FIPAにおけるセマンティックス関連の話題

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FIPAにおけるセマンティクス
関連の話題
2001年8月23日
須栗 裕樹
コミュニケーションテクノロジーズ
もくじ
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FIPAの概要(別紙も)
エージェント通信言語とSL意味論
オントロジーサービス
会話ポリシーとアプリケーションドメ
イン
• オントロジーTC
• セマンティクスSIG
大まかな流れ
• 1997年
– KQMLにはセマンティクスが無いということで、
ARCOLのSL (Semantic Language) をもとにFIPA
ACLを規定 (Yannis Labrouの仕事は知らなかった)
• 1998年
– 意味論的仕様適合性検証、動作検証のグループが
立ち上がったが、あっさり無理ということで解散
– FIPA 98 Ontology ServiceはOKBCに基づく
• 1999年
– 相互運用性技術委員会で検証の話を再開したが成
果なし
大まかな流れ
• 2000年
– ポリシーとドメイン、アグリーメント管理、オン
トロジー等の議論でセマンティクスへの関心が高
まる
• 2001年
– ポリシーとドメイン、アグリーメント管理の作業
を中断(オントロジー、セマンティクスグループ
の結果待ち)
– オントロジーTCとセマンティクスSIGを本格的に
開始
FIPAのプラットフォーム
参照アプリケーション
旅行エージェント
デジタル放送
ネットワーク管理
個人秘書
オントロジー
サービス
ディレクトリー
ファシリテーター
ヒューマンユーザー
インターフェース
エージェント以外の
ソフトウェア統合
エージェント
管理システム
プラットフォーム内部メッセージ転送路
(現在外されている)
転送構文
プロトコル
S式
IIOP
XML
HTTP
圧縮バイナリー WAP
エージェント
通信路
ACLメッセージ
別プラットフォームの
エージェント通信路へ
エージェント通信のモデル
エージェント間の会話を表現する言語がACL
• 発話行為による相互作用
– メッセージ配送機構はプラットフォームとして仕様化
– 枠組み:送信者の自律性 + 受信者の自律性 - Rational Agents
目的
エージェント1
メッセージM
転送構文への変換
意図
エージェント2
会話
発話行為
転送構文からの変換
メッセージ
メッセージ配送機構
配送
メッセージの構造
• 階層的モデルを使用
– Envelope
• エージェント間のメッセージ転送機能に依存する部分
• エージェント管理・メッセージ転送に利用
– ACL (Agent Communication Language)
• エージェントの発話行為を表現する<動詞>
– Content Language
• 発話行為の内容を表現する<目的語>
Envelope
メッセージ転送のためのタグ
ACL
Content
エージェント間の会話表現
具体的なメッセージ
ACLメッセージ
メッセージ構造
の開始
( inform
:sender
agent1
:receiver
hp1-auction-server
コンテント表現
:content
(price (bid good02) 150)
通信行為の型
メッセージ
パラメータ
メッセージ構造
の終了
)
:in-reply-to
round-4
:reply-with
bid04
:language
SL
:ontology
hp1-auction
パラメータ表現
SLによる通信行為の定義
<i, agree(j, <i, act>, ))>
<i, inform(j, Ii Done(<i, act>, ))>
FP : Bi   Bi (Bifj   Uifj )
RE : Bj 
where
 = Ii Done(<i, act>, )
先立って申し出のあった動作の実施要求に対して、
条件が真になったとき動作を実行する意図があることを伝える。
(request
(agree
:sender i
:sender j
:receiver j
:receiver i
:content (action j (deliver box017 (location 12 19)))
:content ((deliver j box017 (location 12 19))
:protocol fipa-request
:reply-with order567)
(priority order567 low))
:in-reply-to order567
:protocol fipa-request)
通信行為の例
• なにかを肯定する inform : <情報の伝達>
<i, inform(j, ))>
FP : Bi   Bi (Bifj   Uifj )
RE : Bj 
• 命令を要求する request : <行動の実施>
<i, request(j, a))>
FP : FP(a)[i\j]  Bi Agent(j, a)  Bi  (PGj Done(a))
RE : Done(a)
• 真偽の質問 query-if : <情報の要求>
<i, query-if(j, ))> 
<i, request(j, <j, inform-if(i, )>)>
FP : Bifi   Uifi   Bi Ij Done(<j, inform-if(i, )>)
RE : Done(<j, inform(i, )>| <j, inform(i, )>
• 受理 accept-proposal : <交渉>
<i, accept-proposal(j, <j, act>, ))> 
<i, inform(j, Ii Done(<j, act>, ))>
FP : Bi   Bi (Bifj   Uifj )
RE : Bj 
SL意味論
• エージェントの心理状態として三つの状態を
定義
– Belief (命題が真であると信じている)
– Uncertainty (真か偽か不明だが、より真らしい)
– Choice (命題が真であることを望む)
• これらがSLの様相演算子となる
– 簡便のため、Cから派生したPG (Permanent Goal)
および I (Intention) もある
FPとRE
• Feasibility Precondition (可能事前条件)
• Rational Effect (合理的な効果期待)
– perlocutionary effectとも
• ACLの送信者の立場から、送信前に真
でなければならないのがFP、送信後に
真になると期待されているのがRE
• REは真になるとは限らない
エージェントの5原則
• 1 目的 (RE) を達成するためには、計画
をたて実行しなければならない。
– 実行 = action = communicative actの発行
• 2 実行する前には、FPを満たしていな
ければならない。
• 3 実行する際には、REを実現する意図
を持たなければならない。
エージェントの5原則
• 4 メッセージの受信者は、送信者がFP
を満たし、REを意図していると、確信
(B) しなければならない。
• 5 知識は陽に操作されない限り永続す
る。
基本通信行為
• もう一度Inform
• <i,
FP:
RE: Bj
INFORM
Bi


(
j,
Bi(
Bifj


)>
Uifj)
• エージェントiがjに、命題が真であると、iが
確信していることを伝える
– 事前にiはをBしていなければならない
– 事前にiはについてjに知識があるとBしてはならない
– 事後には、jがをBすると、iはBする
基本通信行為
• Request, Confirm, Dicsonfirmが同様に定
義される
• 他の通信行為は、この4つの基本通信行
為からなる複合行為かマクロである
コンテント言語SL
• 通信行為の意味論を記述する言語であ
るSLに、S式の構文を与え、コンテント
言語としても使用する
• 通信行為とコンテントのこのような連
続性は非常に強力
• 完全なSLは非決定的なので、表現力を
弱めたプロファイルSL0, SL1, SL2があ
る
オントロジーサービス
• オントロジーの定義をサーバーに貯える
• クライアントは共通オントロジーをサーバーから取得す
る
• 共通オントロジーに基づきアプリケーションを実行する
オント ロ ジ
オント ロ ジの質問
エージェ ント
1
オント ロ ジの質問
ACL 通信 =
オント ロ ジに基づく 通信
エージェ ント 2
オントロジーサービス
参照モデル
Ontology
Designer
Ontology
Server 1
(Ontolingua)
Ontology
Server 2
(Loom)
Ontology
Server
(Cyc)
3
OKBC Backend
OKBC Frontend
Ontology Agent
Non-FIPA Components
FIPA Components
Message Transport Service
Ontology Client
Ontology Client
Agent 1
Agent 2
Ontology Client
DF, AMS etc.
Agent 3
オントロジーサービス
• 明示的、外部的なオントロジーサービス
– SLやKIFによるオントロジーの形式的記述
– ACLにより外部のオントロジーサーバーエージェ
ントと通信
• OKBCに基づく知識モデルとメタオントロ
ジー
• 複数のオントロジーの混在を許す - 多重継承
により新規作成可能
• オントロジー間の関係を定義し、項の翻訳が
可能
会話ポリシーとアプリケー
ションドメイン
• 現在は中断
• 問題: 通信行為では結果が保証されない
– 構成管理などに使えない
• 解決: アプリケーション毎にドメインを
動的/静的に設定し、そこに参加する
エージェントにはポリシーを守らせる
• 罰則、第三者による評価 (評判)、参加
拒否など
オントロジーTC
• 活動はこれから
• RFIを再度出す
• Semantic Webとの関係を築く
セマンティクスSIG
• こちらも活動はこれから
• CA, IP, 合意、契約、ポリシー、サービスモデ
ル、オントロジーを記述するフレームワーク
• 外部の振る舞いと内部の心的状態の記述
• J. PittによるALFEBIITEの成果を流用
– A Logical Framework for Ethical Behaviour between
Infohabitants in the Information Trading Economy of
the universal information ecosystem
– http://www.iis.ee.ic.ac.uk/~alfebiite/ab-home.htm