とは CAD製図基準(案)

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土木の館展セミナー
知っておきたい電子納品基礎知識
平成17年11月
福井コンピュータ(株) 大分出張所
砥綿 勉
[email protected]
CALS/EC発足
行政情報化推進基本計画→公共事業支援統合情報システム
1994年:「行政情報化推進基本計画」・・・電子政府実現への取り組み
1995年:「公共事業支援統合情報システム研究会」(CALS/EC)発足
1996年:国土交通省から「建設CALS/EC整備基本構想」が発表
CALS/EC計画内容
1、調査設計積算
業務成果物の電子納品を全面的に導入
2、入札契約
工事等に電子調達システムを全面的に導入
(電子入札)
入札説明書・図面のダウンロード
3、工事施工
工事等に成果品の電子納品を全面的に導入
4、維持管理
GISを基盤とする光ファイバー流通環境の整備
5、共通
電子意志決定システムの構築
6、次世代CALS/EC 業務プロセスの見直しを含めて一歩先んじて検討
CALS/ECは電子入札・電子納品に大別
電子入札
内容:仕事を取るための手法
企業内の対象者:経営者・営業担当者
会社に1人解る人がいればOK!経営者が直接チェック可
電子納品
内容:仕事を納めるための手法
企業内の対象者:実務者(現場監督・補佐・下請け業者・・・)
実務者全員が理解していないとNG!
CALS/ECスケジュール
CALS/ECの導入スケジュール
国土交通省
2001年度:電子納品一部導入、電子入札開始
2004年度:電子納品・電子入札全件導入
都道府県・政令指定都市 2003年度:一部本運用/2007年度:完了予定
主要地方都市
2004年度:一部本運用 2008年度:完了予定
市町村
2004年度:一部本運用 2010年度:完了予定
全国の地方公共団体を含む殆どの公共工事において
2010年までにCALS/ECを実現する計画
地方自治体電子納品実施状況
本運用 40%
施行中(実証実験) 43%
準備検討中 17%
(2005年09月末現在)
大分県のCALS/ECスケジュール
大分県CALS/ECのホームページ
http://www.pref.oita.jp/18700/cals/index.html
電子納品の定義・ライフサイクルと要領(案)
電子納品の定義は調査、設計、工事などの各業務段階の最終成
果を電子データで納品することをいいます。ここでいう電子データと
は、各電子納品要領(案)に示されたファイルフォーマットに基づい
て電子化された資料・情報を指します。
CALS/ECライフサイクル
「電子納品運用ガイドライン(案)」
「土木設計業務等の電子納品要領(案)」
「工事完成図書の電子納品要領(案)」
国土交通省 国土技術政策総合研究所
http://www.nilim-ed.jp/index_denshi.htm
を参照して下さい。
各電子納品要領(案)
工事完成図書のフォルダ構成と要領(案)
電子媒体ルート
XML
INDEX_C.XML (業務管理ファイル)
INDE_C02.DTD (文書定義ファイル)
DRAWINGS (発注図面フォルダ)
「CAD製図基準(案)」
MEET (打ち合わせ簿フォルダ)
「工事完成図書の電子納品要領
(案)」
PLAN (施工計画書フォルダ)
「工事完成図書の電子納品要領
(案)」
DRAWINGF (完成図面フォルダ)
「CAD製図基準(案)」
PHOTO (写真フォルダ)
「デジタル写真管理情報基準(案)」
OTHRS (その他フォルダ)
「工事完成図書の電子納品要領
(案)」
フォルダ構成が決められています!
DTD
これがXML&DTDの中身で
す!
手入力は非常に困難です。
各フォルダ毎にXML&DTDというファイルが存在
します!発注者管理用に必用なファイルです。業
務情報やファイル情報などを入力します。電子納
品では必ず作成しなければなりません!
フォルダ構成とファイル形式
電子媒体ルート
INDEX_C.XML (業務管理ファイル)
INDE_C02.DTD (文書定義ファイル)
DRAWINGS (発注図面フォルダ)
「CAD製図基準(案)」
M0001_01.XLS
MEET (打ち合わせ簿フォルダ)
「工事完成図書の電子納品要領
(案)」
PLAN (施工計画書フォルダ)
「工事完成図書の電子納品要領
(案)」
DRAWINGF (完成図面フォルダ)
「CAD製図基準(案)」
PHOTO (写真フォルダ)
「デジタル写真管理情報基準(案)」
CAD製図基準(案) 平成16年6月版
CAD データファイルのフォーマット形式は原則として
SXF(P21)とする。
SXF
これまで一般的だった、DXF・DWG・JWC
等のファイル形式は使用出来ません!
PDF、ワード、エクセル等で
協議
PDF変換システムを利用すれば、出来形管理シス
テムや書類作成システムからPDFファイルを作成
出来ます!また、エクセルなどでもOKです。
発注者が様式(xls)を提供している場合もあります。
デジタル写真管理情報基準(案)
写真はJPEG
OTHRS (その他フォルダ)
登録するファイルには命名規則があります。
(打ち合わせ簿ならM0001_01.XLSなど)
勝手なファイル名は使用出来ません。
参考図はJPEGやTIFF
1ファイル毎にシリアル番号や工種情報、施工管理値
などの入力が必要。→写真管理システムが必要!
使用禁止文字
•永続的な可読性確保の為。
•対象:XML文書、PDFファイル、オリジナルファイル
Windows
機種依存文字はNG
1234567890
半角英数字OK ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
1234567890
全角英数字NG ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
㎡
?
Mac
アイウエオカキクケコサシスセソタチツテトナニヌネノハヒ
全角カタカナOK フヘホマミムメモヤユヨラリルレロワヲ
ンァィゥェォャュョッ
半角カタカナNG アイウエオカキクケコサシスセソタチツテトナニヌネノハヒフヘホマミムメモヤユヨラリルレロワヲンァィゥェォャュョッ
平成16年度版でオリジナルファイルとPDFは緩和されました!
CAD製図基準(案)とは
CAD製図基準(案)とは電子納品における図面データの統一を行うための作成基準です。
図面サイズ・文字サイズ・文字種類・線幅・線種・レイヤ名などを事細かに指定されています。
㎡は禁則文字!m2と表現しなければなりません!
×
文字サイズは2.5、3.5、5mm・・・などの
制限があります。
工種や図面種類によってレイヤ名が定められていま
す。また、レイヤ毎に色や線種も指定されています。
つまり
今までとは比べ物にならない労力が、CAD図面作成に必要となりま
図面の大きさ
図面の大きさは、A列サイズとし、A1を標準とする。
図面の大きさは、A列サイズとする
改定
図面の大きさは、A列サイズとし、A1を標準とする
図面の正位
図面は、その長辺を横方向においた位置を正位とする。
輪郭(外枠)と余白
図面には輪郭を設ける。輪郭線は実線とし、線の太さは1.4mmを標準とする。
輪郭外の余白は20mm以上を標準とする。
・A1サイズ標準により輪郭線・余白も標準化
・その他のサイズを使用する場合は協議
H15/07版
H16/06版
・輪郭線は実線
・輪郭線は実線
・線の太さは、A0A1では1.4mm、その他は1.0mm
・線の太さは、1.4mmを標準とする
・余白は、A0A1では20mm以上、その他は10mm以上
・とじ代幅は20mm以上
改定
・余白は、20mm以上を標準とする
・とじ代幅は20mm以上を設けたほうが良い
表題欄
表題欄は、図面の右下隅輪郭線に接して記載することを原則とする。
•平面図・縦断図などで図形と重なる場合は、右上隅も可。
•表題欄の寸法および様式は以下の通り。
•1枚の図面に複数の尺度の混在させた場合は、代表的な尺度を表題欄に記入。
H16/06版
H15/07版
改定
H16要領(案)抜粋
各組織で形式が異なる為、統一した表題欄を設定することが
難しく、運用上本基準(案)により難い場合は、その一部を変更
して使うことができるものとする。
尺度
図面の尺度は、共通仕様書に示す尺度(縮尺)を適用する。
•1:A において、Aは 1x10n、2x10n、5x10n をなるべく優先し、1.5x10n、2.5x10n、3x10n、
4x10n、6x10n を次善としている。
•図面内に複数の尺度(縮尺)が存在する場合には、図の上部に記載する表題の近
傍に表題より少し小さい文字の大きさで尺度(縮尺)を併記する。
優先する尺度
1/10、1/100、1/1000
1/20、1/200、1/2000
1/50、1/500、1/5000
ファイルフォーマットとファイル名
CADデータファイルのフォーマットは原則としてSXF(P21)とする。
•本基準(案)では、土木構造物のライフサイクルを考慮し、納品されたデータが半永
久的に閲覧・編集できるように永続性を確保すること、また、国外企業の参入を妨げ
ないことが必須であるため、CADデータファイルのフォーマット形式にSXF(P21)を
採用することとした。
CADデータのファイル名は、以下の原則に従う。
C0PL001Z.P21・・・施工、整理番号0、平面図、図面番号001、最終成果
レイヤ名
CADデータのレイヤ名は、以下の原則に従う。
責任主体は、該当するレイヤを修
正したときのみ変更し、該当するレ
イヤを変更しない場合は、変更しな
いこととする。
色と線種
CADデータ作成に用いる色は、原則として黒、赤、緑、青、マジェンダ、シアン、白、牡
丹、茶、橙、薄緑、青紫、明灰、暗灰の16色とする。
1.
製図に用いる線は、JIS Z 8312:1999「製図-表示の一般原則-線の基本原則線
」に準ずること。
2.
線種は、原則として実線、破線、一点鎖線、二点鎖線、の4種類を使用する。
3.
太さは、細線、太線、極太線の3種類を使用し、比率は、細線:太線:極太線=1:
2:4を標準とする。
線の太さの組み合わせ
0.13、0.25、0.5 mm
0.18、0.35、0.7 mm
0.25、0.5、1 mm
線の太さは次の中から選ぶ。
0.13、0.18、0.25、0.35、0.5、0.7、1、1.4、2mm
0.35、0.7、1.4 mm
0.5、1、2 mm
文字
1.
文字は、JIS Z 8313:1998「製図-文字」に基づくことを原則とする。
2.
フォントサイズは、2.5、3.5、5、7、10、14、20mmから選択する。
3.
漢字は常用漢字、かなは平仮名を原則とする。ただし、外来語は片仮名とする。
•A1図面の場合、表題欄や引き出し線に用いる文字は、5、7mmを、図面内に使用
するタイトルなどは14、20mmとするなど、A4など縮小版で紙出力した場合でも読
みやすいサイズを使用するよう留意する。
•機種特有の文字は使用しないものとする。
•縦書きをする場合は文字列として入力する。
•縦書きの場合、縦書きのTrueTypeFontを使用すべき。
代表的な禁則文字は、
平方メートル
立方メートル
㎡ ⇒ m2
㎥ ⇒ m3
コ
ン
ク
リ
ー
ト
MSゴシック
コ
ン
ク
リ
ー
ト
@MSゴシック
(縦書きフォント)
レイヤ名一覧
道路本体設計、地下構造物設計、地下駐車場設計、トンネル設計、橋梁設計、河川構
造物設計、海岸構造物設計、砂防構造物、ダム本体構造設計、都市施設設計の10工
種108パターン。
SXFファイルについて
CAD製図基準(案)で原則指定されているCADデータ形式です。
DXFなどの従来形式に比べ、データの互換性が高いです。
SXFのファイル種類は2つ(SFC、P21)あります。
*.SFCの特徴・・・国内規格
ファイルサイズが小さいため、業務期間中のやり取りに使用を推奨。
*.P21の特徴・・・国際規格AP202に準拠
最終成果納品形態として規定(CAD製図基準(案)平成16年度6月版 2-3.)。
国外企業の参入を妨げない。
P21
SFC
どちらもSXF
記述が簡潔→軽い
約1:5
記述が複雑→重い
SXFファイルと従来CADデータの違い
DXF
SXF
・・・民間企業(Autodesk社)が自社のデータ互換
の為に定めたCADデータ交換フォーマット形式
・・・国が定めた、永続的な利活用を目的としたCAD
データ交換フォーマット形式
A社CAD
△
C社CAD
○
DXF
○
B社CAD
?
D社CAD
A社CAD
○
C社CAD
SXF
B社CAD
D社CAD
仕様が公開されてなく、自己解釈なので互換
仕様が公開されているのでCADメーカーは
が・・・ DXFバージョンの問題もあります。
真面目に対応するだけです。
SXFのレベル
寸法線の場合
レベル2
レベル1
2500
2500
・直線
・矢印
・テキスト
のグループ
図面表示が正確に再現できるレベル
CADデータから
様々な情報を
取得できる。
数量拾い出し、
積算e.t.c.
レベル4
二枚引窓
窓を構成する一
要素としての寸法
(その他、材料など
の情報)
寸法
建設分野特有の意味合いも属性情報
として付け加え、図面データの高度利用
を目指すレベル
2500
現在
直線寸法線
の1要素
再利用時における使い勝手が確保され、
電子納品の要求を満たすレベル
レベル3
四角(窓)という
形状の横幅
2500
STEP/AP202における製図機能を
満たすレベル
最終成果品
電子媒体へ格納された情報は、次の条件を満たさなければならない。
1 情報の真正性が確保されていること。
2 情報の見読性が確保されていること。
3 情報の保存性が確保されていること。
•真正性・・・作成の責任所在が明確。虚偽記入がなく、書き換え消去を防止する。
•見読性・・・一般的なパソコンで速やかに確認可能。
•保存性・・・規定で定められた期間において、真正性・見読性を満足した状態で
保存する。
真正性・見読性・保存性を満たす電子媒体として、CD-R(一度しか書き込みが
できないもの)の使用を原則とする。
・・・○
TECRIS登録番号:○○○○○○○○○○ 1/10
平成○年度 ○○○○○○○○○○業務
平成○年○月
発注者:○○地方整備局○○事務所
請負者:△△株式会社
・・・×
ウィルスチェックに関する情報
ウィルス対策ソフト名:○○○○
ウィルス定義:○○○○年○月○日版
チェック年月日:○○○○年○月○日
MOは改ざん防止や原本性の確保ができないことからH16要領(案)から除外されました。
最終成果品
電子媒体にはこの様な情報を記入。
直接印刷もしくはラベル印刷した物
を貼り付ける。ラベルを使用する場
合は伸縮性の少ないもの(伸縮して
CDを傷めないもの)を使用する。
・請負者は電子成果品が完成した時点で、ウィルスチェックを行う。
・ウィルス対策ソフトは特に指定はしないが、信頼性の高いものを利用する。
・最新のウィルスも検出できるように、ウィルス対策ソフトは常に最新のデータに更新(アップデー
ト)したものを利用する。
・電子媒体の表面には、「使用したウィルス対策ソフト名」、「ウィルス(パターンファイル)定義年月
日またはパターンファイル名」、「チェック年月日(西暦表示)」を明記する。
最後に・・・
・社内のコンピュータウィルス対策は万全ですか?
・ネットワークやメールを使いこなしていますか?
・データファイルを整理していますか?
・データの保護に気を付けていますか?
・電子納品の勉強はしていますか?
・CADソフトを使いこなしていますか?
?
・今お使いのCADソフトは・・・
身近な事から取り組んで電子納品に備えましょう!
ご清聴ありがとうございました。
アンケートにご協力下さい。