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資料-7
平成25年3月27日(水)09:30~
第2回南海トラフ巨大地震土木構造物耐震対策検討部会
津波の点検方針について
平成25年3月27日
大阪府都市整備部
事業管理室
 7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について
 7-2 道路施設(橋梁、高架道路、モノレール)の
点検方針について
 7-3 下水道施設の点検方針について
1
7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について
■東日本大震災での堤防・防潮堤の被災事例
2
7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について
≪南海トラフ巨大地震による影響≫
■津波点検方針について
防 ぐ
沈下後堤防髙H’
L1津波(高)h1
h1 耐波性能の検討
【押し波時】
正面方向
堤防耐波性能の概念図
波圧の検討
(せん断・曲げ耐力)
堤防補強
(パラペット、波返し等)
堤防被覆の検討
(津波流速、護岸材料)
堤防補強
(法覆工)
洗掘の検討
(津波流速、河床材料)
洗掘対策
(堤防基礎)
▽ L2津波(高) h2
▽現況堤防高 H
▽ L1津波(高) h1
流れ方向
流れ方向
(土堤、特殊堤)
堤 防
堤外地
L2波圧 L1波圧
(押し波時)
逃げる、凌ぐ
(土堤)
▽沈下後堤防高 H’
L2波圧
堤内地
(引き波時)
粘り強い構造
L2津波(高)h2
H’>h2
no
洗掘の確認
【押し波時、引き波時】
弱点部分の付加的な対策
(裏法、法尻など)
yes
h2 耐波性能の確認
【押し波時、引き波時】
弱点部分の付加的な対策
(パラペット、波返しなど)
END
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7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について
≪南海トラフ巨大地震による影響≫
■津波波力について
津波波力の算定については、「防波堤の耐津波設計ガイドライン(案) 国土交通省 港湾局」を参考に算定
1)基本事項
a) 津波波力の算定手順
津波波力の算定方法については、津波シミュレーションの有無、波状段波、越流の発生の有無を考慮して、
下図に示す算定手順をもとにして適切な波力算定式を用いる。
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7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について
≪南海トラフ巨大地震による影響≫
■津波波力について
b) 津波波力式の適用の考え方
①波状段波が発生する場合
津波は、まず段波状かそうでないかに分類でき、
波長の長い津波先端部が短周期の複数の波に分裂
(ソリトン分裂)しながら段波形状になった波状段
波については、衝撃段波波力が極めて大きな値と
なり、谷本式では明らかに過小評価になるため、
これに対応した修正した谷本式(修正谷本式)を
波力算定に用いる。
②波状段波が発生しない場合で、かつ越流が発生しな
い場合
①に示す波状段波が発生しない場合で、かつ越流
が発生しない場合には、谷本式を適用する。
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7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について
≪南海トラフ巨大地震による影響≫
■津波波力について
③波状段波が発生しない場合で、かつ越流発生の場合
①に示す波状段波が発生しない場合で、かつ越流
が発生する場合には、構造物前面と背面に作用す
る静水圧差を補正した算定式を適用する。
なお、若干越流している状態に静水圧差による算
定式を適用する場合は、それより水位の低い越流
直前の状態に谷本式を適用した方が高い波力とな
る可能性があるので、両者を比較して高い方を採
用する。
c) 津波シミュレーションを行う場合の静水面の設定
・基準水面は朔望平均満潮面(H.W.L.)を基準水面
として取り扱う。
d) 谷本式および修正谷本式における「入射津波の基準面上の高さ」の設定
・構造物に作用する津波波力を求めるための津波高さの算定にあたり、谷本式に用いるaI(入射津波の基準
面上の高さ)は、数値シミュレーション等による津波高さ(基準水面からの高さ)の1/2 を入射津波高さ
と定義し、波力算定に用いるものとする。
aI = シミュレーション等津波高さ(基準面からの高さ)の1/2
基準面:津波が作用する面において津波高を算定するための基準となる水位
・なお、一般に、津波高さという場合には、浸水等の影響を考慮するための水位(反射波の影響を含む)で
あるため、基本的には、これらの津波高さについても、原則としてその1/2 の値を入射津波高さaIとする。
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7-1 河川堤防・防潮堤等の点検方針について(参考)
■粘り強い構造の対策イメージ(参考)
7
7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■東日本大震災における津波による被害報告(橋梁)
(上部構造の流出)
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
【対象橋梁】
浸水区域内の広域緊急交通路に架かる橋
大阪臨海線・泉佐野岩出線 ⇒
24橋
大阪臨海線 高石大橋
大阪臨海線 緑川橋
大阪臨海線 助松橋(北行)
助松橋(南行)
大阪臨海線 堅川橋
大阪臨海線 大津川大橋(北行)
大津川大橋(南行)
大阪臨海線 新川大橋(北行)
新川大橋(南行)
大阪臨海線 大道橋(北行)
大道橋(南行)
大阪臨海線 新津田川大橋(北行)
新津田川大橋(南行)
大阪臨海線 松風橋(北行)
松風橋(南行)
大阪臨海線 貝塚近木川大橋
大阪臨海線 新春木橋(北行)
新春木橋(南行)
大阪臨海線 臨海見出川大橋
大阪臨海線 茅渟大橋(北行)
茅渟大橋(南行)
泉佐野岩出線 田尻スカイブリッジ(北行)
田尻スカイブリッジ(南行)
泉佐野岩出線 泉南マリンブリッジ
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■津波診断(1次スクリーニング)
対象橋梁の標高を測量し、津波高さが上部工の桁下高さを
上回る場合に、2次照査を実施。
災害対策等検証部会より提供
【流速・波高・ベクトル】
上部工高
最大津波高さ
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■1次スクリーニング(照査橋梁の抽出)
11
7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■1次スクリーニング(照査橋梁の抽出)
各種諸元
構造形式
橋梁名称
上部工
高石大橋
鋼3径間連続箱桁
4.579
4.29
○
16
助松橋
(北行)
助松橋
3
(南行)
緑川橋
PC単純ポステンT桁
3.666
3.87
×
17
PC単純ポステンT桁
3.666
3.87
×
18
PC単純プレテン床版
2.538
3.83
×
19
堅川橋
PC単純プレテンT桁
2.335
3.94
×
20
新川大橋
(北行)
新川大橋
(南行)
大津川大橋
(北行)
大津川大橋
(南行)
大道橋
(北行)
大道橋
(南行)
松風橋
(北行)
松風橋
(南行)
新春木橋
(北行)
新春木橋
(南行)
PC単純ポステンT桁
2.335
3.86
×
21
PC単純ポステンT桁
3.370
3.86
×
22
PC単純ポステンT桁
3.821
3.72
○
23
PC単純ポステンT桁
3.821
3.72
○
24
1
2
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
津波
標高
(m)
各種諸元
桁下
標高
(TP)
スクリーニング
結果
PC単純ポステンT桁
0.892
2.38
×
PC単純ポステンT桁
0.892
2.38
×
PC単純プレテンT桁
2.313
2.98
×
PC単純プレテンT桁
2.309
2.98
×
鋼単純鈑桁
4.134
4.06
○
鋼単純鈑桁
4.297
4.06
○
橋梁名称
新津田川橋
(北行)
新津田川橋
(南行)
貝塚
近木川大橋
臨海
見出川大橋
芽渟大橋
(北行)
芽渟大橋
(南行)
田尻スカイブリッジ
(北行)
田尻スカイブリッジ
(南行)
泉南マリンブリッジ
構造形式
上部工
桁下
標高
(TP)
PC単純ポステンT桁
4.210
3.15
○
鋼単純鋼床版箱桁
4.573
3.14
○
PC6径間連続箱桁
5.520
3.00
○
鋼単純鋼床版箱桁
PC連続中空床版
鋼単純鋼床版箱桁
4.097
3.41
○
4.495
3.16
○
鋼単純鋼床版箱
+PC単純プレテン床版
PC連続中空床版
PC斜張橋
PC連続中空床版
PC斜張橋
4.399
3.16
○
5.625
2.54
○
5.625
0.00
○
鋼連続箱桁、鋼床版箱桁
6.260
2.64
○
鋼4径間連続鈑桁
津波
標高
(m)
スクリーニング
結果
【内閣府最大津波高により仮照査】
対象橋梁24橋中、
10橋が津波の影響を受ける。
2次照査対象10橋の上部工形式は、
すべてPC単純T桁橋。
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■2次照査(解析モデル)
津波照査は、3次元津波解析により代表橋梁の解析を実施。
選定理由
○ 津波による作用力は、水平方向に加え、桁の浮上りをもたらす
鉛直方向成分の解析も必要となる。
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■2次照査(解析手法)
津波外力算定のための解析手法は、2相流解析ソフトを用いる。
選定理由
空気塊が発生
【照査対象橋梁】
すべてPC単純T桁橋
① 断面形状から、床板下面と桁で囲まれる部分に空気塊が発生
② この空気塊により浮力が増大
③ 鉛直方向の波力に対しては、空気を介して波圧が発生
※水しか評価出来ない1相流ではなく、
水と空気が評価できる2相流解析ソフトを用いて解析する。
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■2次評価の流れ
■照査準拠基準
○H14 道路橋示方書(部材耐力算定に適用)
■点検の考え方
○津波高が上部工の桁下高さを上回る橋梁を
対象とする。
≪求める耐震性能≫
○津波による上部工の流出、下部工倒壊を
防ぎ、損傷が限定的なものに留まり、橋と
しての機能回復が速やかに行い得る性能を
確保。
■点検手法
STEP1:既設の支承、落橋防止システム、
下部工・基礎工の耐力算定
STEP2:三次元津波解析により、津波による
作用力(水平力、上揚力)を算出
START
【STEP1】
1次スクリーニング抽出橋梁の耐力算定
・支沓の耐力
・落橋防止システムの耐力
・下部工、基礎工の耐力
【STEP2】
津波による作用力の算出
三次元津波解析
(2相流解析ソフト)
・側面に作用する水平力
・下面に作用する鉛直力
【STEP3】
2次判定
部材耐力>作用力
YES
追加対策不要
NO
必要な対策の検討
STEP3:既設部材耐力>作用力 →対策不要
既設部材耐力<作用力 →対策検討
END
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7-2 道路施設(橋梁、高架道路)の点検方針について
■津波外力(水平力、上揚力)に対する対策イメージ
水平・鉛直両方向に
抵抗する構造の事例
(PCケーブル)
上揚力に抵抗する構造の事例
(縦型ピン)
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7-3 下水道施設の点検方針について
~津波~
≪南海トラフ巨大地震による津波点検の考え方≫
○点検箇所の選定
・震源域(南海トラフ)に近い大阪南部の臨海部に位置
・施設規模が大きく、代表的な施設配置
北部水みらいセンター
⇒北部水みらいセンターを選定
○津波来襲状況の確認
・堤防高と津波高の比較を行い、津波の来襲状況の確認を行う。
○水みらいセンター内浸水状況の確認
・津波高と各施設(電気棟など)高の比較を行い、放流きょ
などからの津波浸水の確認を行う。
・雨水排水管など場内と海との接続箇所の確認を行う。
■水みらいセンター浸水状況確認のイメージ(レベルバック)
放流渠
*津波が堤防を越えない場合
下水処理施設
電気棟など
電気設備
津波高
逆流浸水
放流渠
雨水排水管
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