①東京女子医科大学病院「からだ情報館」

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Transcript ①東京女子医科大学病院「からだ情報館」

JMLA教育・研究委員会との合同シンポジウム (2005/3/14)
『からだ情報館』
東京女子医科大学図書館
桑原 文子
内容
● 『からだ情報館』概要
経緯、基本的な考え方、具体的な方針、準備
● 2004年度の状況について
スタッフ、資料、情報提供、PCC内の連携、講演会
● 更なる充実をめざして
● 『からだ情報館』概要
◆経緯
・東京女子医科大学の100周年記念事業として、
総合外来センターが計画され、その1階に
「患者医療情報室(仮称)」が建設されることに
なった。( 2002年12月 )
・開設準備委員会*を設置し、司書がレイアウト原
案を作成するなど、具体的な準備を行なった。
メンバーは医師3名、看護師長1名、図書館長、司書2名
◆基本的な考え方
「情報収集の場を提供するこ
と」 ・単なる患者さんの時間潰しの場に
なってはいけない。
・ここでしか得られない情報の提供に
努める。
◆具体的な方針 (図書館側の提
案)



スタッフの充実
→医療従事者(看護師)1名、司書1名
司書は“出向”ではなく、図書館との兼務
資料、設備への“こだわり”
→新規の購入図書の充実、BDS、木製什器
図書館システム*の導入
継続的運営のバックアップ
→資料購入費などの予算確保
“運営委員会”の設置
LOOKS21/U(日立製の図書館業務管理システム)
◆準備



図書、雑誌の購入、資料寄贈の呼びかけ
什器、備付機器の設置準備
インターネット提供システムの用意
学内LANとは切離 NTT Bフレッツ回線を介し、OCN
利用端末に利用目的分類別のHP紹介画面を作成

PRの準備、サインの計画
チラシ、利用案内の作成、ガラス壁面に手作りの館名表示
セキュリティ装置 BDS フラワー・ボックス
単行本の書架 ガラス壁面のポスター
配置図
面積(150㎡) 座席数(30席)
PC端末(4台) ビデオデッキ(2台)
収容冊数(約3500冊)
◆『からだ情報館』オープン
2003年6月2日(月) オープン
 室名は 『からだ情報館』 と決定

利用対象:基本的に自由(来院患者~地域住民)
閲覧、インターネット検索、ビデオ視聴

●2004年度の状況について
・4月より、正規職員の看護師1名常駐
・内外の認知度が増大
・ビデオ講演会の実施
・PCC*年報編集に参加
・資料の増加→寄贈、見計い図書購入
・PCのプリント課金システムを導入
*PCC=Primary Clinic Center(一次診療外来セン
ター)
◆スタッフの増強

図書館司書 1名
医学図書館兼務 常駐

看護師
1名
受診相談兼務の3名 交替勤務

ボランティア 1名/日
看護師ボランティア
3名
一般ボランティア
数名
◆資料の増加

(2005/2現在)
医学関連図書:約1200冊
検査、症状から調べる、標準治療、最新の診断/治療技術
→“診断”関係の図書、雑誌の特集号/別冊、テーマが絞られた本

雑誌:25タイトル
追加タイトル=「日本臨床」、「ナーシング・トゥディ」他




ビデオ、CD-ROM、DVD:約250本
様々な患者会の会報・学会ニュース
新聞記事のクリッピング
模型
<利用状況グラフ (2004/4ー2005/1) >
4000
3821
3470
3500
3000
3327
2998
2867
3109
2997
3008
2759
2666
2500
2000
1500
入館者数
インターネット利用者数
相談件数
(月別延べ人数)
1000
500
397
382
75
0
4月
478
379
98
79
56
5月
557
488
454
6月
7月
132
116
8月
9月
449
146
107
10月
448
11月
396
93
12月
98
1月
<「相談内容」の内訳 (2004/4)>
8%
20%
A:受診案内(診療科紹介など)
D
(6件)
B:診療相談(悩み相談など)
C:情報提供(病気を調べる、インターネット)
A
(15件)
B
(9件)
D:その他(苦情、問合せ他)
12%
C
(45件)
<備考>
60%
・期間 2004年4月1日~30日
・相談総数 75件
・入館者数 約143人/日
・インターネット利用者数 18人/日
<相談内容別グラフ (2004/4-2005/1)>
160
146
140
132
116
120
107
98
100
79
75
80
74
68
47 48
46
45
40
28
6
53
53
49 47
48
44
23
15
9
63
34
32
22
20
67
56
60
A:受診案内
B:診療相談
C:情報提供
D:その他
月別総数
98
93
10
2
2
3
3
11
5
4
9
7
2
7
2
3
3
5
1
0
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1月
◆情報提供および診療相談(1)
<脳神経外科を受診した患者、病気に
ついて調べたい また日常生活で注
意する事は何か?>
・診断名:前頭葉のvenous malformation
・今後は年1回来院し、経過観察が必要
・酒タバコは控えるように言われたが、
食事は?他には?
◆情報提供および診療相談(2)

関連図書を紹介、インターネット検索
『脳動脈奇形 脳神経外科Advanced Practice 6』
『Radiosurgery の最前線(医学のあゆみ別冊)』etc.

看護師の対応 ←診療相談としても対応
主治医に説明を聞き、疑問点を質問し納得
するよう、アドバイスする
診療科に連絡し、主治医にコンタクトを取る
◆ PCCとの連携 「栄養食事相談」へ
<尿酸値が高い、食事療法の資料は?>
↓
・雑誌『暮しと健康』の特集を紹介する
・パンフレット『痛風手帳』を渡す
・「栄養食事相談」を受けること
を勧める(基本的には予約制)
◆「からだ情報館」からの情報発信
◎「からだ情報館」ニュースの発行・・計画
利用統計、新規受入資料の紹介、相談内容の例示など
◎ビデオ講演会の実施(ビデオ『医ココロジー*』からテーマ選択)
・第1回2004年7月31日(土)講演:東間紘病院長
『前立腺がん~今最も高い増加率』
・第2回2004年11月13日(土)講演:高崎健副院長・有賀淳教授
『人間を診る医療~消化器がんと免疫療法』
*当院医師の出演による医学講座シリーズ(2003年にテレビ東京にて放映済み) 全26回
**年4回 継続的開催の予定
東京女子医科大学病院
第2回「からだ情報館」ビデオ講演会
『人間を診る医療~
消化器がんと免疫療法』
東京女子医科大学病院 副院長
講師:高崎
健教授(消化器病センター長)
関心をお持ちの方は、
ふるってご参加ください。
日時:2004 年11月13日(土)
13:00 ~14:30
場所:総合外来センター1階「からだ情報館」
無料 定員50名 満席の場合は、入場をお断りする事
がありますので、ご了承ください。 問合せ:3 3 5 3 -8 1 1 1 ex.2 1 1 5 4
第2回ビデオ講演会の風景
<第2回ビデオ講演会(2004/11/13)の反響 >
1.ビデオ講演会について
日時の設定 A.よかった(40名) B.平日がよい(4名) C.日曜日(1名) なし(0名)
場所の設定 A.よかった(37名) B.広い部屋がよい(6名) C.講堂がよい(2名) なし(0名)
2.「人間を診る医療~消化器がんと免疫療法」のテーマについて
A.参考になった(42名)
B.普通(1名)
C.あまり参考にならなかった(0名) D.その他(2名)
アンケート結果より→
例
・わかりやすく参考になった
・開催を続けて欲しい
・参考資料があると良い
・免疫療法を受けたいが、どうしたらよいか?
・大変参考になった。
・とてもわかりやすかった。
・免疫療法の前段はむずかしかった。
・7年前高崎先生から「胆嚢癌」の判定で奇形と決定され、お蔭様で健康な生活を
おくっている。言葉はきついが人間味のある先生で感銘している。
2
4
4
2
1
・高崎先生は手術の名人と聞いていたが、それも限界があると先生自身からお聞きして
驚いた。免疫療法の範囲と効用が益々すすむ事をお願いしたい。
・免疫について知ることができた。
・現在の医学の話が聞けて参考になった。
・講堂よりドクターとの近親感が強く、ビデオも話もよかった。又「からだ情報館」がよい!
・女子医大のがんの取り組み方もわかった。
・素敵なテーマでトータルに人間を考えるようなことがメインでよかった。
・15分くらいしか聞けなくて残念だった。
3.「からだ情報館」へのご希望について (次回にご希望のテーマを含めて)
・前立腺癌の免疫療法の講義を聞きたい。
・前回の講演情報がえられず、参加できなかった。
・一般の患者さんを対象にした講演会であってほしい。
・どの病気の時にどこの科にかかるのか、わかりやすく講演会で教えてほしい。
・この番組をパソコン、ビデオ・DVDで見られるようにしてほしい。
・パワーポイントのコピーを配布して欲しい。インターネットからダウンロードできないか?
・専門の方が入っているようだが、対象者を絞ってほしい。
・参考資料が整っており,大変によかった。
・病後の過ごし方、心の持ち方にありがたいご指導を頂き、感謝したい。
・何でも、最新の情報、具体的な事を期待している。
・立派な先生の話を無料で聞かせてもらい、ありがたい。広い会場で開催したらどうか?
・このスペースは大変良い所だと思う。他病院で見たことない。
・沢山のメーカ資料は薬剤師として有効につかわしてもらっている。
・女子医大に来るのが楽しみになった。
・継続的にビデオ講演会を実施してほしい。
1
2
1
1
1
1
2
5
1
3
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
5
●更なる充実をめざして

わかりやすい医学専門書の充実、更新!
理解しやすい、見て分かる図書、図版など

各部署からの継続的な情報提供の呼掛け!
部署紹介のパンフレット、作成した小冊子

患者向け広報の場としてもっと活用!
市民公開講座のお知らせ、ポスター、患者会の案内

院内の情報を積極的に集約・収集、公開!
いろいろな新規治療法や実験的な試みの紹介など

様々な情報発信の工夫を!
ニュース、月報などの発行、講習会など
ご静聴ありがとうございました