ポスター - 早稲田大学

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言語獲得における
母音範疇の形成過程のシミュレーション
Simulation of the process of learning vowel categories in language acquisition
宮澤幸希†,白勢彩子,菊池英明(早稲田大学人間科学学術院)
† [email protected]
2007.10.19. 日本音響学会 聴覚研究会
Background
Our Aim
・ 言語獲得の原理を解明
・ 乳児の言語能力
- 生後六ヶ月で母音体系を獲得[1]
- 学習は限定された人と語彙による
・ カテゴリ(範疇化)知覚
- 音響特徴の連続的な変化に対して
子音の知覚は非連続的である
- 母音でも類似の現象[2]
- 誰でも、自然に音韻体系を獲得
- 話者や環境の変化に対して頑強
・ モデルによる検証実験
母国語の母音体系の
獲得過程をモデル化
・ 生得的な制約と学習
- 制約 : 聴覚系の応答特性など
- 学習 : 成人の音声の統計的分布
Method(1)
・ ヒトの学習モデル [3]
・ 実験条件
- 自己組織化マップ(SOM)を使用
- 入力の分布傾向を教師なしで分類
- 制約なし条件 : 言語に特化した
機構なし、SOMは重み0で初期化
100
80
/d/
同 60
定
率
(%) 4 0
Hu man
Ch in c h illa
SOM Mode l
20
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
- 制約あり条件 : 母音知覚能力が
生得的に備わっていると仮定、
母音31種の
F1, F2値に
よってSOMの
初期学習を行う
VOT(ms)
有声, 無声子音(/d/, /t/)境界の獲得モデル
母音31種[4]
Method(2)
・ 学習と評価
評価データ
- 日本人単独話者のF1, F2を入力値とする
- 「密度ヒストグラムによるクラスタ数推定法[5]」
により、分類結果を統合
- 評価データ(正解データ)に基づき、
SOMの分類結果
母音範疇の数と
正解率を求める
- 発達初期の話者適応の
検討として、別話者(男性,
カテゴリ
女性)でも結果を評価
統合
Results
(a:範疇数 b:正解率
c:別話者評価)
25
00
50
00
10
00
0
15
00
0
0.6
15
00
20
10
0
50
0
(b)
0.7
10
00
制約なし
制約あり
10
範
疇
数
・ 学習結果
(a)
7
6
5
4
3
2
1
0
Learning Steps [回]
0.5
正 0.4
解
0.3
率
0.2
制約なし
制約あり
0.1
50
00
10
00
0
15
00
0
Learning Steps [回]
0.5
正 0.4
解 0.3
率
0.2
制約なし 別話者女性
制約なし 別話者男性
15
00
50
0
10
00
10
0
20
0
学習数 [回]
50
00
10
00
0
15
00
0
制約あり 別話者女性
制約あり 別話者男性
25
00
0.1
10
25
00
0.6
15
00
10
0
(c)
20
10
0.7
50
0
10
00
0
- 学習数 ~100 :
制約ありの方が
正解率が高く、
母音数5に近い
- 学習数 100~ :
制約あり / なしに
よる差は減少
- 別話者評価 :
男:学習に応じて
正解率向上
女:変動なし
評
価
カテゴリ数:5
正解率:0.728
Discussion
・ 学習の初期段階では
制約が有効に機能
- 言語獲得の初期において
生得的な機構が効果的に
働いている可能性
- 制約の生物学的妥当性や
種類、制約が生得的か、
発達早期の学習に
よるのかは検討が必要
・ 別話者による評価
- 人によって正解率が異なる
(搬化の程度は話者による)
- 搬化させやすい音声、そう
でない音声の存在を示唆
Reference
[1] Jusczyk, P. W. “The Discovery of Spoken Language,” 2000. [2] Kuhl, P. K. Nature Reviews (Neuroscience) ,5,831-843,2004.
[3] 宮澤幸希,白勢彩子,菊池英明,人工知能学会全国大会,2E3-1,2006.
[4] Boe Louis-Jean et al,日本音響学会誌,58(7),450-458,2002. [5] 寺島幹彦 他,信学論,J79-D-II(7),1280–1290,1996.