Transcript 第3回
データモデリング 第3回 データモデルの基本形のまとめ 多対応関係 (モデルとしては望ましくない) [補助]多対多の対応関係 • 学生が受講を登録することを考える 教員 教員 学生 学生 学生 ロール名 • 同一の参照先エンティティがひとつの参照元 エンティティに 異なる意味で複数現れる 場合に,参照元エンティティの中で名前の異 なる属性として表現される. • これら属性名をロール名とよぶ – 参照先エンティティの役割を示すという意味 [例] 製品を作るための部品を購入するとき,部品 を発注する社員と,それを承認する社員がいる 図2-11 ロール名と元のエンティティ名を つなげる ロール名だけ(通常はこちら) データモデルとプロセスモデル • データモデル – 特定のシステムを,処理の静止した状態で表現 – 処理の動きは表現できない • プロセスモデル – 処理の流れを表現 – IDEF0やDFD(Data Flow Diagram) • データモデルとプロセスモデルは補完関係に ある. [補助] データモデルとプロセスモデル • 観光ホテルの宿泊登録の例 – 予約時には,人数,必要部屋数が分かれば十分 – 宿泊時に,追加した料理,飲料,サービス • データモデルには時間の概念がない – 最初から,すべてのモデリングが必要 • プロセスモデルには時間の概念が存在 – 必要時に,必要なエンティティや属性を追加可能 図3-5 使用するデータなど 図3-6 データモデルとプロセスモデルの 協調 1. プロセスモデルをIDEF0で書く 2. IDEF0モデルからエンティティを抽出 3. データモデル(IDEF1X)でエンティティ間の 関係を示す 4. エンティティと属性を追記する 5. データの発生と更新のタイミングをDFDで 検査する 図3-7 いよいよ実践へ トップダウン・モデリング エンティティの切り出し方 ケース・スタディ「DBMe書店」 インタネット上の書店(図4-1参照) ① ② ③ ④ 顧客から注文を受ける 顧客のクレジットカード会社に対して信用照会(与信チェック)を行う 注文情報が、書籍卸(取次店)と自社配送センターに送られる 売れ筋商品は配送センターが在庫を持つ.在庫のない商品は、取次店 から出版社にオーダーする. ⑤ 配送センターへ納品する ⑥ 売上がクレジット会社に対して立つ ⑦ 出荷指示により、配送センターから商品が顧客,または,受け取り先に 指定されたコンビニやSS(サービスステーション)まで配達される ⑧ 店頭受取の場合は,顧客が,代金と引き換えに商品を受け取りに行く ⑨ クレジットカード引落しの場合は顧客が銀行口座に振り込む ⑩ 所定の日にクレジット会社が口座から引き落とす ⑪ コンビニやSSの収納代行業者からDBMe書店に品代が収納される [補助] 顧客からの注文と DBMe書店からの注文 • 書店は通常,良く売れる商品を何冊かストックして おく • 顧客からの注文時には, – もし,ストックがあれば書店はストックされた商品を,その まま顧客に渡す. – ストックがなければ,出版社に発注 • 書店から出版社への発注は,まとめ発注 – よく売れている商品は,前もって発注 – 売れていない商品は,顧客からの注文時に取り寄せ 顧客からみた流れ • • • • • • • • • • • ①DBMe書店のWeb サイトを訪れる。 ②商品(書籍)を検索/閲覧する。 ③購入希望商品をショッピングカートに入れる。 ④レジに進む。 ⑤配送先を登録(確認)する。 ⑥請求先を登録(確認)する。 ⑦支払方法を登録(確認)する。 ⑧アカウントを登録する。 ⑨商品代、配送料、配送予定日を確認して注文を確定する。 ⑩DBMe書店より確認メールが届く。 つづく ⑪以降の流れ クレジットカードでの支払い,自宅への郵送の場合 • ⑪配送予定日に、配送先に商品が届く。 • ⑫クレジット会社からの引き落とし連絡が届く。 • ⑬銀行口座に代金を振り込む(残高を確認する)。 代引きの場合 • ⑪配送予定日に、配送先から商品が届く。 • ⑫配達業者に商品代金を支払う。 コンビニ(SS)受取の場合 • ⑪指定日にコンビニ(SS)に商品を受け取りに行く。 • ⑫商品代金を支払う(収納代行)。クレジットカードによる支 払も可。 図4-3 CRM (Customers Relationship Management)