Transcript 卒業研究発表
医療支援診断のためのコンピュータ 分散システムの検討 画像工学研究室 Marlporl 背景 4次元CTの利用、リアルタイムの診断 256×512×256の3次元CT画像を 1秒以下で再構成することが求められている CT画像再構成の高速化 複数台のPCで分散システムを構築 目的 CT画像の再構成を高速に処理できる ように、複数台のPCを用いて分散シス テムを構築し、処理の流れを検討する。 CT画像について CT画像再構成の手順 ・投影データ作成 ・フィルタ補正 ・逆投影 ・画像に出力 CT画像再構成の計算処理は 角度ごとに独立して行うことが できるので、それぞれ他の角 度と影響を与え合わない 並列分散処理に向いている Shepp-Loganの頭部ファントム 方法(1) ・2次元CT画像再構成プログラムの作成 →C言語を使用 出力画像は 401×401 である 実際に分散させる計算は、逆投影の処理である ・分散システムの構築 複数台のPCを利用可能に スクリプト言語Rubyを使用 ネットワーク環境:TCP/IP通信、100BASE-TX 方法(2) 分散システムの処理の流れ 実際の手順 ・2次元CT画像再構成の計算処理を、サー バーに1台、クライアントに2台の計3台の PCを用いて分散処理を行う -1台のPCで実行した時と比較 ・クライアントの台数を増やし、3台、4台の 時の処理の流れを検討する 結果 -再構成画像の処理時間実験回数 1 2 3 4 5 平均 クライアント1 211.6 212.9 211 211.6 210.3 211.48 クライアント2 分散処理結果 191.5 163 190.8 157 191 150 190.7 149 190.8 149 190.96 153.6 分散処理において 投影データ作成 : 6秒 逆投影(クライアント1) : 102秒 逆投影(クライアント2) : 94秒 データ転送 : 39秒 画像出力 : 5秒 結果-PCの台数と時間の関係300 250 200 画像出力 データ転送 逆投影 投影データ作成 時間 150 100 50 0 1 2 3 4 PCの台数 ・それぞれの値は5回行った実験の平均値である 考察 ・2台に分散して処理を行ったほうが、PC1台単独で 処理を行った時よりも実行時間は短縮された。 ・1台より2台、2台より3台と台数を増やす毎に、実行 時間は短縮された。 しかし、、、クライアントを4台にした時 データ転送の時間が増えたため、総実行時間も3台の ときよりも多くかかるようになった。 データ転送量が増えたことにより、float型に変換する 量も増えたことや、ソケットが確保できず、データでソ ケットがFull状態になったため、転送が待ち状態となっ たのではないかと考えられる。 今後の課題 ・ 今回構築した分散システムの改良 データ転送の方法、処理の流れの改良 ・ PCの台数を増やして、分散システム の効果を検討していく。 ・ Ruby以外の言語でシステム構築