GIS**** ******** ****QGIS

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Transcript GIS**** ******** ****QGIS

1
オープンソースGISを用いた
自然環境解析講座
QGIS導入コース
2012年6月16日
講師: 今木洋大
2
自己紹介
• GCNの紹介
• 各自の自己紹介 (参加者全員で)
– 名前、今日どこから来たのか
– 専門、バックグラウンド、何でも
– なぜオープンソースGISに興味があるか?
– 講習会に期待するもの
3
1.はじめに
(30min)
 自然環境情報とGISおよびオープンソースGISについて
 課題プロジェクトの紹介
 ソフトウェアインストールの確認
4
導入編 講習内容
1.はじめに (30min)



自然環境情報とGISおよびオープ
ンソースGISについて
課題プロジェクトの紹介
ソフトウェアインストールの確認
2.GISとQGIS (90min)




GISとは
QGISとは
QGISの基本操作
実習
3.QGISの基礎1 (60min)

データの取得

既存データの取り込みと分析の前
処理
メタデータと投影系
実習


4.QGISの基礎2(30min)



レイヤプロパティの設定
属性情報の取り扱い
実習
5.QGISによる自然環境情報
の解析 (90min)





自然環境情報の解析とGISによる分析
データの作成
地図の作成
解析ツールおよびプラグインの紹介
実習
5
導入編のゴール
• GISでデータ解析を始めたり、地図を作るため
の下準備が自分でできるようになる
• QGISの基本的機能を理解する
• ベクタデータに慣れる
– ラスタはほとんど扱わない
6
オープンソースGISとは
• オープンソースソフトウェアーとは、あるライセン
ス契約の元、ソースコードが公開されているソフ
トウェアーのことであり、そのライセンス下ではソ
フトウェアーの改変とその再配布が許されている。
(http://opensource.org/, 2007)
• ということは、
– オープンソースソフトウェアーは必ずしも無料ではな
い
– 改変、再配布においてもオープンソースである必要
がある
7
オープンソースGISとは何か
• フリーウェアはオープンソースではない
–
–
–
–
GoogleEarth,GoogleMap
Virtual Earth, BingMaps
ArcExplorer
ERDAS VeiwFinder
• フリーソフトとオープンソースはほぼ同じ
• FOSS4G
– Free and Open Source Software for Geospatial
– 350以上のFOSS4G製品が利用できる(freegis.org)
8
商用 vs. オープンソース
開発者
ユーザー
コミュニティー
OSGeo
OSGeo-Japan
FOSS4G
9
GISの歴史
• 1960年
– Canada Geographic
Information System
(CGIS)の開発
– ESRI社発足 (1969)
• 1980年代
– Arc/Infoの登場 (1982)
– GRASS GISの開発
(1982)
• 1990年代
–
–
–
–
インターネットの普及
Linuxの登場 (1991)
OGC発足 (1994)
ArcViewの登場 (1995)
• 2000年代
– GISのインターネット対応
– オープンソースGISの急
速な発展
– QGISの登場 (2002)
– OSGeo発足 (2006)
• 2010年代
– ウェブマッピング全盛
– GISシステムのクラウド化
– オープンソースGISの発
展
– ArcGIS10リリース
– SNS、スマートフォンとの
連携
10
なぜオープンソースを使うのか?
• まず、なぜ使わないのか?
–
–
–
–
–
現在の状況で十分満足している
カスタマーサービスがない (理由として弱くなっている)
自分のやりたいことがわからない
オープンソースGISがどんなものかしらない
新しいことを学ぶのが大変
• なぜ使うのか?
– ソフトが無料か安い (理由として弱くなっている)
– おもしろい!自ら参加できる (参加型)
– 他のオープンソースツールと組み合わせやすい(標準化)
11
賢いユーザーになる
• どうやって仕事を確実にそして早く終わらせられるか?
– 自分のGIS使用の目的を明確にする
– 自分のリソースを知る(人的、金銭的)
– 将来のGIS利用のビジョン
• 自分のニーズにあったものを使う
– そのためには
• 自分のニーズを知る
• オープンソースGISで何ができて何ができないか知る
• 目的、予算、環境に合わせて自在にシステムを構築できる
– 商用+オープンソース
– オープンソースのみ
12
GISを使う上で何が一番重要か?
• アウトプット、アウトプット、アウトプット!
– 何を伝えるか?
– どのように伝えるか?
– 技能や知識など(インプット)から始めない (P. F. ドラッガー マネジメ
ントより)
– 自分のアウトプットが他の人のインプットになって初めて価値がある
• アウトプットのイメージを先に考える
– 地図?ウェブマップ?数値?
• どのように分析・処理するか考える
– アウトプットが分析手順、データの管理方法、ツールの選択を決める
13
GIS分析の流れ・どこでつまづくか
分析計画
データ入手
分析
まとめ
どの様な分析がしたいか
どの様なデータが必要か
どの様なデータが利用できるか
利用できるツールでどの様な分析が出来るか
GISによるデータの視覚化等
14
どこでつまづくか?
分析計画
データ入手
どの様な分析がしたいか
どの様なデータが必要か
分析のイメージが掴めない
どの様なデータが利用できるか
分析の手法、ツール、
データがわからない
分析
まとめ
利用できるツールでどの様な分
析が出来るか
GISによるデータの視覚化等
最終的なアウトプット
がイメージできない
15
実習プロジェクト
どの様な分析がしたいか
どの様なデータが必要か
栃木県日光市周辺
のニホンザル生息環境解析
データ入手
どの様なデータが利用できるか
サルの位置情報
DEM(標高モデル)
植生図
分析
利用できるツールでどの様な分
析が出来るか
分析計画
まとめ
GISによるデータの視覚化等
生息地選択性
生息地利用地図
16
実習プロジェクト
17
分析作業の流れ
GISデータの
入手
データのダウンロード
インターネット
ブラウザ
データ入手
データの前処
理
ファイル形式の変換
投影系の変換・統一
分析範囲の設定
QGIS
分析
データの分析
GISによるデータの解析
解析結果の出力
QGIS
まとめ
分析結果の
まとめ
出力データの分析
結果のまとめ
表計算
分析結果の
表示
解析結果の視覚化
QGIS
分析計画
18
WWW.GeoPacific.org
19
実習1
• QGISインストールのチェック
– QGISが動くかどうかチェック
– \qgis\maps\monkey_habitat.qgs をダブルクリッ
クで開いてみる
– うまく開いたらQGISを終了する
20
2.GISとQGIS
(20min)




GISとは
QGISとは
QGISの基本操作
実習
21
地理情報システム(GIS)とは
•
A geographic information system, geographical information science, or geospatial information studies is a system
designed to capture, store, manipulate, analyze, manage, and present all types of geographically referenced
data.[1] In the simplest terms, GIS is the merging of cartography, statistical analysis, and database technology.
•
A GIS can be thought of as a system—it digitally creates and "manipulates" spatial areas that may be jurisdictional,
purpose or application-oriented for which a specific GIS is developed. Hence, a GIS developed for an application,
jurisdiction, enterprise or purpose may not be necessarily interoperable or compatible with a GIS that has been
developed for some other application, jurisdiction, enterprise, or purpose. What goes beyond a GIS is a spatial
data infrastructure (SDI), a concept that has no such restrictive boundaries.
•
Therefore, in a general sense, the term describes any information system that integrates, stores, edits, analyzes,
shares and displays geographic information for informing decision making. The term GIS-centric, however, has
been specifically defined as the use of the Esri ArcGIS geodatabase as the asset/feature data repository central to
computerized maintenance management system (CMMS) as a part of enterprise asset management and analytical
software systems. GIS-centric certification criteria has been specifically defined by NAGCS, the National
Association of GIS-Centric Solutions. http://www.nagcs.org/index.asp GIS applications are tools that allow users to
create interactive queries (user-created searches), analyze spatial information, edit data, maps, and present the
results of all these operations.[2] Geographic information science is the science underlying the geographic
concepts, applications and systems.[3]
•
From wikipedia
22
地理情報システム(GIS)とは
• 地理的位置を持った,自然・社会・経済等の
現象をモデル化し,コンピュータで扱う
– ベクタモデル
– ラスタモデル
• コンピュータで空間情報の保存、分析、表示、
共有を可能にする
23
現実世界のモデル化
• 現実世界を、ある特定の視点から「地物」として単純化 、整理し、
「地物」の位置関係をコンピュータ上に描く
点
線
ポリゴン
http://www.bing.com
/maps/ より引用
24
GISにおけるモデル化の方法
• ベクタとラスタデータモデル
標高図
25
ベクタ
• 対象(地物)を点、線、
ポリゴンで表現
• 地物はジオメトリ(形
状を表す座標情報)と
その属性値で構成
26
ラスタ
– 規則的に並んだセルの集
合面(行列)として現象を表
現
標高図
– 標高、気温、大気汚染など
2次元で連続的に変化する
現象をモデル化するのに向
く
– 画像(リモートセンシング、
航空写真など)もラスタ
https://maps.google.com/より引用
Map data ©2012 ZENRIN
27
ベクタ、ラスタのデータ形式
• ベクタとラスタのデータフォーマット
標高図
X
Y
町名 人口 気温
500
400
300
300
200
139
40
A
200
21
400
400
300
300
200
138
41
B
654
20
300
300
300
200
200
137
43
C
100
22
300
300
200
200
200
135
39
D
987
20
200
200
200
200
100
28
QGISとは
• オープンソースのデスクトップGISソフト
– 日本語環境の充実 (OSGeo-J)
– 軽い
– データの閲覧、視覚化、変換
– アドインによる様々な解析ツールの提供
– ….
– 使えばわかる!
29
QGIS
メニュー
レイヤーリスト
ツールバー
地図表示
30
3.QGIS基礎の基礎
(90min)






QGISの起動と終了
QGISの環境設定
プロジェクト
ユーザーインターフェース
標準ツールの使い方
ベクタデータの読み込み
31
QGISを使い始める前に
• 起動と終了の方法
• 日本語環境について
• プロジェクトファイルについて
32
QGISの起動と終了
• 起動
– デスクトップ上のQGISのアイコンをダブルクリック
– 作成したプロジェクトファイルをダブルクリック
– OSGeo4W.exeで、「qgis」と入力する
• 終了
– 「ファイル」メニューから「終了」を選択
33
日本語環境について
• 多言語対応
• QGISのロケール設
定
• 日本語データの読
み込み・書き出し
– エンコーディング
• UTF-8
• SHIFT-JIS
34
プロジェクトの保存
• プロジェクトとは、
– QGISで行った様々な作業の状態を記録
• プロジェクトの保存
– それまでの作業の結果が保存され、次回作業を
続けられる。
– 他の人に、プロジェクトファイルとデータをまとめ
て送ると、他の人がプロジェクトを続けられる
• プロジェクトファイルは
– 拡張子.qgsのファイルとして保存される
35
プロジェクトの保存
• 「ファイル」メニュー
36
プロジェクトの保存(絶対・相対パス)
• プロジェクト保存設定の原則
– 絶対パス
• プロジェクトファイルとデータファイルやプロジェクトに
関連するファイルのディレクトリ上の位置関係が固定
• GISデータを移動しない場合
– 相対パス
• プロジェクトファイルとデータファイルや関連ファイルの
ディレクトリ上の位置関係が相対的
• 人にプロジェクト全体(プロジェクト+データ等)を渡す
ことが考えられる場合
37
プロジェクトの保存(絶対・相対パス)
プロジェクト
フォルダ
プロジェクト
データフォルダ
フォルダ
プロジェクト
フォルダ
C:\project
プロジェクト
ファイル
プロジェクト
ファイル
プロジェクト
フォルダ
データ
フォルダ
\gisdata
D:\gisdata
データ
フォルダ
38
プロジェクトの保存(絶対・相対パス)
• 「設定メニュ」
– 「プロジェクトのプロパティ」
39
QGISのユーザーインターフェース
メニュー
ツールバー
地図表示
レイヤウィンドウ
ステータスバー
40
QGISのユーザーインターフェース
ツールバーの
ドッキング
ツールバーの位
置を自由に変更
タブ化も可能
ツールのフロート化
様々なツール
バーを選択
41
ステータスバー
カーソル座標・
表示範囲情報
切り替え
縮尺
座標または表
示範囲表示
地図描画の中
止
レンダリング
の停止
空間参照系
空間参照系ダ
イアログを開く
42
メニュー
43
ツールバー
• 頻繁に使われるツールに素早くアクセス
44
ベクタデータの読み込み
45
日本語のエンコーディング
• ベクタの属性テーブルに、日本語が使われている場合、日
本語のエンコーディングを適切に指定する必要がある
– 指定エンコーディングがデータエンコーディングと異なると文字
化けが起きる
• SHIFT-JISかUTF8が頻繁に使われる
• データの保存は、UTF8を使う
46
エンコーディングの指定
• ファイル読み込み時
47
エンコーディングの指定
• ファイル読み込
み後
48
レイヤ読み込み後に使うツール
49
地図ナビゲーション
拡大
地図移動
ラスタの
ズーム
縮小
選択部分の
ズーム
全域表示
直前へ戻る
レイヤの領
域にズーム
再読み込み
直後に進む
50
属性情報ツールバー
地物の選択
地物情報表示
地物選択の
解除
属性テーブル
を開く
51
地物の拡大と情報の取得
52
ベクタ属性テーブル
53
レイヤプロパティ
• QGISに取り込まれたGISの
データをレイヤと呼ぶ
• レイヤは、メモリ上にある
• 様々な属性値が設定できる
• レイヤ属性はプロパティの設
定で
– レイヤリストをマウスで右ク
リック
54
レイヤプロパティ
市町村を色で塗り分けたい
55
例:ベクタレイヤの見た目を変える
• スタイル
– 地物の色の塗り
分け
• ボーダライン
• 塗りつぶし
– シンボルの変更
– 透過度の調節
56
例:ベクタレイヤの見た目を変える
1.分類され
たを選択
3.好みの色
を選ぶ
2.属性値の
選択
6.「OK」で変
更の完了
4.「分類」を
クリック
5.「Apply」
で変更を
チェック
57
実習3
• ベクタデータを使いQGISの基本操作に慣れる
– QGISの起動
– プロジェクトの作成と保存
• 絶対・相対パスの設定
• プロジェクトを名前をつけて保存
– データの読み込みと表示
• 市町村データ(ベクタ)を読み込む
– 地物の選択と拡大・縮小
• 一番東のポリゴンを選択し、そこにズーム
• ポリゴンの情報を取得
• 全体表示に戻す
– レイヤプロパティの変更
• 塗りつぶし色の変更
58
4.QGISの基礎1
(60min)




データの取得
ファイルフォーマット
空間参照系
実習
59
GISで分析を始めるためのステップ
分析計画
GISデータの
入手
データ入手
データの前処
理
分析
データの分析
まとめ
分析結果の
まとめ
分析結果の
表示
• データの入手
• ファイルフォーマット
の変換(必要に応じ
て)
• 空間参照系の変換
(必要に応じて)
60
データの入手
• データの取得時に必要な知識
– 既存データの存在
– データの入手先
– データに関する情報(メタデータ)
•
•
•
•
データフォーマット
空間参照系
属性情報
解像度、スケール
• データが入手できない場合は自分で
– デジタイジング
– GPS
61
GISにデータの入手先
• http://www.geopacific.org/opensourcegis/gis
_data_link
62
データの入手
•
標高データ
– 基盤地図情報ダウンロードサービス
•
•
http://fgd.gsi.go.jp/download/
植生
– 生物多様性センター
•
•
http://www.biodic.go.jp/trialSystem/shpddl.html
人口動態、産業形態
– 統計局国勢調査(年齢別、産業)
•
•
http://www.e-stat.go.jp/SG2/toukeichiri/TopFrame.do?fromPage=init&toPage=download
気象
– 国土数値情報ダウンロードサービス
•
•
http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/old/cgi-bin/_kategori_view.cgi
道路
– 国土数値情報ダウンロードサービス
•
•
http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/
河川
– 国土数値情報ダウンロードサービス
•
http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/jpgis/datalist/KsjTmplt-W05.html
63
GISのデータ形式
• ベクタ
• 代表:Shapefile(シェープファイル)
• その他60を超えるフォーマットがOGRでカバー
• http://www.gdal.org/ogr/ogr_formats.html
• ラスタ
• 代表:GeoTiff(ジオティフ)
• その他120を超えるフォーマットがGDALでカバー
• http://www.gdal.org/formats_list.html
64
シェープファイル(ベクタ)
• ESRI社の開発したベクタデータファイルフォー
マット
• 古いが今でも最もよく使われる形式の一つ
japan_verxx.shp
図形データ
japan_verxx.shx
インデックス データ
japan_verxx.dbf
属性データ
japan_verxx.sbn
空間インデックス データ
japan_verxx.sbx
空間インデックス データ
japan_verxx.prj
投影情報
japan_verxx.shp.xml
メタデータ
65
GeoTiff(ラスタ)
• オープンソースGISラスター形式の代表
• 画像保存用のTIFFファイル形式が発展
– TIFFファイルのヘッダーに空間参照系に関する情
報などが収納
• 単独・複数のラスタレイヤをバンドとして収納
– 標高モデル(DEM)は単バンド
– 航空写真の赤、緑、青バンド
66
ファイルフォーマットの変換
• 代表的なファイルフォーマットを知る
• フォーマットの変換
– ベクタ: 他のフォーマット  シェープファイル
– ラスタ: 他のフォーマット  GeoTIFF
• 利用できるフォーマット変換ソフトを知る
–
–
–
–
–
QGIS (ベクタ・ラスタ)
GDAL/OGR (ベクタ・ラスタ)
エコリス(DEMなど)
xml2tif.bat (DEM)
国土地理院(GML形式をシェープファイルに変換)
67
QGISによるファイルフォーマットの変
換(ベクタ)
68
QGISによるファイルフォーマットの変換(ラスタ)
?
69
ファイルフォーマットの変換(ラスタ)
70
数値標高モデル(DEM)のフォーマット変換
• GDALライブラリとxml2tif.bat
– OSGeo-Jが中心となり開発
– JPGIS形式(GMLではない方)のDEMをGeoTIFF形
式に変換
• エコリス標高DEMデータ変換ツール
– エコリス( http://www.ecoris.co.jp )が開発
– 複数のDEMの投影系変換、モザイク化ができる
• 活用編で実習
71
GISのレイヤがうまく重なるのはなぜか?
• レイヤの空間参照系(SRS)が定義されている
– 複数のレイヤが同一のSRSを持つ
• 実際の重ね合わせ
• データ解析
– 「オンザフライ」設定が選択されている
• 見た目の重ねあわせ
• 地図表示
• SRSを理解しないとGISは使えない!
72
空間参照系(SRS)
Wikipediaより引用
73
これだけは覚えて帰ろう!
• 地理座標系(緯度経度)
– WGS84 : EPSGコード 4326
– JGD2000: EPSGコード 4612
• 投影座標系
– WGS84 UTM zone 53N: EPSGコード 32653
– WGS84 UTM zone 54N: EPSGコード 32654
– JGD2000 UTM zone 53N: EPSGコード 3099
– JGD2000 UTM zone 54N: EPSGコード 3100
– JGD2000 / Japan Plane Rectangular CS I: 2443~
空間参照系、測地系、座標系、投影
法、ジオイド、回転楕円体??
投影座標系
投影法
測地系 (データム)
測地座標系
準拠楕円体
(ジオイド)
地理座標系
空間参照系(SRS)= EPSG
• 測地系
– 世界測地系
• JGD2000
– GRS80楕円体
– ITRF座標系
• WGS84
– WGS84楕円体
– WGS84座標系
– 旧日本測地系
• Tokyo
– ベッセル楕円体
74
75
QGISでのSRSの取り扱い
• EPSGコード
• 座標(空間)参照系
– 地理座標系
• 緯度、経度で位置を
表す
– 投影座標系
• 原点からのxy平面座
標で位置を表す
– ユーザ定義座標系
• 独自に設定した座標
系
76
EPSGコード
• 座標(空間)参照系を表す標準化されたコー
ド
• オープンソースGISのスタンダード
座標参照系
EPSG
WGS84
4326
WGS84 / UTM54N
32654
JGD2000 / 平面直角座標系Ⅲ
2445
77
EPSGコード
• EPSGコードの調べ方
– www.spatialreference.org
78
地理座標系
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/db2luw/v8/index.jsp?topic=/com.ibm.db2.udb.doc/opt/csb3022a.htm
79
地理座標系
• WGS84
– World Geodetic System
– 1984年に設定、2004年に見直し
– GPSで使われる座標系
80
投影座標系
• 球体を平面に投影
– 地理座標系を元に作られる
– 距離、角度、面積が図れる
– 誤差を考慮して選択
http://maps.unomaha.edu/Peterson/gis/notes/MapProjCoord.html
81
投影座標系
• ユニバーサル横メルカトル直交座標系
(UTM)
http://www.jmc.or.jp/faq/map2.html より引用
82
投影座標系
• UTM
– 経度6度毎に地球
を60ゾーンに分割
– 日本は北半球、
ゾーン51~55
– 基準経度から東
西に離れるほど歪
みが大きい
83
投影座標系
• 平面直角座標系
– 日本を19の座標系にわけ、それぞれ原点を設定
した平面座標系
– 都道府県それぞれ1つが表示しやすい
系番号
座標系原点の経緯度
III
経度(東経)
132度10分0秒0000
緯度(北緯)
36度0分0秒0000
IV
133度30分0秒0000
33度0分0秒0000
V
134度20分0秒0000
36度0分0秒0000
VI
136度 0分0秒0000
36度0分0秒0000
137度10分0秒0000
36度0分0秒0000
138度30分0秒0000
36度0分0秒0000
VII
VIII
適用区域
山口県
島根県 広島県
香川県
愛媛県 徳島県 高知県
兵庫県
鳥取県 岡山県
京都府 大阪府 福井県 滋賀県 三重県 奈良県 和歌山
県
石川県
富山県 岐阜県 愛知県
新潟県
長野県 山梨県 静岡県
84
様々な投影法
メルカトル投影(正角)
Wikipediaより引用
アルバス投影(正積)
ロビンソン投影
(正積と正角の妥協)
85
旧測地系と測地成果2000(世界測地系)
旧名称
新名称
測地系(座標系)
日本測地系
旧日本測地系
Tokyo Datum
世界測地系
GRS
日本測地系2000
Japanese Geodetic Datum
(JGD) 2000
座標値
測地成果
旧成果
測地成果2000
Geodetic Coordinates 2000
楕円体
ベッセル楕円体
GRS80
座標系
東京データム
ITRF94(JGD2000)
http://www.esrij.com/beginner/whatisgis/jgd2000.html
86
旧測地系と測地成果2000(世界測地系)
• 何が変わったか?
– 準拠楕円体と座標系
• 通常の空間参照系の
変換で対応
– 測地網の歪み
• 明治時代に測量された
基準点と、現代測量の
基準点の位置の差
• 地域ごとに誤差が異な
る!
http://www.esrij.com/beginner/whatisgis/jgd2000.html
87
測地網の歪みへの対応
• 旧測地系のデータを使わない!
• ベクタ
– TKY2JGDプログラムを使う
• http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/tky2jgd/download/agreement.html
– 近日中にオクニーからオープンソース用のアルゴリ
ズムが提供
• ラスタ
– 難しい。。。
– 近日中にオクニーからオープンソース用のアルゴリ
ズムが提供
88
QGISでのSRSの取り扱い
• レイヤレベル
– レイヤの「プロパティ」で設定
– QGISでは以下のことが可能
• SRSの情報
– メタデータの表示
• SRSの定義
– レイヤプロパティによるSRSの定義(未定義データ)
• SRSの変換
– 他のSRSを持つデータへの出力
• プロジェクトレベル
– 「プロジェクトのプロパティ」で設定
– 地図を様々な投影法で表示
89
レイヤのSRSはどこに情報があるか
• シェープファイル
– .prjファイルに情報が収められている
• QGIS独自のSRS情報ファイル
– .qpjファイル
90
レイヤのSRSの情報
91
空間参照系の定義の方法:ベクタ
2
1
3
4
新しく定義する参照系は
1)リストから選ぶか
2)すでに定義されているレ
イヤーから情報を取る
92
空間参照系の変換(ベクタ)
93
空間参照系の変換
• 空間参照系(SRS)の変換を行うには、予めレ
イヤの空間参照系が定義されていなければ
ならない。
• 空間参照系が定義されていない場合
– メタデータを見る
– 入手先に問い合わせる (ウェブサイト)
– すでに定義されている様々なデータと重ねあわ
せてみる
94
複数のレイヤの重ね合わせ
• この時点で空間参照系と
QGISでのその取り扱いが理
解できているはず
• そのため複数のレイヤの重
ね合わせができる
– 見かけ上(オンザフライ)
– 空間参照系の統一 (再投影)
http://www.northaugusta.net/Portals/1/Images/G
IS/GIS-Layers.gif
95
オンザフライ
• オンザフライとは、異なる
SRCを持つ複数のレイ
ヤーを一つのCRS
(Coordinate Reference
System 、SRSと同義)に見
かけ上統一する機能
• あくまで見かけ上なので、
レイヤー間の演算などは
できない
• オンザフライでプロジェク
トのSRSを好みのものに変
えられる
96
オンザフライ vs. SRSの統一
• オンザフライ機能があれば、わざわざSRSの
変更を行う必要がないのでは?
– オンザフライは見かけ上、レイヤを重ね合わせる
– データの分析をする上では、レイヤ間のSRSが統
一されている必要がある
97
プロジェクトのSRS設定
98
プロジェクトのSRS設定
• オンザフライをオンにして、SRSを変換すると…
EPSG:4326
EPSG:3411
99
これだけは覚えて帰ろう!
• 地理座標系(緯度経度)
– WGS84 : EPSGコード 4326
– JGD2000: EPSGコード 4612
• 投影座標系
– WGS84 UTM zone 53N: EPSGコード 32653
– WGS84 UTM zone 54N: EPSGコード 32654
– JGD2000 UTM zone 53N: EPSGコード 3099
– JGD2000 UTM zone 54N: EPSGコード 3100
– JGD2000 / Japan Plane Rectangular CS I: 2443~
100
実習4
– 様々なデータファイルの読み込み
• ベクタ: 植生、サルの位置データ
• ラスタ: DEM
– メタデータの確認、SRS
– SRS、ファイルフォーマットの統一
• ファイルフォーマットの変換 (ベクタ間、ラスタ間)
• SRSの変換(EPSGコードがある場合、ない場合)
– オンザフライ表示
101
5.QGISの基本 2
(30min)





ベクタプロパティの設定
属性情報の取り扱い
ラスタプロパティの設定
WMSレイヤー
実習
102
どこでつまづくか?
分析計画
データ入手
どの様な分析がしたいか
どの様なデータが必要か
分析のイメージが掴めない
どの様なデータが利用できるか
分析の手法、ツール、
データがわからない
分析
まとめ
利用できるツールでどの様な分
析が出来るか
GISによるデータの視覚化等
最終的なアウトプット
がイメージできない
103
レイヤとは?
• メモリ上に存在する、ファイルデータ、属性テー
ブル、属性値の設定情報を組み合わせたGIS
データ単位
• ファイルは、データ自体を保存
• レイヤは、様々な属性値(プロパティ)を持てる
– 線の太さ、色など
• レイヤの属性値の情報は、プロジェクトファイル
に保存される
– ESRI製品ではレイヤファイルが存在する
104
レイヤプロパティ
• レイヤのプロパティ(属性)とは
– QGISに読み込んだベクタ、ラスタデータの見た目、
附随情報、振る舞い、などの情報を取り扱う
• 見た目: スタイル、ラベル、ダイアグラム、オーバーレイ
• 付随情報: フィールド、一般情報、メタデータ
• 振る舞い: アクション、結合
105
スタイル(ベクタ)
• 地物の見た目
• 点、線、ポリゴンにより設
定できるプロパティは異
なる
• スタイルの種類
– 共通シンボル
• 1色塗り
– 分類された
• カテゴリーで塗り分け
– 段階に分けられた
• 数値に基づき塗り分け
– ルールに基づいた
• ユーザー定義による塗
り分け
• 透過率
106
例:植生タイプによるポリゴンの塗り分け
• レイヤプロパティ
のスタイルタブ
– 分類された
– カラム: NAME
– 色階調:Spectral
– 設定後に「分類」
ボタンをクリック
107
例:植生タイプによるポリゴンの塗り分け
108
地物のスタイル変更
• シンボルプロパティの変更
– 塗りつぶし、ボーダーラインなどの設定を変更
109
ラベル(ベクタ)
• 属性値を使い、地物にラベルを表
示する
• レイヤプロパティのラベルの機能
は限定的(下図のように見づらくな
る場合がある)
• 高度なラベリングには別の機能を
利用
「高度なラベリング」未使用なら、見づらくなる場合がある
110
属性テーブル
• ベクタデータでは地物に属性情報を持たせる
ことができる(属性テーブル)
• 属性テーブルできること
– 属性値を保管
– 属性情報の検索
– 新しい属性情報の追加
– 属性値を使った演算
– 共通のキー(列)を使った外部のファイルの結合
111
属性テーブル
レイヤリストから対象
を右クリックして「属性
テーブルを開く」を選択
112
属性テーブル
選択に関する
操作
属性テーブルの
編集開始
選択された地物をクロー
ズアップ
属性値の検索
113
属性値の検索
検索する文字また
は数値を入力
検索対象のフィー
ルド名を選択
検索ボタンをク
リック
114
ラスタ
• ラスタデータの読み込み
• プロパティ設定
– シンボル
– 透過率
115
ラスタデータの読み込み
• 「ラスタレイヤの追
加」アイコンをク
リック
• ラスタデータの選
択
• もしデータがグ
レー1色なら「ロー
カルヒストグラム
の広がり」アイコン
をクリック
116
プロパティ設定・スタイル
117
プロパティ設定・透過率
118
WMS(ウェブマッピングサービス)
• 手っ取り早い既存の地図情報の表示を可能
にする
• インターネット経由で地図画像(JPEG、PNG)を
動的にダウンロード
• 衛星画像、地形陰影図、行政界など様々
• 下絵として最適
119
行政境界の表示
120
WMSサーバーとレイヤ
• サーバーに
アクセスした
後表示され
る、レイヤの
リストから、
必要なレイ
ヤを選択し、
「追加」ボタ
ンをクリック
121
地名の表示
• http://www.finds.jp/ws/pnwms.cgi?
122
簡単な地図の出来上がり
123
実習5
• QGISの基本
– レイヤの重ね合わせ
• レイヤのプロパティを変更して見やすい地図を作る
– レイヤーの順序を変える
– 色、透過度を変える
– ラスタデータの表示
• DEMと陰影図の読み込みとプロパティ設定
– データの検索 (属性情報)
– WMSから様々なレイヤを読み込む
• 地名WMS
– http://www.finds.jp/ws/pnwms.cgi?
• 基盤地図25000
– http://www.finds.jp/ws/kiban25000wms.cgi?
124
6.QGISによる自然環境情報の解析
(30min)
 自然環境情報の解析
 解析ツールおよびプラグインの紹介
 実習
125
GISで分析を始めるためのステップ
分析計画
GISデータの
入手
データ入手
データの前処
理
分析
データの分析
まとめ
分析結果の
まとめ
分析結果の
表示
• データの入手
• ファイルフォーマット
の変換(必要に応じ
て)
• 空間参照系の変換
(必要に応じて)
126
プロジェクト
• サルの好む生息環境は?
– データ解析
• サルの位置情報から行動圏を計算
• 行動圏内の植生タイプの面積計算
– 地図の作成
• 行動圏ポリゴン、サルの位置データポイント、植生図、
陰影図を使った地図の作成
127
実習プロジェクト
どの様な分析がしたいか
どの様なデータが必要か
栃木県日光市周辺
のニホンザル生息環境解析
データ入手
どの様なデータが利用できるか
サルの位置情報
DEM(標高モデル)
植生図
分析
利用できるツールでどの様な分
析が出来るか
分析計画
まとめ
GISによるデータの視覚化等
生息地選択性
生息地利用地図
128
行動圏内の植生タイプの面積割合
植生タイプ
スギ・ヒノキ・サワラ植林
面積(m2)
面積(%)
12761510
60.1
クリ-ミズナラ群落
2927456
13.8
コナラ群落
1870369
8.8
水田
1513349
7.1
伐跡群落
1218028
5.7
造成地
495601
2.3
畑地
198323
0.9
緑の多い住宅地
93536
0.4
開放水域
64619
0.3
市街地
29689
0.1
カラマツ植林
24106
0.1
自然裸地
17565
0.1
4874
0.0
21219027
100.0
アカマツ-ヤマツツジ群集
合計
129
プロジェクトで作成する地図
130
プロジェクトで使うツールとレイヤ
• ベクタ
– 凸包
– クリップ
– レイヤプロパティ設定
• 植生タイプによる塗り分け
• 不透明度の設定
– フィールド計算機
• ラスタ
– レイヤプロパティ設定
• 不透明度の設定
• ベクタレイヤ
– サルの位置(点)
– 植生図
• ラスタレイヤ
– 陰影図
– DEM
QGISの解析ツールはプラグインとして
用意されている
• 標準プラグイン
– fTools (ベクタメニュー)
– GDALTools(ラスタメニュー)
• サードパーティープラグイン
– パイソンプラグインインストーラでインストール
– 160近いプラグインが利用できる
• 様々なプラグインの紹介は、活用コースで
131
132
ベクタツール
• QGISには、ベクタ解析のためのツールが用意
されている
– ベクタメニューより各種機能にアクセス
133
空間演算ツール
• 凸包
– 点群の最外郭を結ぶポリゴンを発生させる
• オプションとして属性値別にポリゴンを発生させること
ができる
– 例:月毎の行動圏
• クリップ
– 2つのポリゴンレイヤーから、その重なる部分だ
けを切りとって新しいレイヤーとする
• 植生図を行動圏を使って切り抜く
134
凸包
• 点群の最外郭を結ぶ最小の凸型多角形を作成
– フィールドにグループ番号などを入力しておくと、グループ
毎の凸型多角形が作られる
– ジオメトリとして、点、線、ポリゴンいずれも指定できる
135
クリップ
• 最初のレイヤーから次のレイヤーと重なる部
分を切り取ったジオメトリーを作成
136
ラスタツール
• ラスタのデータフォーマット変換、SRS変換、地
形解析、などのツールが揃っている
137
パイソンプラグインインストーラー
• プラグインインストーラーから現在158のプラ
グインがインストール可能
138
フィールド計算機
• ベクタの属性テーブルで属性値を使った計算
を行い、新しいまたは既存の列に結果を収め
る
– 機能
•
•
•
•
数値計算
ポリゴンなら面積、線なら長さの算出
データタイプの変換
テキストの置換
– レイヤを編集モードにしてから利用
139
フィールド計算機による面積計算
フィールド計算機
属性テーブル
今回は、新規フィールド
「area_m2」を整数値
(Integer)として作成し、
フィールド計算式に面積計
算の関数「$area」を入力
(面積ボタンをクリック)
140
属性テーブルの出力
• 属性テーブルの出力
方法は2通り
– 必要な行を選択し、ク
リップボードへコピー
– 属性テーブルをCSV
(カンマ区切りテキス
ト)として出力
141
行動圏内の植生タイプの面積割合
植生タイプ
スギ・ヒノキ・サワラ植林
面積(m2)
面積(%)
12761510
60.1
クリ-ミズナラ群落
2927456
13.8
コナラ群落
1870369
8.8
水田
1513349
7.1
伐跡群落
1218028
5.7
造成地
495601
2.3
畑地
198323
0.9
緑の多い住宅地
93536
0.4
開放水域
64619
0.3
市街地
29689
0.1
カラマツ植林
24106
0.1
自然裸地
17565
0.1
4874
0.0
21219027
100.0
アカマツ-ヤマツツジ群集
合計
142
地図のイメージ出力
• QGISには、2つの地図出力方法がある
– キャンバスイメージの出力
• てっとり早いが、使用範囲が限られる
– マップコンポーザーを使った地図出力
• ある程度本格的な地図作成が可能
• 活用コースで解説
143
キャンバスイメージの出力
• QGISのマップビューに表示されている画像の出
力
– マップビュー上に、方位記号、縮尺スケール、著作権
表示が加えられる
• 「プラグイン」メニューの「地図装飾」から各機能の設定ウィ
ンドウにアクセス
– ファイルメニューから「イメージの保存」を選択
144
プロジェクトで作成する地図
145
実習6
• サルの好む生息環境は?
– データ解析
• サルの位置情報から行動圏を計算
• 行動圏内の植生タイプの面積計算
– 地図の作成
• 行動圏ポリゴン、サルの位置データポイント、植生図、
陰影図を使った地図の作成