ドイツ超高齢化社会を見て - 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会

Download Report

Transcript ドイツ超高齢化社会を見て - 持続可能なモノづくり・人づくり支援協会

ドイツの超高齢化社会を見て、
私の幸せな未来へ心がけること
ESD21
顧問(理事) 鈴木 明夫
目次 お話ししたいこと
1.私の家族とのドイツでの生活
2.日本とドイツの戦後の歩みの
共通点と相違点
3.ドイツの経済復興と雇用の創出
4.ドイツの高齢化社会
5.日本をふりかえって
6.私の幸せな未来への心がけること
ドイツの地図
1.私の家族とのドイツでの生活
(ハンブルグ勤務1972~1977年)
娘(当時小学1年生)
●ドイツと日本のGDP/人の
歴史的推移
2.ドイツと日本の戦後の共通点
1)「勤勉」に製品の品質向上と貿易拡大と
環境保全に全力投球をし、経済大国となった。
2)両国が抱える共通課題
●社会が飽和状態、ここ20年の財政問題
●高齢者増加、年金、医療保険、少子化、教育、
エネルギー確保などの多くの課題
●両国の誇りである「勤勉」の持続可能性
3.ドイツの経済復興と雇用の創出
-(1)
敗戦でも再興できる底力-伝統の手工業、
自動車産業、化学工業、機械技術)があった。
①アウトバーン②国民車VW③電子顕微鏡
④ジェットエンジン⑤ヘリコプター⑥ミサイル
⑦リニアーモーター⑧コンピューター原型
⑨TV,ラジオ放送、TV電話、テープレコーダー
⑩現代社会で使用している政策・対策
(福祉、税制、社会、少子化、がん、公害)
私のドイツ勤務時代(‘72~77年)に
見た主要な車種とアウトバーン
3.ドイツの経済復興と雇用の創出
-(2)
1)敗戦直後にVW生産開始、46年1万台/年
-経済成長のシンボル
2)生産に必要な外人労働者(伊、トルコ、
ギリシャ等)の受入れ体制
3)米国式スーパー、社会保障制度、敗戦から
10年間で西ドイツは車、TV,外国旅行を
楽しむ消費社会を迎える
4.ドイツの高齢化社会
①少子高齢化(65歳以上)状況
②社会保障制度-諸外国と比べ最も充実
1)年金保険
2)医療保険
3)介護保険
4)社会扶助(老齢基礎扶助)
ー 口頭にてご説明 ―
③余暇の過ごし方
1)自立自尊(60~80歳の要介護4%)
「自立」「死ぬまで歩き続ける」執念、「歩く
文化」と「自尊」独自の判断と自主性の尊重
2)自然療法保養
薬を使わずに、自然環境や自然の素材で
体の不調や病気を治す保養地が全国にある
(日本は薬づけ医療)
•
クアオルト(Kurort)
クアオルト(Kurort)
3)単身老人の「出会い」
4)保養型旅行、フィットネスクラブ
5)社会貢献のボランテイア活動
スポーツ、育児、文化活動、協会活動中心
現在の高齢者には大きな憂いないが将来世代が
高齢者になるときには大きな問題になる事は日本
も同様。
5.日本をふりかえって
同じ「勤勉」でも人々の働き方、意識、法律など様々な制度が
全く異なっている。
特にドイツは有給休暇30日/年(実質約50日)、夏休み
6週間、サービス残業、一般小売業の営業時間制限等厳しい。
日本病もバブルの後遺症だけによるものでない。
「人口減少の時限爆弾」の秒読みが進んでいる。
今現在の高齢者にも又若い人たちのためにも真剣に考える
問題、高齢化社会は今後決して終わらない。単に法制度的レ
ベルにとどまらず現実の問題解決のあり方をドイツを参考に
変革が必要。
6.私の幸せな未来への心がけること
ーその1ー
ドイツの老人には老いる力がある
躾け「みんなで子供を育てる姿勢」他人に
迷惑を掛けない、大人と子供の立場の区分け、
礼儀正しくなど。子供達は我々の将来を担う、
他人を思いやる心を忘れない。
日本では戦後の教育思想が「人権」「権利」「平等」の
教育を受けた人達が老人世代となりツケ回り、「遠慮」と
いう美しい言葉がなくなり損をすることに黙っていない。
国家依存症の甘い毒はリスクや変化を嫌いハングリー
精神を奪う。改革を続けざるを得ないものと感じる。
①「自立」と「自律」
くれない族の増加、豊かさを感じられない
要求の大きい老人世代が出来た
-どう工夫すれば身の回りの事を自分で
できるか考える。バリアーフリー根性はダメ老人。
②生きがい(目的)
老人が健康に暮らす秘訣。
何をして貰うかでなく、何ができるかを考える。
退職すれば「ただの老人」
③頼らない
身近な人に感謝するも決して頼らずに自立する。
④孤独な人生は絶好のチャンス(余生はご褒美)
一人で遊ぶ習慣、気の合う人との付き合い
⑤一人になった時の予行演習
跡形もなく消える美学(残された物の始末)
ーその2ー
年と共に魅力的で運を良くしたい
若く見える人は、運がいい。「実年齢より若く見
える人」は考えがポジテイブ。運を良くするのは
記憶をつかさどる「海馬」。「海馬」の細胞は
学習したり、運動すると増殖発達する。
(過去をふり返るより未来の
と
夢・希望・目的・目標を考える
と「ときめきホルモン(ド-パミン)
による)
最後に
1.人は知識だけでは元気にならない。
自分たちで思いついたことを自分達で形にして
元気になりましょう。(ESD21の事業活動)
2.サラリーマン川柳1位「久しぶり、名がでないまま、
じゃあまたね」ESD21の名刺交換で海馬を鍛えましょう。
3.日本経済の震災復興のために今一度、
戦後の日本の歩みを振り返り、ESD21の活動を通じ
貢献しましょう。急激な経済発展が期待できない以上、
「簡素な生活」それでいて自然と精神の一体化と内面的
充実をはかり「高潔な思想」を自分なりに作り上げましょう。
(趣味・スポーツ・社会貢献活動・外国語・研究など自分に
あった活動に積極的に参加、他人を批難しない)
ご清聴ありがとうございました。