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大学生における対人依存傾向者の ソーシャル・サポート知覚とストレス反応との関連 ○神崎 あかね1) 東條 光彦1) 1)岡山大学大学院教育学研究科 <目的> <問題> 1. 従来の想定されていたストレス処理過程 ソーシャル・ サポート ストレッサー ストレス反応,対人依存,ソーシャル・サ ポートの相互関連について検討する。 対人依存傾向の高低によって,サポート 知覚が異なり,ストレス反応の表出に差 が出るか検討する。 低 2. ストレス反応 対人依存傾向があると… 干 渉 ストレッサー 依存 性 <方法> ストレス反応 ソーシャル・ サポート • • 調査対象:大学生217名 調査内容: 1)対人依存欲求尺度(竹澤・小玉,2004) 2)大学生用ストレス自己評価尺度(尾関ら, 1994) 3)日本語版ソーシャル・サポート尺度(岩 佐ら,2007) 対人依存傾向はソーシャル・サポートの効 果を相殺する? <結果と考察> Table1 下位尺度ごとの相関 Pfas Pfas Pis Pfrs Efas Eis Efrs Pis .603** Pfrs .631** ** .757 Efas .638** ** .368 .358** Eis Efrs .365** ** .673 .535** ** .510 .420** ** .576 .734** ** .538 .783** 知覚されたサポート 実行されたサポート サポート全体 Er Cbr 心理的反応 Str Ed Td 対人依存欲求 **…p<.01, *…p<.05 知覚された サポート .858** ** .883 .900** ** .521 .584** ** .647 実行された サポート .566** ** .615 .621** ** .821 .871** ** .886 .677 ** サポート 全体 .772** ** .811 .823** ** .740 .802** ** .843 .910 ** .924 ** Er -.268** ** -.235 -.292** -0.076 -0.018 -0.108 -.303 -0.08 ** -.200 ** Cbr -.300** ** -.336 -.375** -0.114 -0.136 心理的反応 -.308** ** -.301 -.367** -0.101 -0.081 -.220 ** -.181 * -.382 ** -.371 -0.14 ** * -.180 ** -.308 .708** ** -.273 .958** ** .880 知覚されたサポートは全てストレス反応との間に弱 い負の相関が認められた。 Str Ed -0.094 .172* ** .276 .256** 0.127 .144* ** .255 .308** 0.083 .300** ** .293 .169* .260** ** ** .238 .296 * -.147 -.137* 0.094 0.04 -0.018 * ** -.143 0.049 -0.065 .437** ** .466 .484** .264 Td .264 対人依存欲求 .175* ** .293 .314** 0.11 ** .293 * ** .252** ** .301 .158* 0.126 0.131 * ** ** .186 ** .249 0.047 0.057 0.031 * .153 .186 .594** .888** ** .898 .272 ** .294 .231** * .175 .204** .174 サポートを受けているという「認知的評価」がストレスを軽減しやすい。 対人依存とソーシャル・サポートを変数としてクラ スター分析を行った結果,3つのクラスターが見 出され,被験者を3つの群に類型化した(「独断」 群、「自立」群、「依存」群)。 →各群のストレス反応を比較 (大切な人のサポート) • ストレス反応について群の主効果が有意であ り(Er:F(2,191)=2.99,p<.01,Cbr:F(2,211) =2.73,p<.01),「自立」群と「依存」群の間に 有意差傾向がみられた(Figure1,2)。 (友人のサポート) • ストレス反応について群の主効果が有意であ り(Er:F(2,191)=7.96,p<.01,Cbr:F(2,211) =3.85,p<.05),「独断」群と「自立」群,「自 立」群と「依存」群の間に有意差傾向がみら れた(Figure3,4)。 対人依存傾向はソーシャル・サポートの効果 を相殺し,ストレス反応は高くなる。 対人依存傾向の高い個人は,実際にサポー トを受けても,主観的に認識できていない。 (大切な人のサポート) * ** * * **p<.01,*p<.05 *p<.05 Figure1 各クラスターのEd,Pis,Eis得点の比較 Figure2 各クラスターにおけるストレス反応得点の比較 (友人のサポート) * * * * **p<.01,*p<.05 **p<.01,*p<.05 Figure3 各クラスターのEd,Pfrs,Efrs得点の比較 Figure4 各クラスターにおけるストレス反応得点の比較