生態系(エコシステム)

Download Report

Transcript 生態系(エコシステム)

社会システム論 第5回 生態系(エコシステム)

生態系とは  生物と、生物を取り巻く環境が相互に関係 しあって生命の循環を作り出しているシス テム

システムの構造 ( )内は松井孝典の用法 社会システム (人間圏) 生物システム (生物圏) 物質システム (物質圏) 生 態 系 自 然 シ ス テ ム

食物連鎖  生物間に見られる 「食うー食われる」 の関係 ある地域の生物たちは、ばらばらに生活し ているのではなく、つながって生活している

食物連鎖

生態ピラミッド

食物連鎖と物質循環(1)  植物に始まる。光合成により、エネルギー を作り出す。(一次生産) また、アミノ酸を 合成する。  他の生物を食べることによって、順に物質 とエネルギーが伝わっていく。(二次生産)  人間は、食物連鎖の頂点に立つ

食物連鎖と物質循環(2)   すべての死体、糞尿、落ち葉などは、バク テリアにより、完全に分解される。 二酸化炭素やアンモニア、水となって自然 の中に帰っていく。   物質は生態系の中を循環する。 エネルギーは、最後に大気中に放出され る。

植物  自力で太陽の光エネルギーを吸収する  光合成により、二酸化炭素と水からブドウ 糖を生成する。  それを分解することによって、成長に必要 なエネルギーを生み出す。  植物がすべての食料の生産者である。

循環しないもの  人間が作り出した物質の中には、分解され ないために、自然界にそのままの形で蓄 積されるものがある。 PCB 、重金属、ダイオキシン

種間の関係  捕食-被食関係  競争関係  共生関係  寄生関係

共生系としての生態系  共生(

Symbiosis)

 異なる種が相互関係を持ちながら、 同じところに生活をしている関係 特に互いに利益を与え合う関係(相 利共生)を指す場合が多い。

共生の種類  A と B という2つの種の間の関係  片利共生 A は利益を受けるが、 B には影響がない  相利共生 A 、 B ともに利益を受ける。

共生の例  アリとアブラムシ  クマノミとイソギンチャク

寄生関係  A が B を利用し、 B に対して悪影響を及ぼす。  A が寄生者、 B は宿主

生物のネットワーク  生態系の中には、多様な生物が生存して いる。  それぞれが直接、間接の相互作用でつな がっている。  その関係のすべてがわかっているわけで はない。

生物多様性  一見何の関係もないような生物同士が相 互につながっている。  多様な生物がいることによって、生態系は 成立している。

生物多様性の危機 種の絶滅 過去においても、起きている。 例)恐竜の絶滅 絶滅のスピードが非常に上がってきている。 人為的な影響による (地球温暖化、地域の環境破壊)

ローカルなシステムと 地球システム  通常、生態系という場合、ある特徴を持つ 一定の空間を占めるシステムを指す。 草原、森林、川、湖沼、海 マクロの目で見ると、地球全体も一つの生態 系であると捉えられる。

エコシステムの危機  ローカルなエコシステムの危機  都市化  農薬の利用  農業利用  地球規模のエコシステムの危機  砂漠化  熱帯雨林の伐採  地球温暖化に伴う気候変動(干ばつ、洪水)

生態系の破壊者としての人間  地球と人間の共生 ?  地球に対して人間が何か利益を与えてい るのか。  生物多様性の保全  一度絶滅した種は二度と復活できない。  地域の生態系の維持

日本の里山  多様な生物環境  人間の手が適度に入ることにより、一定の 環境が維持されてきた。  人間の生活を組み込んだ循環型生態系

里山