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ノードの地理情報を考慮した遅延の小さな構
造型 P2P オーバレイネットワーク構築法の
一提案
木谷 友哉(静岡大学)、中村 嘉隆(奈良先端科学技術大学院大学)
研究背景
研究目的
• モバイルインターネット環境の普及による P2P ネットワークで
の情報共有の要求の高まり
• GPS の普及や位置推定技術の進歩による位置情報の活用と
ロケーションアウェアなサービスの登場
関連研究
Hierarchical Chordal ring Network
Vivaldi
• 各ノード間の遅延を実測し、ノードの位置関係を仮
想座標系に表したネットワーク地図を作成
• ばねモデルを用いて実測値と地図上の距離の誤差が
小さくなるように最適化
1
80ms
20ms
2
15
ms
55ms 60ms
80ms
1
60ms 55ms
2
20ms
3
4 15ms
40ms
40ms
4
仮想ネットワーク地図
• 収束までに時間を要する
• ノードの物理的位置情報は使用していない
LL-Net
• 各ノードを、地理位置情報から、再帰的に4分割された
エリアに割当る階層的オーバレイネットワーク
• 検索は Pastry と同様に
4分木構造
• エリア内のノードは
メッシュ化
• エリアサイズは固定
提案するオーバレイネットワーク構築法の流れ
(1) 地理的位置を初期値とした Vivaldi による
ネットワーク地図の作成
(2) 提案した空間充填閉曲線を用いて、
その地図上のノードへの ID 割当て
(3) HCRN または Chord による検索ネットワークの構成
仮想ネットワーク地図によるノード偏在の均質化
Vivaldi の仮想ネットワーク地図を使い、実際の遅延の
考慮と、ノード集中の緩和を狙う
ノードの地理位置
物理リングネットワーク上で、
次数が定数の 3 にも関わらず、
O(logN) のネットワーク径を達成する
階層型オーバレイネットワーク
次数が小さい
→ ルーティングテーブルの最小化
0
1
000
11
01
00
001
011
010
0000 0011
0110 0101
0001 0010
0111 0100
3
地理位置
地理情報を用いたP2Pオーバレイ
ネットワークの構築とその低遅延化
仮想地図上のノード位置
110
111
101
10
100
トポロジ全景
1100 1111
1010 1001
1101 1110
1011 1000
クラスタ内のノードラベリング
空間充填曲線
2次元平面上の座標を1次元座標に変換するために
空間充填曲線が用いられる
(例:
Z 曲線 (Z-ordering)、
ヒルベルト曲線)
問題点:
• 閉曲線でない
Z曲線
• 階層的なノード配置
に適していない
• 座標変換演算が複雑
地理情報を用いた Vivaldi の収束高速化
収束が遅いのが難点→
ノードの地理位置情報を与え、ネットワーク地図
の初期解とすることで高速に収束させる
新しい空間充填閉曲線の提案
• 木構造とリング構造を持つ
• HCRN に対応した
ラベリング(2次元座標
から一意に変換可)
• 木構造→
ルーティング容易性
• リング構造→
DHT Chordへの親和性、
および、1次元座標と
2次元座標でのノード間
距離に相関