前期発表PPTVer.2.0

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ダイエー・イトーヨーカ堂・
ジャスコの資金の安全性
について
宗田
天野
清水
おことわり
 各分析に用いている数値は個別財務諸表
による。
 財務諸表の決算期は平成10年2月期及
び平成11年2月期である。
 ゼミで発表したものから若干、ヴァージョン
が変わっている。
株式会社 ダイエー
 会社の沿革



昭和32年4月 大栄薬品工業株式会社として
設立、近畿地方を中心に出店を計画
昭和37年7月 商号を株式会社主婦の店ダ
イエーに変更
昭和47年3月 東京証券取引所市場第一部
に株式上場
 大株主は、株式会社ダイエーホールディングコー
ポレーションや株式会社福岡ドームなど。
株式会社イトーヨーカ堂
 会社の沿革



大正9年、東京の浅草に洋品店として営業開
始。
昭和31年、大量販売方式を実行するため株
式会社ヨーカ堂設立。
昭和48年東京証券取引所市場第一部上場。
 大株主は伊藤興業有限会社や第一生命
保険相互会社など。
ジャスコ株式会社
 会社の沿革



大正15年、三重県四日市市に衣料販売を目
的とした株式会社岡田屋呉服店を設立。
昭和44年、ジャスコ株式会社設立。
昭和51年、東京、名古屋、大阪各証券取引所
市場第一部上場。
 大株主は、株式会社第一勧業銀行と株式
会社大和銀行など。
流動比率
 短期的な支払能力を評価するのに一般的
に使う指標。
 銀行家比率とも呼ばれる。
 標準的数値は200%以上。
 平成6年3月期の上場企業の平均値は、
製造業で147.44%、非製造業で112.96%。

流動比率(%)=流動資産/流動負債×100
3社の流動比率の分析
流動比率
180.00%
160.00%
140.00%
120.00%
100.00%
80.00%
60.00%
40.00%
20.00%
0.00%
155.49%
137.31%
54.66%
60.62%
50.25%
59.96%
H10 H11
ダイエー
イトーヨーカ堂 ジャスコ
 イトーヨーカ堂は平均
値を大きく上回り、資
金的に安全といえる。
 ダイエーとジャスコは、
100%をきっているた
め、短期的な債務が短
期的な資産を上回って
いるので好ましくない
状態にあるといえる。
当座比率
 流動資産から棚卸資産を差し引いた当座
資産を用いて、より確実性の高い支払能
力を見るための指標。
 平成6年3月期の上場企業の平均値は、
製造業で106.45%、非製造業で71.31%。
 標準的数値は100%以上。

当座比率(%)=当座資産/流動比率×100
3社の当座比率の分析
当座比率
100.00%
87.26%
72.39%
80.00%
60.00%
40.00%
20.00%
22.48%
13.63%
17.52%
12.91%
0.00%
H10 H11
ダイエー
イトーヨーカ堂
ジャスコ
 イトーヨーカ堂は、す
ぐに現金化できる資
産で短期的な債務を
ほぼカバーできてい
るといえる。
 ダイエーとジャスコは、
流動比率と同じく数
値が低いので、非常
に危険な状態だとい
える。
自己資本比率
 自己資本比率とは、会社の総資本のうちに占
める自己資本の割合を示す指標。
 一般に30%あればよいとされる
 平成6年3月期の全業種の平均値は28.7%。

自己資本比率(%)=資本合計/資産合計×100
3社の自己資本比率の分析
自己資本比率
80.00%
70.00%
60.00%
50.00%
40.00%
30.00%
20.00%
10.00%
0.00%
73.67%
71.18%
38.44%
19.15%
37.13%
20.14%
H10 H11
ダイエー イトーヨーカ堂 ジャスコ
 イトーヨーカ堂とジャス
コは、平均値を上回り、
イトーヨーカ堂は特に
ずば抜けて資金的に
安全といえる。
 ダイエーは膨大な負
債によって自己資本
比率が低くなっている
と考えられる。
負債比率
 負債比率とは自己資本と他人資本との比
率を示す指標。
 会社の借入依存度を見るのに、自己資本
比率の代わりに負債比率で評価することも
ある。
 負債比率は小さければ小さいほど、資金
的の安全性は高い。

負債比率(%)=負債合計/資本合計×100.
3社の負債比率の分析
450.00%
400.00%
350.00%
300.00%
250.00%
200.00%
150.00%
100.00%
50.00%
0.00%
負債比率
422.29%
396.57%
160.16%
40.49%
35.75%
62.78%
H10 H11
ダイエー
イトーヨーカ堂
ジャスコ
 イトーヨーカ堂(両年)
とジャスコ(平成11
年)は、100%をきっ
ており、他人資本より
自己資本が大きく、
資金的に安全といえ
る。
 ダイエーは膨大な負
債を持っていることが
現れている。
固定比率
 固定比率とは固定資産に投下した資本が
どの程度自己資本で賄われているかを示
す指標である。
 自己資本比率と合わせて、長期的な会社
資金の安定性を評価。

固定比率(%)=固定資産合計/資本合計X100
3社の固定比率の分析
固定比率
500.00%
400.00%
381.47%
379.37%
300.00%
200.36%
200.00%
100.00%
99.43%
205.44%
103.35%
0.00%
H10 H11
ダイエー
イトーヨーカ堂 ジャスコ
 イトーヨーカ堂は、固定
資産を自己資本で何と
か賄っている。
 ダイエーとジャスコは
固定資産を自己資本
で賄いきれておらず、
資金の運用と調達の
バランスがとれていな
いといえる。
固定長期適合比率
 固定長期適合比率とは自己資本と返済期
限が長期的な他人資本とを合わせて、固
定資産との比率を計算した比率である。
 固定資産をどの程度、長期資本で賄って
いるのかを示す指標。
 平成6年3月期の製造業平均は73.72%、非
製造業平均は88.76%。
 固定長期適合比率(%)=固定資産の合計/資本合計+固定負債
3社の固定長期適合比率の分析
固定長期適合比率
160.00%
144.13%
144.06%
140.00%
126.21%
124.05%
120.00%
100.00%
90.97%
88.64%
80.00%
60.00%
40.00%
20.00%
0.00%
H10 ダイエー
H11
イトーヨーカ堂
ジャスコ
 イトーヨーカ堂は10
0%をきっているので
固定資産は長期資本
で賄われているといえ
る。
 ダイエーとジャスコは
固定資産への投資が
一部短期資本で賄わ
れているので、投資に
無理があるといえる。
資金移動表
 貸借対照表は資本の調達源泉と運用形態
を表し、損益計算書は会社の経営成績を
表している。
 両者は資金自体の流れを表現しているわ
けではない。
 そこで、資金の流れを把握するために、会
計期間における資金の動きを表にしたもの
を資金移動表という。
3社の資金移動表(経常収支の部)
ダイエー
売上高
営業収益
営業外収益
(△)売上債権純増額
前受金・前受収益純増額
(△)未収入金・未収収益純増額
経常収入
売上原価
販売費及び一般管理費
営業外費用
(△)仕入債務純増額
棚卸資産純増額
前渡金・前払費用純増額
(△)未払金・未払費用純増額
(△)減価償却費
(△)貸倒引当金純増額
(△)負債性引当金純増額
経常支出
経常収支尻
経常収支比率
H10
イトーヨーカ堂
ジャスコ
ダイエー
H11
イトーヨーカ堂
ジャスコ
\2,402,762
\67,428
\11,077
\3,812
\449
\1,250
\2,476,654
\1,529,716
\17,877
\17,610
\571
\63
\275
\1,564,420
\1,191,848
\63,086
\11,254
\-16,142
\0
\787
\1,281,543
\2,276,916
\65,726
\12,094
\719
\-421
\12,975
\2,340,621
\1,545,161
\18,177
\19,149
\167
\4
\451
\1,581,873
\1,250,353
\64,009
\7,615
\-467
\0
\4,739
\1,317,705
\1,878,027
\609,100
\19,968
\-5,350
\1,550
\417
\9,836
\24,701
\-3,635
\1,564
\2,481,946
\416,003
\379,080
\2,073
\-3,164
\1,326
\-128
\1,631
\13,679
\-1,002
\217
\786,993
\284,961
\330,912
\6,542
\-8,038
\13,305
\-701
\28
\22,911
\-1,509
\-522
\622,149
\1,762,901
\567,797
\23,002
\-17,080
\-33,829
\-1,868
\2,132
\14,792
\5,490
\-1,585
\2,314,254
\430,926
\395,843
\1,207
\-1,652
\15
\-149
\-2,220
\14,666
\130
\561
\816,357
\305,998
\345,746
\7,094
\1,822
\923
\0
\3,619
\21,310
\-5,320
\464
\637,866
\-5,292
99.79%
\777,427
198.78%
\659,394
205.99%
\26,367
101.14%
\765,516
193.77%
\679,839
206.58%
経常収支比率
 経常収支の状況を指標にしたもの
 経常収入とは会社本来の活動から入ってきた金
額
 経常支出とは会社本来の活動から出ていった金
額


経常収入 = 売上高 + 営業収益 + 営業外収益 - 売上債権純増額 +
前受金・前受収益純増額 - 未収入金・未収収益純増額
経常支出 = 売上原価 + 販売費及び一般管理費 + 営業外費用 - 仕入
債務純増額 + 棚卸資産純増額 + 前渡金・前払費用純増額 - 未払金・
未払費用純増額 - 減価償却費 - 貸倒引当金純増額 - 負債性引当金
純増額
 経常収支比率(%)=経常収入/経常支出×100
3社の経常収支比率の分析
経常収支比率
250.00%
198.79%205.99%
200.00%
206.58%
193.77%
150.00%
100.00%
99.78%
101.13%
50.00%
0.00%
H10 H11
ダイエー
イトーヨーカ堂 ジャスコ
 ダイエーは100%前
後なので経常収支は
ほぼトントンだといえ
る。
 イトーヨーカ堂とジャ
スコは経常収入が経
常収支を大きく上回
り、経常的な現金・預
金の支払能力は良好
だといえる。
資金収支表
 資金収支表は、資金移動表の一種である
が、資金の範囲を現金預金だけでなく、市
場性のある一時所有の有価証券にまで広
げたものである。
 有価証券報告書には、最近の資金収支の
実績及び資金計画を表すものとして、資金
収支表が記載される。
3社の資金収支表
(単位:百万円)
資金収支表
事業活動に
伴う収支
収入合計
支出合計
事業収支尻
資金調達活動 収入合計
に伴う収支
支出合計
資金調達収支尻
当期総合資金収支尻
事業活動に
伴う収支
収入合計
支出合計
事業収支尻
資金調達活動 収入合計
に伴う収支
支出合計
資金調達収支尻
当期総合資金収支尻
ダイエー
\3,265,806
\3,258,825
\6,981
\773,834
\725,574
\48,260
\55,241
H10
イトーヨーカ堂
\1,686,199
\1,697,727
\-11,528
\0
\490
\-490
\-12,018
ジャスコ
\1,421,216
\1,423,919
\-2,703
\326,277
\322,617
\3,660
\957
ダイエー
\3,090,937
\3,091,617
\-680
\1,428,393
\1,471,892
\-43,499
\-44,179
H11
イトーヨーカ堂
\1,702,151
\1,736,228
\-34,077
\50,208
\1,320
\48,888
\14,811
ジャスコ
\1,465,974
\1,451,750
\14,224
\536,327
\546,537
\-10,210
\4,014
3社の資金収支尻の分析
当期総合資金収支尻
\80,000
\60,000
\55,241
\40,000
\14,811
\20,000
\957
\0
\-20,000
\4,014
\-12,018
\-40,000
\-60,000
\-44,179
H10 H11
ダイエー
イトーヨーカ堂
ジャスコ
 資金の範囲を市場
性のある有価証券
にまで広げ、さらに
資金調達活動まで
範囲を広げているの
で、3社とも資金収
支尻を安定させるの
が難しいというのが
見られる。
インタレスト・ガバレッジ
 インタレスト・ガバレッジは、営業利益に対
する金融費用(支払利息・割引料と受取利
息の差額)の影響を示す指標で、会社の
利息支払能力がわかる。
 数値が高いほど、会社の利息支払能力は
高いということになる。
 インタレスト・ガバレッジ(倍)=(営業利益+受取
利息)/支払利息割引料
3社のインタレスト・カバレッジの分析
インタレスト・カバレッジ
250.00
222.25
212.44
200.00
150.00
100.00
50.00
0.00
-50.00
7.71
-1.43
H10 ダイエー
1.59
12.29
H11
イトーヨーカ堂
ジャスコ
 イトーヨーカ堂は、金
利の支払いにかなり
の余裕があるといえる。
 ダイエーとジャスコは、
負債比率が高いことも
あり、金利の支払いに
あまり余裕がないこと
をインタレスト・カバ
レッジが示していると
いえる。
ダイエーの総合評価
ダイエーの総合評価
流動比率
250%
200%
経常収支比率
150%
当座比率
100%
50%
0%
固定長期適合比率
自己資本比率
固定比率
平成10年
負債比率
平成11年
 各指標とも平均値を
かなり下回っている。
 長期的な資金調達だ
けでは足りず、短期
的な資金調達で補っ
ている。
 つまり、無理な投資を
しているといえる。
 したがって、ダイエー
は決して資金面で安
全といえない。
イトーヨーカ堂の総合評価
イトーヨーカ堂の総合評価
流動比率
250%
200%
150%
100%
50%
0%
-50%
経常収支比率
当座比率
固定長期適合比率
自己資本比率
固定比率
平成10年
負債比率
平成11年
 各指標とも平均値を
安定して上回ってい
る。
 資金の運用と調達を
バランスよく行い、安
定した投資を行って
いるといえる。
 したがって、イトー
ヨーカ堂は資金面で
かなり安全といえる。
ジャスコの総合評価
ジャスコの総合評価
流動比率
250%
200%
経常収支比率
150%
当座比率
100%
50%
0%
固定長期適合比率
自己資本比率
固定比率
平成10年
負債比率
平成11年
 各指標とも平均値をわ
ずかに下回っている。
 他の指標はそれほど
ではないのに、短期的
な支払能力が低いこと
が問題だと考えられる。
 したがって、ジャスコ
はあまり資金面で安
全といえない。
3社の総合比較
平成11年
3社の総合比較
流動比率
300%
経常収支比率
200%
当座比率
100%
0%
固定長期適合比率
自己資本比率
固定比率
ダイエー
負債比率
イトーヨーカ堂
ジャスコ
 3社を比較すると、や
はりイトーヨーカ堂が
最もバランスがとれ
ているといえる。
 ダイエーとジャスコは、
無理な投資をしてい
るように見られ、資金
的に安全とは決して
いえない。