衛星生態学紹介_NHK - 流域圏科学研究センター

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現在「どのような生態系がどこに存在し、どのような働き
をするのか?」という研究課題に注目が集まっています。
これまでの生態系に関する研究は、
1. 生態プロセス研究
: 地上で生態系の現象を捉える。
2. リモートセンシング研究 :衛星観測により生態系を把握する。
という2つの手法が用いられて来ました。
フィードバック
[森林]
[農耕地]
[都市域]
[流域圏]
物質の流れ
河川
でも、それらの手法には問題点も存在します・・・。
2
生態系研究のための2つの手法
生態プロセス研究
リモートセンシング研究
生態系の構造と機能の成立機構
生態系・土地利用形態の分布様式
森林CO2吸収観測タワー
植物光合成の観測
CO2
CO2
光合成
呼吸
光合成
岐阜大学・流域圏科学
研究センター・高山サイト
土壌呼吸
岐阜大学・流域圏科学
研究センター・高山サイト
衛星センサーの進化(高分解能化)
空間分解能(地上部解像
度)
⇒植生分類
森林の垂直構造分布
波長分解能(情報種数)
⇒植物光合成活性
窒素含量
時間分解能(観測周期)
[リモートセンシング]
⇒植物の季節性
気象モデリング
空
間
[生態プロセス]
時間
『衛星生態学創生』のフレームワーク
生態プロセス研究
地上で生態系のさまざまなプロセス
(植物光合成、呼吸など)を詳しく調
べる。
↑森林CO2吸収観測タワー
有機的な
統合
衛星生態学
リモートセンシング研究
衛星画像により広範囲の生態系現
象(森林の分布など)を調査する。
←樹木生態観測タワー
モデリング研究
生態プロセス・リモートセンシングの研究成
果を融合させ、生態系の働きの評価や、
地球環境変化の影響を予測する。
5年後に期待される成果
[リモートセンシング研究],[生態プロセス研究],[モデリング研究]の
有機的統合(時空間スケールのギャップの解消)
⇒ 『衛星生態学』拠点確立
1. 京都議定書におけるCO2対策への基礎資料の提供
2. 国際的環境保全策(砂漠化,生物多様性)に対する寄与
3. 衛星生態学モデルによる様々な生態系の機能評価と予測
4. 近未来衛星データの活用体制の確立
5. 新しい研究分野への発展(「空間情報生態学」,「衛星動物行動学」)