Transcript シンポジウム 企画説明
日本発達障害学会第45回研究大会 自主シンポジウム
求められる
「共に育ち、学び、暮す」とは ?
ー 学校教育への問題提起として ー
企画
沼尾 孝平
曽根 直樹
木村 俊彦
2010年9月5日 東海大学湘南キャンパス 松前記念館 講堂
Eメール [email protected]
http://www.
geocities.jp/toinaosukai2004/index.html
自主シンポジストの皆さま
ご多忙な中にお時間割いて下さいましたこ
と、心よりの 御礼を申し上げます。
田中
木村
福田
東
曽根
泰江
俊彦
雅章
俊裕
直樹
さん
(日本手をつなぐ育成会幼児・学齢期委員会委員長)
さん
(教育の欠格条項をなくす会)
さん
(一橋大学名誉教授)
さん
(内閣府障がい者制度改革推進会議担当室長)
さん
(東松山市社会福祉協議会)
差別の禁止
ー 明確な ゴール ー
本学会テーマ「共生社会を創る」と同意
歴史の大河、全ての「差別禁止」目指し流れている
人種差別
ー 人種差別撤廃条約 (1965 国連採択年)
病者差別
ハンセン病問題検証会議報告(日本 2005)
女性差別
ー 女性差別撤廃条約 (1979)
子ども差別 ー 子どもの権利条約 (1989)
障害者差別 ー 障害者権利条約
(2006)
時間かかれども、
「着実、確実な、前進の事実」
を直視しましょう
その途上の2010年という、いま現在を私たちは歩き、
私たちが、その歴史の一端を創っています
この流れの中で、一人一人が、なすべきは何なのでしょうか
方向性間違えることなく、日々の歩みを進めたいものです
国連 と 日本政府
ひとつの素描(スケッチ)より
国連・子どもの権利委員会(CRC)
と
日本政府
との
関係の ひとコマ
から
日本の現在の
立ち姿、立ち位置 を
思い浮かべてみたいと思います
国連・子どもの権利委員会で日本政府は
2010年5月27日 ジュネーブ
外務省 志野人道課長
憲法98条2項に「条約」の位置づけ明確。
{憲法ー条約ー国内法(条約は国内法の上位法です)}
いかなる条約についても、(国内法との)
整合性確保、十分な配慮。
国会で「条約条文」きちんと議論つくされている
クラップマン:日本担当専門報告官
国連・子どもの権利委員会
Committee on the Rights of the Child (CRC)
クラップマンさん
(CRC日本担当専門報告官)
2010年8月10日 豊島区勤労福祉会館にて
総じて
がっかりの一語 ですね
失望 しました
不思議な発見 でした 面白い経験 でした
驚き でした
沼尾Q (8/10 豊島区)
5/27、志野課長の回答を聞き、
クラップマンさん、一番に思い浮かんだこと含め、
ご感想をお聞かせ下さい
クラップマンさん
(CRC日本担当専門報告官) ①
2010年8月10日 豊島区勤労福祉会館にて
クラップマンさんの
質問 (5/27 ジュネーブ)
国内法とのハーモナイゼーション(整合性)について
先回(2004)も質問したが同じ質問をしたい。
新法や1974年施行の児童福祉法等のハーモナイゼーション不要とあった。
子どもの状況向上のために私はそれは絶対に必要と考える。
日本政府の対応にひっかかりを覚えるが?
回答 : 前述の志野課長 言
がっかりの一語ですね 失望しました
注:1974年 1947年の誤り 正は 1947年です (記 2011年8月)
クラップマンさん(CRC日本担当専門報告官)
②
2010年8月10日 豊島区勤労福祉会館にて
不思議な発見
でした。
面白い経験
日本政府の報告書に
第二回報告では、第一回報告を見よと。
第三回報告では、第二回報告を見よとの回答
Lothar Krappmann
ベルリン自由大学教授(社会学)
1982-現在
マックスブラント教育研究所 研究員 1975-2002
でした。
クラップマンさん(CRC日本担当専門報告官)
2010年8月10日 豊島区勤労福祉会館にて
驚き
でした
1989年の条約にもかかわらず、
1974年の法律に(その内容が)
書き込まれています
との回答には、驚き
でした。
クラップマンさんは(日本政府の回答に)
がっかり 不思議な発見 驚き
注:1974年 1947年の誤り 正は 1947年です (記 2011年8月)
③
1994年 条約の目的は
文初高第一四九号
(次官通知)
平成六年五月二〇日
各都道府県教育委員会、各都道府県知事、各国立学校長、 等々
文部事務次官通知
「児童の権利に関する条約」について
本条約は、世界の多くの児童 が、
今日なお貧困、飢餓などの困難な状況に置か
れていることにかんがみ、世界的な視野から
児童の人権の尊重、保護の促進を目指した
もの
日本政府:条約の目的を「貧困、飢餓など」 限定的に解釈
1994年 文部省 改正の必要なし
文初高第一四九号
(次官通知)
平成六年五月二〇日
本条約は、・・・日本国憲法、教育基本
法(昭和二三年)・・・・・・・・等と 軌を一
に・・・・。
したがって、本条約の発効に
より、教育関係について特に法令
等の改正の必要はない
2010年現在なお、この次官通知が実効性もつ
2010年 CRC 第三回最終所見より
(クラップマンさん起草)
イ
ロ
crc/c/jpn/co/3 2010,6 (福田雅章・世取山洋介仮訳)
障害持つ子ども
58
・・根深い差別が依然として存在・・。
また、・・・・政治的意思が欠けているため、また、・・・財政的
資源がないため、教育へのアクセスが制限され続けて
いることに留意し、懸念する。
2010年 CRC 第三回最終所見より
(クラップマンさん起草)
イ
ロ
crc/c/jpn/co/3 2010,6 (福田雅章・世取山洋介仮訳)
障害持つ子ども
59 (e)
障害を持つ子どものインクルージョン教育のために必要とさ
れる設備を学校に整備すること。
障害を持つ子どもが希望する学校を選択し、その最善の利益
に応じて、普通学校および特別学校の間を移動できることを確保
すること
・1998(第一回最終所見)
・2004(第二回)
・2010(第三回)
三回共、日本には「差別の禁止」への取組み見え
ず、より積極的取組みを望むという、CRCの明確な
指摘
障害者の権利条約(モニタリング)
人権モニターのためのガイダンス
長瀬修
障がい者制度改革推進会議提供資料より 2010,8,9
4 教育についての権利
一般的モニタリング質問
障害のある人はあらゆる段階における
インクルーシブ教育
が利用できるか
(内閣府 障がい者制度改革推進会議 HPより)
障害者の権利条約 2条
障害に基づく差別とは あらゆる区別
排除 制限
をいう
このままでいいのですか?と 日本社
会が つまり、私たちが 問われている
のでは?
子どもの権利条約 批准して17年。CRCの最終所見、無視で
すか? 障がいある子への根深い差別ありますね。どうして差
別禁止の取組みをしないのですか? 結果として、ご自分たち
に、降りかかっていること、お分かりになりませんか?
政府は、国民は、批准後、何をしていたのですか、いるので
すか?
障がいある人の差別禁止明示二つ目の条約、障害者の権利
条約、批准の準備しているようですね。インクルーシブ教育、
活用できますかと お尋ねすることになりますが、大丈夫です
か。
と、国際社会から、私たちが、問われているものと思います。
シンポジストのご意見をお伺いし、
考える時間といたしましょう
田中
木村
福田
東
曽根
泰江
俊彦
雅章
俊裕
直樹
さん
(日本 手をつなぐ育成会幼児・学齢期委員会 委員長)
さん
(教育の欠格条項をなくす会)
さん
(一橋大学名誉教授)
さん
(内閣府障がい者制度改革推進室 室長)
さん
(東松山市社会福祉協議会)
では、シンポジストの皆さま
よろしく お願いいたします