発表資料 - 関西学院大学理工学部情報科学科

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Transcript 発表資料 - 関西学院大学理工学部情報科学科

Collaborative Web Agents
北村泰彦
関西学院大学理工学部情報科学科
閲覧するWebから説得するWebへ
Webはインターネット上での情報発信の
手段として,われわれの社会に深く浸透
している.
 従来のWebは,ブラウザをベースとした,
受動的な「閲覧するWeb」であった.
 未来のWebは,エージェントや仮想空間
と組み合わされた,能動的な「説得する
Web」へと進化していく.

◦ Oddcast (http://www.oddcast.com)
◦ SecondLife (http://jp.secondlife.com/)
◦ Captology (http://captology.stanford.edu/)
 Computer as Persuasive Technology
Virtual Kobe Sanda Campus
Y.Kitamura, et al. XML-based Markup Language for Web Information Integration
in 3D Virtual Space, Intelligent Web Interaction 2007.

仮想空間とWebのリアルな融合
Virtual Kobe Sanda Campus

時間・天候情報の反映
<avsml:scenario xmlns:avsml="http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/">
<avsml:set object="time" state=“ntp_server(time.windows.com)" />
<avsml:set object="weather"
state="wrapper(http://weather.livedoor.com/forcast/rss/28/82.xml)" />
</avsml:scenario>
時間の変化
天気の変化
Virtual Kobe Sanda Campus
正面玄関が開いている場合
正面玄関が閉まっている場合
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<avsml:rule xmlns:avsml="http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/">
<avsml:implies>
<avsml:head>
<avsml:taskset type=“enter” param1=“理工学部" />
</avsml:head>
<avsml:body>
<avsml:if>
<avsml:test object=“理工学部正面玄関" state="open"/>
<avsml:then>
<avsml:ptask type=“move” param1=“理工学部正面玄関"/>
</avsml:then>
</avsml:if>
<avsml:if>
<avsml:test object=“理工学部正面玄関" state="closed"/>
<avsml:then>
<avsml:ptask type=“move” param1=“理工学部通用口"/>
</avsml:then>
</avsml:if>
</avsml:body>
</avsml:implies>
</avsml:rule>
Nonverbal Human-Agent Communication:
Gazing 石津,北村,小林.仮想空間における対エージェント認知距離
の測定,第69回情報処理学会全国大会,1Y-7, 2007.
近い!
近い!
ちょう
どいい
人と人
ちょう
どいい
人とエージェント
仮想空間内における適切な対エージェント距離とユーザの視線との関
係を明らかにする.
Nonverbal Human-Agent Communication:
Typing 金城,北村.チャットシステムにおけるタイプ速度の引き込み現
象,FIT2006情報科学技術レターズ,LK-003, 2006.
 エージェントとのコミュニケーションは,より実装が
容易な文字対話が主流である
 文字対話においても,ノンバーバル情報の引き込み現
象が生じることを確かめたい
 文字対話におけるノンバーバル情報
発話速度:
交替潜時:
一文字を入力(表示)する時間
発話終了から次の発話開始までの間
2[文字/秒]
おはよう
エージェント
発話速度
発話速度
交替潜時
おはようさん
2[文字/秒]
Bさん
7
時間
実験結果
エージェント発話速度×被験者発話速度
相関係数 0.050,P=0.11
エージェント交替潜時×被験者発話速度
相関係数 0.071,P<0.05
エージェント発話速度×被験者交替潜時
相関係数 0.662,P<0.01
エージェント交替潜時×被験者交替潜時
相関係数 -0.050,P=0.11
8
Multiple Persuasive Agents
門脇,北村,小林.擬人化エージェントによる説得効果の評価法,第69回情
報処理学会全国大会,6R-4, 2007.(学生奨励賞受賞)

バランス理論の観点から,社会的均衡関係
が説得に及ぼす影響を明らかにした.
好意
(+)
好意
(+)
賛成 賛成
好意
(+)
敵意
(-)
反対 反対
好意
(+)
敵意
(-)
賛成 反対
敵意
(-)
好意
(+)
敵意
(-)
均衡両方賛成条件
均衡両方反対条件
均衡賛成反対条件
敵意
(-)
敵意
(-)
好意
(+)
反対
敵意
(-)
反対
賛成
敵意
(-)
不均衡両方反対条件
好意
(+)
賛成
反対 賛成
好意
(+)
不均衡両方賛成条件
敵意
(-)
好意
(+)
不均衡賛成反対条件
9
Multiple Persuasive Agents

デモ画面
◦ 構築フェーズ:均衡賛成反対条件
 一方のエージェントがユーザに賛成する
 一方のエージェントがユーザに反対する
 エージェント同士は敵意関係を表明する
敵意
(-)
賛成
好意
(+)
反対
敵意
(-)
均衡賛成反対条件
評価実験
説得効果は不均衡関係より均衡関係の方が高くなる.
◦ 説得評価
 単純主効果の検定
■=均衡関係
■=不均衡関係
平均 (標準偏差)
条件
均衡
両方賛成
均衡
両方反対
均衡
賛成反対
不均衡
両方賛成
不均衡
両方反対
不均衡
賛成反対
A-H行動
両方賛成
両方反対
賛成反対
両方賛成
両方反対
賛成反対
A-A行動
好意表明
好意表明
敵意表明
敵意表明
敵意表明
好意表明
説得応答回数
5.00 (0.94)
5.10 (0.74)
5.00 (0.94)
4.70 (0.95)
4.10 (0.99)
3.90 (0.99)
 A-H行動が両方反対のときA-A行動の単純主効果・・・F(1,54)=5.77 p<.05▲
 A-H行動が賛成反対のときA-A行動の単純主効果・・・F(1,54)=6.98 p<.05▲
 A-A行動が好意表明のときA-H行動の単純主効果・・・F(2,54)=5.12 p<.01


多重比較(Bonferroni)においてA-H行動が両方賛成と賛成反対の間に有意差(p<.05▲)
多重比較(Bonferroni)においてA-H行動が両方反対と賛成反対の間に有意差(p<.05▲)
21
まとめ:
「説得するWeb」を目指して

仮想空間やエージェントとWebの融合につい
ての研究
◦ VKSC(Virtual Kobe Sanda Campus)
◦ (Semantic Wiki)
◦ (Semantic Webに基づくガイドエージェント)

人間を理解し,説得するエージェントの研究
◦
◦
◦
◦
◦
話速可変チャット
視線に基づく対エージェント距離調整
マルチエージェント説得
(Wizard of Oz法に基づく対話規則学習)
(ガイド付き入力インタフェース)
Learning Conversational Agents
河添,成田,北村,高野.Wizard of Oz法を用いた説得支援エージェント,
Joint Agent Workshop and Symposium 2007.
23
Guided Interface for Human-Agent
Communication
岸田,北村.協調型機械翻訳システムのための予測入力インタフェース.
電子情報通信学会技術研究報告,AI2006-72,2007.

機械翻訳の質はその入力文に大きく依存する.
(正しく機械翻訳できない入力例)
入力:英語の授業を楽しんでますか。
→翻訳結果:Is does it enjoy an English class and?
(正しく機械翻訳できる入力例)
入力:あなたは英語の授業を楽しんでいますか。
→翻訳結果:Are you enjoying the class of English?

ユーザが機械翻訳しやすい文を入力するためのガ
イド入力インタフェースを開発する.
◦ ユーザの入力を制限することで,エージェントの自然言語
理解の負荷を下げる.
Semantic Wiki Where Agents and
Human Collaborate

Semantic Web
エージェント
◦ Wiki上でエージェントと人間が協調するため
の共通の情報表現としてSemantic Webを利用
する

クエリ言語
取得
更新
◦ エージェントがSemantic Web情報を検索して
取得するために利用する
◦ SPARQL (SPARQL Protocol and RDF Query
Language)を利用する

Semantic Webテンプレート
◦ 人間がSemantic Web情報を容易に生成するた
めに利用する
◦ テンプレートを利用することで一般のユーザ
でも容易にSemantic Web情報を生成すること
ができる
クエリ言語
取得
Semantic Web
閲覧
更新
ユーザ
生成
Semantic Web
テンプレート
<?xml version="1.0"?>
<rdf:RDF
xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"
xmlns:rdfs="http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema#"
xmlns:wiki="http://kawamoto/kawawiki2006/kawawiki.rdf#"
>
<wiki:person>
<wiki:Name rdf:parseType="Literal">
<%Name\\/^[a-zA-Z0-9-_ ]+$/%>
</wiki:Name>
<wiki:Hobby rdf:parseType="Literal">
<%Hobby\\/^[a-zA-Z0-9-_ ]+$/%>
</wiki:Hobby>
<wiki:Project rdf:resource="<%Project\\project%>"/>
<%wiki
</wiki:person>
My name is [[Name]], and my hobby is [[Hobby]].
</rdf:RDF>
I'm member of [[Project]] project.
テンプレート
%>
Wikiページ
編集フォーム
<rdf:RDF ...>
RDF/XML
<wiki:person>
<wiki:Name rdf:parseType="Literal">Kensaku Kawamoto</wiki:Name>
<wiki:Hobby rdf:parseType="Literal">Shoppig</wiki:Hobby>
<wiki:Project rdf:resource="http://.../rdf/KawaWiki"/>
</wiki:person>
</rdf:RDF>
2007/ 8/24
26
従来のWikiページの表示を行うエリアと(左)
エージェントが様々な活動を行うためのエージェントエリア(右)
情報の自動更新
KawaWikiプロジェクトのページに,
プロジェクトのメンバーについての記述がある.
KawaWikiのメンバーは,
「自分の所属するプロジェクトを”KawaWiki”としている人である」
従来のWikiページの表示を行うエリアと(左)
エージェントが様々な活動を行うためのエージェントエリア
ある人物(Kensaku Kawamoto)の所属するプロジェクトを
KawaWikiとして更新を行うと...
エージェントは,クエリ(SPARQL)を用いることで,
メンバーに該当する人物をWiki上から取得し,
自動でメンバーの項目を更新する
エージェントによる情報統合と
意味的な整合性検証
スケジューラエージェントはWiki上の情報を自動参照し,
イベントや予定をカレンダー上に統合して表示を行う
Web上の情報を参照して統合することで,カレンダーに祝日を適用したり,
旅行などのイベントには天気予報を表示することもできる
ユーザがWiki上に
旅行の予定を新たに追加した
9月27日には既に
SemWebミーティングが入っており,
衝突してしまうので,
エージェントは警告表示を行う
ユーザは旅行の予定を
9月26日に変更した
旅行が9月26日になったため,
予定の衝突は起こらなくなり,
エージェントは警告表示を消した
Semantic Web Guide Agent

研究方法
 Webページの内容をRDFデー
タを用いてエージェントに理
解可能な形式にした。
 対話記述言語AIMLにRDFクエ
リ言語SPARQLを加えて拡張
した.
⇒ユーザの質問に対してRDF
データの検索を行い、その内
容に応じたエージェントとの
対話を可能にした.
<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS" ?>
<rdf:RDF
・・・・・・
<foaf:Person
rdf:resource=“http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/person/kimura >
<foaf:family_name>木村</foaf:family_name>
<foaf:firstName>美香子</foaf:firstName>
<foaf:currentProject>
<foaf:Project>
<dc:title>Semantic Web に基づいた対話エージェント</dc:title>
</foaf:Project>
</foaf:currentProject>
</foaf:Person>
・・・・・・
</rdf:>
RDFデータ
<aiml>
・・・・・・
AIMLによる対話パター
ン
<pattern>$xさんの現在のプロジェクトは何ですか?</pattern>
<category>
<template>$xさんが現在しているプロジェクトは?ansです.</template>
<sparql>
PREFIX rdf: <http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#>
・・・・・・
SELECT ?ans
SPARQLクエリ
WHERE {
?a foaf:family_name
$x.
?a foaf:currentProject ?y .
?y dc:title ?ans.
2
}
</sparql>
</category>
・・・・・・
</aiml>
拡張したAIML
1