Transcript サーバ管理におけるパケットモニタの有効性とその改良について

サーバ管理におけるパケット
モニタの有効性とその改良に
ついて
電子システム工学専攻２年
村上雅幸
概要
サーバ管理の背景
•インターネットの急速な普及に伴う多様な
サービス展開
•利用者のサービス品質意識
•より早いコンテンツの表示を要求
•管理者はサーバの性能を知ることが必要
性能計測手法
従来のサーバ性能計測手法には以
下の３つがある
• サーバログ解析
• カーネルレベルモニタリング
• ベンチマークテスト
問題点
サーバログ解析
• サーバ管理に必要な項
目は計測することが不
可能
ベンチマークテスト
•計測のために特別な環
境が必要
•運用中サービスの中断
が必要
カーネルレベルモニタ
•サーバ管理に必要な項
目についての計測には
カーネルへの変更が必要
•サーバシステム自体の性
能劣化の可能性
パケットモニタ
• サーバシステムの全体の挙動を測定可能
• 運用中のシステムの性能を計測可能
• 計測がサーバシステムに影響を与えない
ＴＣＰ/ＩＰではデータを意味する言葉として
パケットという単語を用いる
ＩＰパケットの構造
ＴＣＰセグメント
ヘッダ
データ
ＩＰデータグラム
ヘッダ情報と
アドレス
データ
性能評価プログラム
• ENMA
– 奈良先端技術大学院大学の中村氏らが作成
– パケットモニタによるWWWサーバ性能計測シ
ステム
• Webtest
– 一昨年度の卒業研究で作成
– ベンチマークテスト用プログラム
システム構成
ＥＮＭＡは常にパケットを拾いその結果をＲｅｐｏｔｅｒ
に返す．
Ｉｎｔｅｒｎｅｔ
ＨＵＢ
２０００
ＳＥＲＶＥＲ
Ｗｅｂｔｅｓｔ
ＥＮＭＡ
Ｒｅｐｏｒｔｅｒ
実験結果
Response Time[sec]
1.00
Webtest
ENMA
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
1
6
11
16
Clients
21
26
31
30.0
Webtest
ENMA
Concurrency
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
1
6
11
16
Clients
21
26
31
パケットモニタシステムの問題点
パケット喪失
• パケット喪失の解決方法として，サーバホス
トと同等な高速な計算機をパケットモニタに
用いることが考えられる
パケット順序の入れ替わり
• ＷＷＷサーバの状態の検出を失敗する可能性
があるので，性能計測に問題が生じるおそれ
がある
パケット順序の入れ替わりの検出
ＴＣＰヘッダの構成は以下のようになっている
パケット順序の入れ替わりの検出
まとめ
• ＥＮＭＡを実装し，パケットモニタの有効性を示し
た
• パケットモニタの問題点を指摘し，解決方法を示
した
今後の展望
パケット順序の入れ替わりを検出するプ
ログラムを作成し，より精度の高いパケット
モニタによるサーバ計測を目指す