CAPを活用したケアプラン作成の方法

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Transcript CAPを活用したケアプラン作成の方法

アセスメントの視点と方法
一般財団法人
仁風会
嵯峨野病院 在宅事業部長
川添チエミ
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具体的なケアプラン作成のために
 アセスメント結果からエビデンスに基づいてケアプ
ランを作成するためには・・・
*集めた情報の意味を考えながらケアプラン作成に
「必要な情報」と「不要な情報」に分ける。
(必要不要の理由についても考える)
*「必要な情報」を「原因」「危険性・改善の可能
性の予測」を含め、検討する。(情報の分析)
*課題の焦点を明確にする。(課題分析)
*情報の分析結果より、達成可能な目標を設定する。
*利用者・家族の意向を踏まえ、サービス内容の提
案を行い、利用者の自己選択・自己決定を促す。
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必要な情報とは
 現在の生活に影響している健康状態(具体的な症状,
痛み,服薬の状況など)
 日常生活に支障を来たしている事柄(自分ではでき
ないこと,介助を受けていること,機能が低下して
いる状態など)
 本人,家族(介護者)の意向(希望,要望,不安,
困りごと,大切にしている事を含む)
 介護の状況,居住環境の危険箇所
*この時点で「問題あり」ではない. 「要検討事項」
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情報の分析とは(原因)
 検討が必要な具体的状況についての原因を考える
 原因はできるだけ具体的に!そのためには,原因に
ついて情報を持っている人から情報を収集する必要
がある.
 例)脳梗塞後遺症の右片麻痺,廃用症候群による下
肢筋力低下,アルツハイマー型認知症による記憶障
害,終日ベッド臥床で自力での体位変換が困難,嚥
下力の低下,介護経験がないこと,介護者が他にい
ないこと等々
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情報の分析(危険性の予測)
 現状の生活を継続した場合に考えられる機能低下を
具体的に考える.
 病状の悪化や転倒.下肢筋力低下,褥創などがよく
あげられる.単に危険な“状態”ではなく“危険因子”を
明らかにすることが重要である.
 危険性は言い換えれば,現状を維持するための要素
や可能性とも関連している.
 例)食事の時間が不規則で食事量にもむらがあり,
この状態で糖尿病の薬を飲むと低血糖を起こす危険
性がある.
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情報の分析(改善の可能性の予測)
 「個人」と「環境」の両方に働きかけることにより,
現状より改善または,自立性が向上する可能性を具
体的に考える.
 「個人」では下肢筋力の増強により歩行が安定する
可能性がある. ⇒どうすれば下肢筋力が増強できる
のかを明らかにする.
 「環境」においても環境を整備することによりでは
なく⇒具体的にどのような環境なのか
 注)具体的とはサービスの種別ではなく,サービス
内容に該当するようなもの
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ケアプランの必須事項
 『原因』
⇒原因に対応するケア
 『改善の可能性』
⇒可能性に対応するケア
 『悪化の危険性』
⇒予防的ケア
 『ケアの必要性』 ⇒生活上必要なケア
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課題整理総括表の記入
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*1
本書式は総括表でありアセスメントツールではない
*2 介護支援専門員が収集した客観的事実を記載する。選択肢
に○印を記入する。
*3 現在の状況が「自立」あるいは「支障なし」以外である場
合に、そのような状況をもたらしている要因を、様式上段の
「要因」欄から選択し、該当する番号(丸数字)を記入する
(複数の番号を記入可)。
*4 今回の認定有効期間における状況の改善/維持/悪化の可
能性について、介護支援専門員の判断として選択肢に○印を
記入する。
*5 「要因」および「改善/維持の可能性」を踏まえ、要因を
解決するための援助内容と、それが提供されることによって
見込まれる事後の状況(目標)を記載する。
*6 本計画期間における優先順位を数字で記入。ただし、解決
が必要だが本計画期間で取り上げることが困難な課題には
「-」印を記入。
具体的なニーズの導き方
本来持っている
潜在化している意欲
➀原因
➁状態
利用者がどのような生活を望み、そのためにどの
ような努力をするか
➂問題
④意欲
(〇〇のために)(〇〇の状態で)(〇〇できず困る)
(〇〇までしかできず
困る)
(〇〇したい)
(〇〇までできるに
したい)
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アセスメントの視点
対応(解決)を求められてい
るもの
機能低下
機能維持・発生のリスク
機能の改善
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アセスメントの視点(2)
有無・頻度
能力
実施状況(介助の方法)・頻度(量)
変化
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アセスメントの視点(3)
できる・している
できるけどしていない,何故していな
いのか
できない
何故できないのか
どうすればできるのか
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アセスメントの方法
 観察する(実際に行ってもらう)
 聞きとる
・本人

・家族

・サービス提供者

・主治医等・医療機関
 記録の閲覧・お薬手帳

・在宅療養ノート

・デイや訪問看護等の連絡ノート

・事業者からの報告書