Transcript WG報告書

柔軟エアロシェルと柔軟翼航空機を利用した
火星突入&表面探査計画の検討
パラフォイル検討チームコアメンバー
安部隆士、山田和彦(JAXA)、平木考儒(九工大)、東野伸一郎(九大)
<これまでのまとめ>
システムの成立性を検討→実現にむけたパラフォイル型探査機に関する鍵技術の抽出
N型折り畳みプロペラ
1)パラフォイル機の揚抗比の向上
→密閉型パラフォイルを提案
2)展開型プロペラ推進器の開発
→N型の折りたたみプロペラが候補
3)GPSなしでの位置同定
→慣性航法と画像による位置速度情報を組み合わせた手法が有力
<今後の計画>
1)密閉型パラフォイルについて(JAXA,九工大担当)(H22年度研究費 500千円)
翼幅2m程度の密閉型パラフォイルの試作を開始
→曳航試験で揚抗比を測定予定(JAXA担当)
小型の密閉型パラフォイルを試作.
→小型気球実験展開挙動を把握する予定(九工大担当)
2)展開型プロペラ推進器について(九工大担当)( H22年度研究費 50千円)
N型折り畳みプロペラの試作を開始
→まずは,展開試験を実施する予定
→その結果踏まえて,改良したもので,真空槽や風洞での推力測定を行う.
曳航試験のイメージ
3)慣性航法と画像よる位置速度情報による位置同定手法(九大担当) ( H22年度研究費 520千円)
シミュレーションにより,GPSが使えない環境では本手法が有力であることを確認
→地上システムで画像マッチングによる位置速度の同定方法の構築(UAVで取得した画像などを利用)
→搭載システムに実装し,UAV等による飛翔実証試験を行う.
火星探査用パラフォイルに関する試験内容(九工大)
密閉型パラフォイル
展開実験
バルーン
実験高度
50 m
展開時間
1~3 s
パラフォイル
展開時動圧
50 Pa
(火星展開時と
同等)
試験機重量
2 kg
試験機投下
製作
パラフォイル展開
展開式プロペラ
プロペラ試作
1/4サイズ
展開
プロペラ直径
1[m]
最大翼弦長
0.26[m]
回転数
4000[rpm]
プロペラ直径
0.25[m]
最大翼弦長
0.065[m]
材料
アルミ,
ケミカルウッド
展開機能の確認
位置同定システムの開発経緯(九大)
位置同定シミュレーション
火星探査用のパラフォイルの姿勢制御について
加速度情報のみ
PPG機の姿勢制御については,安定性が高く大きな問題ではない.
←九大のUAVによる飛翔実証済(地球上ではあるが)
<技術的課題>
正解
GPSを使えない環境での位置同定システムの構築.
推定
+速度情報
*母船や地表にある発信源から電波航法→可視領域が短く不適
*慣性航法をベース案として検討を行う.
→PPG機の飛行シミュレーションにより位置同定の精度を検討
加速度情報のみで位置推定は困難.
速度情報や粗い位置情報があれば,位置同定精度が劇的に向上
+粗い位置情報
画像マッチングにより速度や位置情報を取得できないか?
*NASAの火星表面画像
*Google Mars
*UAVで取得した画像
*Google Earth
などを利用し,地上システムでマッ
チング手法の開発を進める.搭載
可能なリソースで実現できるかも含
めて検討中.また,UAVでの飛翔実
証にむけて搭載機器の開発も開始.
UAVで取得した画像の位置を
Google Earth画像から特定
ノイズを含んだGoogle marsの画像の
一部を,元の画像から位置を特定