Transcript デジタルモード入門講座
デジタルモードの基礎 ~Teleprinting Over Radio(TOR)の世界~ JL6VKB 木部 義寿 ㈳日本アマチュア無線連盟福岡県支部 デジタルモード勉強会 2010年3月21日 於:春日市ふれあい文化センター デジモードの略歴 RTTY AMTOR CLOVER G-TOR PAVTOR 1960年代~ 1980年 頃 PSK31 1998年発表 by G3PLX (Peter Martinez) WinPSK 1999年頃 by AE4JY (Moe Wheatley) HALPSK31 by JE4IVN (児島氏) 初期は皆これだった! MixWの和文対応 2003年2月 MMVARI 2004年1月 PSKとは? 考案者であるG3PLX(Peter Martinez)が伝送実験を80m帯で距離50Km にて1997年に開始し、翌1998年に方式を公開した、最新の文字通信モード です。PeterはDigital Morse Codeとも言っている。 PSK31はパソコンのキー・ボードを入力装置とし、モニター画面を出力装置と した無線による文字通信です。 従来のRTTYを省電力・狭帯域にて実現しており、全世界で普及して来ていま す。世界各局の設備の平均像はバーチカル・アンテナと30W出力です。 簡単な設備でCWと同等の飛びとインターネット上のリアルタイム・チャットと同 様の操作感を味わえる非常に魅力的なモードです。 なお、PSK31のPSKは位相シフト・キーイングであり、31は帯域幅の31.25Hz に由来しています。簡単なインターフェイス・ボックスとフリー・ソフトの追加、お よび電波型式G1B(F2B)の免許取得でどなたでも気軽に運用できます。 2000年のTORソフト一覧 デジタルモードの利点 小さな設備(30Wと垂直アンテナ)でOK! CW並みの飛び、7MHzでもDX QSO可 廉価なインターフェース フリーソフトウェア 国内外ラグチュー(KBチャット) の~んびり、マイペース! 静かな交信(騒音環境にも適する) *W6とは250mW/28MHzでQSO、30Wで4時間に渡るチャット 7MHz:40エンティティ- デジモード合計:122/91 代表的なセットアップ例 (パソコンのサウンドカードを利用) インターフェースの基本 インターフェース PC 10mV MIC IN ~50mV SP OUT 775 mV COMポート ±15V レベル変換 TRX 100mV ~300mV レベル変換 レベル変換 100mV 0~5V AF Mod/Data IN PTT PCのサウンドカード利用時のインターフェース ⇒ 単なるレベル変換! 簡易型インターフェース PC⇔TRXのGNDを絶縁したI/F 3.5mm Stereo Receptacle w/ switches 1:1 600 ohm Audio Transformer To Sound Card Line In J2 X1 6 1 2 Tip 3 4 3.5mm Stereo Receptacle 3 C1 R4 100 Tip Note: Return path for audio to monitor amplifier is made through the cable shields to the ground point at the PC. + R9 4.7 k Gnd 7 5 Sleeve R10 2 meg External Cable w/ DB9 female serial port conn shown for ref. 1.0 uF 5 + AT 20 Audio Transducer R12 10 k J5 6 Ret BluW ht 1 2 LED 1 3 Ret SW1 PTT Control (SPDT Ctr Off) 2 D4 5 4 Up Auto Ctr PTT Off Down - PTT On All resistors 1/4W 5% kk7uq Interface Model II - Schematic Diagram To Xcvr GrnW ht PTT Org To Xcvr 1N4148 1 4N33 Photo Darlington Opto-Isolator FSK Grn 1N4148 5 4 Yel Dual Color T 1 3/4 LED Red - PTT Yel - FSK To Xcvr Q1 2N3904 4N33 U1 Red Blu From Xcvr SP 1 C4 10 uF 1 2 Ring 2.5mm Stereo Receptacle 3 4 4 Mic BrnW ht 2 D3 J1 RTS R8 C2 U2 R1 2.2k Tip Ret C5 .0047uF R2 2.2k Tip 7 R11 2.2 k C3 10 uF Ring 5 8 Aud. Brn Out R5 51 1 1 D1 1N4148 4 Tx Drive 1k pot Audio Taper 6 Primary 2 .0047uF D2 1N4148 DTR R6 51 X2 3.5mm Stereo Receptacle J3 Ring From Xcvr Spkr Out (Alternate) Ring 1 1:1 600 ohm Audio Transformer R3 1.0 k From Sound Card Spkr Out 3 Primary 2 5 R7 Ring J4 Tip RJ45 Receptacle RJ45 Plug Waterfall Drive 1k pot Audio Taper Ret OrgW ht Rig cable mating connector and wire colors shown for ref. 本格的なUSBインターフェース デジモードの音 BPSK31 RTTY Olivia BPSK63 Helleschreiber MT63 MFSK16 CW 実際の音を聞いてみる! Binary Phase Shift Keying - BPSK31 オーディオ“キャリア-”を 31.25 ボー(32ms)で 位相変調 – そのオーディオでSSB送信機を変調 位相は0、180の2相(BPSK) スプリアスを低減する為に 信号レベルを下げて位相シフト 可変長コード(VARICODE)を使用-出現頻度が 高い文字には長さの短いコードを割り当てる BPSK31の音 PSK31 信号の符号化 31.25 ボーレート* 1ビット所要時間 = 1/31.25 = 32 ms(ミリ秒) “0” :先行ビットとキャリア位相が違うとき “1” :先行ビットとキャリア位相が同じとき 1文字中には“00”の符号を存在させない “00”:文字と文字の区切り 128種類のASCII符号/最長10ビット PSK=1文字/平均6.5ビット、RTTY=9ビット *ボーレートとは変調速度の単位。1ボーは1秒間に1回変調をかけること。 文字”ten”の符号比較 バリコード BPSKの変調 BPSKの変復調方式 BPSKのスペクトル アイドリング時 Space=“1” Phase Shift Phase Shift 32 MS BPSK31 で“0” が連続する場合 IMD = -30dB @ オーディオキャリア-:700 Hz 注: 波形は“ツートーン” 信号と同じ 信号が低レベルになったタイミングで 位相を反転 データが “010”と変化する場合 IMD -30dB BPSK31のスペクトル IMD -32 dBの質の良い信号 バンド幅 63 Hz BPSK31のスペクトル 結構クリップされた信号 IMD -19 dB バンド幅 100 Hz BPSK31スペクトル ひどくクリップされた信号 IMD -11 dB バンド幅 150 Hz オーバードライブ状態のBPSK31 IMD -11 dB IMD-32 dB の良質な信号 IMD -32 dB 素晴らしい! こんな信号を心掛けよう! IMD -18dB やや恥ずかしい! IMD -11dB とっても恥ずかしい信号 PSK 信号の性質 クリーンな信号でも3次混変調歪を -24 dB またはそれ以下のレベルで 含んでいる。 オーバードライブすると出力は増加す るが、必ずしも識字率が向上するとは 言えない。 マルチパスの下では、信号が強くても 化け字のオンパレードになる。 送信機のフィルター特性を 念頭にPSKを送信すること Pegasus Tx Filter @ 2.25 kHz 0 500 1000 1500 0.0 -1.0 dB -2.0 -3.0 -4.0 -5.0 -6.0 F Hz 2000 2500 3000 オーディオレベル設定の勘所 PCの出力を歪ませない。(国内のワイド局の 殆ど全てがこの間違いを犯しています。特に OMと称する爺さんに多い) PCの出力を歪ませると、送信機で如何なる 調整をしても信号品質は改善されません。 PCの出力はあるレベルから急激に歪み始 める。 WAVEとボリュームコントロールのスライ ダーは均等なレベルが望ましい。 何処でオーディオレベル設定を? 次の3箇所で設定できます。 •PCのボリュームコントロール •インターフェース(レベル調整用の VRがある場合) •TRXのマイクゲイン(Data入力から PSK信号を入力している場合はマ イクゲインを変えても効果は現れま せん) PCの オーディオ・ボリューム - PSK信号はWAVE 出力 に出力されます。 -PCの出力はWAVEまたは ボリューム コントロールの 何れでも変えられます。 -どちらのスライダーも均等 な位置にします。 インターフェースでのレベル設定 外部調整VR付のインターフェースではPC 出力を程々にして、日常はこのVRだけで レベルを調整する。 内部調整VR付のインターフェースではPC 出力を程々にして、PCのWAVEとボリュー ムコントロールでレベルを調整して、日常 はPCのスライダーで調整する。 *PC出力はWave Spectraを使って確認しましょう ! http://www.ne.jp/asahi/fa/efu/soft/ws/ws.html 60dB TRXマイク ゲイン 機種とシステムの組み方によっては マイクゲインでレベル調整ができてし まう。 レベル設定がフォーンと共用なため に不注意でPSK信号を歪ませ易い。 お勧めでないシステムです。 送信機の出力設定のポイント 通常は定格の50%以下 (RFパワー設定は最大に、変調レベ ルで出力を設定) マイク コンプレッサーは絶対にOFF! ALCメータを振らせない 送信機出力調整の詳細 ウォータ-フォール上で周波数を1500 Hz ないしCWトーン周波数に設定する。 TRXのRFパワー設定を最大にする。 マイク コンプレッサーをOFFにする。 アイドリング(何も文字を送らない)状態で送 信モードにする。 オーディオ レベルを調整して、送信機の出 力を定格の50%(PEP)または35%(AVE) 以下にする。 100W機⇒50WPEP以下 この時ALC メータが振れないのを確認する。 出力を低減する理由 アイドリング時の負荷率は50% だが、文 字送信時の最大負荷率は90% になること がある。 PSK信号の発生から復調までの全パスに おいて可能な限りリニア-でなければなら ない。ALC またはコンプレッサーで歪んだ 信号にしてはならない。 他のデジモードは負荷率100%である。 極限まで出力アップする設定 IMD メータなどで送信中のPSK波形を モニターする コンプレッサーOFF TRXのRFパワー最大に設定 アイドリング信号を送信 オーディオレベルを調整してIMDを -24 dB 以下にする。標準的には-30 dB IMDメータで最適なパワーレベルを見出 せる。 IMD Meter by JA1SCW -35dB ・USB接続、使用は簡単 ・測定レンジ10~300Wpep ・PCスペアナWave Spectra利用 ・CQ誌2008年5月号に掲載 IMD= -35dB IC-756PROII @ 50W IMD 測定データ(pcm2900e音源使用) IC-756ProⅢ,IC-706MKⅡGは JL6VKBが追加した ソフトウェア MMシリーズ:JE3HHTのフリーウェア http://www33.ocn.ne.jp/~je3hht/ セッティングレジメ by ja1scw MixW:UT2UZのアマチュア無線用統合シェアウェア http://mixw.net/ 他に最近面白くなってきたシステム WSJT:K1JTの微弱通信システム http://www.vhfdx.de/wsjt/ デジタルSSTV EasyPal http://www.eonet.ne.jp/~jh3eca/jh3ecaEasyPal.html WinDRM:画像音声デジタル通信システム ARRLのオープンシステムの商品化AOR Digital Voice互換? http://n1su.com/windrm/ MixWの特徴 マクロ ログ サウンド履歴 多彩なデジタルモード CATによるTRXコントロール マルチ受信 MixWの画面 マクロ 適切なマクロを作成してQSOを軽快に! *“CQ”マクロの例 <CLEARRXWINDOW> CQ CQ CQ de <MYCALL> <MYCALL> <MYCALL> CQ CQ CQ de <MYCALL> <MYCALL> <MYCALL> pse K<RXANDCLEAR> *コールによる呼び出し <TX><CALL> <CALL> de <MYCALL> <MYCALL> pse K<RXANDCLEAR> *送信開始 <TX>了解! <CALL> <NAME> さん de <MYCALL> *BTU BTU <CALL> de <MYCALL> kn <RXANDCLEAR> QSO開始時のマクロ *QSO開始時の挨拶 <FIXSTARTTIME> <TX> <CALL> <CALL> de <MYCALL><MYCALL> <GAL><NAME>さん、コールありがとう御座いました。 *RST、QTH、名前など 貴局の信号は<RSTS>-<RSTS>で<MYQTH> JCC#4024 GL: <MYWWLOC> に入感しています。 名前は木部 木部(kibe)です。 BTU <CALL> de <MYCALL> kn <RXANDCLEAR> *リグの紹介 初めてなので簡単に設備の紹介をいたします。 30W出力 ⇒ DP(7m+AH-4+7m) @12mh ハード ⇒ Core2 Duo/2G RAM & USB SB ソフト ⇒ MixW<VER> QSO終了時のマクロ *ファイナル <NAME>さん、本日はFBなQSOありがとう御座いました。 次の機会にもよろしくお願いいたします。 Best 73 CUL <CALL> de <MYCALL> sk sk<RXANDCLEAR> *もう一度ファイナル <CALL> <NAME>さん、TU 73 CUL de <MYCALL> sk sk <RXANDCLEAR> *更にもう一度ファイナル <TX> さようなら (^o^)/~~ <CWID><CWID:73 * E E> <RXANDCLEAR> ウォータフォール or スペクトル? CQ局を探すときはウォータフォール • バンド全体とその履歴を見通せる • CQ’sを見つけやすい QSOになったらスペクトル • 相手の信号品質が分かる • RST の推定をしやすい • 信号のS/N を見極められる 上は一般論ですので、実際には各自の好みで選択してください。私はスペクトルのみ! MixWのWaterfall MixWのSpectrum 上から、S/N ≒ 35 dB, IM3=-32dBが読み取れる サウンド履歴 サウンドカード出力を20 秒(またはそ れ以上) 記録可能 Shiftキーを押したまま、目的の信号 をクリックすることで記録開始 記録停止前20 秒(またはそれ以上) の再生可能 CQsを探すのに重宝 *私は殆ど使ったことがない機能です。 組込ログ 受信窓のQSO データの取込 現QSOに関連のName / QTHが以 前のQSOデータよりポップアップ CAT使用の場合、実周波数の記録 モードの自動書き込み 他のログまたはCabrilloとの書出し あるいは読み込み MixW のログ CATによるTRXのコントロール ソフトによるTRXの周波数・モードの制御 およびモニター 正確な運用周波数の記録 機種によって、CAT経由のPTT が可能 (iCOMの場合IC-7400以降の機種) CAT & SC制御 (iCOM 用) 実際の運用 受信 送信 大文字と小文字 RST レポート(参考) IMD の測定 DXとのQSO 受信 USBモード(iCOM) 7027 KHZにダイアルを合わせてメカロック NET OFFで送受信周波数を一致 AFC ON WFまたはスペクトル中央をクリック 受信窓に復調されてくる文字を注視 CQを見つける *国際的な慣習としては、デジモード=どのバンドでもUSB 送信 CQコール • 8~15秒毎に短いCQコールを繰り返す 自動CQを活用 • 小文字でスピードアップ cq cq cq de jl6vkb jl6vkb jl6vkb pm53gm pse k • 特定局の呼出 • 相手コールは1~2回にしてコンパクトな呼出 JA1SCW de jl6vkb jl6vkb pse k 上はあくまでも原則です。囚われる必要はありません。 PSKを良く知っている人は小文字を上の様に適宜使い分ける。 送信 -簡潔なマクロで送信は短めに! • 可能な限り小文字を使おう 大文字と小文字 • 小文字の方が速い! • 小文字はコード長が大文字より短い a: 1011 A: 1111101 b: 1011111 B: 11101011 RST の “R” R5 R4 R3 R2 R1 95 - 100% コピー(識字率) 90 - 95% コピー 75 - 90% コピー 50 - 75% コピー 50%以下の識字率 RST の “S” 信号強度 スペクトル画面上で S/Nを読んで S9 54 dB S6 36 dB S3 18 dB S8 48 dB S5 30 dB S2 12 dB S7 42 dB S4 24 dB S1 6 dB Sひとつ分=6dB MixWの場合はRSTも表示してくれます。ただ、Sは辛いので表示より+1 でレポートすると良い。7MHzのDXでは599が多い! RSTの “T” 信号品質 T9 T8 T7 T4 IMD IMD IMD IMD -24 dB以下(符号がーなので) -20 dB ~ -24 dB -15 dB ~ -20 dB -15dB以上(符号がーなので) 慣れてくると受信音の濁りでスペクトルの広がりつまりワイドさ加減が類推できるように なります。ひどい信号にT9を送ることのないようにしたいものです。恥です!? IMD IMDとは? IMD をレポートする 注意点 IMDとは? IMD - InterModulation Distortion(相互 変調歪またはIM3とも言う) システムの頭から尻尾まで全オーディオ信号 のパスの増幅器の振幅直線性の良し悪しを表 す指標 大概のPSK ソフトにはIMD機能が組込まれて います。(MMVARIにはありません) IMD:相互変調歪の頭文字です。増幅器に周波数の異なる2信号(ツートーン) を入力して、増幅器の良し悪し(振幅直線性またはリニアリティー)をその出力信 号のスペクトルを分析し判定します。 IMD の測定 上のスペクトルにおいて主信号と3次相互変調歪の差が -19 dB なので IMD またはIM3は -19 dBです。 IMD をレポートする スクリーン下辺のステータスバー上の IMD 測定結果を読み取る 対象の信号はアイドリング状態(文字 入力をしていない状態) S/N が IMD以上でないと正確な IMDにならない(S/Nになってしまう) 注意点 S/Nが悪い状態では、IMD も悪くなる。 IM3のスペクトルがノイズ以下になると S/Nを計るのと同じになる。 S/Nが良いのにIMDが悪い場合は、受信機 のRF(IF)段で飽和している可能性がありま す。RFゲインを絞るかATTを入れる! ポータブル機のダイナミックレンジは狭いの でレポートは信用ならないことがある。 Fズレ PSK QSOの基本はオン・フレ(除くDXぺディ) 周波数精度はかなり厳しい ≦2~3Hz 実際には、Fずれ(送信オフセット)の局がいる RIT ⇒ 常時OFF(リグのは使わない) AFC ⇒ ONでスプリット(TX Freq固定) 音源クロックずれ ⇒ WWVで較正(必須) ×古いリグ ⇒ Fズレ、VFO不安定 音源クロック調整 WWV(USB) 4994.1 KHz 9994.1 14994.1 あるいは BPM(USB) 5,10,15MHz MMSSTVを使用した ほうが分かりやすい MMSSTVによるサウンドカード較正 DXとのQSO DXぺディション局とは基本的にスプリット NET or LOCK 機能によりTX周波数がロックされ、 受信周波数は任意になります。 信号が強いのに文字化け ベクトルスコープ(MMVARI:無し)を見る ベクトルが広がっているのはフラッター(マルチパ ス)の為です。⇒MFSK16に移行するか諦める! ショート・コールの励行(中々できません!) 他のモード QPSK vs BPSK BPSK63 MFSK RTTY OLIVIA MT63 Hellschreiber PSK31 類似モード QPSK31 – 2相でなく4相で変調 (0 90 180 270 度)、エラー訂正機能を装備 BPSK63 – BPSK31の倍速モード • コンテストで威力を発揮 – やりとり速度は RTTY 同等 • MMVARI, MixW, Digipan などでサポート • BPSK63の音 BPSK63 のバンド幅 アイドリング時 IMD -29 dB バンド幅 130 Hz 実際には200 Hz 間隔の運用がいいとこ? MFSK16 Multiple Frequency Shift Keying 15.625 ボー 16 トーン FSK 1トーン当たり4ビット 235 Hz バンド幅 強力なエラー訂正機能(FEC) VARIコードによるスループットの最適化 速いタイピストのタイプ速度58 WPMに対応 約5秒間のFEC バッファー MFSK16 長所: 極地経由およびロングパスQSO(強 力なフラッター下)において素晴らし い復調性能を示す。 欠点: 広帯域, 同調が難しい(復調遅れ), 高安定度の送受信機が不可欠 MFSK16の音 MFSK16 スペクトル 20秒以上のMFSK16 の送信信号。 水平のラインは1000 Hz と1300 Hz。 60文字(FECあり)、120文字(FECなし)に相当。 MFSK16の受信 トーン間隔: 15.625 Hz バンド幅: 235 Hz 最も低い(高い:インバート)アイドリング トーンに着目 そこにカーソルを合わせる。その時ベクト ルスコープは12時付近になる 復調開始まで我慢して待つ 復調しない時はcopy率が上がる方向に 再チューニング MFSK16 受信画像 例 筑紫野<->厚木 折り返し テストパターン (10MHz悪コンディション) ZL2PGJ のおすまし (7MHz) Olivia – 興味をそそる新モード Multiple Frequency Shift Keying 32 トーンFSK バンド幅1000 Hz 他の トーン数/ バンド幅の組合せも可 超強力なエラー訂正機能(FEC) データレートは 24 WPM相当 FEC バッファーによる約5 秒の復調遅延 S/Nの悪い信号でも素晴らしい復調性能 極地フラッター ⇒ 全く問題なし Olivia Pawel Jalocha SP9VRCが設計 Oliviaの音 リフレクター: • http://groups.yahoo.com/group/oliviadata/ 信号はKHz 間隔で14.104 ~14.108 MHz Oliviaをサポートしているソフトは ; • MixW (2.16 or later) http://www.mixw.net/ • MultiPSK http://f6cte.free.fr/index_anglais.htm MT63 - 通信の要諦を実感できる 冗長度を持たせた各文字の複雑なエンコード シンボルと時間を分散して25%のデコード消失を復元 64 トーン バンド幅500-2000 Hz インターリーブ/文字とバンド幅の組合せ 超強力なエラー訂正機能(FEC) データレートは 100 WPM相当 FEC バッファーによる約6 秒の復調遅延 空電や混信でも素晴らしい復調性能 極地フラッター ⇒ 全く問題なし MT63-タフなやつ Pawel Jalocha SP9VRCが設計 広帯域で強健なモード MT63の音 怪電波みたいで無効な妨害?が多い MT63をサポートしているソフトは ; • MixW (2.08 or later) http://www.mixw.net/ • MultiPSKとIZ8BLYサイト http://f6cte.free.fr/index_anglais.htm http://xoomer.alice.it/aporcino/ Helleschreiber “Fuzzy” モード 戦前にドイツで軍事用として開発 文字を映像として送受信 38 WPM ノイズの多いパス, 極地経由で良い結果 Feld Hellの音 Helleschreiber データ 101 5 ms/目盛 モード: Feld Hell Helleschreiber バンド幅 Feld Hell – 約 500 Hz 幅 @ -30 dB Helleschreiber バンド幅 Feld Hell – 約 500 Hz 幅 @ -30 dB RTTY 45.5 ボー FSK 170 Hz シフト 55 WPM 大文字のみ, バックスペース不可 速い同期, コンテストに最適モード 2バイトコードも可能だが”JARTS”に、 にらまれる (^_^メ) RTTYの音 RTTY – 45.5 ボー バンド幅 400 Hz @ -30 dB CW 20 WPM 20 WPM 狭帯域 可変長コーディング(モールス信号) DX に適したモード PCでも“マズマズ”の復調が可能 CW 20 WPMの音 CW (20 WPM時) CW バンド幅 (20 WPM時) 100 Hz @ -30 dB ⇒ 想定以上に広い! CW キーイング波形 5 ms / div PSKに似た波形 モード比較 文字/Sec WPM BW Hz QSO/3KHZ CW 20 WPM 1.64 19.8 100 12 Feld Hell 3.12 37.8 500 9 BPSK31 4.25 51.4 63 30 RTTY 45.5 Baud 4.54 54.9 400 9 MFSK16 4.83 58.4 235 10 BPSK63 8.50 102.8 130 15 標準的な英文字2 way QSO の場合(531文字 107 単語およ びスペース 、6文字/単語当り) デジタルモードの 生データレートと近似帯域幅 終わりに もっぱら技術的興味で、どう使うかあなた次第 デジタル音声、Skypeみたいなマルチメディア通信、 P2P通信(D-STAR/LAN)、寡黙なWSJT、煩雑多弁 なデジタルHDTV etc アマチュア無線デジタルはコスト比較ですか 商用システムでは不可能なことは何ですか 謝辞 このレジメに引用させていただいたClint Hurd kk7uqならびに、日下 覚 ja1scwに感謝します。 ありがとう ございました。