H→ZZ (combined) spin/CP測定 - 素粒子実験研究室

Download Report

Transcript H→ZZ (combined) spin/CP測定 - 素粒子実験研究室

1/38
H -> ZZ
(combined) spin/CP測定
織田 勧 (九州大学大学院理学研究院)
2014-03-25, 東京大学
テラスケール研究会
2/38
SM-like Higgsの生成と崩壊
𝑡𝑡
主にgluon fusion過程で生成される。
フェルミオンによる生成
ボソンによる生成
ZZへの崩壊分岐比は
高質量では30%程度、
低質量では数%。
3/38
Zの崩壊
• 𝐵 𝑍 → 𝑒 + 𝑒 − = 3.363%
• 𝐵 𝑍 → 𝜇+ 𝜇− = 3.366%
• 𝐵 𝑍 → 𝜏 + 𝜏 − = 3.370%
• 𝜈=𝜈𝑒 ,𝜈𝜇 ,𝜈𝜏 𝐵 𝑍 → 𝜈 𝜈 = 20.00%
• フェルミオンの電荷と弱アイソ • 𝑞=𝑢,𝑑,𝑐,𝑠,𝑏 𝐵 𝑍 → 𝑞𝑞 = 69.91%
スピン、ワインバーグ角でほ • 𝐵 𝑍 → 𝑏𝑏 = 15.12%
ぼ決まっている。 2
2
𝑠 = sin θw
Coupling
(left)
ne, nm, nt
e, m, t
u, c
d, s, b
1
+
2
1
− + 𝑠2
2
1 2 2
+ − 𝑠
2 3
1 1 2
− + 𝑠
2 3
Coupling
(right)
Relative factor for
decay
0
+
2
1
− + 𝑠2
2
2
2
2
+ − 𝑠2
3
2
3∙
1 2
+ − 𝑠2
2 3
2
1
+ + 𝑠2
3
2
3∙
1 1
− + 𝑠2
2 3
+𝑠 2
2 2
− 𝑠
3
1 2
+ 𝑠
3
1
2
+ 𝑠2
2
BF with
𝒔𝟐 = 𝟎. 𝟐𝟑𝟏𝟐
Measured BF
value
6.8%
6.7%
3.4%
3.4%
11.8%
11.6%
15.2%
15.6%
4/38
崩壊チャンネル
• llqq
• 大きな崩壊分岐比
• ジェット対の質量がZの
質量に近いことを要求
する。
• Zの横運動量が大きく、
ブーストされると、1つ
のジェットに見えてしま
う。
• llnn
• 大きな崩壊分岐比
• 2つのニュートリノがあ
るので、完全に再構成
はできない。
• 4l
• 完全に再構成できる。
• 低質量で有効
• 小さな崩壊分岐比
5/38
解析で使うオブジェクト
• 孤立(=isolate)している
レプトン
• 電子 (e)
• 𝑍 → 𝑒+𝑒−
• ミューオン (m)
• 𝑍 → 𝜇+ 𝜇−
• タウ (t)
• 𝑍 → 𝜏 +𝜏 −
• タウニュートリノを含む
終状態に崩壊してしまう。
• 大変な割に、ゲインが
少ない。
• ATLASは使わず。
• CMSは4lの以前の結果
では使っていたが、最
新の結果では使わず。
• ジェット
• クォーク、グルーオン
• 𝑍 → 𝑞𝑞
• 4lのVBFのforward jets
のタグ
• 4lのVHの𝑊/𝑍 → 𝑞𝑞の
タグ
• bタグして、bジェットを選
べば、QCDによるグルー
オンジェットのバックグ
ラウンドを低減できる。
• 𝑍 → 𝑏𝑏
• 消失横エネルギー
• ニュートリノ
• 𝑍 → 𝜈𝜈
6/38
信号事象・背景事象
4l
ZZ (qqZZ)
llnn
llqq
ttbar
Z+jets
断面積はそれなりに大きい
ZZ (ggZZ)
bジェットとからのレプトンが
孤立していないと間違えると
4lの背景事象になる。
断面積は小さい
始状態も終状態も同じなので、信号事象と干渉する
ジェットをレプトンと間違えると
4lの背景事象になる。
7/38
Signal strength m=s/sSM
• 観測された断面積を標準模型のヒッグス粒子の場
合に予測される断面積で割った量。
• m=1なら、標準模型のヒッグス粒子と一致する量の信号
があるということ。
• m=0なら、背景事象しかないということ。
• 既にmH~125 GeVのSM-likeなヒッグス粒子が見つ
かっている。
• 1 TeV以下の高質量の新粒子を探す時に、SM-like
なヒッグス粒子を考えるのはベンチマーク的な意
味。
• ~125 GeV Higgs+EW singlet, 2HDM, …
• 断面積×崩壊分岐比(s x BR) (の上限値)で結果を
出す方がよりふさわしい。
8/38
Complex Pole Scheme
• SM-like Higgsの全崩壊幅GHは
MH>400 GeVで非常に大きくなる。
• Breit-Wignerだとoff-shellの成分を考
慮していないし、gauge invarianceを
破ってしまう。
• この問題を解決するのがComplex
Pole Scheme (arXiv:1112.5517)。
• ggZZとの干渉も正しく取り扱える。
arXiv:1305.2092
arXiv:1112.5517
赤がComplex Pole Scheme
MH=800 GeV
9/38
+ − ′+
High mass 𝐻 → 𝑍𝑍 → ℓ ℓ ℓ ℓ′
−
ATLAS-CONF-2013-013 (7 TeV+8 TeV)
CMS arXiv:1312.5353 (7 TeV+8 TeV)
Complex Pole Scheme
Complex Pole Scheme
4つのレプトンの
不変質量 m4l
でピークを探す。
ggFで200<mH≲600 GeV, VBF+VHで200<mH≲300 GeV
のSM-like Higgs bosonを棄却した。
114.5<mH<119.0 GeV、
129.5<mH<832.0 GeVを棄却した。
10/38
+ −
High mass 𝐻 → 𝑍𝑍 → ℓ ℓ 𝜈𝜈
ATLAS arXiv:1205.6744 (7 TeV)
Relativistic Breit-Wigner
横質量mTや消失横エネルギーの分布で、
超過事象を探す。
𝑚2𝑇 =
𝑚𝑍2 +
2
𝑝𝑇ℓℓ
+ 𝑚𝑍2 +
2
𝑝𝑇miss
2
− 𝑝𝑇ℓℓ + 𝑝𝑇miss
2
CMS-PAS-HIG-13-014 (7 TeV+8 TeV)
Relativistic Breit-Wigner
319<mH<558 GeVを棄却
248<mH<930 GeVを棄却
11/38
+ −
High mass 𝐻 → 𝑍𝑍 → ℓ ℓ 𝑞𝑞
2つのレプトンと2つのジェットの
不変質量 mlljjでピークを探す。
CMS-PAS-HIG-12-024 (7 TeV+8 TeV)
Complex Pole Scheme
ATLAS arXiv:1206.2443 (7 TeV)
Relativistic Breit-Wigner
ジェットをbタグしない場合
ジェットをbタグした場合
2つのジェットの
不変質量 mjj
ジェットをbタグした場合
300<mH<322 GeV,
353<mH<410 GeVを棄却
275<mH<600 GeV
を棄却
12/38
High mass Higgs search combination
• CMSはmH=1000 GeVまでSM-like Higgs bosonを棄却した。
• 𝐻 → 𝑍𝑍 → ℓ+ ℓ− 𝜈𝜈が最も厳しい制限を与えている。
• ZZに崩壊する未知粒子が存在したとしても、その生成断面積と、ZZ
への崩壊分岐比の積(s x BR)は小さいということ。
• ATLASは8 TeVのデータをまだ全部解析していないし、最近combine
していないので、mH~600 GeVまで。
ATLAS arXiv:1207.7214
CMS-PAS-HIG-12-024 (7 TeV+8 TeV)
(7 TeV+8 TeVの一部)
https://atlas.web.cern.ch/Atlas/GROUPS/PHYSICS/PAPERS/HIGG-2012-27/
https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/CMSPublic/Hig12024TWiki
13/38
∗
+ −
Low mass 𝐻 → 𝑍 𝑍 → ℓ ℓ 𝑞𝑞
ATLAS-CONF-2012-163 (7 TeV)
ジェットをbタグした場合
ジェットをbタグしない場合
2つのジェットの不変質量 mjj
60< mjj <115 GeVで、on-shell Zであることを要求。
断面積の上限
mH=145 GeVでSMの3.5倍
mH=125 GeVでSMの23倍
2つのレプトンと2つのジェットの不変質量 mlljj
膨大なZ+jetsバックグラ
ウンドのため、辛い解析
14/38
Low mass 𝐻 →
(∗)
∗
𝑍 𝑍
On-shell Z
Z1, m12=mZ1
Off-shell Z
Z2, m34=mZ2
→
+
−
+
−
ℓ ℓ ℓ′ ℓ′
• 4つの終状態
• 4e, 2e2m, 2m2e, 4m
• 2e2mと2m2eはon-shell Zから
のレプトン対を前に書いて、
区別する。
• 終状態の粒子を全てとらえられるため、
ヒッグス粒子を完全に再構成できる。
• とても良い質量分解能
cosq1
cosq2
cosq*
F
F1
• 高い信号・バックグラウンド比
• レプトンの角度分布からスピンとパリ
ティを決定し得る。
• mH=125 GeVの標準模型ヒッグス粒子
で崩壊分岐比は1.25x10-4と小さい。
ATLAS arXiv:1307.1427, arXiv:1307.1432
CMS arXiv:1312.5353
(7 TeV+8 TeV)
(7 TeV+8 TeV)
15/38
事象選別 (1)
ほぼ同じだが、CMSの方が凝ったことをしている。
ATLAS
• 電子
• pT>7 GeV
• カロリメータのエネルギー
• |h|<2.47
• カットによる識別
CMS
• 電子
• pT>7 GeV
•
カロリメータのエネルギーと飛跡検出
器の運動量のコンビネーション
ATLASもやろうとしています。
|h|<2.5
•
• ミューオン
• 多変量解析による識別
• pT>6 GeV
ATLASもやろうとしています。
• ミューオン
• |h|<2.7
• pT>5 GeV
• Isolation cut
• |h|<2.5
• Track isolation (DR=0.2)<15%
• Isolation cut
• Calorimeter isolation
• DR=0.4のコーン内の荷電トラックと
(DR=0.2)<20% (30%) for e (m)
中性粒子のpTの和がレプトンのpT
の40%以下であること
• Impact parameter cut
• IP significance (2D) <6.5s (3.5s) • Impact parameter cut
• IP significance (3D) <4s
for e (m)
16/38
事象選別 (2)
ATLAS
• 4レプトンの候補
• pT>20, 15, 10, 7 GeV
• 4番目のレプトンがミューオ
ンならpT>6 GeV
• 50 < m12 < 106 GeV
• 12 < m34 < 115 GeV
• ジェット
• Anti-kT DR=0.4
• pT>25 GeV for |h|<2.5
• pT>30 GeV for 2.5<|h|<4.5
• 積分ルミノシティ
• 4.6 fb-1 at s=7 TeV
• 20.7 fb-1 at s=8 TeV
CMS
• 4レプトンの候補
• pT>20, 10, 7, 7 GeV
• 3, 4番目のレプトンが電子
ならpT>5 GeV
• 40 < m12 < 120 GeV
• 12 < m34 < 120 GeV
• ジェット
• Anti-kT DR=0.5
• pT>30 GeV, |h|<4.7
• 積分ルミノシティ
• 5.1 fb-1 at s=7 TeV
• 19.7 fb-1 at s=8 TeV
17/38
シミュレーションでの不変質量分布(m4l)
ATLAS (mH=125 GeV)
CMS (mH=126 GeV)
4e
4m
エネルギー分解能の良い電磁カロリメータ(鉛タングステン vs 液体アルゴン)、
強いソレノイド磁場(3.8 T vs 2.0 T)、E-p combinationなどのために、ATLASより
CMSの方が質量分解が良い。
18/38
背景事象 (1)
• Z(*)Z* di-boson production: irreducible,
減らしにくい
• シミュレーションを使った。
• PowHeg (qqbar->Z(*)Z*)とgg2ZZ (gg->Z(*)Z*)
• 生成断面積はMCFMのNLOに基づく。
• Z+jets, ttbar: reducible, 減らしやすい
• 低質量領域(m4l<2mZ)ではZ(*)Z*と同程度の
量になる。
• 軽い方のレプトン対のフレーバーによって、
成分が違うので、 ll+eeとll+mmで別々に評
価した。
• データを使って推定した。
• 軽い方のレプトン対に対するカットを緩め
るか、反転させて、統計量を増やす。
• バックグラウンドの成分を求める。
• シミュレーションに基づいて、信号領域へ
外挿する。
軽い方のレプトン対へのisolation
とimpact parameter significance
を要求しない時の、
重い方のレプトン対の不変質量
(m12)分布。
データと予測される背景事象は
良く一致している。
19/38
背景事象 (2)
• CMSはさらに質量分布と角度分布を使って、
信号事象と背景事象を区別するための変
ATLASもやろうとしています。
数Dkinbkgを構築。
• MadGraphのLOのmatrix elementを使った
likelihood。
Dkinbkg
Higgs->ZZ
の信号事象っぽい
qq->ZZ, gg->ZZ
の背景事象っぽい
20/38
不変質量分布
ATLAS
m4l
125 GeV付近
に鋭いピーク
m34 vs m12
CMS
21/38
事象数
ATLAS 120 < m4l < 130 GeV
4e
2e2m/2m2e
4m
Total
ZZ*
1.2 +/- 0.1
3.5 +/- 0.1
2.8 +/- 0.1
7.5
Z+jets, ttbar
1.1 +/- 0.3
2.1 +/- 0.4
0.6 +/- 0.2
3.8
Total background
2.3 +/- 0.3
5.6 +/- 0.4
3.4 +/- 0.2
11.3
Signal mH=125 GeV
2.6 +/- 0.4
7.0 +/- 0.9
6.3 +/- 0.8
15.9
Data
6
13
13
32
CMS 121.5 < m4l < 130.5 GeV
4e
2e2m/2m2e
4m
Total
ZZ*
1.1 +/- 0.1
3.2 +/- 0.2
2.5 +/- 0.2
6.8
Z+X
0.8 +/- 0.2
1.3 +/- 0.3
0.4 +/- 0.2
2.6
Total background
1.9 +/- 0.2
4.6 +/- 0.4
2.9 +/- 0.2
9.4
Signal mH=125 GeV
3.0 +/- 0.4
7.9 +/- 1.0
6.4 +/- 0.7
17.3
4
13
8
25
Data
• ATLASとCMSは似たような信号事象数(15.9と17.3)と背景事象数(11.3と9.4)
を期待していた。(S/N比は1を超えている。)
• ATLASの方がCMSに比べやや多い事象数(32と25)を観測した。
22/38
背景事象に対する超過の有意性
• ATLAS: m4lに対する1次元フィット
• mH=124.3 GeVで、6.6sを観測した。(期待は4.4s)
• CMS: m4l, Dkinbkg, pT4l または Djetに対する3次元フィット
• mH=125.7 GeVで、6.8sを観測した。(期待は6.7s)
• m4lに対する1次元フィットだと5.0sを観測した。(期待は5.6s)
• CMSの3次元フィットは統計的有意性を大幅に向上させている。
ATLAS
ATLASもやろうとしています。
CMS
23/38
質量測定
次の田中さんのトークで説明・議論。
ATLAS
CMS
• ATLAS: m4lに対する1次元フィット
mH  124.300..65 (stat) 00..53 (syst) GeV
• CMS: m4l, 事象ごとの質量の不定性(Dm), Dkinbkgに対する3次元フィット
mH  125.6  0.4(stat)  0.2(syst) GeV
ATLASもやろうとしています。
• 系統誤差のほとんどはレプトンのエネルギー・運動量スケールの系統誤
差で占められている。
• 𝑍 → ℓ+ ℓ−, 𝐽/𝜓 → ℓ+ ℓ− , Υ → ℓ+ ℓ− を使って改善され続けている。
24/38
質量幅測定
ATLASもやろう
としています。
• CMSのみが結果を公表している。
• 先ほどの3次元フィットで、幅の上限値も
次の田中さんのトークで説明・議論。
同時に直接測定。
• GH<3.4 GeV (95% C.L.)
• 幅が広いと、高質量(mZZ)のggZZ事象
数が増加する。
• 角度分布を使って、qqZZと分離するこ
とにより、幅の上限値を間接的に測定。
• GH<4.2xGHSM=17.4 MeV (95% C.L.) CMS-PAS-HIG-14-002 (8 TeV)
25/38
事象の分類
ATLAS
• 少なくとも2つのジェットがある。
はい
VBF-like category
• 1番目と2番目にpTの大きなジェットが擬ラピディティ
hで3以上離れていて、その対の質量が350 GeV以上。 前後方領域に複数のジェッ
トがある。 1事象
いいえ
• pT>8 GeVのレプトンが少なくとも1つある。
いいえ
はい
ggF-like category それ以外 31事象
CMS
• 少なくとも2つのジェットがある。
いいえ
VH-like category
WもしくはZからのレプトン
がある。 0事象
はい
約5%の信号事象が
0/1-jet category VBFによるもの
20事象
Dijet category
約20%の信号事象
がVBFによるもの 5事象
• 0/1-jet categoryでは, ggFからVBFとVHを区別するのにpT4lを使う。
• Dijet categoryでは, VBFに感度のあるpTの大きな2つのジェットの擬ラピディティ
の差|Dhjj|とその対の質量mjjを用いて構築したDjet という変数が使われる。
26/38
Djetの分布
ATLASもやろうとしています。
ggFっぽい
VBFっぽい
27/38
横運動量分布
• CMSのみが結果を公表している。
• 信号事象っぽさで重みづけをし
ている。
• 事象数が少なく、定量的に何か
言うのは難しい。
• 小さい崩壊分岐比のせい。
• Hggの方が良さそう。
ATLASもやろうとしています。
28/38
Signal strength m=s/sSM (1)
ATLAS
CMS
1.45+0.89
−0.62
0.83+0.31
−0.25
ATLAS (mH=125.5 GeV)
CMS (mH=125.6 GeV)
•
•
•
•
𝜇𝑖𝑛𝑐𝑙𝑢𝑠𝑖𝑣𝑒
𝜇𝑔𝑔𝐹+𝑡𝑡𝐻
𝜇𝑉𝐵𝐹+𝑉𝐻
𝜇𝑉𝐵𝐹+𝑉𝐻
𝜇𝑔𝑔𝐹+𝑡𝑡𝐻
1.43+0.40
−0.35
-
-
0.6+2.4
−0.9
1.7+2.2
−2.1
-
+0.13
+0.46
0.93+0.26
−0.23 (stat)−0.09 (syst) 0.80−0.36
標準模型の場合に期待される1と無矛盾。
まだ統計誤差が系統誤差の2倍程度。統計量が4倍になると同程度になる。
8 TeVから13 TeVで生成断面積は約2.3倍になる。
13-14 TeVのRUN2では、積分ルミノシティは7 TeV+8 TeVのRUN1の3-4倍の75-100 fb-1が目
標。
29/38
Signal strength m=s/sSM (2)
ATLAS
CMS
標準模型ヒッグス粒子の場
合に期待される値と無矛盾。
30/38
系統誤差
• 実験で大きいのは電子の再構
成・識別効率。
• 理論で大きいのはPDFやQCD
スケール。
• 各カテゴリーでの各生成過程、
背景事象の量も問題。
CMS
ATLAS
31/38
スピンとパリティの決定
• Z粒子やレプトンの角度分布とZ粒子の質量
分布はスピンとパリティに依存する。
• スピン0の時にパリティを調べるにはZ粒子
の偏極(~レプトンの角度分布)の情報が必要。
• 4レプトンチャンネルの利点。
スピン0の場合に2つのスピン1のゲージボソンに崩壊する不変振幅 arXiv:1001.3396
𝐴 𝐻 → 𝑉𝑉 ~ 𝑎1 𝑀𝐻2 𝑔𝜇𝜈 + 𝑎2 𝑞1 + 𝑞2
パリティ偶
qiはゲージボソンの4元運動量
eiはゲージボソンの偏極ベクトル
emnabは完全反対称テンソル
• 標準模型(JP=0+)では、
a1=1, a2=0, a3=0
• a1=0, a2=0, a3≠0だとJP=0• a1=0, a2≠0, a3=0だとJP=0+
だが標準模型のヒッグス
ではない粒子(0+h)
𝜇
𝑞1 + 𝑞2
パリティ偶
𝛽
∗𝜇
𝛼
∗𝜈
𝜈 + 𝑎3 𝜖𝜇𝜈𝛼𝛽 𝑞1 𝑞2 𝜖1 𝜖2
パリティ奇
32/38
JP=0+とJP=0-の比較
P
• 多変量解析をすることで情報を最大限に引き出す。 • J =0 をATLAS (CMS)
は97.8% (99.9%)の
ATLAS
CMS
信頼度で棄却。
• CMSはパリティ奇の
成分の割合fa3に対
して制限を付けた。
fa3<0.51 @95%CL
ATLASもやろうとしています。
33/38
他のスピン・パリティ
スピン0
arXiv:1208.4018
0+: a1のみゼロでない、0+h: a2のみゼロでない、0-: a3のみゼロでない
スピン1
1-: b1のみゼロでない、1+: b2のみゼロでない
スピン2
2+m: g1=g5のみゼロでない、2+b: g5のみゼロでない
2+h: g4のみゼロでない、2-h: g8のみゼロでない
34/38
他のスピン・パリティの場合のCLs
JP
0-
生成過程 any
0+h
1-
1-
1+
1+
2+m
2+m
2+m
2+b
2+h
2 -h
any
𝑞𝑞
any
𝑞𝑞
any
gg
𝑞𝑞
any
gg
gg
gg
ATLAS
2.2%
-
-
0.20%
-
6.0%
16.9%
2.6%
-
-
-
-
CMS
0.09%
7.1%
0.001%
0.001%
0.03%
0.01%
1.9%
0.03%
1.4%
0.9%
3.1%
1.7%
ATLAS
• 1-CLsが棄却する信頼度。
• 多くの場合が99%以上で棄却された。
CMS
ggのみ
𝑞 𝑞のみ
35/38
99.958%の信頼度
で2+(gg)を棄却
WWやggとのcombination
ATLAS arXiv:1307.1432
CMS-PAS-HIG-13-005
ZZとWW合わせて99.4%
の信頼度で2+(gg)を棄却
棄却の信頼度の高い順
ATLAS
CMS
CMS arXiv:1312.1129 (WW)
CMS-PAS-HIG-13-016 (gg)
0-
1+
1-
2+m(gg)
2+m(qq)
ZZ
2
2
3
5
4
WW
-
3
2
3
2
gg
-
-
-
1
5
ZZ
1
1
1
2
1
WW
3
-
-
4
3
gg
-
-
-
6
6
これしかCMSの
スピンの
combinationの
結果は見当たり
ませんでした。
https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/CMSPublic/Hig13005TWiki
36/38
今後の測定 質量、断面積
• 質量
• Hggに劣るのは主に統計誤差のせい。
• RUN2でもまだ統計誤差が支配的になるはず。
• 4レプトンだとCMSの方が質量分解能が良い。
• 同じ統計量だと勝ち目はない。
• 重要なパラメータなのでもちろん測り続ける。
• 断面積
• 微分断面積を測ろうと思うと数がない。測るけど。
• Hggの方が良いのでは。
• 4レプトンで特徴的なのはHZZのカップリングが測れること。
• ZH生成でも測れるが、S/Nの良さから4レプトンの方が良いだ
ろう。
• Signal strength mがどれだけ1に近いか?
• ATLASでは𝜇 = 1.43+0.40
−0.35 。このずれが本物なら。。
+0.13
• CMSでは𝜇 = 0.93+0.26
(stat)
−0.23
−0.09 (syst)だけど。。
37/38
今後の測定 パリティ混合
ATL-PHYS-PUB-2013-013
• 見つかったヒッグス粒子の多くの割合がスピン0・パリティ偶であるのは
疑いがない。
• しかし、パリティ奇の成分も含まれ、パリティの混合状態である可能性は
ある。
• ILCが出来るまでは、測定できるのは完全に再構成できる4レプトンチャ
ンネルのみであろう。
パリティ偶
パリティ偶
パリティ奇
g3=0と仮定
38/38
まとめ
• 1 TeV以下のSM-like Higgs bosonはmH~125 GeVの
粒子だけ。
• 質量
+0.5
• ATLAS: 𝑚𝐻 = 124.3+0.6
−0.5 stat −0.3 (syst) GeV
• CMS: 𝑚𝐻 = 125.6 ± 0.4(stat) ± 0.2(syst)GeV
• Signal strength
• ATLAS: 𝜇 = 1.43+0.40
−0.35
+0.13
• CMS: 𝜇 = 0.93+0.26
(stat)
−0.23
−0.09 (syst)
• スピン・パリティJP=0+をとても強く支持。
• SM-like Higgs boson
• 今後はパリティ混合の測定が面白いのではないか。
https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/AtlasPublic/HiggsPublicResults
https://twiki.cern.ch/twiki/bin/view/CMSPublic/PhysicsResultsHIG
39/38
予備スライド
40/38
Search of invisible decay modes of a Higgs Boson
Produced in Association with a Z Boson
• ATLAS arXiv:1402.3244
• Signatures: Z and missing ET
• In SM: BR(Hinv.)=1.2x10-3 by HZZ(*)4n
• BR(Hinv.)<75% at 95% C.L. for mH=125.5 GeV
In the Higgs-portal dark matter scenario
(arXiv:hep-ph/0605188), in which the Higgs
boson acts as the mediator particle between DM
and SM particles, the limit can be interpreted in
terms of a limit on the DM-nucleon scattering
cross section. (arXiv:1109.4398).
41/38
ZH, Z->ll, H->invisible
CMS-PAS-HIG-13-018
42/38
43/38
2HDM CMS-PAS-FTR-13-024
2HDM Neutral Higgs Future Analysis Studies
44/38
CMS arXiv:1304.0213
45/38
CMS-PAS-FTR-13-003