Transcript 東北地方の 二重ローン問題 10bd020p 小瀬村 愛子

東北地方の
二重ローン問題
１０ｂｄ０２０ｐ 小瀬村 愛子
二重ローンとは
地震や火災で被災した企業や
個人が、生産設備の修繕や住
宅を新築したりするために債務
（新債務）を抱え、被災前から
の債務（旧債務）と併せて二重
に債務を負う問題
東日本大震災 二重ローン問題の状況
５月時点
旧債務残高 → ５５００億円
今後の見通し
支援対象となる住宅ローン残高 → １兆１０００億円
中小企業向け貸出残高 → ２兆２０００億円
（被害の大きかった被災３県及び茨城県）
二重ローン問題に対する政府支援策
個人住宅ローン向け対応
旧債務
住宅金融支援機構における既存ローンの返済猶予等
個人向けの私的整理ガイドラインの策定
住宅再建を目指す方の負担軽減
新債務
住宅金融支援機構による金利引き下げ・返済期間の延長
災害公営住宅の供給
金融機関向け対応
①金融機関への資本参加・要件の緩和
⇒「金融機能強化法」及び「信用事業再編強
化法」の改正
②金融機関の無税償却等の弾力化
⇒個人向け私的ガイドラインの策定
中小企業及び農林水産業等向け対応
旧債務
公庫等による融資制度の拡充
信用保証制度の拡充
リース信用保証制度をはじめとした設備導入支援策の検討
原発事故被災者への「特別支援制度」の創設
二重債務をできる限り負わずに再出発可能な事業環境の整備
新債務
再生に向けた相談窓口の設置と公的な旧債務整理のプロセスの拡充と強化
産業復興機構による債権買取りや出資
個人向けの私的整理ガイドライン
産業復興機構
中小企業基盤整備機構
が8割、残りの2割は地元
金融機関等に出資を募る
ことを想定。債権元本の
簿価よりは低いが、被災
によって大幅に低下した
債権時価よりも高い「再生
価格」で金融機関から
ローンを買い取るというも
の。
債権買取りの条件
「産業復興相談センター」が被災企業の再生可能性を精
査した上で「再生可能」と判断したもの
支援対象を再生の可能性が高い企
業に絞る方向の枠組みといえる
主要取引銀行が新規融資で事業再生を支援する場合
論点：東日本大震災 政府施策の実効性