Transcript 1.多重パス方式 2.
循環式に関して より微粒化が求められる昨今、ビーズミルを 複数回通過させる粉砕、分散処理が多くなっ ている。 複数回通過させる手法は、主に次の3方法 である。 1.多重パス方式 仕込タンク ミ ル 受けタンク 製品タンク 2.多連方式 仕込タンク ミ ル ミ ル ミ ル 3.循環方式 仕込タンク ミ ル 製品タンク 製品タンク 多重パス方式は手間がかかり自動運転も難しい。 ホールディングタンクの液面が変わるので、壁面の 付着物が、次パス品に混入することもある。 多連方式は、ミル台数が増えて、イニシャル、ラン ニングコスト、保守でデメリットが大きい。 循環システムは、仕込量と時間だけ管理すれば良 く、無人運転も可能である。 しかし! 循環回数が少ない場合は、ミルを通ったものと、 通っていないものとが混ざり合うために、一度もミル を通らない粒子が残る可能性を高くする。 それを防ぐには、循環流量を増やし、循環回数を多 くすることが重要です。 循環流量が少なく 入れ替わり回数が1回 ミルを一度も通らない 粒子が残る=不均一 注:シミュレーションではありません。イメージをつかみ易くするためのアニメーションです 循環流量を3倍に増やして 入れ替わり回数が3回 ミルを一度も通らない 粒子は減少する=均一 更に流量を増やせば・・・均一性が増してゆく →循環方式は大流量の循環が必須! 大流量循環方式のメリット 流量を増やして、ホールディングタンク内の 均一性を上げることは、循環式の欠点を補う 方法でしたが、次に説明するミル内滞留時間 分布の話は、大流量であれば、パス方式より も、粒度分布をシャープになる可能性も示し ています。 循環流量→小 粒は被粉砕物です ミルの中は、激しい攪拌状態にあります。 その攪拌によって、速くミルからでていく粒子と いつまでもミル内に留まる粒子ができてきます。 =滞留時間分布 流量を比較的遅くするパス運転は、滞留時間分布がブロードとなり、 粒度分布をブロードにすることがあります。 注:シミュレーションではありません。イメージをつかむためのアニメーションです 循環流量→大 流量が多いと割合として、攪拌の影響を受けにくくなり ピストンフローに近づきます。 流量を多くして、何回もミルを通した方が、製品均一性が高くなると言えます。 通過抵抗が小さい方が流量を増やせる! →通過抵抗はどちらが小さい? SCミルは ①粉砕ロータにはポンプ作用があり、回転 数を上げるほど通過抵抗が下がる=ミル内 圧が上がり難い ②外周すべてがセパレータで、開口面積が 大きく、大量のスラリーが排出できる ③L/Dが小さくビーズ層の通過抵抗が 小さい →大流量が流せる 一般的な横型ミルは ①ロータのポンプ作用は逆に作用する ので、回転数を上げるほど、通過抵抗 が増す ②セパレータは内側で、開口面積を増 やしにくい ③L/Dが大きく通過抵抗が大きい →大流量が流し難い