新しいダーメンコルセットの 評価方法の提案

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Transcript 新しいダーメンコルセットの 評価方法の提案

Prosthesis + Orthosis
P・O Research
新しいダーメンコルセットの
評価方法の提案
発表者:(有)P・Oリサーチ
増子 碧
早川義肢製作所
長谷川 理絵
早稲田医療技術専門学校 昆 恵介
1
本研究の背景

ダーメンコルセットは体幹の疾患に対して多く処方されている
が評価方法は確立されていない

大川らは,表面筋電図の検討により,コルセットは背筋筋活
動量を減少させ,疲労を減少する効果があると報告
しかしPOが筋電計を用いた
評価を行うことは困難
2
本研究の背景
•比較的安価
•持ち運びが容易
硬度計
硬度計をダーメンコルセットの
評価に用いることができるか?
3
本研究の目的
本実験
1.筋電計による筋の収縮量と硬度計による筋の硬度
の相関関係を明らかにする
確認実験
2.筋収縮量と硬度の関係をもとに,硬度計の使用がコ
ルセットの評価に有用か検討する
硬度計を用いたダーメンコルセットの
新しい評価方法を提案
4
1.筋収縮量と硬度の関係
本実験…使用した機材

MINATO社製:ミオアナライザーMA230

A/D変換機:
KEYENCE社製データ収集システム
NR-2000

波形処理ソフト:WAVE SHOT!2000

(株)古里機械製作所製
HARDNESS TESTER
5
1.筋収縮量と硬度の関係
本実験…硬度の計測方法
肩峰
大転子
腰椎屈曲角
脊柱起立筋(胸最長筋)
L5レベル
硬度計による筋の硬度の計測
計測肢位
計測肢位:腰椎屈曲角0(deg),15(deg),30(deg),45(deg)
負荷:10N,30N,50N
6
1.筋収縮量と硬度の関係
本実験…筋収縮量の計測方法
体幹

電極位置:脊柱起立筋(胸最長筋)
L5レベル
棘突起から3㎝外側に筋線維沿って取り付けた
第5腰椎棘突起

感度:500μV/div
筋線維
電極位置の模式図
体重計にて体重と体脂肪率を計測
身長、年齢は被験者から聴取
7
1.筋収縮量と硬度の関係
本実験…重回帰分析の結果
y=‐4991+37.63(X1)+32.71(X2)
(y:筋収縮量,X1:硬度計の値,X2:身長)
重回帰分析の精度
精度パラメーター
結果
自由度二重調整済重相関係数
0.84
AIC
982
残差SD
179
分散分析
P=1.61×10-20
8
1.筋収縮量と硬度の関係
本実験…小括
y=‐4991+37.63(X1)+32.71(X2)
(y:筋収縮量,X1:硬度計の値,X2:身長)
正の相関関係


身長の値は変動しない
筋収縮量は硬度計の値のみに依存している.
硬度計の値でダーメンコルセットが筋収縮量を減少させ
る効果があるかどうかの評価を行える
9
2.提案した評価方法の確認
確認実験…目的

硬度計を用いたダーメンコルセットの評価方
法が有用であるか確認する.
10
2.提案した評価方法の確認
確認実験…計測方法
コルセット装着時,非装着時の硬度を計測

計測肢位:腰椎屈曲角
0(deg),15(deg),30(deg),45(deg)

負荷:10N,30N,50N
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2.提案した評価方法の確認
確認実験…解析方法
装着時の筋の硬度
非装着時の硬度
サルミエントによる水力学効果の
影響を取り除くため標準化
ウィルコクソンの符号順位和検定に
かけ,有意差を調べる
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2.提案した評価方法の確認
確認実験…標準化後の結果
12
標準化後
-4
**(P=9.77 )
10
標準偏差
8
**(P=9.727 -4 )
-4
**(P=9.77 )
MAX
75%
median
25%
6
MIN
4
2
0
-2
非装着時 装着時 非装着時 装着時 非装着時 装着時 非装着時 装着時
0(deg) 15(deg) 30(deg) 45(deg)
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2.提案した評価方法の確認
確認実験…結果


硬度が少ないほど筋収縮量は少ない
ダーメンコルセット非装着時に比べ,装着時の方が硬度
が有意に減少
硬度計を用いた評価方法
ダーメンコルセットには筋収縮量を減少させる効果がある
表面筋電図を用いた評価方法
「コルセットは背筋筋活動量を減少させる効果がある」
硬度計による評価方法は有用
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結語

硬度計を用いたダーメンコルセットの新し
い評価方法を提案した

提案した評価方法の有用性を確認実験で
明らかにした
15
今後の課題

生体を計測するのに最も適した硬度計を明ら
かにする

硬度計がダーメンコルセット以外の義肢装具
の評価に有用であるか?
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