沖縄市立教育研究所 研究協力員(情報教育) 研究概要報告

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沖縄市立教育研究所
研究協力員(情報教育)
H16年度研究概要報告
沖縄市立美東小学校
教 諭 甲 斐 崇
研究協力員紹介
<小学校>
 甲斐 崇 (美東小学校)
 新川 健次(高原小学校)
 平安座智子(コザ小学校)
<中学校>
 比嘉 良行(宮里中学校)
 後藤 直樹(山内中学校)
 宮川 龍寛(越来中学校)
取り組みにあたって(国の動向)

「ミレニアムプロジェクト」(H11.10)
2005年を目標に、全ての小中高等学校からインター
ネットにアクセスでき、全ての学級のあらゆる授業にお
いて教員及び生徒がコンピュータに活用できる環境を
整備することなどを、段階的に実現していくことを目指
したもの。


「IT基本法」(H13.1)
「e-Japan戦略」

我が国が5年以内に世界最先端のIT国家になることを
目標
取り組みにあたって(国の動向)
小学校学習指導要領では・・・
 「小学校学習指導要領」総則、配慮事項
各教科等の指導に当たっては、児童がコン
ピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段
に慣れ親しみ、適切に活用する学習活動を充実
するとともに、視聴覚教材や教育機器の適切な
活用を図ること
取り組みにあたって(国の動向)
『情報教育の実践と学校の情報化~新「情報教育
に関する手引き」~』(H14.6)


新学習指導要領に対応した情報活用能力育成の基
本的な考え方や例を紹介
『ITで築く確かな学力~その実現と定着のため
の視点と方策~』(H14.8)

初等中等教育における効果的なITの活用が,子ども
達の『確かな学力』の向上につながる
取り組みにあたって(県の動向)

「沖縄県e-island宣言」(H13.7)


本県が情報通信技術(IT)を活用して、県民生活の向上
と自立に向けた持続的発展を目指したもの
「新学力向上対策~夢・にぬふぁ星プラン~」

(H13.12)
『コンピュータ操作・活用能力の育成』を基礎学力
として盛りこむ
取り組みにあたって(県の動向)
(H14.11)
 「沖縄県教育情報化基本計画」
 「沖縄県教育情報化推進計画」
IT活用を「学力向上のために用いる
ツールであると認識する」ことや「実践的
なIT活用の指導力を高める」ことを教員
の役割として位置付ける
 H16までにすべての公立学校の教員が
コンピュータで操作できることを目標

取り組みにあたって

コンピュータを指導できる教員の割合
沖縄県(小学校)
95.2%
沖縄県(中学校)
91.8%
沖縄市(小学校)
99.2%
沖縄市(中学校)
96.2%
全国2位
全国?位
⇒この数字をどのように捉えるか?
取り組みにあたって
沖縄市の課題
 数字上と実際の活用は?
利用されてるのか?
(地域イントラネット、コンピュータ室、教室PC・・・)
 活用した授業実践は行われているか?
 学力向上につながる活用が行われているか?


情報モラルの育成


学校で取り組みに違い(危機感はあるか?)
どう進めていいか分からない
取り組みにあたって
 沖縄市地域イントラネットの活用化
 コンピュータやネットワークを活用
 それを活用した「わかる授業」の実現
 教員の指導力向上
⇒児童生徒の情報活用能力の育成
活動内容

地域イントラネット活用に向けて
(1)情報モラルの指導・育成、授業実践
(2)沖縄市情報モラルサイトの作成
(3)沖縄市ディジタルコンテンツの収集、公開
(4)コンピュータやインターネットを活用した実
践紹介
(1)授業実践
情報モラルの指導・育成を目指して


平成16年9月15日(水)実施
高原小学校6年2組 新川健次教諭




今年はあの30人31脚にも出場!
一学期に情報モラルの授業を実践(掲示板)
総合的な学習の時間(情報教育)として実施
ハイパーキューブねっとJr「会議室」を利用
(1)授業実践


題材名(チャットの使い方)
ねらい


他人の悪口を書いて喜ぶ行為の愚かさについて知り、
楽しくチャットをするためには、どういうことに注意す
ればいいのかを考えることができる。
仮 説

疑似体験活動を行うことで、誹謗中傷の与える影響
を理解するとともに、チャットをより良く利用する方法
を考えることができるであろう。
(1)授業実践

授業の流れ
1
2
3
4
5
あらかじめ悪口グループを設定
チャットの模擬体験開始
悪口グループが「あらし」「悪口」を開始
そのまま終了までチャットを続ける
終了後、感想を話し合い、どのように使って
いけばいいか話し合う。
6 沖縄市情報モラルのページを見て、使い方
や気をつけるべき点を確認する。
7 感想などをワークシートにまとめる
(1)授業実践
(1)授業実践

チャットのログ(記録)
おっちゃん> こんにちは。今日は人がいっぱいいるね。
くるてく> いっぱいきてる
おっとっと> はじめまして。
ないですさんが入室しました(現在 : 9人)
ひろこ>あのう、私は、ひろこです!
あっひー>こんにちわ
轟> 死ね死ねお前誰か今すぐ、やめろじゃないと殺すぞ
あっひー> おまえも
大> タンソク.出っ歯
ひろこ> あなたの、顔どんな顔ですか??
ひろこ> きもそう・・・
ないです>ふつうです
あっひー> へんなかおです
(1)授業実践

授業反省会から
 今後、子ども達に身につけさせるべき重要なス
キル
 「ダメ」だけでなく、「なぜか?」「どうすればいい
のか?」を考えさせる場必要
 中学校では小学校以上にモラル教育が必要!
 家庭での指導も必要 (学校サイドからの要請)
 情報モラルの育成は単発では身につかない、
各学年、発達段階に応じて継続してやるべき
情報モラルについて

交通安全教育に例えると・・・

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


普段の生活での呼びかけ・話題化
保護者への呼びかけ
専門家(警察)を呼んでの説明・実演、指導
通学路や横断歩道での指導
ガードレール、歩道橋などの整備
⇒情報(に関する安全)教育はどうする?
(堀田 龍也@静岡大 『メディアとのつきあい方学習』)
情報モラルについて

情報モラルの学習
日常生活の中で
 日常のモラルが基本に
 自分 と 相手 の関係
 人の気持ちを考えてみる
「ねばならない」ではなく「何が問題?」
「どう考える?」
が大切であり、
そのための場を作ること!


(西田 光昭 千葉県柏市立土南部小学校 教諭)
(2)沖縄市情報モラルサイトの作成


情報活用能力の育成=情報モラルの育成
IT安全マニュアルの作成
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
インターネット等の利用規定
個人情報、著作権の取り扱いのルールづくり
校内での情報モラル教育の推進
児童向けの資料の必要性
研究所HPにリンク
オリエンテーションなどに・・・
(2)沖縄市情報モラルサイトの作成
インターネット上の教材・実践事例
『情報モラル研修教材』
http://sweb.nctd.go.jp/kyouzai_new/index.htm
『“情報モラル”授業サポートセンター』
http://sweb.nctd.go.jp/support/index.html
『ネット社会の歩き方』
http://www.net-walking.net/
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(3)ディジタルコンテンツの収集、公開

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
「わかる授業の実現」と「情報活用能力の育成」
情報・資料提供が必要
⇒授業教材、指導案の収集・公開
⇒沖縄市地域イントラネットを活用
⇒沖縄市の教職員が必要な時に自由に活用
作業工程
⇒収集作業(H15から)
⇒内容のチェック
⇒ホームページに公開(公開済み)
(3)ディジタルコンテンツの収集、公開

コンテンツについて
 教育全般における内容が対象

児童生徒の個人情報や個人を特定するような文や画像、
著作権を侵害する恐れのあるデータ等は掲載しない

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
著作権には敏感に!
教科書や参考書などの本・雑誌のコピーの問題
誰のデータなのか?
データ形式は原本のまま公開する
データの二次加工はOK!
(3)ディジタルコンテンツの収集、公開
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沖縄市教育情報共有サイト
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研究所のホームページ上で公開
成 果
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「情報モラル」の授業実践、今後の指導・育成の
検討課題を持てたこと
「沖縄市情報モラルサイト」の作成
「沖縄市教育情報共有サイト」の公開
地域イントラを活用した実践の紹介・共有、これ
からの授業実践につながる
⇒沖縄市地域イントラネットの活用の促進
課 題
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「情報モラル」育成・指導の継続化、各学校での実
践化
「モラルページ」を活用した授業や指導案等の開発
ディジタルコンテンツの提出への協力呼びかけ
コンテンツの今後の活用にむけ、周知の必要性
次年度以降の収集、公開作業についての検討
授業改善のためのITの活用という視点、焦点化
児童生徒に確かな学力や情報活用能力を身につ
けるための授業実践が必要
ご静聴ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
情報教育研究協力員一同