カメラキャリブレーション

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第4回 カメラキャリブレーション
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第4回
カメラキャリブレーション
1
第4回 カメラキャリブレーション
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カメラキャリブレーション(校正)
実世界のカメラとカメラモデルとの対応付け
2
カメラ座標系→ディジタル画像座標系
ピンホールカメラモデルを利用
~ 針穴写真機
X
Y
Z
3
第3回 CVにおけるエピポーラ幾何
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ピンホールカメラモデルの線形近似-3
アフィン投影(affine projection):
各線形近似投影の一般化
x = a11X + a12Y + a13Z + a14
y = a21X + a22Y + a23Z + a24
4
第4回 カメラキャリブレーション
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カメラキャリブレーション項目-1

光学的キャリブレーション
- シェーディング: 画像周辺部の明度低下
- ノイズ: CCDの暗電流特性、感度特性
- カラー: RGBの分光感度特性
5
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光学的キャリブレーション

シェーディング歪の補正
- cos4 Θ現象
~ 広角レンズにおける画像周辺部の明度低下
- 口径蝕現象
~ 光線の複数レンズ系での縁遮りによる明度低下

ノイズのモデル化と補正
~ 暗電流、熱雑音、回路ノイズ、量子化雑音

カラーキャリブレーション
~ 分光感度特性、色収差
6
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カメラキャリブレーション項目-2

幾何学的キャリブレーション
- 外部パラメータ: 6
世界座標系におけるレンズの中心座標(t)、
レンズ光軸の方向(R)
- 内部パラメータ: 5
焦点距離、画像中心、画像(画素)サイズ、
歪収差係数
7
第3回 CVにおけるエピポーラ幾何
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3(4)種類の座標系
 画像座標系
(一般)ディジタル画像座標系
○正規化(ディジタル)画像座標系
 カメラ座標系
 世界座標系
○
8
世界座標系⇔カメラ座標系
(外部変数)
カメラの外部変数(extrinsic parameters): 6個
Sm’= PMc’
= PDMw’
≡ PwMw’
(Pw=PD)
(world coordinate system)
RRt
= RtR
=I
又は
D:剛体変換
(rigid transformation)
9
ディジタル画像座標系:
正規化カメラ⇔一般カメラ
(内部変数)
正規化画像座標系(f=1)
未知パラメータ 5個:
画像中心cの位置(u0,v0)
各軸のスケールと焦点
距離fの積 αu αv
両軸の角度Θ
(intrinsic parameters)
カメラ校正
(camera calibration):
カメラの内部変数を
推定すること
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第4回 カメラキャリブレーション
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カメラキャリブレーション手順
1.
2.
幾何学的・光学的特性が既知の対象物を
撮影
対象物固有の特徴(特徴点の世界座標な
ど)とその画像特徴(その特徴点の画像座
標)を対応付け
~ エピポーラ幾何、知識、ヒューリスティクス
3.
カメラモデルに基づき、モデルパラメータを
推定
~ 射影幾何、線形代数、数値解析、統計
11
以前の標準的手法
~ ソースオープン
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Tsaiのキャリブレーション手法(1986) -1
1.
2.
3.
4.
世界座標(xw,yw,zw)⇒カメラ座標(x,y,z)
カメラ座標(x,y,z)
⇒画像座標(理想ピンホール)(Xu,Yu)
歪係数推定:(Xu,Yu) ⇒ (Xd,Yd)
ディジタル
画像座標:
(Xd,Yd)
⇒ (Xf,Yf )
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Tsaiのキャリブレーション手法-2
{(Xf,Yf ) (xw,yw,zw)}
⇒ 5+6=11個のパラメータ推定
~ 外部パラメータを先、内部パラメータを後に
推定することにより精度と計算速度を向上
-回転行列(3)
-平行移動ベクトル(3)
-焦点距離(1)
-レンズ歪係数(2)
-スケール係数(1): 既知(1.0)
-画像中心(2)
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第4回 カメラキャリブレーション
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Tsaiのキャリブレーション手法-3
1.
2.
3.
4.
校正点の画像より、各点の画像座標を決定
カメラ、A/D変換の仕様より、CCD素子数、走査線のサン
プル数、CCD素子の間隔を推定
fと画像サイズdx,dyの
画像中心(Cx,Cy)を推定
独立決定は不可能
(Xdi,Ydi)への変換
5.
線形方程式を解き
Ty-1r1 、 Ty-1r2 、 Ty-1Tx 、 Ty-1r4 、 Ty-1r5を算出
6.
Ty2を算出
7.
Tyの符号を決定
8.
回転行列R決定
焦点距離f、Txの初期値決定
f, Tz,レンズ歪係数k1,k2を決定
9.
10.
14
OpenCVでは:Z.Zhangの手法
・複数平面上の座標が既知の格子点を利用
・Tsaiの手法より安定・高精度
"A flexible new technique for camera
calibration". IEEE Transactions on Pattern
Analysis and Machine Intelligence,
22(11):1330-1334, 2000.
http://opencv.jp/sample/camera_calibration.html
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直方体の消失点の利用による焦点距離の推定
A
A’
2つの消失点A(a,b)、A’(a’,b’)
⇒ f=(-aa’-bb’)-1/2
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Nベクトル表現
A(a,b) ⇒ mA(a, b, f)
A’(a’,b’) ⇒ mA’ (a’, b’, f)
( mA , mA’ ) = 0 より、
f=(-aa’-bb’)-1/2
P(x,y) ⇒ m(x, y, f):原点からPに向かうベクトル
l:Ax+By+C=0 ⇒ n(A, B, C/f):原点とlが作る平面の法線ベクトル
方向ベクトルmをもつ直線の像はNベクトルがmの消失点を持つ 17
第2回 CVのための画像センサ
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収差の分類
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レンズ歪収差の校正
澤田(1983?):
格子点と画像座標の間の
変換関数を多項式(2次)
関数として推定
Weng(1992):
画像座標の格子点(u,v)
からの変化分(δu ,δv)を、
5個の歪パラメータ
(放射状歪、中心ズレ、
薄いプリズム効果)
でモデル化
(糸巻き型)
δu=k1u(u2+v2) +
3p1 u2 +p1v2 +2p2uv +
s1(u2+v2)
δv=k1v(u2+v2) +
2p1uv +p2u2 +3p2v2 +
s2(u2+v2)
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カメラキャリブレーション項目-3

ステレオカメラ間のキャリブレーション
- E行列, F行列(内部、外部パラメータ)
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PnP(透視n点)問題
画像中のn点と物体上のn点を対応付ける
ことにより、物体の位置・姿勢を推定する問題
(n≧3) ~ 最小画像枚数、最小点数?
-
-
Haralick(1991):6種類の解法の安定性評価
DeMenthon(1992):カメラモデル間の評価
Horn(1990), Faugeras(1990):複数解の
解析~(2枚、5対応点対)
・・・
21
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既知対象物を用いないステレオ校正法

uncalibrated/weakly calibrated stereo
複数台のカメラ画像中の
複数個の対応点対より校正を実施
- Roberts and Faugeras(1993):
weakly calibrated :F行列のみ既知

Self-calibration
~ シーン中に存在する特徴を用い、
カメラの動きを利用して精度を高める
-Basu(1993): active calibration
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第3回 CVにおけるエピポーラ幾何
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E行列(essential matrix:基本行列)
x、t、Rx~+tの3点が
同一epipolar plane上
xt(t×(Rx~+t))=0
xt (t×Rx~+t×t)=0
xt TRx~ =0
≡ E (自由度5)
0 –t3 t2
×:外積
t3 0 –t1
・a×b=-b×a
・λa×b=a×λb –t2 t1 0
正規化カメラ
(R,t)-1
λ(a×b)
・ a×(b+c)=
(a×b)+(a×c)
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第3回 CVにおけるエピポーラ幾何
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F行列(fundamental matrix:基礎行列)
対応点のディジタル画像座標系:
m=Ax, m~ =A~x~ とすると
xt Ex~ =0
(A-1 m )t E (A~-1 m~ )=0
点対応からの
F行列の推定:
-中心射影:
8対
非線形解法:7対)
-アフィン射影: 4対
Fの成分値を並べたベクトルf
|f|=1 ,Zf=0 →
min|Zf|2 =min|ftZtZf|2
m t (A-t E A~-1 ) m~ =0
→ fはZtZの最小固有値
≡ F (自由度7)
に対する固有ベクトル
epipole:
全てのmに対してm tFe~=0→ Fe~=0, 同様にFte=0
→ e~,eは各々,FtF, FFtの最小固有値に対する固有ベクトル
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ステレオカメラ校正(既知物体利用)
{(Xl,Yl)&(Xr,Yr) , (xw,yw,zw)}6組以上⇒
Yakimovsky法: 透視投影(変換)行列推定
3×4, 自由度11,rank3
渡邊、久野(1985):
ロボットハンドアイシステムの校正
26
変換行列の作成
(テニスプレー自動認識~ 清水大輔)
40cmごとに3点マークをつけたポールを30箇所配置


X 



Y

R



Z 





(X,Y,Z)
x1 

y1 
x2 

y2 

・・・世界座標系
( x1 , y・・・カメラ1(第1画面)の画像座標
1)
( x2 , y2 )
・・・カメラ2(第2画面)の画像座標
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プロジェクタのキャリブレーション
ピンホールカメラと同様にモデル化可能
カメラとは入出力が逆
28
ホモグラフィ(Homography)

同一平面上の対象点が投影された位置関係を
示す行列Hba(3×3)←4組の対応点で推定OK
ma = Hba mb
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CG・VR志向
Image-based rendering, Augumented realityに利用
ピンホールカメラモデルからの脱却
- Potmesil(1981):
薄凸レンズカメラモデルによるボケ効果付与
- Cook(1984):
分散光線追跡法による被写界深度効果、
アンチエイリアシング、運動ブレ表現
 画像合成:
- 和田(1996): 全方位背景画像の合成

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第4回 カメラキャリブレーション
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ピンホールカメラモデルの拡張
ピンホールカメラモデル
 薄凸レンズカメラモデル
~ 絞り・フォーカス変化によるボケ現象
 厚凸レンズカメラモデル
~ ズーム・フォーカス変化によるレンズ位置変化

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カメラモデルの拡張(模式図)
f:焦点距離
d :開口径
w:レンズ・画像平面
間距離
l:前主点・後主点間距離
主点:光軸に平行な
光線が入射、焦点に
結像する様子を1枚の
レンズでモデル化した
際の光軸上のレンズ位置
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