レンダラーとは

Download Report

Transcript レンダラーとは

コンピュータグラフィックス
ソフトウェア製品の調査
鶴野研究室
柏木勇太
紫村祐樹
川崎賢一
田尻力也
目次
・レンダラーとは
・レンダラーソフトの紹介
・主なレンダリング方式
・フォトンマップ
・sss(サブサーフェススキャッタリング)
写真か、それともCGか?
使用ソフト 3dsmax 8
7号館コンピュータ室のパソコンでレンダリング
レンダリング時間 約30分
レンダラーとは



レンダリング処理専用システムのこと
一般の3Dソフト標準のものよりも高機能なレン
ダラーソフトが存在
例) mental-ray (Mental Images)
Renderman (Pixar)
V-ray (Chaos Group)
mental-ray

業界標準レンダラー

3dsMax,Maya,XSIに搭載

ファイナルギャザー、コース
ティクスの表現に定評
VRay

3ds max 用のプラグインレ
ンダラー

高速・正確で、美しいレイト
レースとグローバルイルミ
ネーション

正確な反射・屈折、ぼやけた
反射・屈折、異方性反射など
リアル感を出すための表現
が可能
RenderMan

Pixar 開発

3Dモーションブラーの処理速度とクオリ
ティーに定評

映画におけるVFX,CG表現を支える代
表的なツール

「スターウォーズ」「ロードオブザリング」
「スパイダーマン」などのVFXシーンに
使用されている
レンダラーの評価

レンダラーソフトそれぞれに得意分野があり、
価格、対応OS等もまちまちなため、優劣は付
け難い。

出力結果に大差なし → ユーザーが選択
写実的なレンダリング技術
・ローカルイルミネーション
光源から直接届く光のみを考慮してレン
ダリングする方法。
・グローバルイルミネーション
他の物体表面で1回以上反射、透過して届
いてくる光も考慮するレンダリング方法。
・ラジオシティー法
・フォトンマップ法
ローカルイルミネーションに比べ、より
リアルなレンダリングが可能だが、そのぶ
ん多くの計算時間が必要。
シェーディングとは

光源とモデル(物体)の形状などをもとに、モデル
に陰影をつけること。
正確な物体の色を算出するためには様々な条
件が複雑に絡んでくる。
そのため計算を簡略化した技法が多く存在して
いる。
シェーディングの種類



フラットシェーディング
ポリゴンの法線ベクトルと光源との角度から
各ポリゴンの色を算出する。一つのポリゴンは一
色に塗りつぶされる。計算速度が高速であるが、
ポリゴンの継ぎ目ごとに不連続的に色が変化する
ため、滑らかには見えない。
グーローシェーディング
オブジェクトの各頂点の法線ベクトルを求め、
頂点間は一次補間してピクセルの色を算出する。
ピクセル間の継ぎ目は目立たなくなる。
フォンシェーディング
オブジェクトの各頂点の法線の一次補間から、
各ピクセルにおける法線を求めて、それを元に最
終的なピクセルの輝度を算出する。グーロー
シェーディングにおける光沢の不自然さを改善す
る。
レイトレーシング法

視点に届く光線(レイ)を逆にたどる(トレース)ことによって描
画する。物体の表面の反射率や透明度・屈折率などを細かく
反映させることができるのが特徴。1画素ずつ光線の経路を
計算するため計算量が多くなるが、その分高い画質で描画
することができる。
この、レイをトレースするという技
術はどんどん進化していき、
GIの表現力向上に貢献する。
例えば、
パス・レイ・トレーシング
モンテカルロ・レイ・トレーシング
ラジオシティー法

視点を出発点にトレースを行うレイトレーシング法とは逆に、
ライトを基準に放出される光線をトレースする計算法。
光の相互反射を厳密に計算することにより、各面の持つ光
のエネルギーを算出する。柔らかな間接光の効果を表現で
きるのが特徴。
例)白い床に赤いボールがあれば、隣接する床は赤く、ボール
は白い床の影響を受け底が明るく見える。(カラーブリーディ
ング)また、影も柔らかくなり、周囲にあふれる環境光を表現
することが可能。
レンダリング比較
レイトレーシング法
ラジオシティー法
レンダリング
速度の違い
↓標準レンダラー(10秒)
↓Mental ray使用(5秒)
高性能レンダラーのもつ技術
・高速レンダリングが可能
・3dsMAXやMayaなどの標準レンダラーにはな
い技術をmental rayなどの高性能レンダラーを
用いることで表現することができる。
・フォトンマップ
・ファイナルギャザー
・サブサーフェス・スキャタリング など
フォトンマップ技術解説
ライト(光源)からフォトンを
シーン中にばら撒き、周囲の物
体とフォトンが衝突した地点で
マッピングデータを生成する。
その地点にばら撒かれたフォト
ンの密集度から明るさを推定す
る方法。
フォトンマップによりコースティクス
の表現が可能となる。
↓
dsmax
フ
ォ
ト
ン
マ
ッ
プ
を
使
っ
て
み
た
(
3
)
レンダリング比較
←フォトン200個
←フォトン500個
レンダリング比較
←フォトン1000個
←フォトン2000個
レンダリング比較
←フォトン5000個
←フォトン10000個
レンダリング比較
←フォトン100000個
←フォトン1000個,ファイナルギャザー
ファイナル・ギャザリング


ファイナル・ギャザリングは、レイトレーシングの応用のようなもので、オブジェクト
に当たったときに一回だけランダムに跳ね返るようなレイを加えて、それをレイト
レーシングするときにも考慮するという技術です。シェーディングによって明るく
なっている部分により、オブジェクトが光源として働きます。そうすることで自然な
影ができ、隣どおしのオブジェクトのあいだでカラーブリーディングが起きます。
ファイナル・ギャザリングを用いることでフォトン数をあまり増やさないでもよりリア
ルな表現ができる。
また、フォトン数を減らすことにより、レンダリング時間の短縮にもつながる。
ファイナルギャザー未使用
ファイナルギャザー使用
フォトンマップまとめ





やわらかい影、光の回りこみなどを表現でき、リアルな描写
が可能である
フォトン数をかなり増やさないと、独特のしみのようなものが
残ってしまう
シンプルなモデルでも多大な時間がかる。
→アニメーションや、複雑なシーンにはまだまだ不向きか
フォトン数、ファイナルギャザーを併用してより最適な画像を
つくることができる。
映画など実践使用には、まだ改良が必要であるといえる。
sss(サブサーフェススキャタリング)
物体に入射した光が内部
で散乱を繰り返した後に再
び表面から外部に出ていく
現象のことを指す。
自然界ではほとんどの物
体で多かれ少なかれこの現
象が起きており,これをCG
で正確に模擬すれば自然な
質感を表現できる。
実世界にみるsss
3ds max8によるsss
sss技術解説
光
表皮
真皮
sss使用例
参考HP http://www.neilblevins.com/
ハリウッド映画におけるsss実用例

STARWARS ep.3のヨーダ
で使用される(プロダクショ
ンILM)

耳など薄い皮膚での光の透
過など、よりリアルな表現を
実現することができた
sssまとめ

sssを用いることによって、今までにはなかった、
よりリアルに物の質感を表現することが可能に
なった。

マルチレイヤー(複数の層から構成されている
物体)への対応が不完全。

コントロール面での問題がある。
総括

CG技術は日進月歩、絶え間なく進化し続けている。

レンダラーには各々特性はあるものの、ソフト間で
優劣を付けるのは難しい。

現時点でここまで紹介したようなどのソフトでも、超
高品位な画像を作ることができる。
→コンピュータ、CG技術が限りなく進化することで、
時間をかければ、一個人でもハイエンドな画像、映
像を作ることが可能になった。
参考文献
CGWORLD (ワークスコーポレーション社)
 CG Education
http://www.neilblevins.com/
 デザイナーの視点で見た~ 3DCGのススメ
http://3dcg.homeip.net/
等
スペシャルサンクス
鶴野先生、松村さん、吉田さん、他鶴研の皆さん。
