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タンパク質の立体構造の検索
PDB (Protein Data Bank)
タンパク質の構造データに関するデータベース.
構造データに関する世界で唯一の機関.
54,298個の立体構造データが登録されている.
http://www.rcsb.org/pdb/
Protein Data Bank
http://www.rcsb.org/pdb/
Growth of Protein Data Bank
登録された立体構造データ数の推移
・結晶化技術の向上
・タンパク質3000プロジェクトなど
タンパク質の機能
・構造タンパク質
(細胞骨格,表皮ケラチン,ウイルスのキャプシドタンパク質など)
・輸送・貯蔵タンパク質
(ヘモグロビン・ミオグロビン,フェリチンなど)
・制御タンパク質
(ホルモン,シグナル伝達系分子,転写因子など)
・免疫系タンパク質
(免疫グロブリンなど)
・酵素タンパク質
など多様.
酵素(タンパク質)の反応
触媒反応機構をもつタンパク質.
酵素(E) + 基質(S) → 酵素基質複合体(ES) →
酵素(E) + 生成物(P)
リゾチーム
細菌の細胞壁(ペプ
チドグリカン;N-アセ
チル-D-グルコサミン;
NAG)
酵素複合体の立体構造を予測する
~高能率の酵素の作製を目指して~
+
A B C
A
B
C
D
E
D E F
F
細胞壁の糖重合体
(糖の6量体)
リゾチーム
コンピュータ上で予測された
酵素基質複合体の構造
コンピュータにより基質と相互作用すると推測された
アミノ酸残基(赤:実験と一致したアミノ酸残基)
実験からは分からない
がコンピュータから推測
されたもの
A
Arg73
Asp101 Gly102 Asn103
B
Asp101 Asn103
C
Asn59
Trp62
Trp63
Asn103 Ala107
D
Glu35
Asn46
Asp52
Leu56
Gln57
Ala107 Val109
E
Glu35
Asn44
Arg45
Asn46
Asp52
Gln57
Ala110
F
Lys33
Phe34
Glu35
Asn37
Asn44
Arg45
Asn46
Arg114
酵素複合体の立体構造を予測する
~製薬分野への応用~
薬の候補となる物質
(絞り込まれて少なくなった)
薬の候補となる物質(基質)
X
コンピューターを使って
薬の候補となる物質を
絞り込む
●
病気の原因になるタンパク質(酵素)
どれに結合するのか分からない
結合するものを効率よく探す
ことができる
タンパク質の立体構造データの入手(1)
http://www.rcsb.org/pdb/
lysozyme
タンパク質の立体構造データの入手(2)
1,093個が解析されている
タンパク質の立体構造データの入手(3)
http://www.rcsb.org/pdb/
1HEL
タンパク質の立体構造データの入手(4)
ファイル内容を見る
タンパク質の立体構造データの入手(5)
定義: header
アクセッション番号: accession
タンパク質名:source
由来(生物種): organism
参考論文: reference
解像度:resolution
タンパク質の立体構造データの入手(6)
アミノ酸配列:SEQRES
二次構造:HELIX,SHEET
タンパク質の立体構造データの入手(7)
タンパク質の原子座標:ATOM
タンパク質の立体構造データの入手(8)
データを入手する
タンパク質の立体構造データの入手(9)
ディスクに保存する
デスクトップにpdbというフォルダを作成し,保存する
タンパク質の立体構造データの入手(10)
1HEL
タンパク質立体構造ビューア
・Rasmol
http://www.umass.edu/microbio/rasmol/
・Cn3D
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Structure/
CN3D/cn3d.shtml
・Chime
http://www.umass.edu/microbio/chime/
・Molscript
http://www.avatar.se/molscript/
・ProteinExplorer
http://www.umass.edu/microbio/chime/pe_beta/pe/
protexpl/frntdoo2.htm
etc.
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(1)
http://www.umass.edu/microbio/rasmol/
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(2)
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(3)
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(4)
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(5)
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(6)
タンパク質の立体構造の表示(1)
Wireframe表示
タンパク質の立体構造の表示(2)
Spacefill表示(CPKモデル)
タンパク質の立体構造の表示(3)
βシート
αへリックス
ターン
Display / Ribbons
Colours / Structure
Ribbon表示(リボンモデル)
酵素(タンパク質)の反応
触媒反応機構をもつタンパク質.
酵素(E) + 基質(S) → 酵素基質複合体(ES) →
酵素(E) + 生成物(P)
リゾチーム
細菌の細胞壁(ペプ
チドグリカン;N-アセ
チル-D-グルコサミン;
NAG)
酵素基質複合体の立体構造データの入手(1)
http://www.rcsb.org/pdb/
1HEW
酵素基質複合体の立体構造データの入手(2)
酵素と酵素基質複合体の比較
酵素(リゾチーム)
1HEL
酵素基質複合体
(リゾチーム+NAG3量体)
1HEW
タンパク質は揺らいでいる
タンパク質の揺らぎを基準振動解析によって計算し,データベース化したもの.
ProMode
http://cube.socs.waseda.ac.jp/pages/jsp/ja/index.jsp
4lytA
複合体予測プログラム
・ASEDock(MOE)
・Autodock
・Autotors;リガンドの座標と自由に回転する軸となる結合の定義
・Autogrid;相互作用のエネルギーの三次元の格子を作成
・Autodock;結合シミュレーション
・DOCK
結合部位の原子を一群のサイトポイント(球体)に変える
・LIGIN
・FTDock
・GRAMM
・FlexX
など
酵素複合体の立体構造を予測する
~高能率の酵素の作製を目指して~
+
A B C
A
B
C
D
E
D E F
F
細胞壁の糖重合体
(糖の6量体)
リゾチーム
コンピュータ上で予測された
酵素基質複合体の構造
コンピュータにより基質と相互作用すると推測された
アミノ酸残基(赤:実験と一致したアミノ酸残基)
実験からは分からない
がコンピュータから推測
されたもの
A
Arg73
Asp101 Gly102 Asn103
B
Asp101 Asn103
C
Asn59
Trp62
Trp63
Asn103 Ala107
D
Glu35
Asn46
Asp52
Leu56
Gln57
Ala107 Val109
E
Glu35
Asn44
Arg45
Asn46
Asp52
Gln57
Ala110
F
Lys33
Phe34
Glu35
Asn37
Asn44
Arg45
Asn46
Arg114
酵素複合体の立体構造を予測する
~製薬分野への応用~
薬の候補となる物質
(絞り込まれて少なくなった)
薬の候補となる物質(基質)
X
コンピューターを使って
薬の候補となる物質を
絞り込む
●
病気の原因になるタンパク質(酵素)
どれに結合するのか分からない
結合するものを効率よく探す
ことができる
タンパク質の立体構造データの入手(4)
ファイル内容を見る
タンパク質の立体構造データの入手(8)
データを入手する
デスクトップに保存する。
他の場所に保存されてしまったら、
Finderでファイルをデスクトップに移動する。
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(1)
http://www.openrasmol.org/software/RasMol_2.7.3.MAC/index.html
旧バージョン
最新は2.7.5
デスクトップに保存し、ダブルクリックで解凍する。
必要に応じてHelp Fileも。
タンパク質立体構造ビューア(Rasmol)の入手(2)
ターミナルを開いて、
・デスクトップフォルダに移動
・rasmol_32BIT ファイルを「実行可能」にする
アイコンが “exec” に変わったら、それをダブルクリックして実行する。
タンパク質の立体構造の表示(1)
立体構造を表示させるには、”rasmol>”というプロンプトに対して、
“load Desktop/1HEL.pdb”のように load コマンドを打つ。
初期状態では、ワイヤーフレームモデル、CPKカラー(原子種毎の色分け)で表示される。
分子の向きはマウスドラッグで変更できる。
タンパク質の立体構造の表示(2)
メニューバーをクリックして、Display→Ribbons、Colours→Structure を選ぶ。
αヘリックスは赤、βシート(βストランド)は黄色で表示される。
タンパク質の立体構造の表示(3)
Glu35 と Asp52 が触媒残基なので、目立つようにしてみる。
select コマンドで Glu35 と Asp52 を選択し、Display→Ball&Stick
残基全体が赤や黄色になり原子種がわからないので、Colours→CPK
選択した残基(原子)だけに変更が反映される。全原子を選択するには select all。
マウスで原子をクリックすると、
その番号、原子種、残基名等が表示される。
タンパク質の立体構造の表示(4)
触媒残基間の距離は、異種生物の lysozyme であってもほぼ等しく保存されている。
触媒残基にあるカルボキシル基の最近接酸素間の距離を測定してみる。
メニューバーから Settings→Pick Distance を選び、注目する2原子をクリックする。
ここでは目視で近い酸素(赤球)をクリックする(順序はどちらでもいい)。
クリックした原子が点線で結ばれ、
原子間の距離が表示される(単位:Å)。
コマンドラインにも数値が出力される。
絵が小さくて見づらければ zoom 200 等
とコマンドを打って拡大する。
元に戻すには zoom 100。
また、元通りクリックした原子名が分かる
ようにするには、Settings→Pick Ident。
その他、結合角、二面角、ラベル等いろ
いろなモードがある。
レポート
ニワトリリゾチームの立体構造を、二次構造で色分けした上で、
概観や触媒残基が分かりやすいように表示モデルやアングルを工夫して、画像をプリントアウトする。
(表示モデルは講義で試した通りでもよい)
画像取得にはMacOSのスナップショット機能か、Rasmol メニューバーの Export を使う。
トナーやインクの節約のために、background white コマンドで背景を白くすることが望ましい。
出力された画像ファイルは、プレビュー等のソフトで読み込んでプリントアウトする。
なお、立体構造の表示には Rasmol に限らずどのビューアを使ってもよい。
(Windows の Rastop が使いやすいかも?)