第3回輪講資料 「鉄鋼製造プロセス 概要」

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Transcript 第3回輪講資料 「鉄鋼製造プロセス 概要」

慶應義塾大学 理工学部
管理工学科4年 曹研究室
60803571
遠藤 健司
 鉄鋼製造プロセスの一連の流れを把握す
るために、鉄鋼関連の書籍を読む。
製鉄、製鋼、連続鋳造、再加熱、熱延、冷延、
表面処理といった製造ラインの把握
 連続加熱炉の制御システムモデルの理解

 曹研HPに載せるマイサイトの作成

大学教材 鉄鋼工学≪プロセス偏≫製鉄、製鋼、塑性
加工





p.1~p.137 (製鉄、製鋼)
財団法人21世紀財団(2007年)
監修:石井邦宜、浅井滋生、牧正志、福島久哲
執筆:坂本登、中戸参、藤田文夫、天野一、大北智良、鷺
山勝、渡辺豊文
産業制御シリーズ⑧ 鉄鋼業における制御




p.1~p.11 (1. 鉄鋼製造プロセスの制御)
p.62~p.73 (4.1. 連続加熱炉の燃焼制御)
コロナ社(2002年)
著者:高橋亮一

鉄鉱石

(赤鉄鉱、磁鉄鉱、酸化ケイ素、酸
化アルミニウム)
原料炭
乾留
(コークス炉)

石灰石

焼結鉱

塊状のコー
クス+還元
ガス(CO,H2)
•交互に投入し、1,200℃の熱風を吹き込みながら、焼結鉱を還元し溶融する。
•4~5%のC,Si,Mn,P,S等の不純物元素を含んだ溶融状態の銑鉄を製造する。
•Fe2O3→Fe3O4→FeO→Fe
1.
2.
3.
溶鉄予備処理(不純物の除去)
転路(O2を吹き込みCを除去。脱炭処理後、合金鉄を添加。)
2次精錬(H,N,O等の脱ガス、脱硫、脱炭)
高清浄度鋼

溶鋼

スラブ
1200℃程度に加熱


鋳型
スラブ、ブルーム、
ビレット

粗圧延機(30mm~50mmの粗延)

仕上圧延機(1.2~25.4mmの製品厚に)
冷却ゾーンで500~600℃程度に冷却

コイル状に巻き取る
1、酸洗

熱延鋼板の表面に発生し
た数μm程度の酸化被膜を
除去するため、塩酸等で
満たされた酸洗槽を通過
させる。
2、冷延

酸洗されたコイルを
0.15~3.2mmの製品板厚ま
で常温で圧延
3、連続焼鈍

加熱ー均熱ー冷却ー過時効
(熱処理)
4、表面処理

亜鉛を鋼板表面にめっき
 本来は分布定数形として扱うべき…
 外乱要因:
目標抽出温度が異なるスラブの混在
 抽出ピッチの絶え間ない変化

 仮定:
現時点の炉温が今後も継続
 予定した抽出ピッチでスラブが炉内を移動
 スラブ温度は予測済み(材料温度計算モデル
「一次元伝熱モデル」←差分法)

加熱帯(加熱炉、4ゾーン)

現時点の炉温近傍の微小変動の問題として線形化
各帯の炉温変更量の線形計画法の問題として、一
定周期ごとに炉温を決定する制御方式
 決定変数:

Ti : (i  1,2,3,4) 炉温変更量
i : ( 1   2   3   4) 目的関数の調整係数、挿入側炉温を極力下げる
m , sc : 現地点の炉温の炉温度が継続した場合に予測されるスラブ
0
0
抽出時の厚み方向平均温度、及び、表面と中心の温度差
m
aim
,
sc
aim
:
スラブ抽出時の厚み方向平均温度、及び、表面と
中心の温度差の目標値
m sc
,
: 第iゾーンの炉温の変更によるスラブ温度の変化率
Ti Ti
m m(Ti  Ti  Ti )  m(Ti  Ti )

Ti
Ti
0
Ti max , Ti min :
i , i  1 :
Ti :
z:
0
第iゾーンの炉温の上限、下限
第iゾーンと第i+1ゾーン間で実現可能な炉温差
炉温変更量
→決定変数
排ガスによる熱損失(装入側炉温の重み大)
→目的関数
min z  1T 1   2 T 2   3T 3   4 T 4
m
m
m
m
s.t. m 
T 1 
T 2 
 T 3 
T 4  m
T 1
T 2
T 3
T 4
0
aim
:抽出時のスラブの厚み方向平均温度が目標設定値以上
sc
0
sc
sc
sc
sc

T 1 
T 2 
 T 3 
T 4  sc
T 1
T 2
T 3
T 4
:抽出時のスラブの均熱度が目標以上
→スラブの表面と中心の温度差が所定値以下
 (Ti 0  Ti )  (Ti  10  Ti  1)  i , i  1
:ゾーン(帯)間の温度差制限(i=1,2,3)
Ti min  Ti 0  Ti  Ti max
:炉温の上下限
一定周期(2~3分)ごと
に各スラブに対する炉温
変更量を求める。
aim
抽出ピッチが8分、9分の
場合の計算値
装入温度が25℃と500℃の
場合の計算値

加熱炉には目標抽出温度の異なるスラブが混在しており、炉内各ス
ラブに対する平均的な炉温変更量を求める必要がある。
Ti ( k ) : (i  1,2,3,4)
第k番目のスラブに対する炉温変更量
m
k  i 1
( Ti  Ti
Ti
(k )
4
(k )
)
スラブ抽出時の目標値からの偏差
→偏差の総和を0に近づけるようにするには、炉温変更量は平均をとる
T i 
 (m
k
(k )
Ti
 (m
k
) Ti ( k )
(k )
Ti

)
よって、第iゾーン(帯)の設定炉温は、
Ti  Ti 0  Ti (i  1,2,3,4)
(k )

Ti

k
k
・熱片(500℃、順次20本)が装入
されたゾーンの炉温の動きと抽出
温度
・予熱帯・第一加熱帯の炉温を下
げて、抽出温度を±15℃に制御し
ている。
・目標抽出温度が100℃低いもの
が10本装入された場合
・予熱帯・第一加熱炉帯の炉温を
下げているが、内外温度差を確保
するために、ある程度以上は下げ
られないため、均熱帯の炉温も下
げて、抽出温度と内外温度差の両
者を所定範囲に収めている。
開始
残存炉時間の計算
スラブの抽出温度の計算
k→k+1
m
0(k)
,
sc
0( k )
変化率(影響係数)の計算
 m  sc
,
Ti Ti
線形計画法の解を求める
T i ( k )
(k )
NO
終了?
YES
加熱炉温計算
終了
Ti
(k )
 論文:「鋼材加熱炉の装入スケジューリング
と燃焼制御の同時最適化」について

炉帯温度、スラブ温度(連続値)+スラブの投入
順(離散値)→「hybrid system」のモデル予測制
御(混合論理動的モデル)
 もしくは、ラグランジェ緩和の続きを読む?