演習問題解答(7月14日講義分)

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Transcript 演習問題解答(7月14日講義分)

薬品分析学3
連絡事項
(1) 緩衝液、緩衝剤: 溶液を所望のpHに調整するために用いる
試薬のこと。
(代表例:Tris-HCl緩衝液、リン酸緩衝液等
蛋白質の変性作用は緩衝液にはありません。
(2) これまでの講義資料をWeb上にアップロードしました。
http://p.bunri-u.ac.jp/lab05/
問題 1. :解答
(1) 質量分布比(保持比)kの定義式を書きなさい。(ヒント:クロマトグ
ラムの保持時間 (tRA, tRB) を含まない式)
(2) ピークAの化合物の質量分布比(保持比)kをクロマトグラムの保
持時間を含む形の式として表しなさい。
答 (1)
(2)
(3) (1)の定義式に基づいて、kが大きくなると化合物の保持時間が
長くなることを説明しなさい。ただし、流速は変えないまま、kのみ
が変わるものとする。
kが大きくなるということは、固定相に存在する量がより増えて、
移動相に存在する量が減ることを意味する。 その結果、カラム
に結合する時間が長くなり、溶出するまでの保持時間が長
くなる。
問題 1. :解答
(4) (2)の式に基づいて、kが大きくなると化合物の保持時間が長くな
ることを証明しなさい。
より
t0•k = tR − t0
整理して tR = t0•k + t0
t0 > 0 のため、kについて単調増加の一次関数
よって、kが大きくなるとtRが増加 = 保持時間が長くなる
(5) ピークAとピークBの分離度RSを式で表しなさい。
分離度
(6) ピークAの化合物の保持容量VRAを求めなさい。移動相の流速
を2 mL/minとする 。
保持容量 VRA = tR•F = 2(mL/min)•tR(min) = 2tR mL
問題 1. :解答
(7) 理論段数Nの定義式を書きなさい。。
理論段数
(8) (7)の定義式に基づいて、理論段数が大きくなるとピーク同士の
分離能が上がることを証明しなさい。
(7)の定義式より理論段数が大きくなる時は W0.5h2 が小さくな
る(=W0.5h が小さくなる)。
分離度
の W0.5hA と W0.5hB が小さくなる
tRA, tRBは一定(定義し忘れでごめんなさい)のため、分離度の定義
式の分母のみが小さくなる。
よって、理論段数Nが大きくなると、ピークの分離度Rsが良
くなる
問題 1. :解答
(9) 上図のクロマトグラムを与えるカラムの理論段数が80であった時、
理論段数が320になった場合のクロマトグラムを下記のクロマトグ
ラムに重ねて書きなさい。ただし、各ピークの保持時間は変化し
ないものとし、同量の化合物をカラムに注入することとする。
理論段数
より、W0.5h2 = 5.54tR2/N
W0.5h = (5.54tR2/N)(1/2) = tR(5.54/N)(1/2) 半値幅は√Nに反比例
理論段数が4倍になると半値幅は 1/2
化合物量一定: ピーク面積不変: 高さが2倍
問題 1. :解答
(10) カラムの理論段数が80でカラム長が150 mmであった時、理論段
高さHを求めなさい。
理論段高さ
= 150(mm)/80(無次元) = 1.875 mm
問題 2. :解答
次のピークA, Bの分離度、ピークA
のテーリング(シンメトリー)係数・
保持時間tRAを求めなさい。
厳密にはtRAは時間なので、単位は
min(分), sec(秒),hour(時間)等
チャートスピード 20 mm/min と
すると(定義し忘れてごめんなさい)、
tRA = 55(mm)/20(mm/min) = 2.75 min
同様に tRB = 4.75 min
W0.5hA = 15(mm)/20(mm/min) = 0.75 min 同様に W0.5hB = 0.4 min
分離度
4.75(min) − 2.75(min)
= 1.18 ×
0.75(min) + 0.4(min)
= 2.0521••• ≈ 2.1
1.9(cm)
W0.05h
= 0.863••• ≈ −0.86 リーディング
=
S=
2×1.1(cm)
2f
問題 2. :解答
次のピークA, Bの分離度、ピークAのテーリング(シンメトリー)係数・
保持時間tRAを求めなさい。
分離度
9.5(cm) − 5.5(cm)
Rs = 1.18 ×
1.5(cm) + 0.8(cm)
Rs = 2.0521••• ≈ 2.1
1.9(cm)
W0.05h
= 0.863••• ≈ -0.86
=
S=
2×1.1(cm)
2f
リーディング
チャートスピード 20 mm/min とすると(定義し忘れてごめんな
さい)、tRA = 55(mm)/20(mm/min) = 2.75 min(本来の単位)
問題 3. :解答
H
H
H
(1) シリカゲルを用いたクロマトグラ
HO
フィーで溶離溶媒として酢酸エチ
OAc
OH
O
(B)
(A)
(C)
ルから始め,次第にメタノールの
量をステップワイズ(段階的に)に多くしていき,最後には
メタノールのみにした.このとき,化合物(A), (B), (C)がどの
ような順序で溶出されるか答えなさい.その理由も述べよ。
O
O
O
溶出順: (B) → (A) → (C)
理由: シリカゲルは、表面にシラノール基(Si-OH)が存在し、
高極性となっている。従って、極性の高いものほど強く吸着
する(= 極性の低いものから溶出する)。(A)(C)には水酸基
があり高極性。即ち(B)が一番低極性。(A)と(C)では(C)にエ
ステルがある分、若干高極性。(A)はフラン環以外は飽和炭化
水素。よって極性が低いものから順に(B) → (A) → (C)となり、
これが溶出順となる。
O
問題 3. :解答
(A)
(B)
(1) シリカゲルを用いたクロマトグラ
フィーで溶離溶媒として酢酸エチ
ルから始め,次第にメタノールの
量をステップワイズ(段階的に)に多くしていき,最後には
メタノールのみにした.このとき,化合物(A), (B), (C)がどの
ような順序で溶出されるか答えなさい.その理由も述べよ。
(C)
溶出順: (B) → (C) → (A)
理由: シリカゲルは、表面にシラノール基(Si-OH)が存在し、
高極性となっている。従って、極性の高いものほど強く吸着
する(= 極性の低いものから溶出する)。水酸基の数が(A),
(C), (B)の順で減っていく。即ち極性は(A) → (C) → (B)の順
に極性が下がる。よって極性が低いものから順に
(B) → (C) → (A)の順に溶出する。
電気陰性度上昇
周期表
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18
1H
He
1
3
2
4
5
2 Li Be
11
12
20
7
8
9
10
B C N O F Ne
13
3Na Mg
19
6
14
15
16
17
18
Al Si P S Cl Ar
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
4 K Ca Sc Ti V Cr Mn Fe Co Ni Cu Zn Ga Ge As Se Br Kr
37
38
55
57
87
88
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
5Rb Sr Y Zr Nb Mo Tc Ru Rh Pd Ag Cd In Sn Sb Te I Xe
6 Cs Ba L Hf Ta W Re Os Ir Pt Au Hg Tl Pb Bi Po At Rn
7 Fr Ra A 電気陰性度が下がる
L La Ce Pr NdPmSm Eu Gd Tb Dy Ho Er Tm Yb Lu
A Ac Th Pa U Np Pu AmCm Bk Cf Es FmMd No Lr
電気陰性度
F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na
炭化水素(C,Hのみの化合物)の極性が低い理由
演習問題
(1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと
H
H
H
C
C
H
H
H
H
N
H
H
H
H
C
C
C
H
H
H
H
H
H
H
C
C
H
H
O
H
(2) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと
H
H
H
C
C
H
H
O CH3
H
O
H
H
C
C
H
H
H
H
H
C
C
H
H
O H
O
(2) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと
CO2H
OH
演習問題
(1) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと
H
H
H
C
C
H
H
H
δ−
>
O
H
H δ+
H
C
δ− H
C N
H
H
δ+
>
H δ+
H
H
H
H
C
C
C
H
H
H
H
(2) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと
H
H
H
C
C
H
H
δ− δ+
δ+
H
H
H H
O H
O CH3
δ+
> H C C δ+
> H C C
δ−
O
δ−
H
O
δ−
H
H
H
(2) 次の化合物を極性の高い順に並べなさい。δ+、δ−も書くこと
δ− O
C
δ+ O
δ−
δ−
H
δ+
電気陰性度
O
>
H δ+
>
F > O > N > C ≈ H > B > Al > Na
問題 3. :解答
(2) 溶媒組成を変化させて化合物の溶出をさせる方法を何と呼ぶか。
グラジエント溶離法
(3) シリカゲルを固定相に用いたクロマトグラフィーの分離メカニズム
の分類名を答えなさい。
分離機構
吸着クロマトグラフィー
教科書P150 表3-6
問題 3. :解答
(4) シリカゲルを用いたクロマトグラフィーのような溶出順となるクロマ
トグラフィーを何と呼ぶか答えなさい。溶出順による分類名で答え
ること。
順相クロマトグラフィー
(5) シリカゲルを用いたクロマトグラフィーとは、化合物が溶出する順
序が逆転するクロマトグラフィーを何と呼ぶか答えなさい。溶出順
による分類名で答えること。
逆相クロマトグラフィー
教科書P150 表3-7
問題 3. :解答
(6) (4)の分類に属するクロマトグラフィーに用いられる固定相の
以下から選びなさい。
a)ポリエチレングリコール(PEG) b) オクタデシルシリル基
c) アルミナ d) セファデックス e) ケイソウ土
f) アミノプロピル基
答: c), d), f)
(7) (6)で答えた化合物の化学構造式を書きなさい。
セファデクス
O
HO
HO
HO
アルミナ
O
O n O
HO
HO
HO
Al2O3
アミプルロピル基
O
OH
ポリエチレングリコール(PEG)とケイソウ土は未分類
HO
O
H
n
HO
O
O
O
OH
SiO2が主成分
NH2
問題 3. :解答
(8) (6)のa), b), c)を固定相とするクロマトグラフィーの分離メカニズム
の分類名を答えなさい。
答 a) 分配クロマトグラフィー
c) 吸着クロマトグラフィー
b) 分配クロマトグラフィー
(9) シリカゲルの組成式を書きなさい。
答: SiO2
(10) シリカゲルと組成が全く同じ物質と、シリカゲルの組成式で表され
る化合物を主成分とする物質を以下からそれぞれ選びなさい。
a) ポリスチレン b) 窓ガラスのガラス c) ケイソウ土 d) 石英
e) 溶融石英 f) 水ガラス g) ヤタガラス h) オクタデシルシラン
i) 石綿 j) セルロース k) フューズドシリカ (fused silica)
m) グルコース n) 石英ガラス
シリカゲルと同じ物質: d, e, k, n
シリカゲルを主成分とする物質: b, c
問題 4. :解答
(1) 蛋白質の分離に用いる電気泳動用ゲルは何か答えなさい。
答 ポリアクリルアミドゲル
(2) SDS-PAGEで使用されるSDSは何の略語であるか答えなさい。
答 sodium dodecyl sulfate
(3) SDSの化学構造式を書きなさい。
−
答
sulfate
dodecyl
sodium
(4) (2)においてSDSを用いる理由を答えなさい。
−
−
− (SDS)
疎水性コア
−
+ −
− −
−
− −
−
−
−
−
−
問題 4. :解答
(4) (2)においてSDSを用いる理由を答えなさい。
SDSは界面活性剤(両親媒性化合物)であるため、蛋白質内部
(疎水コア)のアミノ酸に結合して、蛋白質の構造を変性させる
(破壊する)。その結果、ゲル中の蛋白質の移動度が分子形状
(三次元構造)に依存せず、鎖長(分子量)のみに依存するようになる。
ちなみに界面活性剤の代表的物質は?
(洗剤)
水
水
−
油汚れ
水
油
−
皿
−
水 水 水
−
水
水
−
−
石鹸、洗剤
水
水
水
水
水
水 水
水
水
水
(5) SDS-PAGEでは蛋白質は陽極/陰極のいずれの電極に向かって
泳動されるか。
答: 陽極
問題 4. :解答
(6) SDS-PAGEでは分子量の大きな蛋白質と小さな蛋白質ではどち
らが早く泳動されるか。
答: 分子量の小さな蛋白質
(7) サイズ排除クロマトグラフィー(ゲルろ過クロマトグラフィー)では、
分子量の大きな蛋白質と小さな蛋白質ではどちらが早くカラムか
ら出てくるか。
答: 分子量の大きな蛋白質
(8) 等電点(pI)が8の蛋白質は、pH 6では正負のいずれに電荷が
偏っているか。
pI (等電点)
pH
[H+]
電荷
+
H+
H+
H+
0
H+
H+
H+
答:正(電荷)
問題 4. :解答
(9) pH 6の緩衝液を移動相とした時、等電点(pI)が8の蛋白質は陰イ
オン交換カラム/陽イオン交換カラムのいずれのカラムに吸着す
るか。
答:陽イオン交換カラム
(10) pH 8の緩衝液を移動相とした時、等電点(pI)が6の蛋白質は陰イ
オン交換カラム/陽イオン交換カラムのいずれのカラムに吸着す
るか。
答:陰イオン交換カラム
(11) (10)の蛋白質をイオン交換カラムから溶出するための方法を2つ
答えよ。
答:1. 塩強度を上げる; 2. pHを下げる(pIに近づける)
(12) 核酸の分離に用いる電気泳動用ゲルは何か答えなさい。
答:アガロースゲル、ポリアクリルアミドゲル
問題 4. :解答
(13) 数百塩基対から数千塩基対の核酸を泳動するのに適したゲル
は何か。
答:アガロースゲル
(14) (13)のゲルは、ペプチド/アクリルアミド重合体/多糖類/蛋白
質/セファデックスのいずれの化合物に分類されるか。
答:多糖類
(15) (12)のゲルで核酸は陽極/陰極のいずれの電極に向かって泳動
されるか。
答:陽極
− P リン酸基
糖(ribose)
− P リン酸基
塩基(芳香環)
糖(ribose)
− P リン酸基
塩基(芳香環)
http://p.bunri-u.ac.jp/lab05/
核酸の化学構造&
立体構造のまとめ
問題 4. :解答
(16) 液体クロマトグラフィーで核酸を検出するのに適した検出器は
何か。
答:紫外可視吸光光度検出器 (示差屈折計,質量分析計)
(17) 芳香族アミノ酸を含まない蛋白質の検出が可能な検出器を列挙
しなさい。
答:示差屈折計,質量分析計
問題 5. :解答
キャピラリー電気泳動に関する以下の問いに答えなさい。
(1) キャピラリー電気泳動で、キャピラリー中に電解質溶液のみで満
たされている電気泳動法を何と呼ぶか。
答:キャピラリーゾーン電気泳動
(2) (1)のキャピラリー電気泳動で、移動相の流れを何と呼ぶか。
答:電気浸透流
(3) (1)の流れは陽極/陰極のいずれの方向に流れるか。
答:陰極
問題 5. :解答
(4) (3)の流れの方向が(3)の答の方向に流れる理由を説明しなさい。
流れができる要因となる現象の名前を用いて説明すること。
キャピラリーはfused silica (溶融シリカ)でできている。表面には
シラノール基Si-OHがある。シラノール基はpH 4以上でプロトン
(H+)が解離(脱離)し、キャピラリー表面が負に帯電する。この時、
溶媒中のカチオン(陽イオン)が負電荷に引き寄せられ、電気二重層
を形成する。キャピラリーとの界面に集まった陽イオンが陰極の
負電荷に引き寄せられることで電気浸透流が生じる
電気二重層
問題 5. :解答
(5) キャピラリー電気泳動では、陰イオン、陽イオン、中性物質はそれ
ぞれ、陽極側/陰極側のいずれの方向に流れるか答えなさい。
答:すべて陰極
(6) キャピラリー電気泳動の応用例を一つ挙げなさい。
答:DNAシーケンサー(配列解析)
(7) キャピラリーの素材は何であるか名前を答えなさい。またその組
成式も答えること。
答:素材: フューズドシリカ(溶融シリカ); 組成式: SiO2
(8) キャピラリーの補強のためのポリイミドによるコーティングはキャ
ピラリーの内面/外面のいずれに施されているか。
答:外側(内側をコートすると電気二重層ができない)
問題 5 & 6 :解答
(5) キャピラリー電気泳動の検出器を2つ挙げなさい。
答:紫外可視吸光光度検出器、フォトダイオードアレイ
6. ガスクロマトグラフィーに関する次の問いに答えなさい。
ある未知試料中に含まれる化合物Xの含量を求めるために,2種類
の、標準溶液A(Xの濃度100 mg/mL,Zの濃度50 mg/mL)、B(Xの
濃度50 mg/mL,Zの濃度50 mg/mL)およびX濃度未知試料(Xの濃
度? mg/mL,Zの濃度50 mg/mL)とともに、同一条件下でガスクロマ
トグラフフィーによる分析を行った.チャート紙の速度は2 cm/minとし
た.以下は得られた測定データである.キャリアガスには窒素を用い
た.
問題 6. :解答
4.00
2.00
4.00
2.00
4.00
2.00
(1) 化学成分Xの保持時間(小数第2位まで)および各ピーク面積(小
数第1位まで)、化合物Xと化合物Zの面積比(小数第2位まで)を
求めよ.
化合物Xの保持時間 = 80.0(mm)/20(mm/min) = 4.00 min
化合物Zの保持時間 = 40.0(mm)/20(mm/min) = 2.00 min
問題 6. :解答
(1)の続き
4.00
2.00
4.00
2.00
4.00
2.00
420.0
420.0
192.0
384.0
240.0
400.0
面積(X in A) = 105.0(mm) × 4.0(mm) = 420.0 mm2
面積(Z in A) = 210.0(mm) × 2.0(mm) = 420.0 mm2
面積(X in B) = 48.0(mm) × 4.0(mm) = 192.0 mm2
面積(Z in B) = 192.0(mm) × 2.0(mm) = 384.0 mm2
面積(X in 濃度未知溶液) = 60.0(mm) × 4.0(mm) = 240.0 mm2
面積(Z in濃度未知溶液) = 200.0(mm) × 2.0(mm) = 400.0 mm2
問題 6. :解答
4.00
2.00
4.00
2.00
4.00
2.00
420.0
420.0
192.0
384.0
240.0
400.0
1.00
(1)の続き
0.50
0.60
面積比(A) = 420.0 mm2/420.0 mm2 = 1.00
面積比(B) = 192.0 mm2/384.0 mm2 = 0.50
面積比(濃度未知溶液) = 240.0 mm2/400.0 mm2 = 0.60
4.00
2.00
4.00
2.00
4.00
2.00
420.0
420.0
192.0
384.0
240.0
400.0
1.00
0.50
0.60
面積比(X/Z)
濃度未知試料中の化合物Xの濃度
60.0 mg/mL
1.00
0.60
0.50
60
0
50
100
化合物X / mg/mL
問題 6. :解答
(4) ガスクロマトグラフィーのカラム内の充填剤として、ケイソウ土に
ポリエチレングリコールをコーティングしたものを用いた。この時、
移動相と固定相は何であるか答えなさい.
答:移動相: 窒素 固定相: ポリエチレングリコール
(5) (4)の時,移動相、固定相はそれぞれ、固体/液体/気体のい
ずれであるか答えなさい.
答:移動相: 気体 固定相: 液体
(6) 実習で使用したクロマトグラフィーを分離メカニズムによって分類
した場合,本実習で使用したクロマトグラフィーは何に分類される
か答えなさい.なお,固定相と移動相の関係による分類ではない
点に注意すること.
答:分配クロマトグラフィー
問題 6. :解答
(7) 化合物Zのような全ての溶液に同じ濃度で含有されている化合
物を何と呼ぶか。
答:内標準物質
(8) 次に示すのはガスクロマトグラフ装置を構成する各部の名称で
ある.正しい順序に並べよ.
キャリアーガスボンベ > 資料注入口 > カラム > 検出器
> 記録計
問題 7. :解答
以下に示すクロマトグラフィー用の検出器が使用可能なクロマトグラ
フィーと化合物の組合せを答えなさい。なお各検出器に対応するクロ
マトグラフィーおよび化合物は一つとは限らない点に注意すること。
検出器
クロマトグラフィー
化合物
熱伝導検出器
ガスクロマトグラフィー
全ての化合物(低感度)
紫外可視吸光
光度検出器
液体クロマトグラフィー
芳香族化合物
キャピラリー電気泳動
色を持った化合物
示差屈折計
液体クロマトグラフィー
全ての化合物(低感度)
(キャピラリー電気泳動)
糖類
非芳香族性有機化合物
問題 7. :解答
検出器
クロマトグラフィー
電子捕捉検出器 ガスクロマトグラフィー
化合物
有機ハロゲン化合物
ニトロ化合物
光炎光度検出器 ガスクロマトグラフィー
含リン化合物
含窒素化合物
蛍光検出器
液体クロマトグラフィー
電気化学検出器 液体クロマトグラフィー
キャピラリー電気泳動
蛍光性化合物
電気化学的に酸化/還元
を受ける化合物
問題 7. :解答
検出器
クロマトグラフィー
化合物
ガスクロマトグラフィー
アルカリ熱
イオン化検出器
含窒素化合物
質量分析計
液体クロマトグラフィー
全ての化合物(高感度)
(分子質量も解る)
液体クロマトグラフィー
蛍光性化合物
蛍光検出器
ガスクロマトグラフィー
水素炎イオン化 ガスクロマトグラフィー
検出器
含リン化合物
有機化合物(C-H結合を
有する)
等電点:意味
等電点 (pI) において、各アミノ酸の+/−の電荷が釣り合う
溶液のpHが化合物のpIと等しくなると
分子内の +の電荷 = −の電荷
電荷の総和が“0”
等電点 (pI) の概念は pKa に似ている
溶液のpHが化合物のpKaと等しくなると
プロトン化体濃度 = 脱プロトン化体濃度
HA + H2O → A− + H3O+
[HA] = [A−]
等電点:pKaとpH (1)
K: 平衡定数
CH3CO2H + H2O
CH3CO2− + H3O+
[CH3CO2−][H3O+]
K=
[CH3CO2H][H2O]
[CH3CO2−][H3O+]
K [H2O] =
[CH3CO2H]
ここで K [H2O] = Ka と置くと
[CH3CO2−][H3O+]
Ka =
[CH3CO2H]
等電点:pKaとpH (2)
K: 平衡定数
CH3CO2H + H2O
CH3CO2− + H3O+
[CH3CO2−][H3O+]
Ka =
[CH3CO2H]
両辺の対数をとって、−1をかけると
[CH3CO2−][H3O+]
−log Ka = −log
[CH3CO2H]
[CH3CO2−][H3O+]
−log Ka = −log
[CH3CO2H]
[CH3CO2−]
+ log [H3O+]
−log Ka = − log
[CH3CO2H]
等電点:pKaとpH (3)
CH3CO2H + H2O
CH3CO2− + H3O+
K: 平衡定数
[CH3CO2−]
+ log [H3O+]
−log Ka = − log
[CH3CO2H]
[CH3CO2−]
− log [H3O+]
−log Ka = − log
[CH3CO2H]
−log [H3O+] = pH, −logKa = pKaを代入し、右辺と左辺を入替ると
[CH3CO2−]
+ pH
pKa = − log
[CH3CO2H]
[CH3CO2−]
pH = pKa + log
[CH3CO2H]
[CH3CO2−]
+ pH = pKa
− log
[CH3CO2H]
Henderson-Hasselbalchの式
の酢酸バージョン
pKaとpH: Henderson-Hasselbalchの式
CH3CO2H + H2O
CH3CO2− + H3O+
[CH3CO2−]
pH = pKa + log
[CH3CO2H]
K: 平衡定数
Henderson-Hasselbalchの式
の酢酸バージョン
[CH3CO2H] = [CH3CO2−]の時
[CH3CO2H]
[CH3CO2−]
log
= log
= log 1 = 0
[CH
CO
H]
[CH3CO2H]
3
2
よって[CH3CO2H] = [CH3CO2−]の時、pH = pKa
裏を返すと
pH = pKaの時、[CH3CO2H] = [CH3CO2−]
プロトン化体濃度 = 脱プロトン化体濃度
即ち、半分が脱プロトン化している