MANET****3*********MgCast

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MANETにおける3次元を考慮したMgCastの評価
‘09/02/04
早稲田大学 理工学部 コンピュータ・ネットワーク工学科
富永研究室 学部4年 樋口太祐
1
目次
研究背景、目的
既存手法





マルチキャストフラッディング
LBM
MgCast
MgCastの問題点
提案手法
シミュレーション進捗状況





2
フローチャート
実験結果例
研究背景、目的
今日,無線通信技術が発達し,様々な無線技術の研究
が進み,その利用は増加している.


例. LAN: Local Area Network,MAN: Metropolitan Area
Network

色々な端末デバイスに小型の無線機器が搭載され,
MANET(Mobile Ad Hoc NETwork)が注目されている.

MANETは「いつでも」、「どこでも」通信可能というユビキ
タス社会を実現する上で大きな力になる
3
研究背景、目的
MANETはノード移動によるリンク状態が急激・頻繁に変
わるので通信が不安定になる



トポロジを保持するための制御メッセージのオーバーヘッドが
多くなる
パケットが到達しない可能性がある
安定したネットワークを構成するためにオーバーヘッドを
少なくする工夫が必要である

…移動性を有したノード
…リンク
4
MANETにおけるルーティングプロトコル
トポロジ利用型


プロアクティブ型(トポロジを常時保持する手法)



OLSR(Optimized Link State Routing)
DSR(Dynamic Source Routing)
リアクティブ型(通信を行うときのみトポロジを保持する手法)


AODV(Ad hoc On-Demand Distance Vector)
TBRPF(Topology Broadcast Based on Reverse-Path Fowarding)
位置情報利用型



5
GPS(Global Positioning System)により自身の位置情報を取得
スケーラビリティの高い手法
位置情報利用型ルーティングプロトコル
マルチキャスト,ユニキャストルーティング

次ホップ転送方式
 指向型フラッディング方式
→宛先がノードである

ジオキャストルーティング

マルチキャストフラッディング
 LBM(Location Based Multicast)
 MgCast(Multiple Geographical multiCAST)
→宛先が領域である

6
既存手法(1/3): マルチキャストフラッディング
経路維持率はMANETでは最大であると考えられる
 無駄なデータ転送が多くなり、ネットワークに負荷がかか
る
→データ転送を少なくする工夫が必要である

d
j
i
u
h
g
7
b
a
c
f
e
既存手法(2/3): LBM(Scheme 1の場合)
経路維持率はマルチキャストフラッディングとほぼ同等
 マルチキャストフラッディングよりは無駄なデータ転送が
少なくなっている
→まだ、パケットを送っているノードの数が多い

d
j
i
u
h
g
8
b
a
c
f
e
既存手法(3/3)の比較: MgCast
MgCastでは探索メッセージを送って経路が作成されたら
パケットを送信するのでネットワークへの負荷が軽減
さらに、コストをもとに探索メッセージを送るノードを選ん
でいるためオーバーヘッドが少なくなると考えられる


D1
d
j
c1
i
D2
u
h
g
9
b
c2
a
c
f
e
メッセージ数を削減すると
いう観点ではMgCastが優
れている
D3
c3
MgCastの問題点


2次元のときはMgCastを用いると最適なノードに探索メッ
セージを送っていることがわかる
しかし、3次元の場合最適なノードを選ぶとは限らない
DIST
i
 ノード
I と c 迄の距離
とすると
B
DIST
a
 DIST bとなる
D
S
c
A
この場合はAからcの距離が短いように見える。
果たしてノードBよりAの方がDまでの距離が一番短いのか?
10
提案手法
この場合、3Dの視点で見るとノードBが適切だったことが
わかる
実 線…実際の位置

A
点 線…任意の基準標高(ex.0m)における位置
(MgCastで観測される位置)
長鎖線…水平面に沿って垂直な線
DIST
B
i
 ノード
とすると
DIST
b
 DIST aとなる
c
S
11
I と c 迄の距離
D
シミュレーション

Javaで実装

右に各基本パラメタを示す

評価事項


12
パケット到達率
平均コスト
内容
数値
シミュレーション時間
500[sec]
実験空間(x,y,z)
(1000[m],1000[m],50[m])
ノード数
250[個]
最大伝送範囲
200[m]
最大速度
7[m/sec]
最大加速度
3[m/sec^2]
目的領域の大きさ(x,y,z)
目的領域の5分の1倍
(200[m],200[m],20[m])
パケット生起
ポアソン分布に従い,10秒間
で平均10個
パケットのLifeTime
30[sec]
パケット長(=Buffer)
16[Mbit]
1秒間に送れるパケット長
8[Mbit]
シミュレーション結果(1/4)
ノード数変化によるパケット到達率(ノードが動かない場合)
0.45
0.4
パケット到達率
0.35
0.3
0.25
提案手法
0.2
既存手法
0.15
0.1
0.05
0
0
13
100
200
300
400
ノード数(個)
500
600
シミュレーション結果(2/4)
ノード数変化によるパケット到達率(ノードが動く場合)
0.7
0.6
パケット到達率
0.5
0.4
提案手法
既存手法
0.3
0.2
0.1
0
0
14
100
200
300
400
ノード数(個)
500
600
シミュレーション結果(3/4)
最大Z軸の変化による平均コスト(ノードが動かない場合)
340
320
平均コスト
300
280
提案手法
既存手法
260
240
220
200
0
15
50
100
150
200
250
300
ノード数(個)
350
400
450
シミュレーション結果(4/4)
最大Z軸の変化による平均コスト(ノードが動かない場合)
300
280
260
平均コスト
240
220
提案手法
200
既存手法
180
160
140
120
100
0
16
50
100
150
200
250
300
ノード数(個)
350
400
450
まとめ

シミュレーション結果


パケット到達率は約12%向上した
平均コストは約23%抑制できた

3dMgCastの有効性を示すことができた

今後は電界強度,複数の目的領域について考慮した
MgCastを実装したうえで3dMgCastとの比較・検討を行い
たい
17
MgCastにおける隣接ノード選択ミス率

¬球の体積 ∧ 円柱の体積 / 円柱の体積
のこと
h
r
18
4r

1  3 h  2 r  h 

1
M ( r , h )    2 r  h 
3
 h2
 2 r  h 

2
 12 r
R,hと選択ミス率M(R,h)の関係
1
0.9
M(R,h)(選択ミス率)
0.8
理論値
(R=100)
0.7
0.6
理論値
(R=200)
0.5
理論値
(R=400)
0.4
0.3
実験値
(R=100)
0.2
実験値
(R=200)
実験値
(R=400)
0.1
0
0
19
200
400
600
800
h(高さ)
1000
1200
1400
実験値は300回実験を行った平均値