Transcript 授業資料 04
デジタル表現論 第4回 映画におけるCGの黎明期 伊藤 穣 [email protected] Twitter ハッシュタグ #デジ表 オープニング:「ミクロの決死圏」(1966、非CG) 特撮とは • 特殊撮影 SFX(スペシャル・エフェクト) –CGを使わないもの –撮影の段階で、様々な工夫を行う • ミニチュア、ストップモーションアニメーション、アニマトロ ニクス、他 –光学合成 • マットペインティング、ブルーバック合成 • オプティカル・プリンターを使用 前回の補足 • マットペインティング – 実写のように見える絵を描き、それを光学合成す る技術。 – 近年はCGで描画されることも多い。 • アニマトロニクス – 生物の動きや表情を表現できる模型や人形。 • 人間が操作する場合とコンピュータ制御の場合がある。 今回の内容: 映画におけるCGの黎明期 • 映画を視聴 – トロン(1982) – ヤングシャーロック ピラミッドの謎 (1985) – ウィロー (1988) – アビス (1989) – ターミネーター2 (1991) – ジュラシック・パーク (1993) • 映画の表現がどのように拡張されたか考察 映画におけるCGの黎明期 • 「トロン」(1982年) – CGを本格的に導入した最初の映画 – ディズニー制作 – 現実世界と、コンピュータ上のバーチャル空間が 舞台 – CGは一部分(メカニック、背景など) • 視聴場面 – バーチャル空間からの脱出を試みる主人公たち は、「ライトサイクル」で戦いを始める。 映画におけるCGの黎明期 • 「ヤング・シャーロック ピラミッドの謎」(1985年) – CGと実写を合成 – 実写映像にCGキャラクターが導入された • 視聴場面 – 謎の人物に幻覚を見せられる老人。窓枠が揺れ はじめて・・。 モーフィング • 物体が別の形に変化する過程を補完す る技術 • 映画「ウィロー」(1988)で初めて使用 – 開発も同時に行われた • 現在ではフリーソフトでも制作可能 映画におけるCGの黎明期 • 「ウィロー」(1988年) – ロン・ハワード監督 – ジョージ・ルーカス 原案、制作総指揮 – 主演:ワーウィック・デイヴィス、ヴァル・キルマー – モーフィングを初めて使用 – 「ロード・オブ・ザ・リング」的なファンタジー • ネルウィン(小人)族のウィローは、ダイキニ(人間)の赤 ちゃんを拾う。 • 悪の女王と戦うため、ウィローは魔女ラゼルを元の姿に もどそうとするが・・・。 映画におけるCGの黎明期 • 「アビス」(1989年) – ジェームズ・キャメロン監督 • この映画で培った技術を「ターミネーター2」で用いる – 深海を舞台にしたファースト・コンタクト物 • 視聴場面 – 海中基地に、謎の物体が侵入してきて・・。 映画におけるCGの黎明期 • 「ターミネーター2」(1991年) – ジェームズ・キャメロン監督 – モーフィングを効果的に使用 – 未来から来た殺人ロボットとの死闘。 • 視聴場面 – 何にでも変身する悪のターミネーターT1000がサラを 探して病院に侵入する。 – 息子を守るために病院から脱走しようとするサラ・コ ナー。そこに来たのは・・・。 映画におけるCGの黎明期 • 「ジュラシックパーク」(1993年) – スティーブン・スピルバーグ監督 – 恐竜をCGで表現 • 恐竜スーパーバイザー:フィル・ティペット – 遺伝子技術で恐竜を復活させたテーマパークが 舞台。 • 視聴場面 – 主人公達が初めて恐竜を目撃 – 恐竜の群れがT-REXから逃げてくる 次回 • さらにCGの歴史を追っていきます • 1990年代後半以降の作品 – 「フォレスト・ガンプ」 – 「タイタニック」 – 「少林サッカー」 ほか