将来人口推計の方法と検証

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将来人口推計の方法と検証
ー 平成14年推計の仕組みと評価 ー
平成18年8月7日
国立社会保障・人口問題研究所
http://www.ipss.go.jp/
Ⅰ.将来人口推計の仕組み
ー 平成14年推計を中心に ー
(1)
(2)
(3)
(4)
出生スケジュール(年齢別出生率)
死亡スケジュール(年齢別死亡率)
国際人口移動
社会経済要因について
Ⅱ.将来人口推計の検証
ー 平成14年推計の評価 ー
実績値と推計値(仮定値)との比較
(1) 出 生
(2) 死 亡 ・ 寿 命
(3) 国際人口移動
Ⅰ.将来人口推計の仕組み
ー 平成14年推計を中心にー
コーホート要因法
◎ 3つの人口変動要因(出生、死亡および人口移動)の仮定
に基づいて、コーホート毎に将来人口を推計する手法
コーホート
通常、同じ年に生まれた人たち(出生コーホート)のこと。
いわゆる、「同世代」の集団。
人口変動要因
人口を直接変えるのは、出生、死亡、移動の3要因。その他の
要因(結婚・離婚、疾病罹患率、労働力需要・・・)は、必ず3要因を介
して間接的に影響する。
コーホート要因法
基
将来の仮定値
準
①出生
将
来
人
口
(
国
勢
調
査
)
人
②死亡
口
③ 国際人口移動
人口推計の計算手順と仮定値
コーホート要因法による人口推計の計算と仮定値の関係を示すと以下のようになる。
当年の人口
・
・
・
・
・
・
X歳
X-1歳
・
・
・
・
・
・
0歳
15~49歳女性のべ人口
②年齢別生残率
翌年の人口
・
・
・
X+1歳
X歳
・
・
・
・
・
・
1歳
0歳
出生数
死亡
X
歳
出入国
③国際人口移動
女性
人口
出生率
49 × 49
・
・
・
× ・
・
・
・
・
・
・
男・女
① 年齢別出生率
出生性比
X
+
1
歳
② 出生児生残率
出
生
数
死亡
出入国
16 × 16
15歳
× 15歳
③ 国際人口移動
0
歳
(
乳
児
)
将来人口推計に必要なデータ
● 基準人口・・・男女年齢別人口(国勢調査)
● 3つの仮定値
①出生
(将来の)女性の年齢別出生率
(将来の)出生性比
②死亡
(将来の)男女年齢別生残率(将来生命表)
③ 国際人口移動
(将来の)男女年齢別国際純移動数(率)
基 準 人 口
平成12(2000)年
(歳)
100
老年人口(65際以上の人口)
生産年齢人口(15~64歳の人口)
年少人口(15歳未満の人口)
90
80
70
60
男性
女性
50
40
30
20
10
0
120
100
80
60
40
20
0
0
20
40
60
80
120
100
(万人)
将来人口推計に必要なデータ
● 基準人口・・・男女年齢別人口(国勢調査)
● 3つの仮定値
①出生
(将来の)女性の年齢別出生率
(将来の)出生性比
②死亡
(将来の)男女年齢別生残率(将来生命表)
③ 国際人口移動
(将来の)男女年齢別国際純移動数(率)
年齢別出生率
女性の出生スケジュール
出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
0.12
0.10
出 0.08
生
0.06
率
0.04
0.02
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
資料:「人口動態統計」
出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
0.12
0.10
出 0.08
生
0.06
率
合計特殊出生率
0.04
1.36
0.02
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
出生スケジュールと出生率
年齢別出生率と合計特殊出生率
5.0
0.12
2000年
4.5
0.10
合
計
特
殊
出
生
率
出 0.08
生
0.06
率
合計特殊出生率
0.04
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.36
1.0
0.02
2000年
1.36
0.5
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
0.0
1940
1950
1960
1970
1980
年 次
1990
2000
2010
出生スケジュールと出生率
年齢別出生率と合計特殊出生率
5.0
0.25
4.5
1950年
合
計
特
殊
出
生
率
0.20
出
生 0.15
率
1970年
0.10
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
0.05
2000年
1.0
1.36
0.5
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
0.0
1940
1950年
3.65
1970年
2.13
1950
1960
1970
1980
年 次
2000年
1.36
1990
2000
2010
出生スケジュール
2000年
2000年
女性の年齢別
女性の年齢別
出生順位別
出生率 出生率
0.12
0.12
0.10
0.10
出 0.08
出
0.08
生
生
0.06
0.06
率
率
合計特殊出生率
1.36
第1子
第1子
0.04
0.04
0.66
第2子
第2子
0.49
0.02
0.02
第4子以上
第4子以上
第3子
0.16
第3子
0.05
0.00
0.00
15
15
20
20
25
25
30
35
35
年 齢
年 齢
40
40
45
45
50
50
2種類の出生スケジュール
将来各年次の(女性)年齢別出生率
組み換え
女性コーホート毎の出生スケジュール
女性コーホートの出生スケジュール
1950年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
0.20
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
2.03
0.05
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1960年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
0.20
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
1.83 + ?
0.05
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1965年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
0.20
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
0.05
1.46 + ?
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1970年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
0.20
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
0.05
0.89 + ?
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1975年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
0.20
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
0.05
0.29 + ?
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
出生スケジュール:コーホートと年次の関係
60
※ 2000年時点データ
50
40
年
齢 30
出生率実績データ
女
性
再生産年齢(満15~49歳)
の
年
齢
20
10
0
1960
年 次
1970
1980
1990
2000
2000年
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生スケジュール:コーホートと年次の関係
60
※ 2000年時点データ
5
0
2000年年齢別出生率
4
5
05
50
4
0
54
3
5
合計特殊出生率
齢
年
3
0
2.03
齢 年
合計特殊出生率
0
.2
0
2
5
03
0
.2
5
53
年
齢 30
04
出生率実績データ
40
1.36
2
0
0
.1
0
02
1
5
0
.0
0
0
.0
5
出
生
0
率
.1
5
52
20
51
21.0
01.0
80.0 出
生
率
60.0
40.0
20.0
00.0
10
0
1960
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生スケジュール:コーホートと年次の関係
60
5
0
※ 2000年時点データ
4
0
4
5
50
出生率実績データ
年
3
0
2
0
0
.1
0
1
5
0
.0
0
0
.0
5
20
出
生
0
率
.1
5
0
.2
0
2
5
0
.2
5
年
齢 30
齢
3
5
40
10
0
1960
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生スケジュール:コーホートと年次の関係
60
5
0
※ 2000年時点データ
4
5
50
4
0
出生率実績データ
3
5
40
年
2
0
1
5
0
.0
5
0
.0
0
20
0
.1
0
出
生
0
率
.1
5
0
.2
0
0
.2
5
2
5
3
0
齢
年
齢 30
10
0
1960
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
60
将来人口推計に必要な出生仮定値
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
20
10
0
1960
※ 2000年時点データ
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
女性コーホートの出生スケジュール
1960年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
モデルによる投影
0.20
実績値
モデル値
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
1.83
1.83++0.01
?
1.84
0.05
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1965年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
モデルによる投影
0.20
実績値
モデル値
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
0.05
1.46
1.46++0.19
?
1.65
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1970年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
モデルによる投影
0.20
実績値
モデル値
出
0.15
生
率
0.10
合計特殊出生率
0.05
0.89
0.89+ +0.61
?
1.50
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性コーホートの出生スケジュール
1975年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
0.25
※ 2000年時点データ
モデルによる投影
0.20
0.20
実績値
出
出
0.15
0.15
生
生
率
率
モデル値
0.10
0.10
合計特殊出生率
0.05
0.05
0.29
0.29+ +1.13
?
1.42
0.00
0.00
15
15
20
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
出生スケジュールの投影のためのモデル
出生コーホート別に見た年齢別出生率
女性コーホートの年齢別出生率は、その結婚・出生行動の特徴を表すいくつかのパラメー
タを持つ適合的な数理モデルを用いて、出生順位別に投影を行う。
0.14
女性の年齢別出生率のモデル
1970年生まれコーホート
出生率の投影
総 数
0.12
(一般化対数ガンマ分布モデル)
実績値
モデル値
出生順位 n, 年齢 x歳の出生率 fn(x) は、
fn  x   Cn   n  x; un , bn , n 
ただし、Cn は生涯の出生確率、  n  x; un , bn , n 
0.10
出
生
率
0.08
n
 1
 
bn 1 n2   n2 
第1子
0.06
第2子
0.04
第3子
 1  x  un  1
  x  un 
exp  
  2 exp n 

 n  bn  n
  bn 

 x  un 
f  x   Cn   n  x; un , bn , n    n 

n1

 bn 
4
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
は、
ここで、Γ、exp はそれぞれガンマ関数、指数関数、
Cn, un, bn, およびλnは出生順位 n ごとのパラメータ
である。出生率は誤差標準パターンεnを加えて、
第4子以上
0.02
n2
50
パラメータは、コーホートごとに推定される。
出生仮定値設定コーホートの種類
60
A コーホート
B コーホート
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
C コーホート
20
10
0
1960
D コーホート
E コーホート
※ 2000年時点データ
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
A コーホート
実績が確定しているコーホート (50歳以上)
→ 2000年時点で出生過程完了 (1950年以前生まれ)
B コーホート
モデルによる統計的推定が可能なコーホート (35~49歳)
→ 2000年時点で出生過程主要部分終了 (1951~65年生まれ)
C コーホート
モデルによる統計的推定が難しいコーホート
(15~34歳)
→ 2000年時点で出生過程途上 (1966~85年生まれ)
出生仮定値設定コーホートの種類
60
A コーホート
※ 2000年時点データ
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
20
10
0
1960
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
A コーホート
実績が確定しているコーホート (50歳以上)
→ 2000年時点で出生過程完了 (1950年以前生まれ)
B コーホート
モデルによる統計的推定が可能なコーホート (35~49歳)
→ 2000年時点で出生過程主要部分終了 (1951~65年生まれ)
C コーホート
モデルによる統計的推定が難しいコーホート
(15~34歳)
→ 2000年時点で出生過程途上 (1966~85年生まれ)
出生仮定値設定コーホートの種類
60
A コーホート
B コーホート
※ 2000年時点データ
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
20
10
0
1960
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
A コーホート
実績が確定しているコーホート (50歳以上)
→ 2000年時点で出生過程完了 (1950年以前生まれ)
B コーホート
モデルによる統計的推定が可能なコーホート (35~49歳)
→ 2000年時点で出生過程主要部分終了 (1951~65年生まれ)
C コーホート
モデルによる統計的推定が難しいコーホート
(15~34歳)
→ 2000年時点で出生過程途上 (1966~85年生まれ)
出生仮定値設定コーホートの種類
60
A コーホート
B コーホート
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
C コーホート
20
10
0
1960
※ 2000年時点データ
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
A コーホート
実績が確定しているコーホート (50歳以上)
→ 2000年時点で出生過程完了 (1950年以前生まれ)
(50歳以上=1950年以前生まれ)
B コーホート
モデルによる統計的推定が可能なコーホート(35~49歳)
(35~49歳)
→ 2000年時点で出生過程主要部分終了 (1951~65年生まれ)
C コーホート
モデルによる統計的推定が難しいコーホート(15~34歳)
(15~34歳)
→ 2000年時点で出生過程途上 (1966~85年生まれ)
「参照コーホート」 ・・・ 1985年出生コーホート
出生仮定値設定コーホートの種類
60
A コーホート
B コーホート
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
C コーホート
20
10
0
1960
※ 2000年時点データ
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
D コーホート
実績データの存在しないコーホート (0~14歳)
→ 2000年時点で出生過程に未到達 (1986~2000年生まれ)
E コーホート
まだ生れていないコーホート
→ 2000年時点で未出生 (2001年以降生まれ)
出生仮定値設定コーホートの種類
60
A コーホート
B コーホート
50
40
出生率実績データ
年
齢 30
C コーホート
20
10
0
1960
D コーホート
E コーホート
※ 2000年時点データ
1970
1980
1990
2000
2010
年 次
2020
2030
2040
2050
出生仮定値設定コーホートの種類
D コーホート
実績データの存在しないコーホート (0~14歳)
→ 2000年時点で出生過程に未到達 (1986~2000年生まれ)
参照コーホートまでの趨勢を延長投影する
「最終コーホート」 ・・・ 2000年出生コーホート
→ 以降、出生スケジュール固定
E コーホート
まだ生れていないコーホート
→ 2000年時点で未出生 (2001年以降生まれ)
参照コーホートの出生仮定
設定の考え方
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
参照コーホートの合計特殊出生率は以下のような変動要素に
よって構成される。
コーホート合計特殊出生率
= (1- 生涯未婚率 )
× 期待夫婦完結出生児数
× 結婚出生力低下係数
離死別効果係数
×
国勢調査
結婚する女性の割合
夫婦の最終的な
平均出生子ども数
離婚、死別の影響度
人口動態統計
出生動向基本調査
平
均
初
婚
年
齢
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
生涯未婚率
国勢調査における全国の年齢5歳階級別コーホート別未婚率の過去5年
図Ⅲ-3-11 女子の出生コーホート別
間の変化率を延長することによって推定(中位仮定
16.8%) 。
年齢5歳階級別未婚率の推定
:国勢調査(全国)による先行コーホートの年齢間変化を用
100
90
80
70
未 60
婚
率
50
(
%
) 40
1901~1905年
1906~1910年
1911~1915年
1916~1920年
1921~1925年
1926~1930年
1931~1935年
1936~1940年
1941~1945年
1946~1950年
1951~1955年
1956~1960年
1961~1965年
1966~1970年
1971~1975年
1976~1980年
1981~1985年
20
10
0
20~24
25~29
30~34 35~39
年 齢
40~44
1985
:1985年コーホートの生涯未婚率
PS50
i
198185
PS50
:1981-5年コーホートの生涯未婚率
i
1985
198185
PS50
 i PS50
 exp  r  1985 1983.5 ,
198185

1  i PS50
r   ln  i 197680 
5  PS50

30
15~19
i
45~49
50
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
平均初婚年齢
過去の実績から、生涯未婚率と平均初婚年齢の間には一定の関係が存在する
(下図)。平均初婚年齢は、この関係を用いて国勢調査の変化率に基づいて設定
された生涯未婚率に対応して求められた(中位仮定 27.8歳)。
24%
22%
低位の仮定
東京都の生涯未婚率(22.6%)
平
均
初
婚
年
齢
20%
生涯未婚率 18%
中位仮定 16.8%
生 16%
涯
未 14%
婚
率
12%
10%
8%
中位の仮定
全国の生涯未婚率(16.8%)
低位仮定
生涯未婚率 22.6%
平均初婚年齢 28.7歳
(28.7)
高位の仮定
1)
未婚率低水準地域 の
生涯未婚率(13.3%)
平
均
初
婚
年
齢
平
均
初
婚
年
齢
(27.8)
(27.3)
6%
4%
24.0 24.5 25.0 25.5 26.0 26.5 27.0 27.5 28.0 28.5 29.0 29.5
平均初婚年齢
高位仮定
生涯未婚率 13.3%
平均初婚年齢 27.3歳
平均初婚年齢
中位仮定 27.8歳
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
期待夫婦完結出生児数
「出生動向基本調査」から初婚年齢と夫婦完結出生子ども数の間の関係が求まる
(下図)。これを用いて、さきに設定された平均初婚年齢(27.8歳)から決まる初婚年
齢分布に対応した期待夫婦完結出生児数を求めた(中位仮定 1.89人)。
3.0
初婚年齢別にみた夫婦完結出生児数
:第7~11回出生動向基本調査
2.5
2.0
完
結
出
生 1.5
児
数
1.0
0.5
◆1977年調査(第7回)
■1982年調査(第8回)
▲1987年調査(第9回)
◆1992年調査(第10回)
●1997年調査(第11回)
0.0
~19
20~21 22~23 24~25 26~27 28~29 30~31 32~33 34~35
初婚時の妻の年齢
36~
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
結婚出生力低下係数
従来、初婚年齢による初婚夫婦の完結出生子ども数は安定していたが、1960年代
生まれのコーホートより低下が見られ、これを結婚出生力低下係数により表現した。
近年の年次別出生率の推移と時系列モデル(ARIMA)を用いた36ヶ月分の予測値
を最もよく再現する値を中位の仮定として設定した(0.911)。
結
婚
出
生 0.95
力
低
下
係 0.90
数
(
k
) 0.85
高位仮定
1.00
高位の仮定
k =1.000
1.00
先行コーホートのk値
中位仮定
0.911
中位の仮定
k =0.911
低位仮定
0.822
低位の仮定
k =0.822
0.80
1930
1935
1940
1945
1950
1955
1960
1965
出生コーホート
1970
1975
1980
1985
1990
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
離死別効果係数
出生動向基本調査と人口動態統計から得られる過去の実績値の比率を用い
た(中・高・低位共通 0.971)。
参照コーホートの中位仮定の設定
コーホート合計特殊出生率
16.8%
= (1- 生涯未婚率
)
1.89人
× 期待夫婦完結出生児数
0.911
× 結婚出生力低下係数
離死別効果係数
0.971
×
= 1.39
結婚する女性の割合
夫婦の最終的な
平均出生子ども数
離婚、死別の影響度
( 高位 = 1.62、低位 = 1.12 )
平
均
27
初
・
8
婚
歳
年
齢
参照コーホートの出生仮定設定の考え方
参照コーホートの結婚・出生変数仮定値のまとめ
以上にように参照コーホートの合計特殊出生率は、生涯未婚率、平均初婚年
齢、夫婦完結出生児数ならびに離死別効果係数にもとづいて算出された。
中 位
16.8
27.8
夫婦完結出生児数
期待夫婦完 結婚出生力
結出生児数 低下係数
1.72
1.89
0.911
高 位
13.3
27.3
1.93
1.93
1.000
0.971
1.62
低 位
22.6
28.7
1.49
1.81
0.822
0.971
1.12
平均初婚
仮定の種類 生涯未婚率
年齢
離死別
効果係数
コーホート合計
特殊出生率
0.971
1.39
※ 最終コーホートの合計特殊出生率の仮定値は、中位1.39、高位1.61、低位1.10
出生スケジュールの投影
1960~75年生まれ 女性の年齢別 出生率
0.25
※ 2000年時点データ
モデルによる投影
0.20
実績値
1960年生まれ
モデル値
出
0.15
生
率
1965生まれ
1970生まれ
0.10
1975生まれ
1985年生まれ
合計特殊出生率
0.05
1.39
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
コーホート出生率の投影結果
女性の出生コーホート別累積出生率(中位推計)
2.0
コーホート合計特殊出生率
(49歳までの累積出生率)
1.5
累
積1.0
出
生
率
49歳
45歳
40歳
実績
(~2000)
35歳
仮定値
参照コーホート
(2001~)
30歳
1.39
1.39
0.5
最終コーホート
25歳
20歳
0.0
1935 1940 1945 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000
女性の出生コーホート(出生年)
コーホート出生率の投影結果
実績値(~1950年生まれ)-平成14年推計(~2000年生まれ)
2.5
1950年生まれコーホート
1.98
コ 2.0
ー
ホ
ー
ト 1.5
合
計
出
生 1.0
率
※ 2000年時点データ
参 照
コーホート
最 終
コーホート
高位推計
実績値
1.61
1.62
推計仮定値
1.39
1.39
中位推計
1.10
1.12
低位推計
0.5
0.0
1935 1940 1945 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000
女性の出生コーホート(出生年)
合計特殊出生率 -実績値と推計仮定値-
実績値(1950~2000年)-平成14年推計(~2050年)
4.0
※ 2000年時点データ
3.5
合
計
特
殊
出
生
率
実績値
3.0
推計仮定値
2.5
2.0
2000年
1.36
1.5
高位推計
中位推計
1.61
1.39
1.10
1.0
低位推計
0.5
0.0
1950
1960
1970
1980
1990
2000
年 次
2010
2020
2030
2040
2050
なぜ仮定された年次別の
合計特殊出生率は
反転しているのか?
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
0.12
0.10
出 0.08
生
0.06
率
合計特殊出生率
0.04
1.36
0.02
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
0.12
0.10
0.12
1980-85年生まれ
出 0.08
生
出
0.06
生
率
0.12
0.10
0.08
0.06
率
0.10
0.04
出 0.08
生
0.06
率
0.04
1980-85年
0.04
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
年 齢
0.00
40
45
0.02
50
0.00
15
15
20
20
25
30
25
35
年 齢
40
30
45
35
年 齢
50
40
45
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
0.12
0.12
0.10
1975-79年生まれ
0.10
0.12
出 0.08
生
0.06
率
1975-79年
出 0.08
0.10
出 0.08
生
0.06
率
生
0.06
率
0.04
0.02
0.00
0.12
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
0.04
0.10
0.04
出 0.08
生
0.06
率
1980-85年
0.02
0.04
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
40
45
年 齢
50
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
0.14
1970-74年
0.12
0.14
0.10
出
生 0.08
率 0.06
0.12
1970-74年生まれ
0.12
0.04
0.02
0.10
0.00
15
0.12
出 0.08
生
0.06
率
0.10
20
25
30
出
生 0.08
1975-79年
率 0.06
0.10
出 0.08
生
0.06
率
35
40
45
50
年 齢
0.04
0.02
0.04
0.00
0.12
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
0.02
0.10
0.04
出 0.08
生
0.06
率
1980-85年
0.00
0.04
15
20
25
30
35
40
45
50
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
年 齢
40
45
50
年 齢
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
1965-69年
0.14
0.16
1970-74年
0.12
出
生 0.08
率 0.06
0.12
0.14
0.12
0.16
0.10
1965-69年生まれ
0.14
0.04
出
0.10
生
0.08
率
0.06
0.04
0.02
0.10
15
20
0.12
0.00
25
30
35
40
45
50
15
20
25
年 齢
30
35
40
45
50
年 齢
出
0.10
生
1975-79年
0.08
率
0.12
出 0.08
生
0.06
率
0.02
0.00
0.10
出 0.08
生
0.06
率
0.04
0.06
0.02
0.00
0.12
15
20
25
0.04
35
年 齢
40
45
0.04
1980-85年
0.00
0.04
15
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
50
0.02
0.10
出 0.08
生
0.06
率
30
40
45
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
50
年 齢
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
1965-69年
0.14
0.16
1970-74年
0.12
0.14
0.12
0.10
出
生 0.08
率 0.06
0.12
出
0.10
生
0.08
率
0.06
0.04
0.04
0.02
0.10
0.02
0.18
0.00
15
20
25
40
45
50
15
20
0.04
0.02
0.00
15
20
25
30
出 0.12
生 0.10
率 0.08
35
年 齢
40
30
35
40
45
50
1960-64年生まれ
0.18
0.16
1975-79年 0.14
出 0.08
生
0.06
率
25
年 齢
0.16
0.10
0.12
35
年 齢
0.12
出 0.08
生
0.06
率
0.00
30
1960-64年
0.14
出 0.12
生 0.10
率 0.08
0.06
0.04
0.02
0.00
45
50
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
0.10
0.04
出 0.08
生
0.06
率
0.06
1980-85年
0.04
0.04
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
40
45
年 齢
50
0.02
0.00
15
0.00
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
1965-69年
0.14
0.16
1970-74年
0.12
0.14
0.12
0.10
出
生 0.08
率 0.06
0.12
出
0.10
生
0.08
率
0.06
0.04
0.04
0.02
0.10
0.02
0.00
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
15
20
25
年 齢
30
35
40
45
50
年 齢
0.25
0.12
出 0.08
生
0.06
率
0.18
0.16
1975-79年
0.10
出 0.08
生
0.06
率
0.14
出 0.12
生 0.10
率 0.08
0.20
0.04
0.06
0.02
0.00
0.12
15
20
25
出
0.15
生
率
30
35
0.04
0.02
0.00
40
45
50
15
20
25
30
年 齢
0.10
0.04
出 0.08
生
0.06
率
1960-64年
1950-59年生まれ
35
40
45
50
年 齢
0.25
1950-59年
0.20
0.10
出
0.15
生
率
1980-85年
0.04
0.10
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
40
45
年 齢
50
0.05
0.05
0.00
15
20
25
30
35
40
45
年 齢
0.00
0.00
15
15
20
20
25
25
30
30 年 齢
年 齢
35
40
35
45
40
50
45
50
50
女性の出生スケジュール
2000年 女性の年齢別 出生率
1965-69年
0.14
0.16
1970-74年
0.12
0.14
0.12
0.10
出
生 0.08
率 0.06
0.12
出
0.10
生
0.08
率
0.06
0.04
0.04
0.02
0.10
0.02
0.00
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
15
年 齢
20
25
30
35
40
0.12
出 0.08
生
0.06
率
45
50
年 齢
0.18
0.16
1975-79年
0.10
1960-64年
0.14
出 0.08
生
0.06
率
出 0.12
生 0.10
率 0.08
0.04
0.06
0.04
0.02
0.02
0.00
0.12
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
15
20
25
30
年 齢
35
45
50
0.25
0.10
0.04
出 0.08
生
0.06
率
40
年 齢
1950-59年
0.20
出
0.15
生
率
1980-85年
0.04
0.10
0.02
0.00
15
20
25
0.02
30
35
0.05
40
45
50
年 齢
0.00
15
20
25
30
35
40
45
年 齢
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
50
50
「晩産化」による年次出生率低下:実験
0.12
1965年生まれ
1966年生まれ
1967年生まれ
0.10
1.00
0.08
「晩産化」
2000年
33歳出生率
0.06
2000年
34歳出生率
2000年
35歳出生率
0.04
0.02
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
「晩産化」による年次出生率低下:実験
0.12
0.12
1975年生まれ
1965年生まれ
0.10
0.10
1.00
0.08
0.08
1.00
★ 「晩産化」が起きて
いる期間、年次出生率
は、コーホート出生率
に比べて小さな値とな
る。
0.06
0.06
★ 「晩産化」が終わる
と年次出生率は、コー
2000年
ホート出生率に戻って
35歳出生率
行く。
0.04
0.04
0.02
0.02
0.51
2000年
25歳出生率
0.00
0.00
15
15
20
20
25
25
30
30
35
40
40
45
45
50
50
合計特殊出生率 -実績値と推計仮定値-
実績値(1950~2000年)-平成14年推計(~2050年)
4.0
※ 2000年時点データ
3.5
合
計
特
殊
出
生
率
実績値
3.0
推計仮定値
2.5
2.0
2000年
1.36
1.5
高位推計
中位推計
1.61
1.39
1.10
1.0
低位推計
0.5
0.0
1950
1960
1970
1980
1990
2000
年 次
2010
2020
2030
2040
2050
将来人口推計に必要なデータ
● 基準人口・・・男女年齢別人口(国勢調査)
● 3つの仮定値
①出生
(将来の)女性の年齢別出生率
(将来の)出生性比
②死亡
(将来の)男女年齢別生残率(将来生命表)
③ 国際人口移動
(将来の)男女年齢別国際純移動数(率)
出生性比の仮定設定について
出生性比については、過去の出生性比を観察すると、年次変動がきわめて小
さいことから、平成8(1996)年~平成12(2000)年の平均値(105.5)が平成13
(2001)年以降も一定であると仮定した。
107
出
生 106
性
比
(
女
=
1
0
0
) 105
104
1985 1986
1987 1988 1989 1990 1991
1992 1993
年 次
1994 1995 1996 1997 1998
1999 2000
将来人口推計に必要なデータ
● 基準人口・・・男女年齢別人口(国勢調査)
● 3つの仮定値
①出生
(将来の)女性の年齢別出生率
(将来の)出生性比
②死亡
(将来の)男女年齢別生残率(将来生命表)
③ 国際人口移動
(将来の)男女年齢別国際純移動数(率)
死亡の仮定
将来各年次の男女年齢別生残率
将 来 投 影
死亡スケジュール(生命表)
年齢別死亡率
死亡スケジュール
死亡スケジュール
年次別にみた年齢別死亡率(女性):1965~2004
1.00000
死
亡
率
(
対
数
ス
ケ
ー
ル
0.10000
0.01000
0.00100
)
0.00010
0.00001
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
100
死亡スケジュール
年齢別死亡率(女性)年次平均:1965~2004
1.00000
0.10000
死
亡
率
(
対
数
ス
ケ
ー
ル
0.01000
0.00100
)
0.00010
0.00001
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
100
死亡スケジュール
年次別にみた年齢別死亡率(女性):1965~2004
1.50000
1.00000
死
亡
率
(
対
数
ス
ケ
ー
ル
0.50000
0.00000
-0.50000
)
-1.00000
-1.50000
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
100
死亡スケジュールの投影のためのモデル
生命表のリレーショナルモデルとリー・カーターモデル
○ 生命表のリレーショナルモデル
経験的生命表から得られた生命表関数のパラメータを用いて一連の生命表の関係
を記述する方法
平成14年推計では、リー・カーターによって開発されたリレーショナルモデル(リー・
カーターモデル)を日本に適用し、男女別将来生命表を作成
lnmx,t   ax  bx  kt   x,t
ln  mx,t 
ax
kt
bx
 x,t
年次( t )、年齢(
x )の死亡率の対数値
「平均的な」年齢別死亡率
死亡の一般的水準(死亡指数)
kt が変化するときの年齢別死亡率の変化
平均0の残差項
死亡スケジュール
年齢別死亡率(女性)年次平均:1965~2004
1.00000
0.10000
死
亡
率
(
対
数
ス
ケ
ー
ル
ax
0.01000
0.00100
)
0.00010
0.00001
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
100
死亡スケジュール
年次別にみた年齢別死亡率(女性):1965~2004
1.50000
bx・ kt
1.00000
死
亡
率
(
対
数
ス
ケ
ー
ル
0.50000
0.00000
-0.50000
)
-1.00000
-1.50000
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
100
死亡仮定設定 ー パラメータの推定
パラメータの推定
1965年以降の完全生命表・簡易生命表のデータを用いて、リー・カーターモデルへのあてはめ
を行ってパラメータを推定する。
パラメータax ,bx (女性)
パラメータkt(女性)
0
0.20
-1
0.18
-2
10
0.16
◆ b x (実績)
-3
ax
15
0.14
― b x (平滑化)
-4
0.12
-5
0.10
-6
0.08
-7
0.06
-8
0.04
ax
-9
5
1991-2000年の
線形近似
bx
0
1981-1990年の
線形近似
1971-1980年の
線形近似
-5
0.02
-10
0
10
20
30
40
50
60
年 齢
70
80
90
0.00
100+
-10
1965
1970
1975
1980
1985
年 次
1990
1995
2000
死亡仮定設定 ー モデルによる投影
パラメータの投影と将来生命表の作成
パラメータktの時系列傾向を関数あてはめによって投影して将来死亡率を推計し、将来生命表を
作成する。
パラメータktの投影(女性)
死亡率投影結果(女性)
15
1.00000
1965
10
パ5
ラ
メ
ー0
タ
値
lnmx,t   ax  bx  kt   x,t
1970
◆ k t の実績値
― k t の推定値
1975
0.10000
1980
死
亡
率
(
対
数
値
)
1985
1990
1995
0.01000
2000
2005
2010
0.00100
2015
lnm 
2020
x,t
-5
( kt )
2025
2030
0.00010
2035
2040
-10
2045
1960 1970 1980
1990 2000 2010 2020
年 次
2030 2040 2050
2050
0.00001
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95
年 齢
国際人口移動
日本人と外国人
国際人口移動の仮定設定について -1
日本人の国際人口移動
日本人の国際人口移動については、性、年齢別純移動率(入国超過率)の1995~2000年の平
均値を求め、さらに、偶然変動によるブレを取り除くため補整した率を、2001年以降一定とした
(左図:男子、右図:女子)。
年平均
日本人男性の年齢別入国超過率
日本人女性の年齢別入国超過率
0.002
0.002
0.001
0.001
0.000
0.000
-0.001
-0.001
-0.002
-0.002
-0.003
-0.003
-0.004
-0.004
1995-2000平均
仮定値
-0.005
1995-2000平均
仮定値
-0.005
-0.006
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
-0.006
0
10
20
30
40
50
年 齢
60
70
80
90
国際人口移動の仮定設定について -2
外国人の国際人口移動
外国人の性別入国超過数については、近年の実績をロジスティック曲線により補外して求めた
(左図)。入国者の年齢別割合は、1995~2000年の平均値を一定とした(右図)。
外国人入国超過数の仮定値
外国人入国超過の年齢別割合
60
0.18
0.18
0.10
女 性
男 性
0.16
0.16
50
1996年
0.08
0.14
0.14
40
男
女
入
国
超 30
過
数
(
千 20
人
)
1997年
外
国 0.12
0.12
人
0.06
入 0.10
0.10
国
割
超
0.08
過 0.08
0.04
年
0.06
齢 0.06
合
別
割 0.04
0.04
合0.02
1998年
男
女
1999年
2000年
平均値
10
0.02
0.02
0.00
0.00
0.00
0
-0.02
-0.02
-10
1970
-0.02
1975
1980
1985
1990
1995
2000
年 次
2005
2010
2015
2020
2025
-0.04
-0.04
0
10
00
55
20
30
40
50
年 齢
年 齢
年 齢
60
70
80
90
10 15
15 20
20 25
25 30
30 35
35 40
40 45
45 50
50 55
55 60
60 65 70 75 80
80 85 90
10
社会経済要因について
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
● 意図的な仮定や、実績データに基づかない仮定は、投入しないという原則。
● 将来人口推計では、人口投影という考え方を用いて客観性の保持に努める。
人口投影 =公的な将来人口推計における
科学的根拠(豊富な客観データ + 標準的な手法)
に基づく推計
社会経済要因に対する考え方
● 公的な将来人口推計は、広範な
目的に対する基準となることが
重要な役割。
→ 客観的、中立的であることが
必要。
● 将来は確定したものではなく、
正確に知りうるものでもない。
→ 将来の社会を定量的に
正確に描く科学的手法は
存在しない。
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
● 出生、寿命、人口移動などの人口変
社
会
経
済
環
境
相
互
の要
関因
係の
は数
複が
雑多
でく
あ、
る
動要因との定量的関係は明らかでは
なく、また安定的なものでもない。
→ 社会経済要因の仮定を人口推計に反
映させることは困難。
● 人口推計の仮定値として、社会経済
要因の長期にわたる将来推計が可能
か。
→ 社会経済要因を取り入れることにより、
人口推計の精度の向上が可能か。ま
た、客観性、中立性が確保できるか。
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
社
会
経
済
環
境
係人
は口
明変
ら動
か要
で因
はと
なの
い定
量
的
関
● 出生促進策の効果に関する論争
フランス
養育親手当て(APE1994~2003年)
→ 第2子出生増加への寄与について
Piketty(2003)(2005)
出生増加分の2~3割
Laroque et Salanie(2003)
第2子出生増加分の4分の3
Ragache(2004)
第2子出生増加分の7%程度
Laroque et Salanie(2005)
第2子出生増加分の10.9%
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
社
会
経
済
環
境
係人
は口
明変
ら動
か要
で因
はと
なの
い定
量
的
関
● 出生促進策の効果に関する論争
カナダ・ケベック州
ベビーボーナス制度(1988~97年)
Duclos et al.(2001),
出生促進効果わずかにあり
Milligan(2005):
出生促進効果かなりあり
カナダ統計局(1998)、赤地(2001)
出生促進効果なし
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
 公的な将来人口推計は、広範な目的に対す
社
会
経
済
環
境
る基準としての役割を持ち、客観性・中立性が
重要である。したがって、人口との関係が明ら
かとなっていない社会経済要因や政策につい
て特定の仮定は用いるべきでなく、人口変動要
因の投影によって作成することが必要。
→ 各国の推計で、直接取り入れている例はない
※ 研究分野において、社会経済要因と人口と
の関係やそれらの将来変化をモデル化して、シ
ミュレーションを行うことは、学問的な発展のた
め重要である。
将来人口推計と社会経済要因との関係
◎ 社会経済環境の過去の趨勢は、観測された人口学的データの変化に反映される。
◎ 将来人口推計は、そうした人口学的データや指標を投影することによって行われる。
将
去
来
の
動
向
の
仮
定
値
投影
過
投影
社
会
経
済
環
境
人口変動要因
(出生、死亡など)
将
来
推
計
人
口
Ⅱ.将来人口推計の検証
ー 平成14年推計の評価 ー
人 口 の 評 価
平成16(2004)年年齢別人口の実績値(総務省推計)と
推計結果(中位)の比較
実績値実数の比較
=100 とした比較
平成16(2004)年人口
年齢
実績値
推計値
(総務省推計) (中位推計)
総数
(%)
(単位:1,000人)
差の内訳
差
(推計-実績)
出生率
による
生残率
による
国際人口
移動による
127,687
100.0
127,635
99.96
-51
-0.04
97
0.08
-222
-0.17
74
0.06
0~4歳
5,736
100.0
5,830
101.65
94
1.65
97
1.69
-0
-0.01
-2
-0.04
5~64歳
97,075
100.0
97,083
100.01
0.019
-
-6
-0.01
15
0.02
65~74歳
13,809
100.0
13,770
99.72
-39
-0.28
-
-30
-0.22
-9
-0.07
75歳以上
11,067
100.0
10,952
98.96
-115
-1.04
-
-186
-1.68
70
0.64
年齢別人口の検証
2,500
2,000
1,500
人
口
(
千
人
)
1,000
(総務省推計人口)
中位
高位
低位
500
実績と平成14年推計人口の比較
年齢別人口(2004年10月1日)
0
0
10
20
30
40
年 齢
50
60
70
80
90歳
年齢別人口の検証
100
実績と平成14年推計人口の差
年齢別人口(2004年10月1日)
80
中位
高位
60
低位
40
人 20
口
差 0
(
千
人 -20
)
-40
0
10
20
30
40
年 齢
50
60
70
80
90
実績値と推計値(仮定値)との比較
出
生
実績値と推計値-出生数
出生数(総人口)- 1950~2050年
2500
出生数( 総人口) -実績
中位推計(2004年)
115万4千
2000
出生数( 総人口) -H14高
出生数( 総人口) -H14中
出生数( 総人口) -H14低
出
1500
生
数
(
千
) 1000
500
0
1950
実績(2004年)
112万2千
1960
1970
1980
1990
2000
2010
2020
年 次
出生数(総人口)は日本における日本人と日本における外国人の合計
2030
2040
2050
実績値と推計値-出生数
出生数(総人口)- 1990~2020年
1500
出生数( 総人口) -実績
1400
1300
中位推計(2004年)
115万4千
出生数( 総人口) -H14高
出生数( 総人口) -H14中
出生数( 総人口) -H14低
1200
出
生 1100
数
( 1000
千
) 900
実績(2004年)
112万2千
800
700
600
0
1990
1995
2000
2005
2010
年 次
出生数(総人口)は日本における日本人と日本における外国人の合計
2015
2020
実績値と仮定値-期間出生率
合計特殊出生率(日本人)- 1950~2050年
4. 0
TFR-実績
3. 5
TFR-H14高
TFR-H14中
3. 0
TFR-H14低
合
計 2. 5
特
殊 2. 0
出
生
率 1. 5
中位推計(2005年)
1.31
1. 0
実績(2005年)
1.25
※
0. 5
※ 概数による暫定値
0. 0
1950
1960
1970
1980
1990
2000
年 次
2010
2020
2030
2040
2050
実績値と仮定値-期間出生率
合計特殊出生率(日本人)- 1990~2020年
1.8
1.7
1.6
中位推計(2005年)
1.31
合
計 1.5
特
殊 1.4
出
生
1.3
率
1.2
高位推計
実績(2005年)
※
1.25
低位推計
1.1
※ 概数による暫定値
0.0
1990
1995
2000
2005
年 次
2010
2015
2020
実績値と仮定値-期間出生率
出生順位別出生率(日本人)- 1970~2030年
1.0
0.9
合
計 0.8
特
殊 0.7
出
生 0.6
率
第1子
第2子
0.5
0.4
0.3
第3子
0.2
第4子
0.1
0.0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
2010
2015
2020
2025
2030
年 次
実績値と仮定値-期間出生率
出生順位別出生率(日本人)- 1995~2010年
0.8
第1子
0.7
合
計
特 0.6
殊
出 0.5
生
率
[ 2005年中位推計 0.652 ]
2005年実績 0.618
[ 2005年中位推計 0.471 ]
0.4
第2子
2005年実績 0.461
0.3
第3子
0.2
0.1
第4子
[ 2005年中位推計 0.152 ]
2005年実績 0.139
[ 2005年中位推計 0.035 ]
2005年実績 0.032
0.0
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
年 次
実績値と仮定値-コーホート出生率
コーホート合計出生率(日本人)- 1935~2000年生まれ
コ
ー 2.5
ホ
ー
ト
合 2.0
計
出
生
率 1.5
(
全
子
)
1.0
最新データ(2005年出生率)によって判明し
た1956年出生コーホートのコーホート合計
出生率(完結出生児数)[ 2005年中位推計
1.969 ]
最終値
平成14(2002)年推計-高位
2005年実績 1.962
1.63
1.39
平成14(2002)年推計-中位
1.10
実績(
-1985)
平成14(2002)年推計-低位
実績(1986-1990)
0.5
実績(1991-1995)
実績(1996-2000)
実績(2001-2005)
0.0
1935
1940 1945
1950 1955
1960
1965 1970
1975
出生年(出生コーホート)
1980 1985
参照コーホート
1990 1995
2000
最終コーホート
実績値と仮定値-コーホート出生率
コーホート年齢累積出生率(日本人)- 1935~2000年生まれ
累 2.5
積
出
生
率 2.0
(
全
子
)
1.5
1.0
実績(
コーホート
[ 仮定値 ] 実績値
合計出生率
[ 1.969 ]1.962 (完結出生児数)
-1985)
実績(1986-1990)
実績(1991-1995)
実績(1996-2000)
実績(2001-2005)
40歳時点
[ 1.569 ]1.568
35歳時点
[ 1.206 ]1.198
[ 0.670 ]0.653
30歳時点
0.5
[ 0.451 ]0.439
[ 0.212 ]0.210
[ 0.027 ]0.027
1.39
28歳時点
25歳時点
20歳時点
0.0
1935 1940 1945 1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000
出生年(出生コーホート)
参照コーホート
最終コーホート
実績値と仮定値-コーホート年齢別出生率
出生順位別、年齢別出生率(日本人)- 1960年生まれ
0.18
総 数(コーホート合計出生率)
0.16
[1.848 + ? ]
1.836 + ?
実績値
実績値
(前回推計以降)
仮定値
0.14
0.12
第1子
[ 0.839 + ? ]
0.834 + ?
出
0.10
生
率
0.08
第2子
第4子以上
[ 0.702 + ? ]
0.697 + ?
0.06
[ 0.048 + ? ]
0.048+ ?
第3子
[ 0.260 + ? ]
0.258 + ?
0.04
0.02
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
45
2005年
50
実績値と仮定値-コーホート年齢別出生率
出生順位別、年齢別出生率(日本人)- 1965年生まれ
0.18
総 数(コーホート合計出生率)
0.16
実績値
実績値
(前回推計以降)
[1.625 + ? ]
1.610 + ?
仮定値
0.14
0.12
第1子
[ 0.771 + ? ]
0.770 + ?
出
0.10
生
率
0.08
第2子
第4子以上
[ 0.613 + ? ]
0.605 + ?
0.06
[ 0.038 + ? ]
0.037+ ?
第3子
0.04
[ 0.203 + ? ]
0.197 + ?
0.02
0.00
15
20
25
30
35
年 齢
40
2005年
45
50
実績値と仮定値-コーホート年齢別出生率
出生順位別、年齢別出生率(日本人)- 1970年生まれ
0.18
実績値
実績値
(前回推計以降)
0.16
総 数(コーホート合計出生率)
0.14
仮定値
[1.293 + ? ]
1.286 + ?
0.12
出
0.10
生
率
0.08
第1子
[ 0.667 + ? ]
0.668 + ?
第4子以上
0.06
第2子
[ 0.022 + ? ]
0.022+ ?
[ 0.474 + ? ]
0.469 + ?
0.04
第3子
[ 0.130 + ? ]
0.128 + ?
0.02
0.00
15
20
25
30
35
年 齢 2005年
40
45
50
実績値と仮定値-コーホート年齢別出生率
出生順位別、年齢別出生率(日本人)- 1975年生まれ
0.18
実績値
実績値
(前回推計以降)
0.16
0.14
仮定値
総 数(コーホート合計出生率)
[ 0.784 + ? ]
0.770 + ?
0.12
出
0.10
生
率
0.08
第1子
[ 0.477 + ? ]
0.471 + ?
第4子以上
0.06
[ 0.007 + ? ]
0.007+ ?
第2子
[ 0.247 + ? ]
0.244 + ?
0.04
0.02
第3子
[ 0.052 + ? ]
0.048 + ?
0.00
15
20
25
30
2005年 年 齢
35
40
45
50
実績値と仮定値-コーホート年齢別出生率
出生順位別、年齢別出生率(日本人)- 1980年生まれ
0.18
実績値
0.16
実績値
(前回推計以降)
0.14
仮定値
総 数(コーホート合計出生率)
0.12
[ 0.275 + ? ]
0.273 + ?
出
0.10
生
率
0.08
第1子
[ 0.204 + ? ]
0.193 + ?
第4子以上
0.06
[ 0.001 + ? ]
0.001+ ?
第2子
[ 0.063 + ? ]
0.069 + ?
0.04
0.02
第3子
[ 0.008 + ? ]
0.010+ ?
0.00
15
20
25
2005年
30
35
年 齢
40
45
50
実績値と仮定値-期間年齢別出生率
期間年齢別出生率(日本人)- 2001年
率
(
%
)
0.12
0.10
─●─
実 績
───
推計(H14中位)
0.08
0.06
合計特殊出生率
0.04
[ 1.34 ]
1.33
0.02
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
実績値と仮定値-期間年齢別出生率
期間年齢別出生率(日本人)- 2002年
率
(
%
)
0.12
0.10
─●─
実 績
───
推計(H14中位)
0.08
0.06
合計特殊出生率
0.04
[ 1.33 ]
1.32
0.02
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
実績値と仮定値-期間年齢別出生率
期間年齢別出生率(日本人)- 2003年
0.12
率
(
%
) 0.10
─●─
実 績
───
推計(H14中位)
0.08
0.06
合計特殊出生率
0.04
[ 1.32 ]
1.29
0.02
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
実績値と仮定値-期間年齢別出生率
期間年齢別出生率(日本人)- 2004年
0.12
率
(
%
) 0.10
高位
1.38
─●─ 実 績
─●─ 実 績
─── 推計(H14高位)
─── 推計(H14中位)
───
推計(H14中位)
───
推計(H14低位)
0.08
低位
1.25
0.06
合計特殊出生率
中位
0.04
[ 1.32 ]
1.29
0.02
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
実績値と仮定値-期間年齢別出生率
期間年齢別出生率(日本人)- 2005年
0.12
率
(
%
) 0.10
高位
1.39
─●─ 実 績
─●─ 実 績
─── 推計(H14高位)
─── 推計(H14中位)
───
推計(H14中位)
───
推計(H14低位)
0.08
低位
1.22
0.06
合計特殊出生率
中位
0.04
[ 1.31 ]
1.25 ※
※概数による暫定値
0.02
0.00
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
実績値と仮定値-期間出生率
合計特殊出生率(日本人)- 1950~2050年
4. 0
TFR-実績
3. 5
TFR-H14高
TFR-H14中
3. 0
TFR-H14低
合
計 2. 5
特
殊 2. 0
出
生
率 1. 5
中位推計(2005年)
1.31
1. 0
実績(2005年)
1.25
※
0. 5
※ 概数による暫定値
0. 0
1950
1960
1970
1980
1990
2000
年 次
2010
2020
2030
2040
2050
実績値と仮定値-期間出生率
合計特殊出生率(日本人)- 1990~2020年
1.8
1.7
高位推計(2005年)
1.39
1.6
合
計 1.5
特
殊 1.4
出
生
1.3
率
1.2
中位推計(2005年)
1.31
実績(2005年)
1.25
※
※ 概数による暫定値
低位推計(2005年)
1.22
1.1
0.0
1990
1995
2000
2005
年 次
2010
2015
2020
実績値と仮定値-出生性比
出生性比は、平成8(1996)年~平成12(2000)年の平均値(105.5)が平成13
(2001)年以降も一定であると仮定した。
107
出生性比実績
1996-2000年の平均値
出
生
性
比
(
女
=
1
0
0
)
H14推計仮定値
106
105
104
1985
1990
2000
1995
年 次
2005
2010
実績値と推計値(仮定値)との比較
死 亡・寿 命
推計値と実績値の比較(死亡)
年齢階級別死亡数の比較(男性)
男性の年齢階級別死亡数の実績値と推計値を比較すると、推計値は実績値と概ね一致してい
るが、高齢層においては、推計値が若干高めの傾向であったことが観察できる。
年齢階級別死亡数の実績値と推計値(男性)
死亡数(人)
400000
実績値(左)
2004
2003
2002
2001
350000
300000
差(人)
年齢階級別死亡数の実績値と推計値の差(男性)
7000
推計値(右)
推計値-実績値
6000
5000
250000
4000
200000
2001
2002
2003
2004
3000
150000
2000
100000
50000
85-89
90-94
95-
80-84
65-69
70-74
75-79
60-64
40-44
45-49
50-54
55-59
20-24
25-29
30-34
35-39
-1000
0- 4
5- 9
10-14
15-19
95-
90-94
85-89
80-84
75-79
70-74
65-69
60-64
55-59
50-54
45-49
40-44
35-39
30-34
25-29
20-24
15-19
10-14
5- 9
0- 4
0
年齢階級(歳)
0
年齢階級(歳)
1000
推計値と実績値の比較(死亡)
年齢階級別死亡数の比較(女性)
女性の年齢階級別死亡数の実績値と推計値を比較すると、推計値は実績値と概ね一致してい
るが、高齢層においては、推計値が若干高めの傾向であったことが観察できる。
年齢階級別死亡数の実績値と推計値(女性)
死亡数(人)
400000
実績値(左)
2004
2003
2002
2001
350000
300000
差(人)
年齢階級別死亡数の実績値と推計値の差(女性)
7000
推計値(右)
推計値-実績値
6000
5000
250000
4000
200000
3000
150000
2001
2002
2003
2004
2000
100000
50000
85-89
90-94
95-
80-84
65-69
70-74
75-79
60-64
40-44
45-49
50-54
55-59
20-24
25-29
30-34
35-39
-1000
0- 4
5- 9
10-14
15-19
95-
90-94
85-89
80-84
75-79
70-74
65-69
60-64
55-59
50-54
45-49
40-44
35-39
30-34
25-29
20-24
15-19
10-14
5- 9
0- 4
0
年齢階級(歳)
0
年齢階級(歳)
1000
推計値と実績値の比較(死亡)
死亡率(対数値)の比較(2001年)
将来生命表死亡率の実績値と推計値を比較すると、推計値は実績値と概ね一致しているが、
10歳~20歳代前半の層及び高齢層において、推計値が若干高めの傾向であったことが観察で
きる。
将来生命表死亡率の実績値と推計値(2001年)
死亡率
1
死亡率(対数値)の実績値と推計値の差(2001年)
0.3
推計値-実績値
0.1
0.2
0.01
0.1
0.001
0
0.0001
男性(実績)
女性(実績)
男性(推計)
女性(推計)
0.00001
-0.1
男性
女性
-0.2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
年齢(歳)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90 年齢(歳)
推計値と実績値の比較(死亡)
死亡率(対数値)の比較(2002年)
将来生命表死亡率の実績値と推計値(2002年)
死亡率
1
死亡率(対数値)の実績値と推計値の差(2002年)
0.3
推計値-実績値
0.1
0.2
0.01
0.1
0.001
0
0.0001
男性(実績)
女性(実績)
男性(推計)
女性(推計)
0.00001
-0.1
男性
女性
-0.2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
年齢(歳)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90 年齢(歳)
推計値と実績値の比較(死亡)
死亡率(対数値)の比較(2003年)
将来生命表死亡率の実績値と推計値(2003年)
死亡率
1
死亡率(対数値)の実績値と推計値の差(2003年)
0.3
推計値-実績値
0.1
0.2
0.01
0.1
0.001
0
0.0001
男性(実績)
女性(実績)
男性(推計)
女性(推計)
0.00001
-0.1
男性
女性
-0.2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
年齢(歳)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90 年齢(歳)
推計値と実績値の比較(死亡)
死亡率(対数値)の比較(2004年)
将来生命表死亡率の実績値と推計値(2004年)
死亡率
1
死亡率(対数値)の実績値と推計値の差(2004年)
0.3
推計値-実績値
0.1
0.2
0.01
0.1
0.001
0
0.0001
男性(実績)
女性(実績)
男性(推計)
女性(推計)
0.00001
-0.1
男性
女性
-0.2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
年齢(歳)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90 年齢(歳)
推計値と実績値の比較(死亡)
死亡率(対数値)の比較(2005年)
将来生命表死亡率の実績値と推計値(2005年)
死亡率
1
死亡率(対数値)の実績値と推計値の差(2005年)
0.3
推計値-実績値
0.1
0.2
0.01
0.1
0.001
0
0.0001
男性(実績)
女性(実績)
男性(推計)
女性(推計)
0.00001
-0.1
男性
女性
-0.2
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
年齢(歳)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90 年齢(歳)
推計値と実績値の比較(死亡)
特定年齢の平均余命の比較
特定年齢の平均余命の実績値と推計値を比較すると、男性・女性とも、推計値は実績値と概ね
一致しているが、どの年齢においても推計値が若干低めの傾向であったことが観察できる。
平均余命
(年)
85
特定年齢の平均余命の実績値と推計値
85.49(実績)
85.20(推計)
0歳(女性)
78.53(実績)
78.11(推計)
75
0歳(男性)
65
65.90(実績)
65.64(推計)
20歳(女性)
59.05(実績)
58.66(推計)
55
20歳(男性)
推計値
実績値
45
46.35(実績)
46.06(推計)
40歳(女性)
39.82(実績)
39.42(推計)
35
25
15
40歳(男性)
23.16(実績)
22.87(推計)
18.11(実績)
17.72(推計)
65歳(女性)
65歳(男性)
11.11(実績)
10.91(推計)
8.23(実績)
80歳(女性)
5 80歳(男性)
1985
1990
1995
2000
7.99(推計)
2010
2005
2015
2020
2025
西暦
死亡仮定設定について
平均寿命の見通し
推計された将来生命表による平均寿命の見通しは以下の通りであり、2050年に男性では
80.95年、女性では89.22年まで平均寿命が延びる見通しとなっている。
(年)
90
2005年
85.49
2050年
89.22
女性
85
2005年
78.53
80
2050年
80.95
男性
75
1950-52年
62.97
平
均
寿 70
命
65
60
1950-52年
59.57
55
実績値
50
1950
1960
1970
1980
1990
仮定値
2000
2010
2020
2030
2040
2050
(西暦)
実績値と推計値(仮定値)との比較
国際人口移動
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過率の比較:2000-2004年
0.005
日本人、男性
0.004
0.003
0.002
0.001
0.000
-0.001
-0.002
2000年
2001年
-0.003
2002年
-0.004
2003年
-0.005
2004年
仮定値
-0.006
-0.007
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
55
60
65
70
75
80
85
90
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過率の比較:2000-2004年
0.005
日本人、男性
0.004
0.003
0.002
0.001
0.000
-0.001
-0.002
2000年
-0.003
同時多発テロ影響年
-0.004
2003年
2004年
(2001-2002年)除外
-0.005
仮定値
-0.006
-0.007
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
55
60
65
70
75
80
85
90
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過率の比較:2000-2004年
0.005
日本人、女性
0.004
0.003
0.002
0.001
0.000
-0.001
-0.002
2000年
2001年
-0.003
2002年
-0.004
2003年
-0.005
2004年
仮定値
-0.006
-0.007
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
55
60
65
70
75
80
85
90
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過率の比較:2000-2004年
0.005
日本人、女性
0.004
0.003
0.002
0.001
0.000
-0.001
-0.002
2000年
-0.003
同時多発テロ影響年
-0.004
2003年
2004年
(2001-2002年)除外
-0.005
仮定値
-0.006
-0.007
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
年 齢
55
60
65
70
75
80
85
90
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過数の比較:2000-2004年
(1,000人)
60
外国人
実績値(男)
50
実績値(女)
仮定値(男)
40
仮定値(女)
30
20
10
0
-10
1970
1975
1980
1985
1990
年 次
1995
2000
2005
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過率の比較:2000-2004年
0.25
外国人、男性
2000年
0.20
2001年
2002年
2003年
0.15
2004年
仮定値
0.10
0.05
0.00
-0.05
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
年 齢
50
55
60
65
70
75
80
85
90
推計値と実績値の比較(国際人口移動)
入国超過率の比較:2000-2004年
0.25
外国人、女性
2000年
0.20
2001年
2002年
2003年
0.15
2004年
仮定値
0.10
0.05
0.00
-0.05
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
年 齢
50
55
60
65
70
75
80
85
90
将来人口推計の方法と検証
ー 平成14年推計の仕組みと評価 ー
平成18年8月7日
社会保障審議会 人口部会
参考資料1
参考資料2
出生率中位仮定値の国際比較
国名
北欧
デンマーク
フィンランド
スウェーデン
北東欧
エストニア
ラトビア
リトアニア
東中欧
ブルガリア
ルーマニア
チェコ
ポーランド
ハンガリー
スロベニア
スロバキア
南欧
ポルトガル
スペイン
ギリシャ
キプロス
イタリア
西欧
ベルギー
ドイツ
フランス
アイルランド
ルクセンブルク
マルタ
オランダ
オーストリア
イギリス
アメリカ・カナダ
アメリカ合衆国
カナダ
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
1.76
1.77
1.77
1.77
1.77
1.77
1.78
1.78
1.78
1.78
1.78
1.78
1.79
1.79
1.79
1.80
1.80
1.80
1.80
1.76
1.77
1.77
1.77
1.78
1.78
1.78
1.78
1.79
1.79
1.79
1.79
1.79
1.80
1.80
1.80
1.80
1.80
1.80
1.74
1.77
1.79
1.81
1.82
1.83
1.84
1.84
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.39
1.40
1.41
1.42
1.43
1.44
1.45
1.46
1.47
1.48
1.48
1.49
1.54
1.58
1.60
1.60
1.60
1.60
1.60
1.30
1.32
1.34
1.36
1.38
1.40
1.42
1.43
1.44
1.46
1.47
1.48
1.53
1.57
1.59
1.60
1.60
1.60
1.60
1.29
1.29
1.29
1.29
1.29
1.30
1.30
1.31
1.32
1.33
1.34
1.35
1.41
1.49
1.55
1.59
1.60
1.60
1.60
1.20
1.21
1.22
1.22
1.23
1.24
1.25
1.25
1.26
1.27
1.28
1.29
1.34
1.39
1.44
1.47
1.49
1.50
1.50
1.29
1.30
1.31
1.32
1.32
1.33
1.34
1.35
1.35
1.36
1.36
1.37
1.40
1.44
1.47
1.49
1.50
1.50
1.50
1.15
1.15
1.17
1.18
1.20
1.22
1.24
1.27
1.29
1.32
1.34
1.37
1.44
1.48
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
1.21
1.19
1.18
1.18
1.18
1.18
1.19
1.21
1.22
1.24
1.27
1.29
1.42
1.53
1.58
1.60
1.60
1.60
1.60
1.30
1.30
1.30
1.30
1.31
1.32
1.33
1.34
1.36
1.37
1.39
1.41
1.51
1.57
1.59
1.60
1.60
1.60
1.60
1.18
1.18
1.19
1.20
1.22
1.24
1.27
1.29
1.32
1.34
1.36
1.38
1.46
1.49
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
1.19
1.18
1.17
1.17
1.17
1.17
1.18
1.18
1.19
1.20
1.22
1.23
1.33
1.43
1.52
1.57
1.59
1.60
1.60
1.45
1.47
1.48
1.49
1.50
1.51
1.52
1.53
1.54
1.55
1.56
1.56
1.59
1.60
1.60
1.60
1.60
1.60
1.60
1.30
1.31
1.32
1.33
1.34
1.35
1.36
1.36
1.37
1.38
1.38
1.39
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.29
1.32
1.34
1.36
1.37
1.39
1.41
1.42
1.44
1.45
1.46
1.47
1.49
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
1.47
1.45
1.44
1.43
1.43
1.43
1.43
1.43
1.44
1.45
1.45
1.46
1.49
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
1.50
1.31
1.32
1.33
1.35
1.36
1.37
1.38
1.38
1.39
1.39
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.40
1.62
1.63
1.63
1.64
1.65
1.65
1.66
1.67
1.67
1.67
1.68
1.68
1.69
1.70
1.70
1.70
1.70
1.70
1.70
1.35
1.37
1.38
1.39
1.40
1.41
1.41
1.42
1.42
1.43
1.43
1.43
1.44
1.45
1.45
1.45
1.45
1.45
1.45
1.89
1.88
1.88
1.88
1.88
1.87
1.87
1.87
1.87
1.87
1.86
1.86
1.86
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.85
1.97
1.95
1.94
1.92
1.91
1.90
1.89
1.88
1.87
1.86
1.85
1.84
1.81
1.80
1.80
1.80
1.80
1.80
1.80
1.65
1.66
1.68
1.69
1.71
1.72
1.73
1.74
1.75
1.76
1.76
1.77
1.78
1.79
1.79
1.80
1.80
1.80
1.80
1.66
1.62
1.58
1.55
1.53
1.51
1.49
1.48
1.48
1.48
1.49
1.49
1.54
1.58
1.60
1.60
1.60
1.60
1.60
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.76
1.76
1.76
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.40
1.40
1.41
1.41
1.41
1.42
1.42
1.42
1.43
1.43
1.43
1.44
1.44
1.45
1.45
1.45
1.45
1.45
1.45
1.72
1.72
1.72
1.73
1.73
1.73
1.74
1.74
1.74
1.74
1.74
1.74
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
1.75
2.08
2.09
-
-
-
-
2.11
-
-
-
-
2.13
2.14
2.16
2.18
2.20
2.21
2.23
2.24
-
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
1.51
-
-
-
-
出生率仮定の国際比較
仮定値
実績値
スウェーデン
2.2
合
計
特
殊
出
生
率
ポーランド
2.0
イタリア
1.8
ドイツ
1.6
フランス
オランダ
1.4
イギリス
アメリカ
1.2
カナダ
1.0
0.
2000
2005
2010
2015
2020
2025
2030
2035
2040
2045
2050
年 次
資料:
ヨーロッパ諸国:EUROSTATホームページより(2006年7月25日現在):http://epp.eurostat.ec.europa.eu/
アメリカ合衆国:Population Projections of the United States by Age, Sex, Race, and Hispanic Origin: 1995 to 2050(1996年、U.S. Census Bureau)
カナダ:Population Projections for Canada, Provinces and Territories 2005-2031(2005年、Statistics Canada)