白色光から7色の虹を作ろう-(pptファイル)

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第40回 科学を楽しむ実験教室
白色光から
7色の虹を作ろう
期日: 2014年3月23日(日)
場所: 佐賀県立宇宙科学館
担当: 村上 明
(科学を楽しもう佐賀の会)
2014年3月23日(日)
科学を楽しむ実験教室
白色光から7色の虹を作ろう
1
は じ め に
じっ けん

実験の内容
はん しゃ

くっ せつ
光の通り道や反射と屈折を見よう (実験1)
ゆう
や

夕焼け色をペットボトルの中に作ろう(観察1)

白い光を七色の光に分けよう(観察2)
にじ

分光器を作り虹を見よう (実験2)
にじ

白色光で七色の虹を作ろう (実験3)
2014年3月23日(日)
科学を楽しむ実験教室
白色光から7色の虹を作ろう
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夕やけ空はなぜ赤い?
ひる ま

?
なぜ昼間の空は青く、夕やけの空は赤いのでしょう?
宇宙や月では青空が見えません。 なぜでしょう?
→
ふろく
さんらん
1) 光が空気によって散乱されるから。
2) 光の散乱の仕方が昼と夕方ではちがうから。
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科学を楽しむ実験教室
白色光から7色の虹を作ろう
3
じっ
けん
さん
らん
実験1 光の通り道を見よう-光の散乱
1. ペットボトルに半分ほど水を入れ、水の部分や空気の部分を横から
LEDライトで照らして、光の通り道が見えるか調べてみよう。
2. ペットボトルの水に牛乳を少し(2~3てき)入れかきまぜ
たのち、1のように光の通り道が見えるか調べてみよう。
3. このペットボトルに「蚊とりジェット」のガスを入れ、LEDライ
トで空気の部分を照らして光の通り道が見えるか調べてみよう。
ま
と
め
光が空気や水の中を通るとき、その中にまじってい
るガスや牛乳などの分子や小さな粒(つぶ)に当たって
光の散乱
光の進む向きが変わります。これを散乱(さんらん)
と呼びます。光の通り道は、この散乱した光を見ています。
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白色光から7色の虹を作ろう
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地球の空はなぜ青い?
(イラストはNewton2007年7月号より引用)
●
●
●
太陽の光はいろん
な色の光のかさな
り合いです。
青色やむらさき色の
光は散乱されやすい。
赤色の光は散乱さ
れにくい。
地球上では、空気の分子によって、太陽の光のうち青い光が上空の
あちこちで散乱されて目に入るので空が青く見えるのです。
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白色光から7色の虹を作ろう
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ゆう や
夕焼け空はなぜ赤い?
(イラストはNewton2007年7月号より引用)
●
●
青色やむらさ
き色の光は散
乱されやすい。
赤色の光は散
乱されにくい。
2014年3月23日(日)
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白色光から7色の虹を作ろう
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さん らん
太陽光の散乱と夕焼け空

光は、空気中を通るときに、空気の分子や空気中の小さな粒によって
散乱(さんらん)され進む向きが変わります。

むらさき色や青色の光は散乱されやすく、赤色の光は散乱されにくい
性質をもっています。

太陽の光は、青色や赤色などさまざまな色の光がかさなり合って白色
に見えています。

夕日の光は、地表近くの大気中を長いきょり通る間に、青色の光がと
ちゅうで散乱され、赤色の光だけが通りぬけ、私たちの目にとどきます。
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かん
さつ
観察1 夕焼け空をペットボトルの中に作ろう

水を入れたペットボトルに牛乳をごくわずか(指先で数
てき)だけまぜ、ペットボトルの底から白色LEDライトで
照らします。

ペットボトルの口から中を見ると赤みがかって見えます。

ペットボトルを横から見ると、うすく青白い色に見えます。
右の写真は、クリアカップに入れた水に牛乳を少しまぜ
下から光をあて、夕焼けと青空を作ったものです。

これは、牛乳をまぜた水の中で白色光の中の青色の
光が散乱し青空のように見え、赤色が通りぬけて夕焼
け空のように見えるのです。
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かん さつ
観察2 太陽の光は何色?

太陽の光や白色のLEDライトの光をCDにあてると虹色の光が見え
ますが、赤色(R)、みどり色(G)、青色(B)のLEDの光をCDにあてて
も、虹色の光は見えません。
?
なぜでしょう?
白色光や太陽の光は、赤、みどり、青などいろいろな色の光が
かさなり合ってできています。
赤、みどり、青の三つのLEDからの光をかさねて
照らすと白色の光になることが実験で見えます。
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かん さつ
観察2 プリズムで白色光を7色に分ける

いろんな色の光がかさなりあってできている白色光をプリズムで元の
色の光に分けることができます。これを分光(ぶんこう)と言います。

手作りプリズム分光器で
白色光の分光を見ましょう。
→ 観察2

光がある物質から別の物質(たとえば空
気からプリズム)へ通過するとき、そのさ
かいの面で光の進む向きが変わります。
これを光の屈折(くっせつ)と呼び ます。
プリズムで白色光を7色に分ける
白色光
プリズム
赤
黄
青
紫
くっ せつ

屈折の角度は光の色によってちがい、青色の光は大きな角度で向き
を変え、赤色の光は小さな角度で向きを変えます。
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じっ
くっ せつ
けん
はん しゃ
実験1(つづき) 光の屈折と反射‐1

ペットボトルの下半分の水の部分には牛乳がわずかにまじっており、
上半分の空気の部分には「蚊取りジェット」のガスが入っています。

このペットボトルの水面のななめ上
からレーザー光線をあてると、ガス
と水のさかいの面で光が屈折して
いるのが見えます。
光の屈折と反射 図1
ガスをまぜた空気
入ってくる光
反射する 光
空気と水のさかい
屈折する 光
牛乳をまぜた水
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じっ
けん
くっ せつ
はん しゃ
実験1(つづき) 光の屈折と反射‐2

次に、レーザー光線をペットボトルのななめ下から照らして水にあて
ると、水面で光が反射するのが見えます。
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じっ
けん
にじ
実験2 CDで虹色の光を見よう

CDの表面(みぞのある面)に光をあてると、虹色の光が見えます。
ここはむ
ずかしい
のでとば
してもよい
です。
CDには非常に細いみぞが光の波長(はちょう)ていどのかんかくで
きざまれています。
このCDの表面にあたった光がみぞで反射するとき、波長のちがう
光はそれぞれちがった角度に反射されるので、色のちがう光は分
散(ぶんさん)して見えます。
* 「光の波長」については、スライド#20「ふろく」に説明があります。

このことを利用して、光を分散(ぶんさん)させる
「CD分光器(ぶんこうき)」
をCDとティッシュペーパーの空箱で作りましょう。
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じっ
けん
実験2 ティッシュぺーパー空き箱とCDで
分光器を作ろう

右の図のようなCD
分光器を作ります。
実験当日は、スリット
やCD取り付け台紙
などがすでに作られ
た状態のものが配布
されます。
* くわしい作り方は、別に配布
する「CD分光器の作り方」の
説明書に書いてあります。
光
スリット(2mm×3.0cm)
かぶせる
ティッシュペーパー空き箱
ふ
た
CD とりつけ台紙を箱の底に 45 度傾けて
6cm
CD 固定
置き、はりつけ部分を箱の内側にテープで
はりつける。
×
19
cm

スリットから白色光を
入れ、のぞき窓から
見ると七色の光が見
えます。
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45 度
3.5cm
2.5cm
入れる
のぞき窓(0.5cm×3.0cm)
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じっ けん
実験2 ティッシュぺーパー空き箱とCDで
分光器を作ろう

CDをティッシュペー
パー空き箱の内側
の底に45度傾けて
取りつけます。この
時、CDの表面をの
ぞき窓に向けます。

スリットから入って
きた白色光はCDで
反射して7色の光に
分散します。
この7色の光をのぞ
き窓から観察します。
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にじ
虹はどうして7色なの?

太陽の白い光が作る虹はどうして7色に見えるのでしようか?
(イラストは大日本図書高等学校
教科書物理Ⅰ より引用)
すいてき

太陽光が空気中の水滴に入り屈折・反射すると光の色によって屈折
の角度がちがうため、光が分れて進み、色によって見える角度が少
しずつずれるからです。このことを利用して、水を入れたクリアカップ
で虹を作ってみましょう。
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水を入れたクリアカップで作った虹
クリアカップから出た光が白い紙の上で虹を作っている
白色光はクリアカップ右側
面から入り、クリアカップ左
側面(うすく光っている所)で
反射して右側に出ていく。
白色LEDライト光源
クリアカップ
虹の作り方は
次のスライド
2014年3月23日(日)
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じっ けん
実験3 水を入れたクリアカップで虹を作ろう‐1

●
●
プラスチックのクリアカップ
に水を入れて図のように白
色光をあてると虹ができます。
クリアカップ中の水が空気中
の水滴の役をします。水滴に
太陽の光があたるように白色
光をクリアカップにあてます。
光をあてる角度と虹を見る角
度は配布した台紙に引かれて
いる線を参考にしてください。
*くわしい実験の方法は次のスライド。
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じっ けん
実験3 水を入れたクリアカップで虹を作ろう‐2
1. 机の上に「虹作りセット台紙」を置きます。台紙には、クリアカップの位置、
LEDライトの光をカップにあてる光の通り道、光がカップに入る位置、カッ
プから反射して出てくる光の通り道、虹をうつすための白色画用紙を置く
位置などが書かれています。この台紙の通りにすれば虹が作れます。
2. 水を入れたクリアカップを台紙の決められた位置に置き、コリメータでし
ぼったLEDライトの光を台紙に書かれている線にそってクリアカップに入
れます。水の中を通り抜けた光がカップのふちに当たって光っているの
が見えます。
3. この光っているところから反射してくる光がクリアカップを出ると虹色の光
が見えます。白色画用紙を置いて虹色の光がうつっているのをたしかめ
ましょう。直接、目で見ることもできます。
5. クリアカップに光を入れる角度や反射した光を見る角度を少しずつ変えて、
一番はっきりと虹が見える位置をさがしましょう。
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ま と め
 太陽光や白色光は、赤、緑、青、むらさきなどいろんな色の光をかさ
ね合わせてできているため白く見えます。
 ふつう、光はまっすぐに進みますが、空気中の小さな粒にあたると散
乱されるため、進む向きが変わります。散乱のされかたは光の色に
よってちがいます。青い光は散乱されやすく赤い光だけが通り抜け
てくるため、夕日は赤く見えます。
 光はちがう物質のさかい目で反射や屈折をします。このとき、色のち
がう光は、ちがった角度で屈折し、ちがった向きに進みます。
 白色光をプリズムを使って元の光の色に分けることができます。白
色光がCDや大気中の水の粒などで屈折や反射すると、色ごとに分
かれ、色のちがう光はちがった向きに進みます。このことを利用して
水を入れたクリアカップで白色光から虹を作ることができます。
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は
ちょう
ふろく: 光の色と波長と屈折

光は波長(はちょう)を持っています。波の山から
山まで、谷から谷までの長さを「波長」と呼びます。

赤い光
波長
光の色によって波長はことなり、赤色の光は
波長が長く、青色の光は波長が短い。
(右図 上: 赤色光
下: 青色光)
波長
青い光

光が空気からガラスや
水に入ると、光の色が
青色に近い(波長が短
い)ほど屈折が大きく赤
色に近い(波長が長い)
ほど屈折が小さい。
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波長
波長
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ふろく: 宇宙の空はなぜ暗い?
•
宇宙からの映像を見ると、太陽の光はあるのに
宇宙の空は真っ暗です。
• 地球では空は青いのに、なぜ宇宙では真っ暗な
のでしょうか?
(右の写真はJAXAより引用)
それは宇宙には空気がないからです。

•
では、空気があるとなぜ地球では空が青く、夕焼
け空は赤いのでしょう?
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