Transcript 菅野湖生き物探検
菅野湖再発見プロジェクト 水生生物の観察 調査及び観察月日 • 菅野湖周辺 平成20年8月23日 阿田川・菅野湖合流点付近 中之島公園付近のカケ上がり モジ網による徒手採取ならびに粗朶(ソダ)、セルビンによる採取。 阿田川・菅野湖合流点付近では箱メガネを使った目視観察。 • 阿田川上流 平成20年10月13日 中須地区の棚田 ・・・水田生物(両生類・止水性水生昆虫等) 阿田川上流 ・・・河川生物(魚類・両生類・流水性水生昆虫等) 主にモジ網による徒手採取。水中潜望鏡、箱メガネ等を使っての目 視観察。 菅野湖周辺の概要 中之島公園 菅野湖 阿田川 中須地区の棚田 阿田川・菅野湖流入点付近 採取風景(その①) 阿田川までの道のりは サバイバルツアーのような調査・・・・・ スリル満点 中之島公園付近 急峻なカケアガリ・・・ 阿田川・中須地区 上流には瀬もあり 堰があるので高低差の 割には河床勾配が緩 採取風景(その①) 採取風景(その②) 粗朶(そだ)による 採取 ライトトラップに誘因 される昆虫観察 阿田川合流点 ライトトラップ 採取した生物の同定。さて、何が見つかったでしょうか 講師の田原さん 阿田川上流 棚田 菅野湖(中ノ島公園)の出現種一覧 粗朶・セルビン等による • 魚類 ブルーギル オオクチバス(ブラックバス) その他 • 爬虫類 ニホンイシガメ 以上、5種類。調査箇所や採 取方法が限定されることを踏 まえると仕方ないことかも・・・。 ライトトラップによる • 昆虫類 ヒメガムシ コガタシマトビケラ(成虫) 出現種(中之島公園・その①) ブルーギル(幼魚) ニホンイシガメ 出現種(中之島公園・その②) コガタシマトビケラ(成虫) その他、ユスリカが数種。 ヒメガムシ 阿田川・菅野ダム合流点付近の出現種一覧 • 昆虫類(水生昆虫) コガタシマトビケラ タイコウチ シロハラコカゲロウ ニンギョウトビケラ(筒巣のみ) ヒゲナガカワトビケラ(蛹室のみ) • 魚類 カワヨシノボリ(陸封種) ヌマチチブ • 甲殻類 スジエビ 以上、8種類。 少し、生物相が貧弱・・・かな。 阿田川・菅野湖合流点① カワヨシノボリ ヌマチチブ 阿田川・菅野湖合流点② コガタシマトビケラ(幼虫) タイコウチ(幼体) 出現種の特徴 • 外来種が優占している。粗朶に入っていた魚類 は全てブルーギル ダム堰堤付近にはオイカワやヨシノボリ類、ヌマチチブ等が生息し ているので・・・・、採取期間を多くしたり、調査範囲を広げることで また別の種類が出現するかも。 • 止水域に生息する種が多い 夜間、ライトトラップ調査をすると、ヒメガムシが多く採取された。そ の他、コガタシマトビケラやコカクツツトビケラ。 以上のことから、ざっと言えば止水域を反映する生 物相である。 阿田川のロケーションとして・・・・ • 満水時または豊水期にはほぼ水没 • 水位の変動に大きく影響されるので流水性の生物は ほとんどいない • 流水性昆虫の生活痕(ニンギョウトビケラの筒巣等) があるので水位が低い年度は見られる可能性大 出現種(阿田川上流その①) クロゲンゴロウ カワニナ ドンコ カワトンボ サワガニ カワムツ 出現種(阿田川上流その② ) 出現種(阿田川上流その③ ) 全て、“コオニヤンマ゛というトンボの幼虫(ヤゴ)です 出現種(阿田川上流その④ ) ミズカマキリ タイコウチ 出現種(阿田川上流その④ ) カワトンボ 出現種(阿田川上流その⑤ ) クロゲンゴロウ 出現種(阿田川上流その⑥ ) アルタイヤマトビケラ コエグリトビケラ ヒメヒラタドロムシ オオクラカケカワゲラ 出現種(阿田川上流その⑥ ) シロタニガワカゲロウ シロハラコカゲロウ ヒメトビイロカゲロウ トウヨウモンカゲロウ 阿田川上流の出現種一覧 • 昆虫類(水生昆虫) • 魚類 オオクラカケカワゲラ カワヨシノボリ • 甲殻類 サワガニ シロタニガワカゲロウ (陸封種) トウヨウモンカゲロウ トウヨシノボリ ヒメトビイロカゲロウ カワムツ アルタイヤマトビケラ ヤセココヤマトビケラ ドンコ コカクツツトビケラ コエグリトビケラ ニンギョウトビケラ ヒメヒラタドロムシ 昆虫類17種、魚類4種、甲 クロゲンゴロウ 殻類1種の合計22種類 ハグロトンボ カワトンボ コオニヤンマ ミヤマサナエ ①太字は主に止水域に生息する種類 オナガサナエ ②斜字は主に山地渓流に生息する種類 タイコウチ ミズカマキリ ③その他は主に河川中~下流に生息する種類 詳細調査すると出現する可能性がある種類 • 昆虫類 大型のカワゲラ類 キタガミトビケラ コバントビケラ カタツムリトビケラ 小型~中型ゲンゴロウ類 コカゲロウ類 大形のカメムシ類 タガメ コオイムシ等 • 魚類 ウグイ モロコ類(イトモロコ、ホンモロ コ?) ワカサギ コイ・フナ類(ゲンゴロウブナ、オオ キンブナ等) オイカワ ウナギ • 甲殻類 テナガエビ • 爬虫類 クサガメ スッポン 里地の範囲(概略) 阿田川の生物相 • 里地環境に出てくる種類と山地渓流に出てく る種類が混在 • 地理的には山地渓流に出てくる種類で占めら れるのだが、人の手が加わったことで、河川 では中流から下流域の生物相に近い • ただし、大河川で見られるような種類は少な い。 その他 • あくまで水生に限定されるので陸生昆虫や大 型哺乳類及び爬虫類等も視野に調査すると 当地の生態系の全貌が見えてくるのではな いかと・・・・。 • 情報収集は、ある程度範囲を広げつつロー ラー作戦で落とす。といった方法が望ましい。 人介戦術が功を奏す。 • 勉強会を開催して、より多くの人にも情報提 供をお願いする。