Transcript 潜水船

潜水船
82168095橋本望
目次
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潜水船の仕組み
潜水船の構造
潜水船の種類と発達
潜水船って?
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耐圧構造をした潜水可能な船のこと。
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軍艦として使われる大型潜水船⇒潜水艦
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小型の軍用潜水船⇒潜水艇
潜水船の潜行・浮上
船の重量を変化させて行う。
 潜行
①メインバラストタンクへ、フラッドホールから
海水を注入
②ベント弁から空気を逃がす
 浮上
①圧縮空気によりメインバラストタンクから海
水を押し出す
潜水船の潜行・浮上
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補助タンク・・・船の重量変化の調整を行う
トリムタンク・・・バランスをとる
重量の管理が潜水船にはとても重要!
物資の重量や乗員の重さを厳密に計測
消費した物資の分だけバラスト水を調整
潜水船の構造
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単殻式
→速力重視の小型船
複殻式
→航続距離重視の大型船
半殻式(部分複殻式)
→上記二つの間に位置する構造。
中型船や原子力潜水艦など。
単殻式潜水船
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耐圧殻が船形を作っている。
バラストタンクが耐圧殻の
内バージョンと外バージョン
がある。
バラストタンクが比較的小さ
い。⇒予備浮力も小さい。
予備浮力が小さいと水上航
行時に水上に出ている船の
部分が少ないので、復元力
が小さく耐波性に劣る。
複殻式潜水船
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内殻(耐圧殻)の外側に
外殻がありその間をバラ
ストタンクなどの装備に当
てている。
燃料やペイロード搭載ス
ペースも大きく取れるの
で航続距離も大きく、バラ
ストタンクも大きくできる
ために予備浮力も大きい。
最近の複殻式は水中航
行に理想的とされる涙滴
型船形を持つ。
半殻式潜水船
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耐圧殻の外側を部分的
に外殻で覆ったもの。
複殻式よりも能力は多少
劣るがコストがかからず
製作が簡単という利点が
ある。
原子力潜水艦は直径が
一様ではないので、細く
なっている部分を外殻で
覆ってバラストタンクに当
て予備浮力を確保し、水
中航行に理想的な涙滴
型にしている。
推進装置
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第二次大戦まではディーゼルエンジンと発
電機、蓄電池の組み合わせが主流。
今日も、原子力潜水艦はアメリカ・イギリ
ス・フランス・ロシア・中国のみ保有が確認。
軍事目的以外の潜水船は、ディーゼルエ
ンジンを利用(アメリカのNR-1は例外)
通常動力型潜水船
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水上航行時にディーゼルエンジンで発電
機を動かし、蓄電池を充電。
潜行時はディーゼルエンジンが利用できな
い⇒空気がないから。
充電の為に浮上が必要⇒『可潜艦』
戦時中のシュノーケル開発
静粛性、コスト、安全面から、今日も数多く
開発
原子力潜水艦
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空気を必要としないため、長時間の連続潜
行可能⇒実際は二ヶ月程度の潜行が限界
乗員の酸素も、海水の電気分解で得る
高速回転の蒸気タービンで低速のスク
リューを回す⇒減速ギヤが騒音の原因
一度発電機を介在させるターボ・エレクト
リック方式の採用⇒現在はフランスのみ
潜水船の種類
①軍事用(潜水艦)
②遊覧用
③有人調査船
④無人調査船
潜水艦の発達(初期)
デビット・ブッシュネル「タートル号」
(1776年、アメリカ独立戦争)
 ロバート・フルトン「ノーチラス号」
(1797年、ナポレオンの支援で作成、後にフラン
ス軍で不採用。蒸気機関を実用)
 「アリゲーター号」(アメリカ海軍最初の潜水艦)
 南北戦争(1863年)
北は「ハンレー」(人力)、南は「デビット」(蒸
気)
 アメリカ海軍の懸賞金付き潜水艦公募(1893
年)
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潜水艦の発達(現在)
原子力潜水艦
⇒1955年、米軍のノーチラス号
 深海救難艇
(Deep Submergence Rescue Vehicle、
DSRV)
⇒潜水艦への救難手段があるという
事実により潜水艦乗員の士気の向上
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有人調査船の発達
1928年オーティス・バートン考案
「バチスフェア(潜水球)」
⇒動力を持たず、ケーブルで吊られる。
1932年、923mの世界記録を作る。
 1946年オーギュスト・ピカール考案
「バチスカーフ」
⇒人が乗るキャビンは、バチスフェアと同じく球
形をしていて、艇の底に吊られている。
艇自体が動力を持っている。
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有人調査船の種類
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しんかい6500(日本)
現在、世界で最も深く潜る潜水船。
トリエステ(アメリカ)
10911mという、潜行深度の記録を持つ。
ミール(ロシア)
タイタニック号の撮影を行う。
アルビン(アメリカ)
1964年以降、4000回以上の潜行を行ってい
る。
トリエステの潜行
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1960年、マリアナ海溝で記録を達成
1995年、日本の無人探査機「かいこう」に
よって、正確な深度を測定
乗員2名、宇宙開発に近い生命維持装置
を着用
潜行の際は鉄の錘を利用、浮上速度を速
めるためにガソリンを搭載
⇒バチスカーフの特徴
ご清聴ありがとうございました。
参考文献:
坂本明「大図解 世界の潜水艦」
堀田宏「深海に挑む」
瀬川爾朗「海底と宇宙に資源を求めて」
http://homepage3.nifty.com/nishimura_ya/post/de
ep_sub.htm