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ー研究の概略ー
1)大気汚染のバイオモニタ
リングへの利用
2)大気汚染物質の分解除去
1)植物による大気汚染評価
バイオモニタリング(Biomonitoring)の重要性
Biomonitoring : 生物材料を用いてその応答により毒性評価する
総合的な化学物質リスク評価法として有用
実際の野外環境は多種多様な化学物質が存在し、未知な物質も存在する。それら無数の化
学物質を個々に同定・定量し、複合汚染による影響を予測し、毒性評価をしていくことは非常
にコスト及び時間のかかる困難な作業となる。
従来のバイオモニタリング手法
生物相や生物多様性の変化、指標生物の個体数変動、形態学的変化などの、目に見える変
化が起こって初めて評価できる手法。
→このような変化が起こった環境は既に相当汚染・破壊が進んでしまっている
不可逆的変化が起きる前に評価できる新評価手法の渇望
無数の未確認の汚染物質による複合汚染の生態影響を鋭敏に検出し、野生動物・人間・自然
環境がどの程度、危機に曝されているかを明らかにすることの出来るバイオマーカーを用いた
生態毒性予知システムの確立が強く求められている。
生化学的バイオマーカーによる環境汚染評価
Air quality
環境汚染が生物体内にもたら
す変化を計測することにより、
汚染度合いを評価する
Change in plants
沿道植物中の解毒酵素チトクロー
ムP450を大気汚染のバイオマー
カーとして使えないか?
チトクロームP450とは?
モノオキシゲナーゼ
(monooxygenase)
生物体内に入ってきた
芳香族物質等に対し、
酸素1原子を付加する
ことにより、その後の環
開裂に寄与する
薬物代謝酵素
Pseudomonas putida の
ナフタレン酸化に関与する
P450骨格
P450による環境汚染評価/EROD試験とは?
評価の基本メカニズム
P450
EROD (ethoxyresorufin-O-deethylase) 試験
Ethoxyresorufin
PAH
PCB
P450
P450
P450
fluorescence
Resorufin
対象環境中の生物材料に
存在するP450量を測定す
ることによって、その環境
がどれ位汚染されているか
を推測する
Ex. 530nm
Em. 590nm
生成されているresorufin量より、サンプル
中に含まれていたP450量を知る
P450による環境汚染評価
水系での研究例
鯉(Cyprinus carpio)を用いた
EROD試験と下水処理場の関係
下水処理場下流に棲息する鯉の方が
EROD活性が高くなっている
下流
上流
P450による大気汚染評価での評価対象例
PAH, NOx, SOx
植物種の違いは?
大気汚染物質とP450との関係は?
P450
葉からの吸収、根からの
吸収の違いは?
曝露濃度、曝露時間の影響は?
PAH
こういう結果が
得られるか?
P450発現量
P450量が大気中の有害汚染物質のバイ
オマーカーとして有効かどうか?
大気汚染低
高
P450測定作業の例
粉砕用鉄球
液体窒素による凍結
冷却しつつ振とうにより粉砕
遠心分離
EROD試
験へ
抽出液の添加
2)都市内緑化による大気汚染物質除去
Roof Green at Chicago City Hall
都市内緑化の潮流
都市内緑地の減少
名古屋市における緑被率の推移
緑化の効果(東京都HPに記載されているもの、()内は筆者注)
・ ヒートアイランドの緩和
樹林地
芝・草地
農地
水面
・ 地球温暖化防止(CO2の吸収源として)
・ 無機質な都市景観を和らげる(アメニティ向上)
・ 大気汚染緩和
・ 多様な生物の生存を支える(生物多様性の確保)
・ 雨水を一時貯留する緑のダム効果
都市内緑化によるベンゼン除去
土壌の影響
・大気汚染物質の物理的吸着
・土壌内微生物による汚染物質分解
ベンゼン気相中濃度(ppm )
10
黒ボク土
8
滅菌黒ボク土
ベンゼン
6
4
soil
2
滅菌していない土で明
らかにベンゼン濃度の
低下が見られた
0
0
分析機器検出限界
50
100
Ti
me(hr
)
150
都市内緑化によるベンゼン除去
ベンゼン気相中濃度 (ppm)
20
土のみ
16
アジュガ
12
イソギク
メキシコマンネングサ
8
植物のもたらす+αの効果
・気孔からの大気汚染物質の取り込み
・植物体内での分解
・根圏における微生物の活性化
4
0
土のみの場合に比べ、植物を加
えることで除去速度が増した
0
4
8
12
Time (hr)
16
20