•東海地方の湿地は酸性であると言われ続けていることから,
現在の酸性水質を維持することが,湿地や固有植生保全に繋がる.
結論
•藍藻類による中性化の懸念.
•短期間では降水の影響を直接受けない.
•勾配による地形特性や,ミズゴケの植生による
特異な湿地状態による水質への影響.
•弱酸性水質で発達
•ミズゴケ酸という有機酸の放出
結果
•全湿地のpH値範囲は0.34~7.20と中性から強酸性.
6.00
5.79
5.80
pH値
5.60
5.40
5.20
5.04
5.10
県芸大
東谷山
5.00
4.80
4.60
三ツ池
結果
土壌母材
不透水層
湿地
結果
△三ツ池
8.00
8.00
7.00
7.00
3
藍藻上の水の方がpH値が高い.
5.00
1
4.00
6.00
5.00
4.00
pH値
6.00
pH値
4
1
3.00
3
3.00
2
4
2.00
2.00
1.00
1.00
2
藍藻の発達による中性化の促進.
0.00
0.00
6月
7月
8月
9月
10月
6月
7月
8月
9月
10月
結果
△三ツ池
8.00
8.00
藍藻上の水の方がpH値が高い.
7.00
6.00
6.00
5.00
5.00
4.00
Ma2(藍藻)
Ma1(水溜り)
3.00
pH値
pH値
7.00
4.00
Ma3(藍藻)
Ma4(流水路)
3.00
藍藻の発達による中性化の促進.
2.00
2.00
1.00
1.00
0.00
0.00
6月
7月
8月
9月
10月
6月
7月
8月
9月
10月
結果
8.00
8.00
7.00
7.00
6.00
6.00
5.00
5.00
pH値
pH値
△三ツ池
4.00
藍藻上の水の方がpH値が高い.
4.00
1
3.00
3.00
2
4
2.00
2.00
1.00
1.00
0.00
0.00
6月
7月
8月
9月
3
10月
6月
7月
8月
藍藻の発達による中性化の促進.
9月
10月
3.結果
4
藍藻
8.00
8.00
7.00
7.00
6.00
6.00
5.00
5.00
藍藻
3
1
藍藻上の水の方がpH値が高い.
3.00
4.00
pH値
pH値
△三ツ池
1
3.00
4.00
3
2
4
2.00
2.00
1.00
1.00
0.00
0.00
6月
7月
8月
9月
10月
2
6月
7月
8月
藍藻の発達による中性化が原因.
9月
10月