Transcript 和田幸浩氏 発表資料
2014年11月27日 外務省 アジア大洋州局大洋州課 太平洋島嶼国の重要性 我が国は,一貫して太平洋島嶼国との関係を重視 ●歴史的関係 ミクロネシア三国における日系人の存在。日系人リーダーの輩出。 先の大戦での激戦地。遺骨帰還・慰霊事業への協力。 ●地政学的重要性 日本の約5倍の排他的経済水域(EEZ)を有し,太平洋を共有する隣国。 海上の安全保障の確保のための協力。 ●天然資源の供給地・海上輸送路 エネルギー資源(石油,天然ガス等),鉱物資源(銅,ニッケル等), 水産資源 ●国際場裡における協力 国連安保理改革や地球規模課題等,多くの取組みについて,立場を共 有。 対太平洋島嶼国外交の基軸 ~太平洋・島サミット(PALM:Pacific Islands Leaders Meeting)プロセスの歩み~ 1987年1月 倉成ドクトリン(5原則)発出 フィジーにおける倉成外務大臣の「太平洋未来社会を目指して」講 演 ①独立性・自主性の尊重 ②地域協力への支援 ③政治的安定の確保 ④経済的協力の拡大 ⑤人的交流の促進 1989年 第1回南太平洋フォーラム(SPF:PIFの前身)域外国対話に参加 以後,毎年閣僚級(副大臣等)が参加し,政策対話を 促進 1996年9月 太平洋諸島センター(PIC)設立 島嶼国側の要望を踏まえ,貿易・投資・観光の促進のための国際機関を東京に 設立 1997年10月 第1回太平洋・島サミット(於:東京) 「首脳会議宣言」を採択 ①太平洋島嶼国における経済の現状 ②同地域における開発と経済援助 ③共通の課題(漁業資源の管理,環境,廃棄物処 2000年 4月 第2回太平洋・島サミット (於:宮崎) ・「太平洋フロンティア外交」の提唱と「宮崎イニシアティブ」の発表 【重点3分野】 ①持続可能な開発 ②地域及び地球規模の共通の課題 ③日本とSPF諸国との間のパートナーシップの強化 2003年 5月 第3回太平洋・島サミット (於:沖縄) ・地域開発戦略「沖縄イニシアティブ」重点5分野における日・PIF共同行動計画を策定 【重点5分野】 ①太平洋地域の安全保障の強化 ②より安全で持続可能な環境 ③教育及び人材育成の改善 ④保健及び衛生の改善 ⑤より活発で持続可能な貿易及び経済成長 2006年 5月 第4回太平洋・島サミット (於:沖縄) ・「より強く繁栄した太平洋地域のための沖縄パートナーシップ」構築とPIFの自助努力を 謳った 「パシフィック・プラン」に対する日本の支援策を発表 ・3年間で450億円規模の支援を表明 【重点5分野】 ①経済成長(貿易,投資,インフラ,漁業,観光 等) ②持続可能な開発(環境,保健,水と衛生,教育・職業訓練 等) ③良い統治(行政能力向上,制度整備 等) ④安全確保(組織犯罪対策 等) 2009年 5月 第5回太平洋・島サミット (於:北海道) ・「北海道アイランダーズ宣言」を採択 ・3年間で総額500億円規模の支援 【重点3分野】 ①環境・気候変動問題 ②人間の安全保障(脆弱性の克服) ③人的交流の強化 2012年 5月 第6回太平洋・島サミット (於:沖縄) ・「沖縄キズナ宣言」を採択 【重点5分野】 ①自然災害への対応 ②環境・気候変動 ③持続可能な開発と人間の安全保障 ④人物交流 ⑤海洋問題 ・今後3年間で最大5億ドルの支援を表明 2014年3月 時点で達成済み 太平洋島嶼国に対する協力 太平洋島嶼国が直面する課題 ●国土が狭く,分散,小規模の人口 ●限られた国内市場と 主要国際市場からの遠隔性 ●脆弱性 気候変動の影響,自然災害 大洋州地域に対する DAC主要援助国のODA実績(2011 年) 太平洋島嶼国に対する協力 協力の5本柱 自然災害への対応 ●地震,津波,台風等への対応力強化に 向けた日本の経験や技術を活かした支援 環境・気候変動●気候変動の緩和と適応のための支援,自然環境 保全や環境の持続可能性確保に向けた支援 持続可能な開発 と 人間の安全保障 人的交流 海洋問題 ●継続的かつ重点的な協力 -基礎インフラの整備 -保健・医療水準の向上 -教育水準の向上 ●人的交流の再活性化,研修員の受け入れ, 専門家派遣 ●海洋の秩序維持のための取組み 第7回太平洋・島サミット (PALM7: 7th Pacific Islands Leaders Meeting) 2015年5月22日から23日まで福島県いわき市にて開催予定 公式ロゴマー ク 広報親善大使 スパリゾートハワイアンズ ダンシングチーム「フラガール」