Transcript slide - KSL
物理的な位置情報を活用した
仮想クラウドの構築
九州工業大学 情報工学部
機械情報工学科
光来研究室
10237035 猿渡 貴彦
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IaaSクラウド
Infrastructure as a Service (IaaS)
◦ ユーザにインスタンス(仮想マシン)をインターネッ
ト経由で提供するサービス
IaaSクラウドのプロバイダ
◦ クラウド上にインスタンスを用意しユーザに提供
◦ 例:Amazon EC2,ニフティクラウド
インスタンス
インスタンス
インスタンス
ユーザ
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クラウドプロバイダの選択の難しさ
IaaS クラウドのプロバイダは巨大なデータセンタ
を持つ必要がある
◦ 競争力のあるクラウドプロバイダは多くない
ユーザは既存のプロバイダの中から最適なプロバ
イダを選択
要求を満たすプロバイダを見つけるのは難しい
ネットワーク構成
マイグレーション機能
サスペンド・レジューム機能など
データセンタ
3
仮想 IaaS クラウド
既存の IaaS クラウドのインスタンスを用いて 仮
想的なIaaS クラウドを構築
◦ インスタンスを仮想的なノード (マシン)に見立てる
◦ その上でさらにインスタンスを動かす
ユーザ独自のクラウドを構築可能
◦ 巨大なデータセンタを必要としない
インス
タンス
インス
タンス
インスタンス
インスタンス
仮想IaaSクラウド
仮想ノード
仮想ノード
既存IaaSクラウド
☆☆
☆☆
4
物理的な情報の仮想化による問題
仮想IaaS クラウドでは物理的な情報の多くが仮想
化されてしまう
◦ 物理情報に依存している処理がうまく行えない
◦ 例:インスタンス配置による性能低下の可能性
仮想ノード間では均等にインスタンスを配置できる
物理ノード間ではインスタンス配置が偏る可能性がある
インスタンス数:4
負荷大
☆☆
インスタンス数:2
負荷小
☆☆
5
提案:PhysCloud
インスタンスの物理的な位置情報を活用した仮想
IaaS クラウド
◦ 仮想 IaaS クラウドのインスタンスがどの物理ノード上
で動作しているかを管理
従来の IaaS クラウドと仮想 IaaS クラウドから情報収集
◦ 物理ノードと仮想ノードの両方における負荷分散を考
慮したインスタンス配置
6
PhysCloudのクラウド基盤
Eucalyptus を用いて構築
◦ オープンソースのクラウド基盤構築ソフトウェア
Eucalyptusは2つの要素で構成される
◦ フロントエンド
ノードとインスタンス,仮想ネットワークの管理
◦ ノード
インスタンスを動作させ,インスタンスの制御を行う
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PhysCloud の構成
従来の IaaS クラウドの上に Eucalyptus を構築する
ことで仮想 IaaS クラウドを実現
◦ 仮想フロントエンドが仮想 IaaS クラウドを管理
◦ 仮想ノードが仮想インスタンスを提供
◦ ネストした仮想化を利用
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物理的な位置情報の取得
仮想フロントエンドと物理フロントエンドの情報
から仮想インスタンスの位置を特定
◦ 仮想インスタンスが動いている物理ノードのIPアドレス
を取得
◦ IP アドレスを物理的な位置情報として利用
物理
フロントエンド
仮想
フロントエンド
仮想ノードのIP
仮想インスタンス名
物理インスタンス名
仮想ノードのIP
物理ノードのIP
☆☆☆
仮想ノード
インス
タンス
KVM
KVM
KVM
物理ノード1
物理ノード2
9
☆☆☆
位置情報を利用したインスタンス配置
物理ノードの負荷が偏らないように仮想インスタ
ンスを配置
仮想ノードに順番にインスタンスを配置
◦ 物理的な位置情報を取得し,インスタンスが少ない物
理ノードを優先して配置
インス
タンス
インス
タンス
インス
タンス
KVM
物理ノード1
☆☆☆
インス
タンス
インス
タンス
インス
タンス
KVM
インス
タンス
KVM
物理ノード2
10
☆☆☆
実験
物理的な位置情報を活用して仮想インスタンスを
配置できるかどうかを確かめた
◦ 4つの仮想インスタンスの配置状況を調べた
物理ノード
仮想フロントエンド,仮想ノード
CPU
メモリ
CPU
メモリ
ディスク
Intel Xeon E3-1290
8GB
3コア
2GB
30GB
物理
フロント
エンド
仮想
フロントエンド
(192.168.100.5)
仮想ノード1
(192.168.100.6)
KVM
KVM
物理ノード1
(192.168.100.4)
仮想ノード2
(192.168.100.7)
仮想ノード3
(192.168.100.8)
KVM
KVM
KVM
物理ノード2
(192.168.100.2)
11
実験結果
物理ノード上で2つずつ均等に仮想インスタンス
を起動できていることを確認
仮想
フロントエンド
(192.168.100.5)
仮想ノード1
(192.168.100.6)
i8CFD
42B8
物理ノード1
☆☆☆
iD5E9
3F43
仮想ノード2
(192.168.100.7)
i5C08
4005
仮想ノード3
(192.168.100.8)
iEDF3
44C9
物理ノード2
12
☆☆☆
関連研究
Inception [Liu et al.'13]
◦ OpenStack を用いた仮想 IaaS クラウドを提案
◦ 物理的な情報の扱いは考慮されていない
xCloud [Williams et al.'11]
◦ 既存のクラウド上に独自の仮想化システムを構築
◦ マイグレーション未対応のクラウド上でも仮想マシン
のマイグレーションが可能
HVX [Fishman et al.'13]
◦ 既存のクラウド上で別の仮想化システム用に作成され
た仮想マシンを実行可能
仮想ハードウェアをエミュレーション
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まとめ
物理的な位置情報を活用する仮想 IaaS クラウド
PhysCloud を提案
◦ 既存の IaaS クラウド上に構築される仮想的な IaaS クラ
ウド
◦ 仮想インスタンスの物理的な位置情報を利用した負荷
分散
負荷を考慮して仮想インスタンスを配置
今後の課題
◦ 既存のクラウド全体の負荷を考慮できるようにする
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