防潮堤の粘り強い構造に係る検討 [PowerPointファイル/3.53

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資料3
平成25年12月25日(水)13:30~
第6回南海トラフ巨大地震土木構造物耐震対策検討部会
防潮堤の粘り強い構造検討に
ついての検討結果
平成25年12月25日
目次
 3-1 防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
 3-2 防潮堤の粘り強い構造検討(河川)【検討中】
3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■基本的な考え方
設計対象の津波高を超え、海岸防潮堤の天端を越流した場合であっても、
・ 破壊、倒壊するまでの時間を少しでも長くする。
・ 全壊に至る可能性を少しでも減らす。
減災効果を目指した構造上の工夫を施す
【対策箇所仕分けの着目点】
①津波波圧に対する観点
②越流水深に対する観点
【粘り強い構造 検討フロ-】
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■粘り強い構造 検討フロ-に基づく分類
【防潮堤天端高の考え方】
・液状化対策箇所 → 広域地盤沈降量のみを考慮した防潮堤天端高とする。(液状化による沈下無し)
・未対策箇所
→ FLIP及びチャ-ト式耐震診断(液状化)による沈下量および広域地盤沈降量を
考慮した防潮堤天端高とする。
※但し、以下の地区は、詳細点検結果(FLIP)を踏まえて、チャ-ト式診断結果を補正した沈下量とする。
・岸和田地区(断面No.2001):補正×0.1
・大津南地区(断面No.1503):補正×1.0
【南海トラフ巨大地震に対する液状化対策重点化による優先箇所】
凡例
:液状化対策優先箇所
延長: 4.6km
延長:15.9km
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■粘り強い構造 検討フロ-に基づく分類
【越流する箇所(越流深0m以上)】
・大阪府(平成25年8月20日公表)
「津波浸水想定について」 【最大津波水位予測図】を
参考に分類。
・大阪府 海岸保全施設台帳より分類。
凡 例
: 南トラ対策箇所
: 越流水深0~0.5m未満の地域
: 越流水深0.5~1.0m未満の地域
: 越流水深1.0m以上の地域
延長:26.35km
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■粘り強い構造 検討フロ-に基づく分類
【越流に対して粘り強い対策の必要箇所】
②越流水深1.0m以上+③越流水深+比高
②越流水深1.0m以上+④天端幅5m未満
②越流水深1.0m以上+⑤消波根固工無し
【結果】上記条件でOUTとなる延長は1.55km
⇒粘り強い構造化の検討対象とする
延長:1.55km
凡 例
: 南トラ対策箇所
: 越流水深1.0m以上の地域
: 消波根固工無しの地域
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■粘り強い構造 検討フロ-に基づく分類
【津波波圧に対して粘り強い対策の必要箇所】
①津波波圧
・波返し部材のせん断耐力
・堤体の滑動・転倒
【結果】上記条件でOUTとなる延長は22.98km
⇒粘り強い構造化の検討対象とする
延長:22.98km
凡 例
: 南トラ対策箇所
: 津波波圧でOUTの地域
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■粘り強い構造の対策案
港湾における防潮堤(胸壁)の
耐津波設計ガイドラインガイドラインを参照
堤体工
排水工
堤体工
対策箇所
堤体工
粘り強い構造への対策例(案)
堤体と一体化された水叩工または底版幅を
できる限り広く取り、洗掘等に伴う転倒リス
クを低減する。
また、底版の地盤への根入長さは、設計上
考慮されない場合でも、適度に余裕をもった
設定とする。
舗装工
排水工
排水溝などは埋込式として堤体との一体化
を図り、部分的な破損による地盤の洗掘・吸
出の起点となることを防止する。堤体本体の
背後への転倒リスクを低減。
舗装工
コンクリート舗装版は堤体に密着させ、ス
テンレス鉄筋等(ダウエルバー)で接合する。
基礎工
基礎部等にセメント注入や捨てコンクリー
ト処理を行うことで、洗掘・吸出を防止。
基礎工
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■タイプ別の対策案と概算対策費用
A.波返し(背後フラットタイプ)
B.波返し(背後裏法タイプ)
★対策の基本的な考え方(概算時)
対波圧:防潮堤直背後に腹付けコンクリート
対越流:水叩き部に被覆コンクリート
共に厚みは0.5m(無筋コンクリートの最小厚)と
し、防潮堤本体等との一体化を基本とする。
設計に当っては、波力計算や安定計算等でコ
ンクリート厚を精査する。
C.護岸タイプ
E.矢板式タイプ
D.胸壁タイプ
タイプ
対象延長
概算工事費
A
25.9km
110,000円@m
B
8.7km
110,000円@m
C
25.3km
50,000円@m
D
11.4km
110,000円@m
E
1.7km
110,000円@m
合計
73.0km
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■防潮堤の対策例と概算金額
岡田漁港 岡田地区(No.3401)
・越流対策
延長1.0m当り
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■防潮堤の対策例と概算金額
岬町 長松地区(No.4501)
・津波波圧対策
延長1.0m当り
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3-1防潮堤の粘り強い構造検討(海岸)
<海岸防潮堤>
■防潮堤の対策例と概算金額
小島漁港 小島地区(No.5401)
・越流+津波波圧対策
延長1.0m当り
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