地域の公開天文台と大学の連携による 新しい科学
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Transcript 地域の公開天文台と大学の連携による 新しい科学
地域と大学の知の結集
~宇宙教育研究ネットワークの紹介~
尾久土正己
本籍地:和歌山大学学長室
勤務先:学生自主創造科学センター
[email protected]
和歌山県の天文グループ
公開天文台とプラネタリウム
みさと天文台(美里町人口4000人)
かわべ天文公園(川辺町人口1万人→日高川町)
12-m プラネタリウム, 1人の学芸員(天文分野), 1981~
和歌山大学
教育学部
60cm 望遠鏡, 教授1(物理・理論)、助教授1(天文学)
システム工学部
助教授1(望遠鏡制御)
学生自主創造科学センター
50-cm 望遠鏡, 非常勤指導員(日本を代表するエンジニア), 1992~
和歌山市子ども科学館
100-cm 望遠鏡, 11-m プラネタリウム, 2人の研究員, 1996~
生石高原天文台
105-cm 望遠鏡, 3人の研究員, 1995~
教授1(天文教育)
以上のメンバーで勉強会「わかてん」を10年やってきた.
Misato 1-m
Oishi 0.5-m
Misato 8-m Radio
Wakayama-U 0.6-m
Kawabe 1-m
みさと天文台と和歌山大の連携(実績)
博物館実習
共同研究、共同開発
実習が終わっても学生は天文台に通う
5 本の卒論、 5本の修論(過去 5年)
リモート望遠鏡
共同観測
8-m 電波望遠鏡
芸術と天文の融合
音楽と天文
短歌、和歌と天文(お月見、星座カルタ)
密教と天文
新聞掲載率
On Feb. 28, 2004
施設名
本
研究員(人)
月数
本/人・月
みさと天文台
3750
4
104
0.822
県立ぐんま天文台
1980
12
59
0.342
県立西はりま天文台
4010
8
167
0.422
51200
170
191
0.159
国立天文台
Googleの結果も同様
公開天文台や大学の現状
公開天文台
ほとんどの施設が小さな町村立(暗い空)
公設公営
財政が破綻
運営費の削減、人の削減、閉館・・・
地方の国立大学
国の財政難
法人化
地域連携を重視
解決策
天文台と地方大学の連携!
全国に200箇所以上
新しい組織の立ち上げ
“NewEar” Network in Wakayama, Education of Astronomy and Research
2005/9/5に生涯学習センターに設立
みさと天文台の3人の研究員を客員助教授で採用
学内の4人の天文関係の教員が参加
佐藤文隆氏が顧問で参加
8人のグループ(全国的にみても大きな組織)
客員は科研費などの競争資金に応募できるようになった
2007年以降、県教委も合流予定
事業
市民講座の開催
みさと天文台で行ってきた天文教室を、天文台だけでなく、生涯学習
センターや、紀南サテライトなど大学の施設で開催します。
学生教育の実験場
卒論・修論の研究の場として、博物館実習などの科学コミュニケー
ター養成の場として、このプロジェクトを活用します。
共同研究・共同開発
これまで行ってきた共同研究をこのプロジェクトで更に強化します。現
在進行中の研究テーマは以下の通りです。
全天雲モニターの開発と研究
電波望遠鏡の改修と受信機の開発
インターネット天文台の構築
観月会
2005年9月18日 みさと→生涯学習センター
250人参加
ミニ講演会、ミニコンサート、お茶会、歌会、留学
生名月自慢、観望会
年齢
11%
1%
天文台訪問回数
18%
3%
20%
17%
13%
17%
20歳未満
20歳代
30歳代
40歳代
50歳代
60歳代
70歳代
無回答
1% 2%
毎年1度以上
過去に複数回
過去に1度
いったことがない
18%
62%
無回答
楽しさ
0%
生涯学習センターでの講演会への参加回数
1%
6%
1%
17%
3%
6%
14%
毎年1度以上
7%
過去に複数回
過去に1度
いったことがない
無回答
72%
32%
58%
とても楽しい
まあまあ楽しい
ふつう
少しつまらない
とてもつまらない
無回答
これから (2007~)
天文台の3者による共同運営(得意分野を分担する)
地域活性化
学校教育との連携
天文学の普及(生涯教育)
(人件費)
県教委
科学コミュニケーターの養成
みさと天文台
観光資源
(施設維持費)
美里町
和歌山大学
共同研究
学生教育
(研究費)
成功すれば、他の地域、他の分野へ
これまでの地方大学
特定分野での研究は旧帝大に勝てない
↓
地域の知をネットワークで結集して組織化
↓
オンリーワンのグループ