ユーザーの生活(頚椎損傷者本人)
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Transcript ユーザーの生活(頚椎損傷者本人)
1 科 目 名:
高齢者・障害者生活環境論Ⅱ(医療福祉学科3年、選択)
[講義の目的・シラバ
ス]
講 義 概 要:
高齢者・障害者が室の高い生活を実現するた
めに必要となる生活環境について学ぶ。その
前提としての地球、自然、人工的環境なども
学ぶ。生活環境には住環境、衣食の環境、移
動環境、バリアフリー環境、福祉用具、ユニ
バーサルデザインなどがある。Ⅱにおいては
利用者としての介護者や障害者の生活を本人
達から話を聞き学ぶ。
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ユーザーの生活
(頚椎損傷者本人)
国際医療福祉大学 平成14年11月21日第1限
Mt.Penginの意味
マウンテン・ペンギン
C4内山幸久
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在宅重度障害者の生活要素
私の挙げる6大生活要素を制度と絡めて
住宅改修
福祉用具(日常生活用具など)
ヘルパー派遣
生活保障(手当、年金など)
知識とコミュニティー
自宅周辺環境(交通機関、買い物エリア)
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要素1 住宅改修・制度(1)
住宅改修は新しく3つの制度へ
小規模住宅改修20万(介護保険とほぼ同じ)
住宅改修対象品目
[1] 手すりの取り付け
[2] 段差の解消
[3] 滑り防止及び移動の円滑化等のための床又は
通路面の材料の変更
[4] 引き戸等への扉の取替え
[5] 洋式便器等への便器の取替え
[6] その他[1]~[5]に付帯して必要となる住宅改修
中規模住宅改修
屋内移動設備(階段昇降機)
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要素1 住宅改修・制度(2)
上のせ額は区市町村によって異なる
小規模住宅改修(介護保険とほぼ同じ)
中規模住宅改修(大田区約60万)
小規模の上のせ
小規模の対象外工事
介護保険適用者は、介護保険による住宅改修を行う。(内
容はほぼ一緒)介護保険を全額使い、これによる住宅改修
で十分でない場合、身体障害者の制度(中規模改修)が使
える。
屋内移動設備(階段昇降機)
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要素1 住宅改修・制度(3)
小規模住宅改修(介護保険とほぼ同じ)
中規模住宅改修
屋内移動設備約130万(階段昇降機)
中規模改修から切り離された項目
天井走行リフターと階段昇降機の併用が難し
い?
天井走行リフターと介護リフトは異なる
(日常生活用具)
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中規模住宅改修・私の事例(1)
昇降機能が必要な訳
昇降機能付き洗面台
の取付
毎日お風呂に入れな
くても車椅子でシャン
プーができる。
散髪時に頭が洗える。
車椅子の高さが変
わっても対応ができる。
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中規模住宅改修・私の事例(2)
電動鍵のメリット
玄関のオートロック化
自分で玄関の鍵を開
け閉めできる事により、
自立度が上がる。
ヘルパーが買い物な
どにより留守の場合
でも、宅配便や来客
の応対ができる。
SWは、ECSも可
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中規模住宅改修・私の事例(3)
電動窓のメリットと操作法
窓を電動化する。
掃きだし窓に付けれ
ば、玄関の代わりに
車椅子でアクセスが
できる。
SWはFM無線、オプ
ションで赤外線ーFM
無線変換機もある。
スイング扉用もある。
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導入に
屋内移動設備
住宅改修・私の事例(4)
失敗しないためには
ベッドから
車椅子へ
• シャワーチェア
• 浴室へ
•
介助者が1人で良い
付帯品であるスリング
の選び方が難しい
身体機能による違い
トイレなど目的に応じ
た選び方
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要素2 福祉用具
ポイント・項目の変更 日常生活用具
平成十四年三月二十七日
厚生労働大臣 坂口 力
「、ワードプロセッサー」を「、パーソナルコンピュータ」に改める。厚生
労働省告示第百三十一号児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十
四号)第二十一条の十第四項の規定に基づき、児童福祉法第二十
一条の十第四項の規定に基づき厚生労働大臣が定める日常生活
上の便宜を図るための用具(平成三年厚生省告示第八十四号)の一
部を次のように改正し、平成十四年四月一日から適用する。
平成十四年三月二十七日
厚生労働大臣 坂口 力
「、ワードプロセッサー」を「、パーソナルコンピュータ」に改める。
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福祉用具
日常生活用具・パソコン(1)
必要な入力装置
http://www.nagayafu.org/npo/npo.html
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周辺機器に
使える制度
福祉用具・パソコン(2)
情報バリアフリー化5ヵ年計画事業
(各都道府県の身体障害者団体連合会 )
助成内容(2/3 上限10
万)
この事業は、視覚又は上肢に
重度の障害のある方がパソコ
ンを操作する時に必要とする
画面音声化ソフトや大型キー
ボードなどのソフト、周辺機器
(以下「周辺機器」と言う。)など
の購入費を助成する制度です。
尚、パソコン本体の購入及び
周辺機器等の購入後は助成で
きません。
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環境制御装置に
制度が使える
可能性
情報バリアフリー化5ヵ年計画事業
日常生活用具・・・併用
安価な環境制御装置
不特定話者
特定話者
ノイズリダクション
簡単な初期設定
分かり易い2階層メニュー
ハンズフリー電話
赤外線学習機能
福祉用具
変換装置によりリムロック2000開閉可
外部SW&タッチ操作
http://www.asahi-kasei.co.jp/ats/frame/frame-hukushi.html
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要素3 ヘルパー派遣
支援費制度(H15.4.1より)
措置からサービスの選択に移行
本当に選べる制度なのか
自薦登録ヘルパー方式の生まれたわけ
サービス利用当事者グループのNPO化の動き
派遣時間は福祉事務所が決定(問題点3つ)
決定する担当者は主事
財政とヘルパー派遣原則の兼ね合い
3つの枠(介護・家事・日常生活支援)
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http://members.jcom.home.ne.jp/fzw/jisaku-1.htm
身体障害者療護施設 カーサ・ミナノ
(在宅復帰への道)ある施設利用者の言葉
入所の動機
私にとってこの8年間の病院生活が、介助の
頼み方、タイミング、受ける姿勢など「介助
を受ける難しさ」に挫折感を持った時期でも
ありました。日替わりのように介助者が変わ
り、一から十まで私の口だけで説明し、それ
をまた次の介助者に同じことを説明する。そ
のことが、動けない身体よりも苦痛に感じ、
いろいろな制限がありながらも介助者の安定
した「身体障害者療護施設」の入所を決めた
一つでもありました。(F・T)
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http://www.asahi-net.or.jp/~sq6h-mkib/pcc22b.htm
身体障害者療護施設 カーサ・ミナノ
同じ利用者の数年後の言葉
退所の動機
東京・大阪に続き、埼玉でも全身性障害者介助
人派遣事業が始まりました。しかし施設入所中
の障害者でも、外出の際は施設の介助保障が得
られませんし、カーサ・ミナノの場合ですと単独の
外出は、場所的に難しいのです。施設入所中で
すと、特別障害者手当にしても自動車事故対策
センターの手当にしても適用がないのですが、最
近、在宅障害者と施設障害者の線が、一層濃く
なった気がします。(F・T)
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在宅生活に
欠かせない
お金の問題
福祉手当(身体障害者手帳保持者)
東京都重度身体障害者手当
東京都・・・、また東京都以外はどうか・・・。
障害年金
要素4 生活保障
無年金問題http://www7.plala.or.jp/munenkin/
特別障害者手当
障害者雇用
自立生活センターの問題(雇用の平等と競争力)
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要素5 知識とコミュニティー(1)
福祉事務所が苦手なサービス・障害者自立生活支援センターの必要性?
重度障害者が在宅生活を送るためには
身体をケアするための情報
福祉制度情報(手帳、手当、医療費補助など)
福祉制度の利用者現況(ヘルパー派遣など)
情報の共有(似た境遇を持つ者から)
○○障害者団体
独自の活動・新団体設立
様々な交流
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要素5 知識とコミュニティー(2)
交流のための情報発信とそのメリット
自分で情報を発信すると、自己のコミュニケー
ション能力が上がる。
情報を加工する過程により、より良い情報とな
る。
社会的責任を負うことにより、自立につながる。
情報を発信することにより、更なる情報が集ま
りやすくなる。
通信誌による情報発信・・・ボランティアが必要
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要素5 知識とコミュニティー(3)
情報を得るための支援
人から情報を得る・・・仲間との交流が不可欠
インターネットから情報を得る
・・・パソボラが必要
アクセシブリティーテクノロジーによる援助
特殊入力装置(ディバイス)【ホットプラグ】
支援ソフト(Pete、伝の心、パソパル)
OSレベル(ユーザー補助)
全日本情報学習振興協会 パソコン技能検定アシスティブテクノロジー試験
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要素6 自宅周辺環境(1)
情報を得て外へ動き出すために
自宅周辺のアクセスを知る
地元でも、健常の時と車椅子になった時とで
は、車の交通量、路面状況(でこぼこ・電柱)
の感じかたがまるで違う。
車椅子で使いやすい商店街
店の出入り口、段差
店員の対応(扉を開けるなど)
交通量及び買い物客の流れや放置自転車
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要素6 自宅周辺環境(2)
ビデオで見る体験
公共交通
駅
エスカレーター
階段昇降機
エレベーター
バス
車椅子の各部名称
ブレーキの掛け方などの違い
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まとめ
中間援助者に求められる
こと。
人や社会の役に立つこと。
使える知識を持つこと。
頼れる人脈を持つこと。
それらを利用者に活かす
工夫をすること。(適用)
根気良くやること。
最後までしっかりやること。
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