Transcript 卒業論文最終発表
アプリケーション適応型
センサノード配置条件
抽象化機構
卒業論文最終発表
今枝卓也
(che)
親 大澤 亮
(ryo)
概要
従来のセンサノードアプリケーションは
環境に依存していた
別の環境で使えない可能性
センサノードアプリケーションの再利用
性を高める
センサノード配置条件を抽象化
アウトライン
研究概要
センサノードとユビキタスサービス
センサノード配置条件抽象化
ROASENフレームワーク
ケーススタディ
評価
まとめ
背景
ユビキタスサービスの発展
現実空間の状態に即したサービス提供
従来は現実空間の情報取得方法として固
定センサだけが使われていた
→最近センサノードに注目が集まっている
センサノード
電池で動作可能な小型計算機
センサモジュールで環境情報を取得
無線通信モジュールで取得した情報を送信
設置コストが低い
環境に埋め込む必要がない
広範囲な場所でも設置できる
問題意識
従来のセンサノードアプリケーション
環境に依存したアプリケーション開発
過去に作ったアプリケーションを違う場
所で再利用できない
環境A用
アプリケーション
環境A
環境B
シナリオ
従来のアプリケーション
これで書斎の
植物管理は
バッチリ!
観葉植物監視アプリケーションを作った
書斎でテストして完成させた
寝室でも動かしてみる事に
正常に動作しない!
原因
部屋の間取りが違う
窓の位置
植物の位置
なんで?
アプリケーションを
変更しなくちゃ…
アプリケーションを寝室に対応させる必要
目的
センサノードアプリケーションの再利用
性を向上させる
環境に依存しないアプリケーション開発を可
能にする
アプローチ
環境によってセンサノードを配置すべき場所が違う
アプリケーションのセンサノード配置条件を抽象化す
る
環境の違いを吸収して条件に沿うセンサノード配置
場所を指定してくれるミドルウェアを作成
環境A
アプリケーション
センサノード配置条件
センサノード
配置位置
マップ情報B
マップ情報A
ミドルウェア
環境B
シナリオ
本研究で可能になるアプリケーション
観葉植物監視アプリケーションを作った
センサノードは
抽象化された記述方法で
植物の近くに配
センサノード配置条件を指定
置したいな
部屋の間取りを入力した
アプリケーションを開始する前に
センサノードをどこに置けばよいか
システムが教えてくれた
書斎でも寝室でも動作!
OK!
書斎ではここ
に配置して
寝室ではここ
に配置して
やったぜ!
URYYYYYY!
関連研究
センサの抽象化
SensorML
センサ情報の記述
センサの発見
アプリケーションの抽象化
SNACK
センサネットワーク利用アプリケーション構築
キット
センサノード配置条件の抽象化には至っていない
ミドルウェア機能要件
1. 配置条件抽象化
環境非依存な配置条件を指定可能
例
従来
X=40
Y=100
本研究
植物の近く
2. 無線到達性の充足
各センサノード同士の無線通信が有効
配置条件抽象化
空間全体を監視するサービス
室内環境管理
学会・イベント等の
会場情報管理
ビル警備
空間全体に最も効
率が良くなるよう
に配置
特定物を監視するサービス
観葉植物監視
農場管理
物体を監視するよ
うに配置
空間監視
物体監視
空間全体への
センサノード配置手法の比較
幾何配置方式
領域を正多角形に分割して配置
ランダム配置方式
要求されたセンサカバー率を満たすまで領域内に
ランダムに配置
増加配置方式(Incremental Self-Deployment)
直前に配置されたセンサノードの情報を基に配置
無駄なセンサノード 必要な時間
幾何
○
○
ランダム ×
△
増加
×
○
本研究では幾何配置方式を使う
空間監視
領域の全てを等しく監視したい
ボロノイ図の各領域の面積が均一になるように
配置
ボロノイ図
空間上に配置された母点に対して、他の点が
どの母点に近いかによって領域分けされた図
ドロネー図の各領域が正多角形になるように配
置すれば良い
ドロネー図
ボロノイ図の隣接している領域の
母点同士を結んでできる図
空間監視
センサノード
ボロノイ領域
ドロネー領域
物体監視
監視対象が存在している場所のセンサカバー率を上げ
る
監視対象を取り囲むようにセンサノードを配置
監視対象が移動する場合には監視対象を追跡する
優先度
センサノードの数は有限
監視対象が複数ある場合、どの監視対象に優先
してセンサノードを割り当てるか決める必要
アプリケーション開発者が監視対象毎に
優先度を決める
配置条件例
植物監視アプリケーション
監視対象
移動体(植物)
室内環境監視アプリケーション
監視対象
空間全体
無線到達性の充足
無線の到達範囲を事前に知る事は難しい
遮蔽物の存在
電波反射
回り込み特性
環境の変化による無線強度の変化
動的にセンサノード配置位置を計算する必要
無線到達性の充足
無線が届かない
ノードがある!
無線到達範囲
新しい位置を
再計算
無線到達範囲
設計
植物監視アプリケーション
1.
センサノード配置条件
マップ情報
アプリケーション開発者
3.
6.
ROASENミドルウェア
センサノード
配置位置決定
5.
無線到達性検証
4.
センサノード
4.
センサノード
4.
センサノード
実装
実装環境
言語
C++
開発環境
Visual C++ 2003
ライブラリ MFC 7.1
デモ
評価
シミュレータを用いた評価
ランダム配置とのセンサカバー率の比較
障害物とセンサカバー率の推移
センサカバー率
センサが検知できるエネルギー量はエネル
センサsの位置pにおけるセンサカバー率S(s,p)
ギー発生場所からセンサまでの距離の累乗に
反比例する
ランダム配置との比較
ROASENフレームワークとランダムな配
置の比較
最低センサカバー率
ROASEN
244523.28
ランダム
110323.86
障害物とセンサカバー率
障害物の多さと空間全体のセンサカバー
率の変化
応用事例
アプリケーション
観葉植物監視アプリケーション
センサノード配置機構
センサノード配置ロボット
ORFに出展
まとめ
アプリケーションのセンサノード配置条
件を抽象化するROASENフレームワーク
を作成し、評価した
御清聴ありがとうございまし
た
センサノード配置に必要な情報
監視対象
イベントによる動的再配置
使用するセンサ
センサノード配置密度
無線到達性を考慮した配置
無線到達性を考慮した配置
イメージ
RoasenAPI
ROASENシステムの操作、情報取得イン
ターフェース
センサノード抽象化
センサノードからの情報取得
センサノード配置場所の再計算要求
クラスライブラリとして提供
ユビキタスサービスの提供形態
今回の研究領域
アプリケーション開発者
・アプリケーション開発
アプリケーション配布
アプリケーション運用者
・センサノード配置,維持
サービス提供
アプリケーション利用者
センサノードを使ったユビキタス
サービスの提供形態
センサノードを使った
アプリケーションを
開発しよう
アプリケーション開発者
アプリケーション配布
アプリケーション運用者
サービス提供
アプリケーション利用者
センサノードを配置して
アプリケーションを
動かそう
問題意識
従来のアプリケーション配布方式では、センサノード
を使ったアプリケーションの再利用性が低い
環境への依存性が高い
開発者
今回の研究領域
運用者
利用者
センサノード配置位置決定
壁際監視
監視対象が空間全体で、空間の中央にセンサ
ノードを配置したくない場合
壁際に均等に配置
センサカバー率は悪くなる
センサノード配置位置決定
壁際監視
重要度
センサノードに搭載されるセンサは低価
格な物が多い
精度が悪い
監視対象自体が監視の妨げになる場合が
ある
センサノード単体で監視すると信頼性に欠け
る
重要な監視対象に対して、
監視するセンサノードの数を増やす
センサノード配置条件抽象化
重要度
監視対象自体が影になって
偏った情報しか取得できない
監視するセンサノードを
増やす事で信頼性を上げる
センサノードが1個だけだと
信頼性に欠ける!
RoasenXML
センサノード配置条件を記述するための
XML
設定の細かさに応じて2つのレベルある
HIGH
定型句での指定
LOW
監視対象を指定
例:RoasenXML
HIGHレベル
<?xml version="1.0" encoding="UTF8"?>
<!DOCTYPE roasenXML SYSTEM
"roasenxml.dtd">
<roasenXML
applicationName=“exampleHigh">
<high>
PlantObserver
</high>
</roasenXML>
例:RoasenXML
LOWレベル
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE roasenXML SYSTEM "roasenxml.dtd">
<roasenXML applicationName=“exampleMiddle">
<LOW>
<sensorCondition>
<type>light</type>
<object typeID="10001">
<importance>10</importance>
<distanceFromObject>0.1</distanceFromObject>
</object>
</sensorCondition>
</LOW>
</roasenXML>
アプリケーション
④
ROASEN
ミドルウェア
センサノード
配置条件
配置条件記述子
⑥
センサノード
配置位置
⑤
マップ情報
マップ 配信サービス
情報
配置決定モジュール
⑦
センシング
データ
③
無線到達性
無線到達検証モジュール
②
無線強度
環境情報収集モジュール
①
センサノード
①
センサノード
①
センシングデータ
センサノード
ミドルウェア機能要件
1. 監視対象抽象化
曖昧な指定で監視対象を記述可能
2. 無線到達性の充足
各センサノード同士の無線通信が有効
3. 最適配置
センサノードを最適に配置可能
最適配置
空間内にセンサノードを効率良く配置
センサカバー率
空間内のある地点をセンサがどの程度監視できて
いるかを表す指標
センサカバーエリア
あるセンサが監視している領域
ボロノイ図とドロネー図を使って視覚化できる
監視手法の種類
空間監視
物体監視
非移動体監視
移動体監視
移動体監視
監視対象が移動体の場合の監視手法
基本的な配置は非移動体型配置と同じ
監視対象が移動した場合に監視対象を追跡す
る
評価
シミュレータによるパフォーマンス評価
評価環境
OS
Windows XP
Professional SP2
CPU
Core 2 X6800 2.93GHz
メモリ
3GB